信じられるか……? 最初らへん書いたの、1か月くらい前なんだぜ……?
「やれやれ……人の忠告を無視するとはいけない子だ」
金の令嬢は映像に映る少女たちの後ろ姿に嘆息する。
「穏健派としてはこうなるのは避けたかったんだが……、切り替えていくか。過激派連中がやらかさないように手を打って、それから……」
空中に魔法陣をいくつも展開して彼女にとって最悪の展開を避けるために動いていると、ふと水晶に最愛の少年と交わる手駒の姿が映る。
「…………止められなかった君も連帯責任ということで罰を受けてもらおうか」
彼女が彼とセックスすることは承知の上、嫉妬で罰を与えたりはしない、が失敗した部下相手なら遠慮はいらない。
半ば八つ当たりと自覚しつつも金の少女は灰色の少女も罰の対象に加え、作戦を進めていく…………。
主人公視点
マシュとの距離を保ちながら慎重に進んでいく。霧を払う、もしくは薄められれば良かったのだが、あいにくそのたぐいの魔術は修めていない。
ついでに言えば俺固有の魔術は霧とかには使えない。正確に言うと気体などは容器などに収まっているもの以外には意味がないというべきか。一部だけろ過しても周囲の霧がそこを埋めるだけ。これは他の気体に関しても同じだ。
閑話休題。
霧に突入した俺たちは藤丸とグレイを探しているのだが、2人がこのあたりにいた痕跡は見つけられた。だが肝心の2人が見つからない。
「2人の痕跡からして近くにいるのは確かなんだけど……」
「先輩、グレイさん両者ともに確認できません。そもそも生き物の気配を感じません……」
生き物の気配を感じないのは死霊が蔓延っていた場所だから仕方がないとしても、2人の気配まで全くないというのはおかしい。
人除けの結界でもなさそうで、もしかして罠かと疑っていると明かりのついた小屋が現れる。
先ほどまで何もなかったはずの空間に突如現れた小屋。怪しいことこの上ないが、しかし八方塞がりの現状では何よりの光明だ。藤丸の手がかりがあるかもしれない以上、調べないわけにはいかない。
何かあってもすぐ対応できるようすぐ近くにマシュを待機させ、ゆっくりと、慎重にドアノブに触れる。その寸前、
「ッ! マシュっ! たい……」
「沙条さん!? ッ!!?」
勢いよく開かれたドアから伸びた霧の巨腕が俺たちを引きずり込んだ。
藤丸視点
射精すること3回、サキュバスのように精をねだっていたグレイも疲れた様子でしだれかかってくる。
「……ありがとうございました」
艶っぽい吐息とともにささやく。
「これで拙は、いえ、拙たちも折り合いがつけられます。……
あの人たち? 意識が疲労で霞むなか藤丸はグレイがもらした気がかりな単語について考える。
――たち、と言っていたから複数人。ライネスが含まれているかは不明。手を緩める、という表現からしてグレイとは対立してる?
そこからさらにグレイと名乗る少女がこの凶行に及んだのか推理すべく睡魔に抗っていると、冷気がスッとうなじをなぞる。
「ひぃっ!? い、やあああっ!!!?」
「グレイ!?」
いつの間に開いていたドアから現れた、霧でできた巨人の腕と評するべきものがグレイを掴み、外へ連れ去っていった。
慌ててズボンをはき、上着を着ながら外に飛び出す。姿はどこにも見えなかったが、かすかに聞こえるグレイの声を頼りに迷路の如き地下道を駆けていく。
「どうして! どうしてですか!!! 約束が違うじゃないですか! いや!! こんなの、いやですっ!!! 」
約束、とは誰と交わしたものなのだろうか。ライネスか? それとも“あの人たち”なのか?
頭の片隅で推測を続けながら角を曲がり――柔らかい感触にぶつかる。
見るとそこには霧が壁のように道を遮っており、声の大きさからして霧の向こうにはグレイがいる。
「このっ! このっ! 離れなさい! はな……むごぉ!?」
「沙条さん!? ひっ、やめてくださいっそこは……きゃあっ!?」
グレイではない、別の女性の声。恋人と後輩の声だ。そして明らかに想像したくない状態に陥っている。
「器薄! マシュ!」
俺の言葉に反応したように霧が晴れていった。
主人公視点
「ガハッ!?」
石畳に背中から叩きつけられ、肺腑から空気が吐き出される。
出ていった以上の空気を求めて息を整えていると、ぬめりけを感じるピンク色の軟体が手足に絡みつき、動きを封じる。
「触手……!」
主に薄い本で大活躍する生もの。本来はそれを有する生き物の自衛や捕食に用いられるが、この界隈では全く違う用途で使用される。
主に生殖行為に。
「くああっ……! ナカにぃ……つぁ……!」
一本の触手が俺のマンコに侵入してきた。
普段の肉棒とは違う、ゴムのような弾力を備えた触手はこれまた肉棒には不可能な、膣内でグネグネと曲げながら弱点を探る、なんて真似をしてくる。
ざらりとした感触のする弱点――俗にいうGスポットを見つけた触手はそこを重点的にこすってくる。
「ひぎぃっ!? いっ!? そこ、だめぇっ! そこきもちよすぎるからぁぁっ!」
濡れてなかった膣でそんなことされれば、本来は痛いだけだろうが相手が粘液で覆われた触手だったために特に痛みを感じることはなく、触手が風船のように膨れ上がるのもしっかりと感じとれた。
流し込まれる熱々の精液に、声も出ないほどの絶頂に至る。しぼんだ触手が抜かれて逆流した精液の水たまりを形成する。
絶頂の余韻に飲まれている俺の横から伸びてきた触手が乳首に触れる。チクリとした痛み、おそらくなにか毒針のようなものを備えていたのだろう。
媚薬でも注入されたのだろうか? 絶頂でぼんやりする頭でそんなことを考えていると、
「へ? あ、あれ? なにこれ……? わ、私、どうして触手なんて挿れられて喜んで……?」
意識が覚醒していき、それに合わせて絵具で自分という絵を塗りつぶされていくような、言葉にしがたい恐怖を感じる不快な感覚。
“私”がその正体について探ろうと意識を向けた瞬間、悲痛な叫びがすぐ横から聞こえた。
「あ、ああ…………うああああああああっ!!!!!」
「っ!!? マシュ!? どうしたの!!?」
何事かと顔ごと視線を横に向けるとマシュが狂ったように叫び、暴れていた。触手の拘束がなければこっちに手か足が当たってたかもしれない。
「ちがうっ! ちがう、ちがう!!! わたしはこんな…………」
頭をブンブンふりながら叫ぶマシュ。どう見ても正気ではない。
いつものマシュなら触手相手でも喜んでヨガってるのにこれはまるで、そう、
「…………もしかしてマシュ、あなた正気に」
「ぎぃっ!? が、は……っ!」
「って、グレイ!? 今度はそっち!?」
次はグレイに異常が起き始める。
「拙は、拙はグレイ。グレイです。拙は…………拙は俺は私は俺は私は拙は私は俺は俺は拙は俺は私は拙は私は俺は拙は」
理解できない内容を延々とぶつぶつと喋っていたら、突然電源が切れた家電のようにブツリと動きを止めた。
「なんなの、一体……?」
先ほどの触手が打ち込んだもの。あれが媚薬ではないことは明らかだ。精神に何らかの変化をもたらすもの……。私自身の変化から見て間違いって、あれ?
「私、何か変わった?」
1つ1つ自分について思い出していくが、おかしな点はない。転生者で、女で、藤丸立香の恋人で……。えっと、前世は…………女だ。前世も性別は女だった。
特異点の行く先々で嫌々男たちに抱かれて、それでも心だけはってどうにか耐えてここまで来たんだ。
うん。私には異常は起きてないっぽい。
「じゃあ、あの触手はなにを……?」
思考の迷路に入り込もうとした私の頬を熱い粘液が伝った。
顔を上げるとそこには肉棒触手の群れ。頬がひきつった私をあっけなく吞み込んでいく――。
藤丸視点
「どうしたの藤丸? 行こう」
「行きましょう、先輩。ナビゲート、護衛はお任せを」
「道案内でしたら拙もご協力します」
「……うん、ありがとう」
何事もなかったかのようにしれっとした顔で会話に加わるグレイに顔がひきつりそうになるのを何とか抑える。
霧が晴れた後、目の前で触手に襲われている3人を何とか助けて街に戻ろうとしている。
グレイのあの行為については本人が念話でお互いに他言無用でどうかと提案してきたので不承不承それに同意した。
「……まあ何はともあれ、みんな無事でよかったよ」
本心からの言葉だった。あの触手たちは明らかに器薄たちに性的に襲い掛かろうとしていた。
もし目の前で器薄たちが凌辱されるのを見せつけられていたらと思うとゾッとする。
「私もそう思う」
器薄がそっと俺の手を握る。柔らかな感触とぬくもりが伝わる。
「帰ろう、一緒に」
「うん、帰ろう」
俺も手を握り返し、2人並んで帰路に就く。
明日も、その先も、彼女と共にあれますようにと願った。
「上辺だけは小ぎれいな、ハッピーバッドエンドか。まあ発狂されるよりはマシだろう」
水晶に映る藤丸たちを冷ややかに見やる部屋の主は、興味が失せたかのように別の映像に切り替える。
『ヒィッ!? やだ! やめてっ、ださな……あああっ!!!』
『あ、あ……、また、ででる……ひっぐ、うう……』
『………………』
先ほどまでの映像に映っていた少女たちが触手に凌辱されている。録画映像ではない。この水晶は現在起きていることを映し出すことしかできないのだから。
「人形たちと仲良く人理修復に励みたまえよ、藤丸立香。なあに、彼女たちも敗者復活戦を潜り抜けた猛者だ。キチンと役を理解して動いてくれるよ」
再び映像を藤丸たちに戻し、黒幕を務める少女は慈しみと悲哀を混ぜた笑みをこぼす。
「それではどちらも――よき悪夢(ゆめ)を」
少女が魔力の供給を停止する。それだけで、2つの地獄は少女から切り離された。
主人公視点
あれからどれだけの日にちがたったのか分からない。
あのときから変わらず、私は触手に犯されている。
「…………………………」
昼夜を問わず――昼か夜かも分からないが――犯され続け、私は喘ぎ声を出す気力さえなくなった。ただ膣を出入りする触手がもたらす性的快感を黙って受け入れている。
あれだけ私の体を貪っていた触手たちも、いま私を犯しているのは膣に侵入している1本だけだ。
「…………………………」
もはや指一本動かすのでさえ億劫だ。ここにいる分以外にも他の触手がいるだろうし、そもそも出口があるのかさえ分からない。
なによりも、ここまで穢された身で藤丸に会えるはずもない。
「…………………………」
もうなにもかもどうでもいい。
そんな考えが脳裏を埋めていくなか、既に満杯となった子宮に新しい精液が注入される。精液の温もりに嫌悪ではなく、安心と悦びを覚えている時点で私はもう手遅れなのだろう。
「あっ……やっ……あっ……」
懐かしく感じる、弱々しい声にひかれて左を見るとマシュが私と同じように犯されていた。私との違いは、まだ抵抗の意志があるから手足に触手が絡みついて拘束している点か。
屈服させるためか、私よりも精を入れられた股からは白濁液がよだれのように垂れていて、それがまだ雄を求めているように見えてしまう。
触手がちゅっくちゅっくとリズムよく挿入と引き戻しを繰り返すのに合わせて揺れる2つの巨峰。その頂は望まぬ悦びによってほんのり赤く色づかせている。
「あ……う……く」
触手が動きを止めると、マシュはまなじりに涙をためる。マシュまんこを占有していた触手がびくんびくんと脈打っているし、射精されたのだろう。
「…………………………」
もう1人いた被害者を思い出し、視界を左右に動かすと割と近くにいた。
瞳孔の開ききった瞳は何も写しておらず、自身を犯す触手に対しても生理的反応以外何の反応も示さず、完全にされるがままとなっていた。
何か打ち込まれたあと様子がおかしかったが、壊れてしまったのだろう。肉体ではなく、心が。おかしくなったのはマシュもだが、マシュは耐えられた。が、彼女はそうではなかった。
自慰の道具のように乱暴に揺さぶられるグレイ。反応を返さないのをいいことに触手はグレイの膣が広がるぎりぎりまで肥大化し、精液を溜め込んでいる。
ぎちぎちと音が聞こえそうなくらい広がった膣は、それでも本能に従ってかこれまで注がれた種汁を溢すことなく、新たな子孫の元を得るべく舐めしゃぶる。
「…………………………」
ついに射精がはじまった。溜めに溜めた子種の大放射はグレイのお腹を妊婦のように膨らませる。そこまで注がれれば苦しくなるはずなのに、グレイはぴくっと震えただけだ。
「藤丸……助けて」
うるさい黙れと言わんばかりに触手が突き上げてきた。