飛龍、その淫らな裏の顔…なお、微妙にポンコツな模様 作:dn88k
その日の執務室は遅くまで照明の光が灯っていた。様々な偶然が重なり、報告書等々、速やかな処理が必要な書類が今日に限って大量に発生してしまったのである。提督と、そして彼の秘書艦を務めている飛龍はそれらの作業に忙殺された。
「よーし、これで最後かあ」
仕上げた書類をまとめ終えた後、そう言って提督は自身の肩に手を当てながら首を回した。
「いやあ、ホントお疲れ様!」
飛龍もホッとした表情で一息ついた後、そう言った。
「本当すまんかったな、こんな時間まで付き合わせて……」
提督は申し訳なさそうに飛龍に言うが、当の飛龍は、
「気にしないで良いって。これも私達の仕事なんだから」
と、笑顔で言っている。
「流石にこの量は久々だったな……」
そう言う提督は片手に顎を乗せていかにも気だるそうである。
「まあ、こんな事も流石にたまにでしょ?」
「これが毎日だったらいくら何でも体もたないよなあ」
気が抜けたのか、そんな雑談をしている飛龍と提督。と、提督の方がこんな事を言った。
「腹減らん? 俺ら飯抜きでずっと仕事してたろ?」
そう言われて思い出したかのような表情をした飛龍は、
「ああ、そう言えば……」
と言いかけて口をつぐんでしまった。提督がどうしたのかと思ってよくよく飛龍の方を見ると、彼女は執務室内のある一点を見つめたまま動かない。提督もその視線を追ってみるとそこにあったのは部屋の壁に設置された掛け時計である。その針は宿直でもない限り、執務室ではまず目にする事の無い時間を指していた。
「マジかよ、こんな時間!?」
提督は呆れたように言う。
「食堂、今日は終わってるよね……」
飛龍はがっかりしたように言った。防衛上の緊急度が高いと判断された場合など、純然な24時間体制で鎮守府を稼働させる場合には、夜食を供する目的で食堂に人員を配置しておく場合もあるが、幸か不幸か今日はそうではない。
あるいは、外出して食事を採るという手もあるにはあるし、そういった時間帯でも営業している飲食店も当然ながら街に行けばある訳だが、残念ながら二人ともとてもそんな気分にはなれなかった。
「うあー、今日はご飯抜きかあー……」
飛龍が心底ガッカリしたように言った。そして、「まあ、こんな時間なら食べない方が良いけどさあ」などと呟いている。提督はそんな彼女の事を見ていたが、やがて、
「じゃあ、俺の部屋来るか? メシ、作ってやるよ」
と言った。振り返った飛龍は「へ?」と言ったままポカンとした表情を浮かべていた。
提督の私室に案内された飛龍は呆けたような表情をなかなか直す事が出来なかった。確かに、提督のような幹部クラスの人間と、艦娘の間で部屋の広さや構造に違いがあるのは当然であろうし、それが珍しかったと言うのはある。しかしながら、今の飛龍を困惑させているのは、提督という飛龍自身が愛してやまない人間が自分を自室へと招待し、そして手料理を振舞うという不可解さである。
「今日はもう遅いし簡単なものしか作れないけどな」
そう言って提督は部屋のキッチンで速やかに料理を作り始めた。飛龍はそわそわとしたままテーブルの椅子に座り、その様子を見るだけだ。
やがて料理が出来上がってくる。提督は「簡単なもの」と言っていたが、その割には充分に豪華で美味しそうである。飛龍は箸を手に取り、その中の一つを口に含んだ。やはり旨い。
旨ければやはり食は進んでしまう。当初の戸惑いを忘れ、飛龍はパクパクと提督の作った夜食を平らげていく。
そしてふと、不思議そうな表情をして飛龍は提督を見た。
「ん、どうした?」
提督が聞くと、
「今思ったんだけどさ、私、直接提督にご飯作ってもらったの初めてかも」
「んー、そういやそうかもなあ」
実際、提督が食堂の厨房に立った時には成り行きで食事会が開催されるのが恒例となっているし、その際に艦娘のリクエストに応じたものを提供してくれる事はある。しかし、飛龍一人の為に料理を作ってあげたという記憶は確かに提督にも無い。
「ま、お前が初めてかもな、こういうの」
飛龍が新たに料理を口に含んで咀嚼し始めた所、提督がこう言ってきてしまった為、飛龍はグッと口の中のものを飲み込んでから咳き込んでしまった。
「どうしたのよ?」
不思議そうにこう聞いてくる提督。
「コホッ……自覚、してよ。そういう、台詞、刺激、強い……」
いまだにケホケホと咳を繰り返しながら、飛龍は言葉も途切れ途切れに提督に抗議した。
「本当耐性ねえな、お前……」
提督は苦笑いを浮かべていた。
そして夜食を食べ終わり、食器の片付けも終わった。そんな中、キョロキョロと周囲を見渡している飛龍。落ち着かない様子なのは気のせいではなかろう。
「どうかしたか?」
当然ながら提督はそう聞いた。
「その、私って男の人の部屋に入るのって、あんまりなかったっていうか……」
飛龍は不安に満ちた表情でこう答える。
「しかも夜中になー。年頃の女が野郎の部屋にノコノコやって来るとか無防備にも程があるよなー」
提督がからかうように言うと、
「そういう訳じゃなくて! 普通に珍しいと思っただけだし!」
飛龍は少しばかり慌てたようにそう言う。
「ひょっとして、嫌な部分とかあったか?」
「それも、無いんだけどね……」
実際、提督の部屋は清潔そのもので、不快感を覚える要素は全くと言って良い程無かった。
「ふうん」
提督は少しばかり考え込み。そして、
「ま、俺はこのまま襲っちまっても良いんだけどな。肉食獣の檻に新鮮な生肉が放り込まれてるんだし」
そう冗談めかして彼が言ってみても、飛龍は黙り込んだままだ。
不愉快だと思ったんなら帰ってもらっても良いんだが。そんな事を提督が考えていると、
「……別に、いいよ? 提督が私の事、食べてくれるんなら」
という答えが返ってきた。
提督はと言えば、そんな飛龍をほんの少しばかり無表情で見つめながら、
「そっか」
と言う。そして、
「だったら、風呂沸すわ。その方が良いだろ?」
そう言いつつ彼は立ち上がった。
個人用の風呂であるからすぐにお湯は出来上がる。飛龍は先に入るように提督に促され、入浴する事になった。
(マジか。これから私は提督の部屋で……!)
何が起こるのかなんて考えるまでもなかった。長く風呂に浸からなくてものぼせてしまいそうな飛龍。もちろん、恥ずかしくないよう、丁寧に体は洗ってある。ただし、これから起こるであろう事に体の方が勝手に期待してしまっているのであろうか、まだ微弱ではあるものの、甘い疼きに襲われつつあった。
そして風呂から上がった後、脱衣所で飛龍は重要な事に気が付いた。
「て、提督っ!!」
「ん? どうかしたか?」
更衣室の外からのんびりとした提督の声が聞こえた。
「私、着替え、持ってきてないっ!!」
半ばパニックに陥ったように言う飛龍。入浴前に気付きそうなものだが、もしかしたらそれまでは無意識下で浮かれていたのだろうか。しかし、それに対する提督の返答は、特に深刻な事でも無いだろうとでも言いたげな声色をした、
「だったら、裸のまま出てきても良いんじゃねえ?」
というものであった。
「は、裸っ!? ちょ、ちょっと待って! それは恥ずかしいって言うか……」
慌てて飛龍はそう言うが、しかしながら、
「散々着衣露出とかやっておいて裸は恥ずかしいんかい……」
という、呆れたような提督の声が聞こえてきた。
「だって、そういう時は服は着るでしょ!?」
それに対して飛龍は必死に抗議した。が、それに対して提督は実に呆れ返ったような声でこう言う。
「あのな、場所を考えろって。お前さんはお外で下着脱いでアソコをお外の空気に晒したりしてたの。普通お外じゃ下着も服も着とかなきゃなんないもんなの。で、今ここは室内なの。室内だったら別にエロい事したりとかそんなんじゃなくてもお着替えとかで人が裸になる事はあり得るもんなの」
「うう、で、でもお……」
飛龍は頭を抱えてしまった。例え服を着たままとはいえ、決してプライベートとは言いがたい空間で性行為を行ってきたのは、ごく一般的な感覚からすればやはり特殊という事にはなってしまう。しかしながら、逆にそれが当たり前だった飛龍にしてみれば、提督に対して何も着用していない自分の姿を見せてしまうのは強い抵抗を覚えてしまうようだ。
その辺りを察したのか。更衣室のドアの外で何やらゴソゴソと提督が動き回る音がする。そして、ほんのしばらくして、
「お前、男物って大丈夫か? これで良ければ着ておいてくんね?」
と言いつつ、提督は更衣室のドアを少しだけ開けて、ワイシャツを差し出してきた。飛龍に配慮したのか、提督が覗き込んでいる様子はない。
「あ、ありがと。これだったら……」
そう言いつつ飛龍はそのワイシャツを受け取った。
飛龍はワイシャツ一枚を羽織っただけでようやく更衣室から出てくる。やはり体格の差があるからか、彼女が着たシャツはサイズが合っておらずブカブカであった。しかし、彼女の秘部を隠すだけであればそれで充分であるとも言えた。
「俺も、風呂入るな?」
そう言った提督は飛龍と入れ替わりに浴室に入っていった。そしてそれを見送る飛龍。
しばらくして、お湯の流れる音が聞こえてくると彼女は自分が身にまとっているものを眺め始め、そしておずおずとそれの匂いを嗅ぎ始めた。
(ん、これ、洗剤の匂い。でも、提督の匂いも混ざってるような……)
普通に考えれば洗濯の際の洗剤の匂いしかないはずである。だが飛龍にとって重要なのは、今現在の自分の身体を包んでいるものが、提督の私物であるという点だ。
(んー、なんかいいなあ、これ……)
シャツの匂いを嗅ぎながら悦に浸っている飛龍は、しかし次の瞬間ハッとした。
(このままじゃ提督のシャツに私の臭いついちゃうじゃんっ!!)
別に提督が気にするような事でもなさそうなものだが、過剰な遠慮が先行してしまったのだろうか、そう考えてしまった飛龍は、
「どうしよう……」
と、床に座り込み、両手を少しばかり広げた姿勢で、自分が着ているシャツの左右を交互に見ながら困りきった表情でそう呟いていた。
提督が浴室から出てきた。仮にも女性がいる訳だから、失礼の無いように必要最低限の衣類を着用した上でである。そして、
「すまん、待たせた」
と言ってから、提督はポカンとしたような表情を浮かべた。
そこにいたのは当然ながら飛龍である。しかし、今の彼女は衣類を完全に脱ぎ去った、すなわち全裸の状態であった。更にはその状態で、緊張した面持ちをしつつ、正座をして背筋をピンと伸ばしていた。
「……何やってんの、お前?」
訳が分からないといった表情の提督は聞く。
「やっぱり、提督が言ってた、とおり、これからそういう行為、を、室内で、するのに、服を着ながらというの、は、邪道だと、思ってっ……!!」
妙なスタッカートを効かせながらそんな事を言っている飛龍。恐ろしく緊張してしまっているらしい。そして少しばかり視線をずらすと、先ほど自分が渡したはずのワイシャツは綺麗に折り畳まれて彼女の横に置かれていたのであるから、その全景たるやシュールである。
とはいえ、提督はそのつもりだし、飛龍だって同様のはずだ。ひとまず提督はやたらとかしこまっている彼女を立たせ、そのベッドへと誘う。そして、できる限り優しく抱きしめて、彼女をベッドの上へそっと寝かし着かせた。だから、提督のベッドの上には不安にかられたような視線で自分の事を見つめる一人の艦娘の裸体が横たわる形になる。
普段の訓練で鍛えられているせいか、引き締まるべきところはきちんと引き締まりながらも、出ている所はきちんと出ている飛龍の肉体。
(こいつ、体つきからして激エロだよなー)
そんな風に思わせる相手の内面もまた、これまでの経験から把握している限りドスケベというのは提督にとってたまらないものがある訳で。そう思いながら提督も一度は着た服を脱ぐ。
服を脱ぎ、横たわる飛龍を眺めている提督のその一物はガチガチに硬直してしまっていた。試しに触ってみれば、その刺激だけで射精してしまうのではないかと思う程だ。
(て、提督、めっちゃくちゃ興奮してる……!)
飛龍は思わず生唾を飲み込んだ。そんな狂暴にも見える陰茎を備えた筋骨逞しい男の裸体にこれから抱かれるのだ。期待せずにはいられない。しかも彼女の経験上、彼の陰茎は真っ当ではない。一度その胎内に突き込まれれば、自分の事を正気を失ってしまう程によがらせてしまう、そんな代物なのだ。
ゆっくりと顔を下ろしてきた提督は、飛龍の頭を優しく撫でながら、言う。
「イジメるつもりはねえけどさ、自制できるかどうかは分かんねえ」
それに対して飛龍は無言なまま、軽く震えつつ頷くことが出来ただけであった。すると、少しばかりの時間ののち、彼の唇が飛龍のそれへと接触し、彼女自身にそれだけで蕩けるような感覚を生じさせた。
その接吻は唇だけに留まらなかった。最初はお互いに軽く吸いあうような動きであったそれは、すぐに提督が飛龍の口内に舌を潜り込ませてきたことで、お互いの舌を絡めあうディープキスへと発展した。
「ん、ふ……んうう……」
相手の口をまさぐりあうようなその感覚は相変わらず心地よく、飛龍はその快感で思わず声が漏れてしまう。
ピチャピチャという音がしばらくの間二人の口元から聞こえていたが、やがてその音は終息した。よだれが糸を引きつつも、二人の顔がそっと離れたのである。提督が見る飛龍の表情は、自分の事を見つめながらも口が半開きのままであり、赤面しつつもトロンとしていた。更にはねっとりとした吐息の音がその口からは聞こえる。おそらく自分もそうなのだろうと思った。
「続き、するな?」
そう提督が言うと、飛龍はまたも軽く頷くだけである。彼はまず飛龍の豊かなバストを刺激するところから開始した。
「あ、ふああ……!」
飛龍にとって、乳房は女陰に劣らない程の性感帯であった。興奮した場合の反応も抜群に良く、その乳首は速やかに勃起し、乳輪の付近も膨れ上がっていた。心なしか、全体のボリュームさえ増しているようにさえ見えた。興奮やホルモンバランスによって血流が乳房に集中するケースはあるというから、もしかしたら錯覚ではないのかも知れない。
それはともかくとして、これまでと異なり、全裸のまま提督の愛撫を受け続け、悶えている様を観察されるのは飛龍にとって恥ずかしい事この上ない。両足をこするように動かせてその陰唇の疼きを誤魔化しているのだって提督の視点から見ればすぐに分かるはずだ。とにかく、恥ずかしくて仕方がなくなってしまった飛龍は提督に対して、
「ね、ねえ。やっぱり、これ、止めてっ!!」
と、悲鳴のような声を上げた。思わず提督は顔を上げて。
「もしかして痛かったりしたか?」
と、心配そうに聞いてくるが、飛龍はこう答える。
「ち、違うの……。その、恥ずかしくて……」
彼女はその顔を手で覆ってしまっていた。生まれたままの姿を、あまつさえそれで感じてしまっている自分の有様を提督に見られる事が心底恥ずかしいようだ。それとなくその事を察した提督は、
「じゃあ、これ、使ってみるか」
と言って一旦飛龍から離れ、小物入れからあるものを取り出した。アイマスクである。
「ホントに眠れない時にしか使わないんだけどさ。これ付けておけば少しは恥ずかしさが紛れるんじゃないかと思うんだけど……」
「え? えっとその、う、うん……」
提督の与えてくれる快感を受け入れたい。でも、見られるのは恥ずかしくて仕方が無い。そんな葛藤に襲われていた飛龍は、自分の視界を塞ぐという提督の提案をあまり深く考えずに素直に受け入れてしまった。
アイマスクをした飛龍は大人しくなったものの、それも一瞬の事であった。視覚を奪われた事が逆効果になったのか、提督の愛撫に対して更に敏感に反応するようになってしまったからである。
優しく撫でるように触れてくる提督の愛撫は飛龍の大好物なのだが、それと同時に、思いきり喘いでしまい恥を晒してしまうような、そんな代物でもあった。そんなものを視覚を奪われた状態で仕掛けられたのであるからたまらない。
「ひあっ! ひあああああっ!!」
アイマスクをしたままの飛龍は首を左右に振りながら必死に悶えていた。提督の愛撫が心地良いのだが、次にどこが攻撃されてしまうのかは皆目見当がつかない。そんな彼女の耳に、クスリ、という提督の優しい笑いが聞こえた気がした。
「えっ? あああっ!」
おそらく提督の指であろう、それが既にすっかり潤っていた飛龍の淫裂に進入してきたのである。それも、彼女の膣壁を優しくほぐしながらである。飛龍は悲痛な声と共に言う。
「ねえ、ちょっと、止めてっ!! 止めてよおっ!!」
「んー、却下」
全裸の飛龍に対して、提督はその膣に指を深く挿入させて内部のマッサージを念入りに繰り返し、更にはクリトリスに対しても、もう片方の手で丁寧に刺激を加える。これによって飛龍は全身を大いにくねらせていた。両足は大きく開いたまま、その位置は定まらず、ベッドのシーツをかき回し続けている。腰のひくつきも止まらない。その快感から逃げようとし続けてはいるものの、提督の手がしつこく追いかけてくる為、いつまで経っても快感から開放されないのだ。
「うあああっ!!」
腰を持ち上げてのけぞり、尻を宙に浮かせてしまう飛龍。この時点で既に飛龍の陰唇からは愛液がしとどに流れ出し、ボタボタと垂れ落ちてシーツを汚してしまっていた。しかし、提督はそんな彼女の女性器に手マンによる攻撃を加え続けた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛っ!! ダメえっ!! ダメえっ!!」
Gスポットを執拗に攻撃されるだけでなく、膣内全体を巧みに愛撫されてしまった為、飛龍がそれで絶頂を迎えてしまうのは仕方のない事だった。彼女は腰を宙に浮かしながら痙攣を繰り返し、
「ああーっ!! ああああーっ!!」
と嬌声をあげている。更にその膣口は快感を証明する液体を噴出していた。
ようやく絶頂が収まり、提督の手マンからもようやく解放された飛龍はベッドにうずくまり、ヒイヒイと苦しげな呼吸を繰り返しつつ、ぐったりとしてしまっていた。
「イったよな……?」
そう問う提督に対し、
「見れば、分かるでしょ。バカ……」
そう答えて、未だにアイマスクをしたまま、大きな呼吸を繰り返しつつ、身体を震わせ続ける飛龍。それを確かめた提督は、こう続ける。
「でさあ、俺、そろそろ挿れたいんだけど」
その発言には流石に素直に反応し、飛龍はそっと首をあげた。そして、
「そうだよ、ね。提督だって挿れて、出したいよね」
と、身体を仰向けの体勢にし、両足を両手で抱えるようにして広げる。
そんな彼女にこれまで無い程の愛おしさを感じつつ、提督は覆いかぶさっていく。
片手で腰を掴み、もう一方で自身のペニスの位置を調整し、蜜肉の入り口を察知した提督は、ゆっくりと挿入を開始した。
「お、おううう、んっ……!」
挿入の感覚が刺激的なせいで思わずそんな声が漏れる。ズルズルと内部をこすりながら、提督の逸物が飛龍の奥へと侵入してくる。
やがて、彼の熱い肉棒は飛龍の最奥部に達した。自身の蜜壺を充実した肉で満たされているのが感覚として分かり、飛龍はその喜びも相まって今にも達してしまいそうである。
提督は姿勢を飛龍の方向へ傾けたようだ。そっと彼女の体に自身のそれを密着させ、優しく彼女の頭を撫でる。
「本当に可愛いよな、お前って」
提督はそう語りかける。今の飛龍はアイマスクをしているから、まともに感じ取れるのは触覚と聴覚と嗅覚、及び味覚だけしかない。だからこそ、提督の一連の行動はより刺激的に感じられてしまい、彼女の性感をいつも以上に大いに刺激させてしまう。
「そ、そういう事、言わないでえっ……」
熱い呼吸を繰り返しながら、飛龍は弱々しくそう言った。それを見た提督は彼女の身体に軽くキスをし、唇に舌をなぞらせ始める。
「そ、それも、やめてよおっ!」
ハッハッ、と息をしながら飛龍は抗議する。視界が効かない状況下で相手が自分の性感を刺激しまくっているのだからますます感度が上がってしまい、それだけでも身体が絶頂を覚えてしまうのではないかと思う程に彼女は追い詰められてしまっていた。
「じゃあ、動いてもいいか?」
「……っ!」
提督の発言に息を飲んだ。彼に快感を与え、射精させる事はこの行為の目的の一つではある。だが、今日の飛龍は敏感になりすぎているようだ。提督のピストン運動を食らってまともでいられるかどうか、全くと言っていいほど自信が無い。
「ぶっちゃけ、お前で、こすりたいんだけど……」
その提督の一言で飛龍は心の中でさえ、抵抗する力をすっかり失ってしまった。
「…………いい、よ。私で、こすって……。私で、出してっ……!」
そう言い放った途端、自身の肉穴を埋めている熱く愛しい肉棒が前後に動き始めた。
「あはああああっ!!」
相変わらず提督の肉棒による自身の内部に対するピストン運動は極めて刺激的だ。しかも視覚を奪われてしまっている今、飛龍は皮膚感覚から与えられる快感をひたすら享受するしかない。
「ねっ! ホントッ!! ヤバいからあっ!! ペース、落としてっ!!」
飛龍は悲鳴のように叫ぶ。
すると提督はペースを落とすどころかピストン運動を一旦休止した。しかし、それは序章でしかなかったのかもしれない。彼は飛龍の膣奥にその先端を押しつけてきた。それも、強弱をつけて何度も、である。
「うああっ!! それっ!! それえっ!!」
飛龍は首を左右に振りながら悶えている。それを見ていた提督は、
「辛くは無いみたいだな……」
と呟いた後で、更にまるで円を描くように腰を回し始める。
「ちょ、奥それ以上コネコネしないでえ!!」
腰をくねらせる飛龍。胎内の最奥部にて発信され続けるとても刺激的で甘い感覚。そしてペニスの円運動により膣壁からもジワジワと溶けていくような快感が発生し続けている。飛龍はそのあまりの甘美さにむせび泣き始めているが、しかし提督はなおも追撃の手を緩めなかった。
「で、ここ押さえるとどうなりますか、と」
彼はその手のひらで彼女の下腹部、ちょうど子宮が存在する辺りを圧迫する。
「う、あ、あ! 何、これえ!?」
半ばパニックに陥る飛龍。肉棒の先端が埋まっている部分を、提督が外部から優しくマッサージするようにこね始めたのだ。内側からならまだ分かる。しかし、外側からの、提督の手による圧迫が身体に宿り続ける甘い感覚をさらに引き上げたように思えて、飛龍は叫ぶように疑問の言葉を発する事しか出来ない。どうやら、ポルチオによる快感を本格的に覚え始め、困惑しているらしい。
(ねえ、これ何!? 私、おかしくなっちゃ……)
そう思った時、突然飛龍の視界が開いた。提督の手によってアイマスクが外されてしまったのである。そこにあるのは優しい微笑を浮かべた提督の顔。続いて飛龍の心に沸き上がってきたのは、そんな提督に対してこれ以上ない程にだらしなく蕩けている顔を自分が晒しているであろう事を自覚した為が故の、強烈な羞恥心であった。
「いやああああっ!! 見ないでっ!! 見ないでええええっ!!」
もはや泣きながら悶える飛龍はそう叫ぶ。
「好きな女が感じてる時の顔なんてどうしたって見たくなるだろ?」
ピストン運動を再開しつつ、すっかり錯乱してしまったかのような飛龍を優しく見守りながらそう語りかける提督。
「だからっ!! そういうの、やめてええええっ!!」
元々、飛龍は身体的な物とは別に心理的にも弱点がある。それは好意を真っ直ぐに表現されてしまう事。それが今回の彼女の羞恥心を大いに煽り、感度をも大幅に引き上げてしまっていた。
(あああ、恥ずかしいのにい……! とっても、気持ち良くてえ……!!)
ポロポロと涙を流しながら彼女はその快楽を受け止め続ける。その目の前にいるのは相変わらず彼女が最も愛おしいと感じているあの男である。
(ああ、提督っ!! 好きいっ!! 提督ううううっ!! 大好きいいいいっ!!)
動物のような喘ぎ声とは別に、飛龍は心の中で強くそう思い、提督をかろうじて抱きしめ、キスをする。そしてそれを解放すると、再び提督のオスの部分が飛龍を強烈に攻撃し始める。もはやその時点で飛龍に余力など無かった。こみ上げてくる凄まじい絶頂の予感に抗う術など持ち合わせていなかったのである。
「ああああああああっ!!」
今まで知り得なかった程の強烈な快感を覚えつつ、全身を痙攣させる飛龍は甘美さを伴った長い悲鳴をあげた。それとともに、提督が自分の膣の奥深くで射精している感触を感じ取ると、奥深さのある恍惚感を覚え、そして彼女はそのまま意識を手放した。
次に彼女が目を覚ました時にはもう窓の外からは朝日の光が差していた。
しばらくトロンとした表情をしていたが、昨日自分の身に何が起こっていたのかを思い出し、ハッとする。
(え、もしかして私、気絶……)
快感で気絶してしまうなど流石の飛龍も初めてであった。体を起こして周囲を見渡していると、
「ん、起きたか?」
という声が聞こえた。その方向を見ると、既にシャツにズボンの服装に着替えている提督がいた。彼はゆっくりと飛龍に近づいてくる。別に誰が悪いわけでもないのに、何故か彼に気恥ずかしさを覚えた。しかしそんな事が流石に提督に分かるはずもなく、飛龍の顔色を覗き込んで、その額に手を当ててきた。
「何か、体調悪いとかそんな事は無いか? 昨日、気ぃ失なっちまったしな」
それに対して飛龍は慌て気味に答える。
「あれは、別に提督が悪い訳じゃ……単に気持ち良すぎて気絶しただけだし……」
提督はその返答を聞いてすぐに、
「ん、そっか」
と、飛龍から離れ、向きを変えてしまった。そして彼女に衣類を手渡す。
「お前着替え持ってここ来てた訳じゃなかったよな? 男物で悪いけど一応これ貸すわ」
更に提督は、「朝食は準備出来てるからな。落ち着いたら出てきてくれ」と言うセリフを残して寝室を出て行った。一連の流れに呆然としていた飛龍。部屋を出ていく提督の背中が見えなくなったので、今度は視界を落とすとそこには男物の衣類。おそらくは提督の私物だ。更に言えば、今自分を包んでいるシーツ類は常日頃から提督が使っているものなのである。
(やば過ぎる、気がする……)
ますます溺れそうだという気持ちと共にそう思い、自分に被さっているタオルケットに顔を埋める飛龍だが、しかしその表情はといえばまんざらでもなさそうであった。
当然ながら、提督に渡された服を来て朝食に向かう。その朝食も簡素でありながらまた美味であった。提督は料理人の適性でもあるのかと思ったくらいである。
それらを一気に平らげてしまったのであるが、それでのんびりしている訳にもいかない。今日も仕事はあるし、今のままの服装でその場に出ていく訳にはいかない。何しろ今飛龍が着ているのは提督の借物である。急いで自室に戻り、自分の服に着替え直さねばならない。大体、相変わらずブカブカで動きづらいというのも正直、ある。提督との体格差ばかりはどうにもならない。
朝食を摂り終え、食器を洗った後でそのまま着替える為に自室に戻る事を提督に伝え、借りた服はすぐに洗って返すと伝えた。提督は笑いながら、
「それはもう古くなってあんまり着なくなってるやつだから焦らなくていいぞ」
と言っている。そして、思い出したように、
「あ、それとちょっと待て」
と言い、とある引き出しから何かを取り出し、
「ほら、これやる」
飛龍に向かってそれを放り投げた。投げられたものを若干慌てながらも手で受け取り、いきなり何だと思いつつ手の中にあるものを見てみると、それは鍵であった。
「これって……?」
ポカンとしたような表情をしたままの飛龍は聞くと、提督はこう答えた。
「ここの合鍵」
「えっ……!?」
これには飛龍も驚いてしまう。これからは提督の私室に好き放題入れる事を意味する点が最も大きい。
「前から渡そうとは思ってたんだけどな。ま、室内だからお前が好きな露出プレイは出来ないけど」
そう提督は言っている。少しばかりその表情には照れがあるように感じられた。
飛龍はしばらく固まっていたが、やがて合鍵を大事そうに握りしめ、俯き気味に、
「あ、ありが、とう……」
とだけ言った。
そして数日が経つ。その日は抜けるような青空であった。全天を見渡せば流石に雲もほんの少しだけ浮いてはいたが、不天候の予兆を伺わせるようなものでは全くない。
飛龍は鎮守府の敷地内を歩きながら気持ち良さそうに伸びをした。
「んー……」
何だか最近気分が良い。食欲もあるし、それで体重が増えている訳でもない。何故か、最近の戦績が以前にも増して良くなっているという話を他の艦娘から聞かされた時には流石に首を傾げたが、それはここ最近の気分の良さが艦娘としての仕事にも反映されているのだろうと、飛龍としてはそう解釈するしかなかった。
とにかく、今はいい感じだ、という思いが今日もあり、そのまま休憩時間に入ったという訳である。
「今日は何食べよっかなー。やっぱ街に出てー……」
そうひとりごちた途端、
「おー、飛龍。お疲れ」
聞き慣れた声だ。ハッとしてすぐさま浮ついたような気持ちになり、突如聞こえたその声の方向を向くと、そこにいたのは案の定提督である。
「お疲れ様でーす」
明るく返事を返すが、今までと異なるのは、提督を相手にしてしまった場合、若干ながらドギマギしてしまう、という点である。
「で、お前これから休憩時間だっけ? やっぱ街に出て買い食いしまくるの?」
提督が冗談めかして言う。
「やっぱひっどい! 提督っていつも私の事何だと思ってるのかなー……」
飛龍は提督を睨め付けるように言う。ただし、本気で怒っている訳では無い。提督もそれが分かっているのかカラカラと笑い、
「いや、スマンスマン。余裕があれば俺が飯ぐらい作ってやりたかったんだが」
と言う。それに対して飛龍は次の言葉を失ってしまう。実は今の飛龍、提督に胃袋さえも掴まれていると言っても何らおかしくない状態にあった。何らかの形でそんな提督の力になりたい、無意識下のそういった気持ちが仕事に対する姿勢の変化につながり、更にはここ最近の戦績の向上に繋がっているのは否定出来ないだろう。
ところが、この日は提督と飛龍では微妙にスケジュールが合わなかった。だから提督が今から飛龍の為に料理を作るには流石に時間が足りない。
「ま、これから休憩ならのんびり食べて来い。それで次に備えてもらった方が安心できるってもんだからな」
と、提督が言うと、飛龍も、
「ん。別に街に出ても変な事なんかないだろうし」
と同意した。すると提督はやや上を向いて空を指差し、
「それに、天気も良いしな」
そう明るい表情で言った。
「そだね。気分良い」
飛龍も明るく答え、空を見ようとした。
その時だ。突然風が吹き、飛龍のスカートがその風力によってめくり上げられ始める。提督はマズイ、と内心冷や汗を流した。彼女のこれまでの行動パターンから推測する限り、鎮守府の敷地内外問わず、その近辺にいる場合は極めて高い確率でスカートの下に下着など履いていない為だ。
ところが、すっかりめくりあがったスカートのせいで外部へと露出された飛龍の股間部分を見た提督は、不思議そうな表情をした。すぐに突風は止み、飛龍のスカートもあるべき位置へと戻った。彼女は自らのスカートの形を丁寧に整えている。そして、提督はこう聞いた。
「……あれ? 履いてんの?」
飛龍はそれまでと異なり、ごく普通にショーツを着用していたのである。啞然としたような表情の提督の質問に対して、
「ん、まあ」
とだけ、照れ臭そうに彼女は言った。
「変なこと聞くみたいだけど、何かあったか?」
若干首をかしげながら、提督はそう問うものの、
「……何となく、だよ」
微妙に目を逸らしながら、そう飛龍は答えるだけだ。
実のところ、先日以来の提督の私室における彼とのセックスが、露出を含む今までのプレイ以上に良かったせいとは何故か恥ずかしくて、とても言う事が出来なかったのである。