核戦争前に原作を読んだジャギが取り敢えず何とかしてみるようです。 作:ヘルメット助教授
誤字脱字ありましたらスイマセン
「……」
ジャギ、漫画『北斗の拳』を熟読中
……暫くお待ち下さい
「…………」
ジャギ、漫画『北斗の拳』を熟読中
……暫くお待ち下さい
「……………………」
ジャギ、漫画『北斗の拳』を熟読中
……暫くお待ち下s
「……っっっざけんなぁ!!」
ジャギは激昂と共に漫画を床に叩きつけ、近くに置いてあった度数の強い酒を取るとラッパ飲みをし始める
飲み終われば床に大の字になって寝転がり、空になった瓶を掌から力無く手放した
カラカラと虚しい音をたてた酒瓶が回転を止め、部屋の中が静まると、ジャギはその体勢のまま天井を感情なく見上げ、ポツポツと愚痴を溢し始めた
ーー…なんだよ北斗宗家の血筋って
修羅の国だの、北斗琉拳だの、カイオウだの、ヒョウだの聞いた事ねぇよ
ラオウやトキのみならず、あのヤローも血縁補正バリバリのサラブレッドじゃねぇか
俺の未来なんざ……あのヤローに凄んだら簡単に顔面破壊、それを憎んでヤローに扮して悪名広げて、そんで有頂天になってたら最後はあの末路で……挙げ句、漫画の中で存在を忘れ去られてるなんてよぉ
畜生……畜生っ……なんだよ……これ
こんなの、あんまりだ
いくら自業自得でも、無かったことにされんのは正直……辛ぇよ
でもよ……俺みたいな男があんな世界で、一体どうすりゃいいってんだ
アイツみたいに悪党を倒す良い子ちゃんになる?俺が?そんなの無理に決まってんだろ~がよ
出来んなら、あんな末路は歩まね~っての
けっ……思えば、おかしいと思ったんだ、あの3人の地力がさ
近くで修行してるとマジで思う、ほんと、化け物なんだぜ?
特にケンシロウ、アイツは本当に成長する速度がヤベ~
なにせ南斗聖拳との他流試合で最後まで生き残っちまう位だもんよ
これを読む前の俺なら、絶対にケンシロウの地力を認めない所だが、こんなにでっかい裏設定がある奴を邪険にした所で、痛い目に遭って即退場コース。だもんな~
あんなに体を痛めて、あんなに辛い修行を乗り越えて血反吐を吐き、歯を食い縛って、毎日毎日、修行だけに明け暮れてきたけれど……最後はコレかよ
ケッ、ふざけやがって、もう修行なんて馬鹿馬鹿しい、やってられっかよ
「あの、ジャギ様……大丈夫ッスか?」
ジャギの手下のモヒカンが心配したのか、室外から弱々しく声を掛けながら顔だけを覗かせる
ーー…うるせ~…殺すぞ~
「あの……たしかに聞いたことある漫画の名前ッスけど、たかが漫画じゃないッスか……気にする事ないッスよ」
ーー……うるへ~……殺すろ~
「そのまま寝たら風邪引きますよ?
明日も修行があるんじゃ」
ーー……
「ジャギ様~、寝たら駄目ッスよ~
世話人としちゃ、体調の管理も仕事の」
ーー……ZZZ……
「ハァ……もう、入りますからね」
結局モヒカンにベッドに運ばれ、ジャギは寝に入るのであった
この日、北斗四兄弟の三兄ジャギは自身としては珍しく漫画を読んだ
漫画の名は『北斗の拳』
とにかく『ヒャッハー!』が口癖そうなモヒカン頭に顔面ペイントの、三下風なトゲトゲライダースーツを着こなす暴徒や
奇抜なファッションに身を包む、個性と笑いとツッコミに溢れる多種多様な流派の拳法家や
遠近法を無視し、人なのかすらも怪しむ、サイズ感が狂った人間や
何処かで見たことがある有名人の風貌の悪人を懲らしめる、これまた怪しげな拳法家であり数々の伝説(天然ボケ)を連発する寡黙が過ぎてコミュ障で、一話で脱水症状で砂漠で死にかけていた生活力皆無な二千年の歴史を持つ暗殺拳の伝承者、我等が主人公『ケンシロウ』が、核戦争後に荒廃した世界でヒャッハー!するヒャッハー!を『ひでぶ!』する、勧善懲悪の人気漫画である!
しかしここで一つの疑問が生まれる
ジャギが存在するのは、その漫画の中のみである
媒体の中にしか存在しないジャギが、その漫画を知りうる筈がない
しかし漫画はジャギが所持しているのだ
何故なのか、その理由は知らない
しかし明確な事がある
そもそも『北斗神拳』に不可能は無い、ということ
これは勝手な見解だが、先日に行われた修行にて長兄であり、後に世紀末覇者『拳王』を名乗るラオウが、組み手相手に選んだジャギを北斗剛掌波の実験台(人柱)にした所、一向に逃るばかりで闘わないジャギ(半泣き)に、堪忍袋の緒が切れたラオウは特大の北斗剛掌波を放つと、射線上に居たトキがラオウと同じ剛掌波を放ち、相殺させて事なきを得た
ぶつかり合う膨大な力は行き場を失い、爆散
その際に巻き込まれたジャギを地面ごとを吹き飛ばした2人分の闘気は、奇跡的に時空を歪ませた
そして漫画『北斗の拳』がこうして原作の世界へと出現したのであろう(迷推理)
漫画の入手経緯に話を移そう
修行の合間の息抜きに、ジャギはよくモヒカンを連れて北斗の里を抜け出す
今回は夜の闇に紛れて、大型バイク店にパーツを失敬しに行った
そこでモヒカンの1人が漫画を見つけたのである
最初こそジャギは漫画に興味は無かったが、その良く知り過ぎる題名と、表紙の人物を見るや手下から奪い取り、部屋に帰ると一気に読破
大好きなバイクをいじるのも忘れて漫画を熟読したジャギは、これから世界に待ち受ける核の炎、圧倒的な『力』が跋扈する世紀末の世界、そして己に待ち受ける非業の死を知ったのである
暫くジャギは荒れた
それまで一度も欠かさなかった修行をサボり、未来への鬱憤を晴らすべく街に繰り出しては、次々と破壊や強盗や凌辱やら様々な問題を起こし続けた
立ち塞がる者は全て薙ぎ倒す
暴走族、用心棒、高利貸し、ヤクザ、外国のマフィアが、縄張りを荒らすジャギ達に制裁を加えようとするが、次の日、彼等の中で朝日を拝む者は一人も居ない
街のダニが居なくなり、ジャギにこっそりと感謝する人間や警官も居たとか……
欲しいものは何でも手に入れる
金、女、バイク、酒、食い物
だが特定のアジトは持たないジャギとモヒカン達の奪える量が核戦争前の物質が豊富にあったこの時期において、実はたかが知れていた事を、気分よく暴れる本人達は知る由もない
バイク数十台を隠す場所を探すのは至難の技だった
そこで敷地が広く、高そうな家を見付けてはジャギ自らが率先して家主に交渉()し、数日間はそこを根城にする
だが去り際はジャギらしさは無く、皆殺しや放火もせずに場所を変える
『流石に放火は不味い』
ジャギはモヒカン達に放火を禁止していた
まだ国家権力(警察)が全盛期、そして世紀末に染まっていないジャギは、この時は控え目な考えの持ち主らしい
根城にされた家族はたまったものではないが、世紀末verのジャギならばケンシロウの悪名を広げる為にと1人だけを生かし、残りを皆殺しにする所なので、この采配はかなりの大盤振る舞いであろう
しかし、鬱憤晴らしに始めた楽しい日々にも陰りが見え出す
一方的に奪い続ける毎日、障壁となる存在の皆無にいつしか、ジャギやモヒカン達に物欲が薄くなってきた
なにせ世紀末の世界に比べて、物が溢れ過ぎているのだ
どんなに美女でも連続で三~五回も抱けば飽きが来てしまう
置いておくにも食わせたり、風呂や化粧品を与えねば直ぐに美は劣化する
これには正直、めんどくさいと女を解き放つジャギ達
また金やバイクを持ちすぎれば、かさ張って旅の邪魔となったので、いつしか必要分だけを裏社会から調達する流れとなる
半ば、街のダニ掃除の役目であったジャギ達
しかし今度は警察からも目をつけられ始めた
そこでジャギは資金をツーリングやキャンプの設備やらに費やし、手頃な山や川を見付けるとそこにテントを設営
雲隠れを始めれば、魚釣りやキャンプファイヤーなど、なかなかにエンジョイした毎日を送りだす
最初こそ慣れないテントの設営や、食材の調達、調理に戸惑うジャギ達
森や川辺で説明書を片手に顔を付き合わせ、『う~ん、う~ん』と唸る厳つい男の集まりはインパクトがあった
しかし何事も経験
もちろん人によっては向き、不向きもあるが、ジャギ達はキャンプの回数をこなす度にレベルアップしていく
だがジャギだけは、経験をロクにしなくても会得ができた
1度見た相手の動きを自分のモノに出来る北斗神拳奥義『水影心』、この技で出来るモヒカンの動きをコピーしたのだが、そこはモヒカン達には伏せておこう
焚き火を囲むジャギ達は宴を楽しむ
この時だけは北斗三兄弟の強烈なる『しがらみ』からジャギは解放され、モヒカン達と共に大いに飲み、食い、ふざけ、歌い、弾ける笑顔を浮かべるのであった
楽しい日々の中、ジャギはいずれこの世界が破壊される事をふと思い出すと、再び原作漫画を読み返す日が多くなる
また警察の目を避けていても、毎日が平穏とはいかなかった
これまで殺しに飽きて逃走し、また現れては悪事を働く毎日を送ってきた事で、様々な裏の組織から追われる身となっていたジャギ達は、殺し屋を送り込まれる事も多々あったのだ
しかし暗殺の類いにおいて、頂きに名を馳せる北斗神拳の使い手であるジャギには全く通用しない
ジャギは反対に捕らえた追っ手を、秘孔で記憶を都合の良いように弄ったり、情報を吐かせたりして楽々と難を逃れ続ける
その中で一度、北斗神拳と対極に位置する『南斗聖拳』の使い手にジャギは襲われた事がある
刺客は余程の自信があったのか、それとも目立ちたがり屋なのか、デモンストレーションだとばかりに近くにあった岩に自身の南斗聖拳を披露してモヒカン達『だけ』を震え上がらせた
ただ事もあろうにわざわざ『水影心』を持つジャギに対し拳筋を見せたその刺客は、あっさりと己の南斗聖拳をジャギに奪われた挙げ句、逆に心臓を貫かれて絶命したそうだ
思わぬ所で思わぬ僥倖、南斗聖拳を会得したジャギはホクホク顔
だがその棚ぼたで得た南斗聖拳が、南斗のトップである六星拳の足元にも及ばないと、原作ケンシロウに一蹴された事を思い出すまでは……である
そして気ままな放浪の旅を重ねる内に、ジャギ達はいつの間にか北斗の里へと帰って来ていた
久しぶりの北斗の里は何も変わってない
嫌な記憶しかない郷里でも、あの山や川や街並みや道場を見ると、ジャギの胸に不思議と来るものがある
しかしジャギが結構な月日を開けて悪事を働き、悪びれた様子も無しに戻っても、周りからの反応は相変わらずであった
養父リュウケンはジャギの帰還に特に反応を示さず、ほぼスルー
長兄ラオウも同じだ
次兄トキは塩対応
末弟ケンシロウはユリアとの2人だけの世界へと突入しており、ジャギの方が接触を避ける始末
改めて己への期待値の薄さを思い知らされるが、収穫はあった
ジャギは廊下でラオウとすれ違い様に
『あ、兄者とトキとケンシロウは修羅の国から来たってのは本当なのか?』と、ビクビクしながら尋ねれば
聞かれたラオウは
『それがどうした?(威圧)』と当然の様に吐き捨てて一蹴、ズンズンと足音を上げて去っていった
ラオウは天を欲する男、嘘や戯れ言は吐かない
つまり修羅の国の存在が確定し、三人がそこから来た事が判明したのだ
(やっぱりそうだったのかよ……
ふんっ、ならそっちはそっちでやってな
こっちはこっちのやり方で、生き残らせてもらうぜ!)
その瞬間からジャギの中で末弟ケンシロウに対する妬みと焦りは露と消え、代わりにその眼はやがてくる暗黒の未来を見据えだしたのである
世界が私利私欲の為、核戦争の準備や自分達が避難するシェルターを急ピッチで造り始めていると噂が広まる頃、これまで自堕落な生活を送っていたジャギが即座に動く
『まずは諸々の確保、邪魔する奴等は軒並みブッ潰す!』
何も知らなかった頃なら、戦争なんざおきる訳ね~だろとジャギは一蹴しただろうが、そこは流石に原作漫画を知っているので話しは違ってくる
このまま行けば間違い無く核の炎が世界を包み、人々はシェルターに殺到し、文明は灰となる
かろうじて残った文明の遺産、食料やらを巡って奪い、殺し合う時代になるのだ
無くなる物ならば躊躇いはない、有効に使わせて貰うぜ!
物資を集めるだけ集め、世紀末になった後でソレと、そこそこの腕っぷしを後ろ楯に地位を築く
ジャギはまず、それを当面の目標に動くのであった
まずは生き残る大前提として、シェルターの確保は最優先
シェルターの一個や二個、己の剛腕ならば民間人から奪うのは容易いが、なるべく理想に近いシェルターが欲しい
そこでシェルター建設を担う最大手の会社に潜入し、ジャギは膨大なデータの中から特に優れたシェルターを吟味する
当然、北斗神拳を会社の重役に施し、記憶を改竄して自分の存在を忘却させてである
そしてデータの中でも規模が個人にしては最も大きく、なおかつ秘密裏に建造された違法シェルターの保持者を探しだすと、ジャギは強奪に動く
正面からジャギは乗り込んだ
その人物は多数の用心棒を雇っていたようで、シェルターへの侵略者を撃退しようとするが、北斗神拳伝承者のジャギには通用しない
『北斗羅漢撃!北斗千手殺!』
『南斗邪狼撃ぃぃぃぃっ!!』
人体を内部から爆散させる北斗神拳と、外部から人体を切り裂く南斗聖拳を見せ付けてやれば、次々と死体の山が作られていく
ジャギは特殊な呼吸法を用い、己の潜在能力をフルに発揮させて暴れ回るので、縦横無尽に動く彼を誰もが捉えられない
ジャギが軽く触れた部分は弾け飛び、手刀で払えば簡単に手足や首が切り落とされ、貫き手をすれば心臓から背中まで貫かれた
用心棒は銃を所持してはいたが、空気を切り裂く弾丸の音すらも察知し、軌道を見切ったジャギには弾丸は当たるどころか、かすりもしない
所持していたダブルバレルショットガンをジャギに奪われ、穴だらけにされて殺される者も出だすと、今度は催涙弾やネットランチャーで対処しようとする
しかしそれは真剣白羽取りを進化させたような、北斗神拳奥義『二指真空把』によって無駄に終わる
用心棒達は次元の違うジャギの強さに戦慄を覚える
『おらおら、どうした!
もっとかかって来やがれ!』
用心棒を挑発するジャギだが、これはあくまで陽動である
ジャギはシェルターの間取りを知っていたので、あえて自身を危険に晒して警備の目を正面に引き付けておき、その隙にモヒカン達を別ルートでシェルターに潜入させ、乗っ取る作戦をとっていた
手回しのお陰か、戦闘が終わる頃には施設内部は目立った破損はない
用心棒を蹴散らすと秘密裏に作られた違法シェルターは、これまで通り政府に見つかる事なく、ジャギ達の格好の隠れ家となったのである
降参した用心棒や使用人に内部を案内させてみれば読み通り、違法シェルター内部は相当に広くて壁は頑丈
設備はどれも充実しており、部屋の数は多くて、そのどれもが内装に申し分なく、モヒカン全てに部屋を与えても余る程、病院や水処理施設もあった
娯楽施設も多彩で、プールやテニスコートやフィットネスジムを初め、バーやカジノ、果てはエステまで完備
どれもが個人にしては、やり過ぎな設備だったので更によく調べてみれば、成る程
どうも『ヤ』の付く自営業の、とても高位の方の所有物であった模様
(あ~……どうりで)
ジャギは納得する
内部で働いていた使用人に諸々の話を聞いている段階で、彼等の全てがシェルターの所有者に莫大な借金を背負い、ここで死ぬまで奉仕する運命であると知っていたのだ
(つまりコイツら、ここ以外に行き場は無く、誰かの下で働く事に躊躇いはない負け犬根性が染み付いた奴隷のような存在
と言うことは……コイツらに衣食住を与えて命の保障をしておけば、裏切られる心配は無くなり、同時に労働力にもなるわけだ)
寝床と倉庫だけでなく、その道のプロも得られてホクホク顔のジャギは、怯えるカジノの兎ちゃん達に涎を足らすモヒカン達を叱りつけ、まだまだ必要な物を奪った金を使って集めさせる
特に日持ちする食料を
シェルターの確認中、一番重要な食料庫や倉庫の在庫を見てみれば、どれもやたらと高価な食材や使い道のないガラクタばかりで、ジャギを酷く落胆させたのである
次々とシェルターに物質が集められる
食料、燃料、様々な車両の改造パーツ、裁縫用品、キャンプ用品、調理器具、電飾、工具、日用品、ガスマスク、様々な野菜の種、等々…
ジャギの手配した物や、その時に思い付いた物を集めるモヒカン達によって、まるで日用品のスーパーと化すシェルター内部に、かつての華やかだった違法シェルターの面影は無くなった
資材も集めさせる
木材、鉄材、鋼材、ゴム、プラ板、等々…
駐車場もパンパンだ
足に使うバイクや車は言うに及ばず、瓦礫を除去させる為の重機や、荒れ地を耕す時間と労力を割いてくれる農業用の車両がズラリと並ぶ
また、モヒカンが動いている間はジャギ自らがシェルターの持ち主の元へと出向き、少しだけ流血沙汰を起こして交渉()を行い、見事にシェルターを無料で譲渡されているので、彼等の新居の安全は保証されている
たまに仕返しの暗殺者が送られてくるが、ジャギによって全て阻まれているそうだ
士気の維持も抜かり無い
ジャギは場所を取る高価な食材を惜しむこと無くモヒカンや、使用人として手下に加わった人間にも差別なく振る舞って疲れを労う
ここで頭であるジャギが使用人をぞんざいに扱わないので、モヒカンもそれに習って使用人を傷つけたりはしない
ケンシロウへの憎しみを捨てたジャギ、手下達との関係は良好そうだ
その甲斐あってか後年、何人かのモヒカンがシェルター生活において意中の兎ちゃんに言い寄り、めでたく結ばれたりするのだが
ジャギは、何もそこまで仲良くしろとは言ってねぇ!と激昂するも、簡易的な結婚式では仲人を渋々ながらも務めたりと、手下には優しい一面があると評判らしい
ただ高価なガラクタだけは捨てるか売るかの選択に迫られるが、こういった無駄な物を集める自尊心が強い収集家は世紀末にもいるだろうと思い、いつか使い道があるだろうと倉庫の隅に追いやっておいた
モヒカンでは手に入らない高価な品物となれば、ジャギの出番
放射線の濃度を教えるガイガーカウンター、放射線を防ぐ防護衣、ソーラーパネル発電機
放射線除染をする為、シェルターに備え付けられた水処理施設では不足だと、巨大なろ過装置は流石に購入した
他にもライフラインを支える物は巨大な物が多く、警備は厳重だがそこはジャギ、北斗神拳で難なく盗み出している
そして世紀末で最も高価で役に立つ存在『技術者』の確保を特に最優先とした
ヒャッハー!や、へんてこな拳法家ならば世紀末に腐るほど存在するが、技術者だけは原作漫画で殆どお目にかかった事がない
裏方なので触れられなかっただけかも知れないが、居ると居ないでは結果がまるで違う、勿論シェルターには工務を担当する人間も居たが、多いに越したことはない
めぼしい技術者は家族ごと誘拐されるも、絶対に協力はしないと拒み続ける彼等にジャギは思う
『核の炎に世界が滅ぼされても、こうして俺のお陰で家族が死なずに済むのだ、文句は無いだろ?
それとも何か?不毛の荒野に丸腰で出ていくつもりかよ?』
技術者達はジャギの身勝手な発想に被害にあうが、結果的に多くの技術者が間接的にジャギに感謝する羽目になり、仕方なく協力をする事になる
予定していた以上の資材、人材がシェルターに揃った
モヒカンや使用人や技術者も、そろそろ生き残るには問題ないのでは?とジャギの顔を窺う者もいる
確かに、焼け野原から街1つ作れる程度の備えはある
しかしジャギは、世界が核の炎に焼かれたその先を知っているので、まだ何かある筈だと思案を重ねる
今も偉そうにしている政治家も国家権力も家柄も関係ない、個人の暴力と恐怖が支配する混沌の世に生まれ変わり、元々の平和な世界には決して戻らない
それを知らない手下達では、仕方がない事なのかもしれない
ジャギは部屋に籠り、頭を悩ませていた
(やはりどう考えても、俺だけでやっていくのは無理がある……)
落ちこぼれでしかない自分の元に、街1つを支配する事が可能な資材を揃えてみれば、今度はそれを世紀末の世界で維持する難しさに行き着いたのだ
気付いてはいた
ここまでの戦いで、ある程度の敵ならば撃退できる
しかし己の腕っぷしでは、モヒカンや噛ませ犬な幹部クラス程度なら勝てても、化け物クラスのラオウやトキ、ケンシロウや南斗聖拳のトップ5、ジュウザやフドウ、果ては修羅の国の猛者達にすら負ける
そんな自分が豊かな街の支配者だと知れば、ラオウやそれ以外の強者が嬉々として襲来し、服従か死かの選択に迫られる
(そんな屈辱を味わう為に、苦労してかき集めて来たわけじゃねぇ!
絶対にそんなのは御免だ!やってやるぜ!)
ジャギもここまで来て諦めるつもりは無い
無惨には死にたくないからケンシロウへの憎しみは捨て、色々な犯罪を厭わずに準備をしてきたのだ
簡単に明け渡してたまるかよ
そっちがそうなら、こっちにだってやり方ってもんがあるぜ!
まだ生き残る手段を探す為、ジャギは今ふたたび原作漫画を何度も読み返し、解決策を見出だしのであった
それは、己より遥かに強い奴等の殆どが『頭が悪い』ことである
ジャギは読み返す度に呆れた
まずはケンシロウ一途なユリアに振り向いて貰えず、嫉妬のあまりに兄弟で殺し合ったラオウとトキ
己の舌先三寸で親友を裏切ったシン
千はある南斗聖拳の6強、その1つである南斗水鳥拳の総括する身分でありながらも、妹の捜索に人海戦術を使わない視野の狭いレイ
知略を語る妖星のナルシストは、調子にのって前線に出て命を散らし
海のリハクという埋伏の毒と、その毒に率いられた噛ませ犬連中の末路
脚一本をラオウに捧げる気概は見せても、ジャコウを見逃した結果、盛大にやらかしまくったファルコ
そしてバイクにすら乗れず、徒歩を貫いたが為に次々と親友達を見殺しにした世紀末救世主ケンシロウ
(やれそうな気しかしねぇ……)
悪知恵と荒れきった世界への順応性、そして例の漫画を持つ自分ならば、いける
それが人の道に外れた『外道』であろうと最後まで生き残れば良い
それが全てなのだという考えにジャギは行き着くと、手下を召集するのであった
ノリでジャギの作品を作ってみました
後悔はしていない
次は原作最悪の戦犯をテーレッテーしてやろと思います
え?ジャギじゃありませんよ
タグにありますとおり、超絶不定期連載になりますので気長にお待ち下さい
リクエスト、補足、コメントありましたらお気軽にどうぞ♪
ありがとうございました!
ジャギの子供は有りか否か
-
有り
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否! 断じて否である!
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結婚相手によるな
-
そんなことより世紀末バスケやろうぜ