「ふぁ~あ……ねっみ……」
そうベッドの上で文句を垂らすのは少女。
高校生という身の上にも拘わらず、年頃の男子高校生ならば目が離せないグラマラスな体形をしており、加えて金髪碧眼で端麗な顔立ちときた。
黙っていれば美少女と言って差し支えのない美貌を誇るのは、私立秀尽学園高校の2年生「高巻 杏」である。
「寝ないと明日が辛いぞ」
「でもさぁ、ホテルのベッドで寝付けなくない? これならオールした方がマシっていうか……」
そんな杏に忠告したのはソファに寝転んでいた少年「雨宮 蓮」。
彼女と同じ秀尽学園に通う2年生であり、杏とは席が前後の同級生でもある。
彼らは現在、修学旅行でハワイへと来ていた。
蓮や杏にとっては怒涛の2年生生活が始まり、ようやく折り返しに来た時期。ここ最近世間を騒がせている怪盗団として活動している彼らにとっては、滅多にない羽を伸ばす機会でもあった。
しかし、聡明な人物ならすでに疑問に思っているだろう。
大抵高校の修学旅行と言えば、大部屋にしろ二人部屋にしろ男女を分けるものだ。それが何故、男の蓮と女の杏が同じ部屋に居るのだろうか?
健全な男子高校生であれば、彼らが並々ならぬ関係―――もとい、恋人であるから本来相部屋だったクラスメイトに別の部屋へ移ってもらい蜜月の時を過ごそうとしていると考えるかもしれない。
だが、実際はむしろ彼らがその被害者だ。いや、恋人関係であるには違いないが、この相部屋は不本意の結果。その証拠という訳でもないが、もう一つのベッドの上と床に敷かれたカーペットの上……合計二人ほど、別のクラスメイトが眠りに就いていた。
「はぁ……二人っきりだったら良かったのに」
「俺と?」
「ッ……当たり前じゃん。一生に一度の高校生2年の修学旅行だよ? あぁ~あ、締め出されてなかったら私が蓮のこと部屋に呼んでたのに」
ポッと頬を朱に染めた杏が、すぐに天真爛漫にはにかんで見せる。
伊達にモデルとして活躍していない笑顔だ。もっとも、雑誌でさえ多くの読者を魅了する笑顔がたった一人愛する恋人に向けられたものであれば、ときめかざるを得ない。
蓮は、クラスメイトの健やかな寝息を確認してから、ベッドに腰かけていた杏の隣に座る。流石の忍び足。彼もまた、伊達に怪盗業をやっている訳ではない。
「蓮……」
「杏……」
少し見つめ合う二人。
互いの熱っぽい視線が交差する。それを受け胸の辺りが火照った彼らは、そのまま吸い寄せられるかの如く口付けを交わした。
「んっ……ふっ……蓮……蓮ぅ……!」
自他ともにセクシーであることを認める杏であるが、彼氏である蓮と交わす口付けは、いじらしい程に一途なものだった。
眠っているクラスメイトを起こさぬよう気を払っていた二人であるが、次第にエスカレートする情欲を抑えつけることは叶わなくなり、最初は唇を吸い合うプラトニックだったキスが、今や舌を絡め合う濃厚で熱烈なキスと化していた。
「んっ……好きだ、杏」
「ッ……ぷはっ……私も蓮のこと大好きだよ……」
ひとしきりキスを堪能した二人は顔を放ち、色にまみれた互いの顔を見つめ合った。
蕩けた瞳を浮かべている杏はふと視線を横にやる。
「ふふっ……やっばい、コレ……バレるかもしんないと思うとドキドキしちゃって……」
「俺と付き合っていることを知られるのは嫌か?」
「まさか。でも、流石に……ねぇ?」
交際関係を知られる分には構わないが、そこに寝転がっている金髪の怪盗団の一員に人前でディープキスをする節操なしだとは思われたくない―――暗に瞳が告げている。
しかし、蓮はそんな杏の顎に優しく手を添えた。
驚くように目を見張る彼女もまた綺麗だ。碧色の双眸は宝石に負けない輝きを放っており、揺らめく髪の一本一本は金糸の如く煌いている。
そんな彼女から一途に愛されている事実を噛み締めた彼は、そのままゆっくりと唇を奪った。
再度、驚きに満ちた杏の息遣いが鼓膜を打つ。
しかしながら、これと言った抵抗はない。それどころか杏の方から蓮の背中へ腕を回し、強く抱きしめる。
しばし、部屋に淫靡な水音が響く。
舌が絡み合い、互いの唾液が口を行き来するような大人の口付け。
ついこの間までは想像することもできなかった心から好きな人との行為に、杏の心は昂ぶりに昂っていた。
―――ジュン♡
(あっ……やばッ……)
溢れんばかりの恋心が蜜となって溢れる感覚。
このまま続ければ理性の箍が外れる。ある種の確信を持った杏は、後ろ髪を引かれながらも息継ぎのために一旦口を放した。
「……ぷはぁ! 君、そういうとこ」
「杏が可愛いから、つい」
「ふふっ、じゃあ許す」
本当にずるい男だ。
初めて会った時はボサボサの頭で冴えない眼鏡をかけた男としか思えなかったのに、今ではたった一度向けられる笑みだけで心が満たされるようだった。
だが、それで股座を濡らす情欲の問題が解決された訳ではない。
寧ろ度重なる彼とのキスで、昂った情欲は爆発寸前であった。
「……蓮のせいで眠れなくなっちゃったじゃん」
「どうしてだ?」
「えっ、あっ!? 聞こえてた?」
「ああ、ばっちりな」
しまった、やらかした。
まさか口に出していたとは思わず、杏の顔には焦燥が浮かんだ。
「どうして眠れないんだ?」
「そ、それは……そのぅ……」
「……杏はいつもいい香りがするな」
「そ……そう? ありがと……きゃ!?」
「こんなに濡らして……感じたのか?」
おもむろに杏の下着の中へ手を滑り込ませた蓮が、濡れそぼった彼女の秘裂を指でなぞった。
「(ちょっと! それは流石にヤバくない?!)」
「ヤバくない」
「(いや、だって絶対声我慢できな……ッ!)」
あろうことか愛撫し始めた蓮。
どこで鍛えたのか、その器用な指使いで秘裂をまさぐられる杏は、咄嗟に口を両手で覆い隠して喘ぎ声を押し殺す。
「ッ……フッ……フゥー……!」
彼に愛撫される悦びと、クラスメイトが起きないかという緊張感。かつてなく激しく動悸する心臓は、今にも破裂して耳が飛び出そうだ―――杏はそう錯覚した。
最早難しく考えている余裕はなく、ただただクラスメイトが起きないことを祈りながら声を押し殺す杏であったが、如何せん体の方は正直だ。
当人が必死に喘ぎ声を我慢しているにも関わらず、秘裂から溢れる蜜は一向に止まらない。下着の中の水気は加速度的に増していき、ちょっと指を動かすだけでも水音が鳴り響くぐらいには大洪水の様相を呈するに達した。
それでも蓮の愛撫は止まらない。
杏が感じていることに満足そうに頷くや、魔性の笑みを湛えながらあの手この手で陰部を弄繰り回す。
綺麗に整えられた茂みを挟み上げたり、ぷっくりと充血した肉豆を弾いたり、それら全てが杏の快感を覚えるポイント。
当然、自身の性感帯を好き勝手遊ばれる杏に余裕はなく、口を押える手の間からは溢れた涎が滴り落ちていた。それは快感に酔い痴れる余り、だらしなく開かれた口から零れた懇願の証。
自分を押し殺す一方で、刻一刻と膨れ上がる内なる自分が真に求めんとする欲望そのものである。
「れ……蓮……もうっ……」
「ああ、イっていいぞ」
「わかったっ……蓮、好き♡ 蓮、れ……ンゥッッッ!」
愛する彼の名を唱えていた杏の体が大きく跳ねた。
同時に蓮は、彼女の秘裂をまさぐっていた掌に淫靡な汁はまき散らされる感覚を覚える。最早彼女の下着は肌着の体を為してはいない。ただただ二人のひと時を濃密なものとする淫臭を放つ道具へと化してしまっていた。
少しの間、蓮に体をもたれ掛からせていた杏は、絶頂の余韻に浸りながら何度か痙攣した後、正気に返ったかのように未だ自身の下着に入ったままの腕を取り出した。
「……これはヤバいっしょ。ど、ど、ど、どうするの……?」
「洗って乾かしておくか?」
「パンツだけ乾かしてあったら不自然極まりないでしょ! あぁ~、部屋に戻れたらこんな悩まなくて済むのに~!」
流石に愛液塗れと潮を少々浴びた下着を穿いたまま居る訳にはいかない。
だからといってホテルの個室に洗濯機のような家電があるはずもなく、必然的に洗うのであれば手洗い。かつ自然乾燥にゆだねるしかなくなる。
結局下着を濡らしたままで居る訳にはいかない杏は、ため息を漏らしながらユニットバスで洗うことにしたようだ。
「はぁ……」
「怒ってるか?」
「怒って……はいないけど、後先考えずヤるのは反省しなくちゃって……」
蓮から受け取ったビニール袋に濡れた下着を隠す杏。
現在彼女はノーパンでベッドに腰かけている。辛うじて無事だったズボンを抜けば、あられもない禁断の花園を望むことが叶うだろう。
「若気の至りって恐ろしいわ……」
「杏」
「ん、なあに? ……ゲッ!?」
皆まで言わない蓮を不思議に思った杏が顔を上げれば、見事なまでにテントを張った彼の下半身が目に入った。
思わずゴクリと生唾を呑んだ杏は、一旦眠っている二人を確認し、期待する眼差しを送る彼の方へ向く。
「……マジ?」
「マジだ」
「……蓮ってさ、ホント怖れ知らずなトコあるよね。チャレンジャーって言うかさ」
「シてくれないのか? 俺は杏とシたい」
「ッ……私だって嫌じゃないけど……」
素直な言葉受け、まんざらでもない顔が表情に浮かび上がってしまう。
するや、杏はキョロキョロと再三周囲を警戒する。
しばしの間、葛藤故に顔を歪めていたが、最終的には節操ない熱烈アピールする蓮の愚息よりも杏の方が先に折れてしまった。
「……あー、もう! わかったからこっち向いて」
「ありがとう」
最悪の場合、直接目撃される事態を避けるべく、クラスメイトが寝ている側に背を向けてベッドに腰かける蓮。
ふぅ、と熱っぽい吐息を漏らす杏は、潤んだ瞳を浮かべたまま彼のズボンに手をかける。
ゆっくりと音を立てぬよう細心の注意を払いながら下す。が、途中で反り返った逸物に布地が引っかかるアクシデントに見舞われる。
それでも着実にズボンを下した杏の前に現れたのは―――反り返る一本の剛直。
「あ……」
途端に鈴口から香る雄臭に顔を弛緩させる彼女であったが、ハッと我に気付くや、ブンブンと顔を左右に揺らす。
「よしっ! 気合い入れるから、いっぱい気持ちよくなってよね」
「ああ」
「それじゃあ……」
豊かな毛量を誇るツインテールを掻き上げた杏が、そっと蓮の逸物にキスを落とした。
チュッ♡ と鳴り響くリップノイズ。それだけで愚息が一回り大きくなりそうな感覚を覚えた蓮であったが、続けざまに亀頭全体に襲い掛かる舌の感触に身震いした。
敏感な亀頭を舐りまわす杏の舌。まだどことなく拙さは残るものの、気持ちよくなってもらいたいという懸命さは伝わってくる。
しかも杏本人は気が付いていないが、仄かな光に照らされる部屋のガラス窓に、なんとも
仮に後ろのクラスメイトが目を覚まし、一番に目をつけたのが窓に反射する光景であれば、言い逃れはできない。
そうした緊張感も相まって、蓮はこの上ないスリルと快感を同時に味わうに至っていた。
一方、杏はと言えば、
「チュ……レロ……んっ。はぁ……どう……気持ちいい?」
いつもとは違って控え目ながらも、その分ねっとりとした口淫を披露していた。
竿全体に優しくキスを落とすに始まり、ざらざらとした舌の表面で舐りまわし、最後には口を窄めながら一本丸ごと口に頬張る。
音を出さぬよう吸い上げる動きこそゆっくりであるが、だからこそ尿道に込み上がる先走り汁を一滴残さず強烈な吸引感を感じられるというものだ。
「蓮、イキそうな時は言ってね」
「ああ、分かった」
「……あ、そうだ」
「?」
何かを思い出した杏が、器用に上着の中をまさぐってブラジャーを脱ぎ捨てる。
色は情熱の赤。高校生が身につけるにしては幾分か過激な色に見えなくもないが、割と普段から全身真っ赤なラバースーツ姿を見ていたせいか、それほど意外性は感じられない。
だがしかし、興奮しない訳ではない。
思わず目を奪われるに対し、勝ち誇ったような笑みを浮かべる杏。
すると彼女は上着の裾を捲り上げ、
ボロンッ♡
「ッ……!」
「どーよ。
「ごくり……」
勢いよく零れ落ちた双子の果実。アメリカ系のクォーターでもある彼女の肌は雪のように白く、だからこそ先端で主張する桜色が際立つ。
だが、それ以上に大きさだ。怪盗団内ではもちろんのこと、学校の中でも彼女ほどの大きさを有した女子生徒は居ないだろう。
それが今、自分の愚息の眼前に鎮座している。
興奮のあまり、ビクビクと脈打つ逸物であるが、それを目の当たりにした杏は上々の反応に満足そうに頷いた。
しかし、彼女は単に己の胸を見せびらかしたい訳ではなかった。
「よっと」
「なっ……!?」
「男子ってこういうのに憧れてるんでしょ? 旅の恥はなんとかって言うし、折角だから……ね」
おもむろに豊満な果実を用い、逸物を挟み込む杏が妖艶に微笑む。
“旅の恥は搔き捨て”と言いたいらしいが、残念なことに用途を誤っている。
だが、それとこれとは別の話。蓮は愚息を包み隠す豊満な果実の柔らかな感触の言葉を失いながら、たゆんたゆんと上下に揺らされてもたらされる快楽を享受する。
「ふっ、ふっ、ふっ」
最初はぎこちなかった動きも、時間が経つにつれて慣れたのか、テンポよく逸物を扱くよう悩まし気に形を変えながら上下する。
それと共に豊満で柔らかくもハリのある感触が逸物全体を擦る訳であるから、瞬く間に蓮の顔から余裕が消え失せていく。
「杏ッ……そろそろ……!」
「分かった……んんっ!」
そろそろ達する旨を告げる蓮の声を受け、杏はパクリと亀頭を咥えこんだ。
その間にもタンッ♡ タンッ♡ と波打つ胸の動きは止めぬため、一気に快感は高まり、蓮の射精を促す。
直後、ただでさえ立派だった逸物が一回り大きくなった。
途端に鈴口から溢れる雄臭も濃くなり、杏は「やっと」と言わんばかりの待ちかねた表情を浮かべたまま、一気に吸い上げる。
「くっ……!!」
「んっ! んぶッ! んぷッ……フゥ……」
込み上がる白濁液をぶちまける蓮。
逸物を吸い上げていた杏はと言えば、口腔内でビチビチと跳ねる大量の子種の感触を味わいながら、一滴も残さぬようにと吸引を続ける。
竿と口から空気が吸われる音と、鼻からゆっくりと息が吐かれる音が、何度か繰り返された。
そしてようやく杏が逸物から口を放す。
半開きになっている口からは夥しい量の白濁液が泳いでおり、濛々と湯気が立ち上がっているようにさえ見える。
にも拘わらず、嫌悪感をおくびにも出さない―――そもそも覚えていない杏は、自分の淫靡な姿を彼に見せつけた後、喉を鳴らすようにして白濁液を飲み干した。
「んぐッ……ぷは! にっがぁ……」
「無理して飲まなくて良かったんだぞ?」
「平気。だって、蓮のだから……」
「杏……」
僅かに口の端から零れた精を指で掬い上げるや、そのまま指をしゃぶってみせる。
何とも淫靡な姿だ。それもこれもたわわに実った乳房が依然晒されたままであるからか、はたまたいつの間にかズボンが脱ぎ捨てられ、濡れそぼった秘裂から頭を痺れさせる淫香が漂っているからだろうか。
「ねえ、蓮」
「どうした?」
切なそうな笑みを浮かべる杏が手を取る。
それに優しく応えるよう握り返した蓮に、彼女はこう続けた。
「お互いさ、色々大変な目に遭って今がある訳だけど……私、蓮に会えてホント良かったと思う」
「俺もだ」
「ふふっ! じゃあさ、人生最後の高校2年生……の、修学旅行! とことんハメ外すっきゃないよね?」
ゆっくりとバルコニーへと足を向ける。
手を繋いでいた蓮もまたバルコニーへ出れば、月明りの下、二人の頬を穏やかな潮風が撫でた。
冷涼な風を浴びる度、今の自分たちの体がどれほど火照っているかが分かる。
この渦巻く情欲は、最早抑えが利くような代物ではなかった。
それはつまり、
「ねぇ……二人っきりの最高の思い出作ろ?」
「……ああ」
「蓮……」
「杏……」
月下に煌めくオーシャンビューが広がる中、二人の目に映っているのは互いの姿だけ。
吸い込まれるように口付けを交わした彼らは、そのまま言葉を交わすことなく下腹部をあてがう。
「んっ」
滑らかに蓮が杏の蜜壺に挿入される。
一つになる感覚。圧迫感にも似た充実感にも似た形容し難い感慨を覚える杏は、彼の逸物をギュウギュウと締め付ける自身の蜜壺の感覚に顔を歪ませた。
挿れ易いよう華奢な脚を持ち上げている杏であるが、今の恰好を考えれば、まず言い逃れはできない。
修学旅行中に他の男子がいる中で蜜月の時を過ごすなど、淫乱のレッテルを貼られてもおかしくないだろう。
だが、それ以上に彼を受け入れたい。一度きりの人生で一生に残る思い出を作りたい―――そのような考えを抱いていた。
若気の至りでもいい。陰口をたたかれようが今更知ったことではない。
彼さえ居れば、それだけでいい。
「蓮ッ……蓮ゥ……」
「はぁ……はぁ……杏、気持ちいいか?」
「うん、もっと動いていいよ……あっ」
開き直ったとは言え、ギリギリのスリルを味わおうとする二人の動きはゆっくりで互いを慈しむ穏やかな動きだった。
緩やかに雁首が膣壁を抉る感覚が、杏の頭を痺れるような快感で浸食していく。
じれったくもあるが、彼の形を強く感じられる。キュウキュウと締め付ければ、彼も呼応するように動き、それでまた杏が艶めかしい喘ぎ声を漏らす。
涼やかな風に撫でられた肌には灼熱に等しい愛液が内腿を伝う。
それだけでなく、ゆったりとしたピストン運動に比べ、熱烈な様相を呈するキスを交わしていることから、二人の肌にはじっとりと汗が滲んでいた。
少しすれば玉のような汗が肌を伝い、バルコニーの床に落ちる。
ピチャリ、ピチャリ……清水の如く留まることを知らない二人の愛し合う露が時を打ち、常夏の島のバルコニーを淫靡な香りで彩っていく。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「感じてるな」
「うん♡ 蓮のいっぱい感じてるよ。すっごく熱い……火傷しちゃいそう」
「それじゃあ少し体勢を変えるぞ」
「へ、嘘!? きゃ!」
喜色を隠せない悲鳴を上げる杏はバルコニーの手すりに手をかけ、後ろから突かれる体勢へと移らされた。
「んっ! これッ! あぁ! ヤバ……いぃ!」
「声は押さえなくていいのか?」
「ッ……ふっ、ふっ、ふーっ!! ふーッ!! ふーッ!! む、無理ィ!! 気持ち良すぎて……我慢、できなィ……!!」
蓮に子壺の入り口をノックされる度、甘い吐息と喘ぎ声を漏らす杏。
そんな彼女の動きに合わせ、重力に引かれていた双子の果実は、悩まし気に形を変えるように円運動し幾何学的な軌跡を描いていた。
まさに
だが、ただ背中越しに揺れる果実を眺めるだけが楽しむ方法ではない。
「ひゃっ! 急に胸掴むなんて……! 蓮のエッチ!」
「杏の体
「なにっ、それ。それじゃ、んっ! 私がエッチみたい……じゃん」
「違うか?」
「エッチな彼女は……嫌い?」
「いやらしい杏も好きだ」
「もう、口だけは……ううん、口も達者なんだから」
「どの口だ?」
「その口。んっ……」
バックで突かれながらも、柔軟な体を駆使して振り返り、顔を近づけてきた蓮の唇を貪る。
その後もゆっくりと、それでいてねっとりと腰を振っては舌を絡ませていた両者。
激しさこそないが互いの愛情と情欲を高め合う目合いの快感は、麻薬のように互いの理性を蝕んでいた。
「杏ッ……そろそろイクぞ……!」
「待って、蓮……! その……」
「うん? あ、あぁ。ゴムは着けてなかったんだな……」
「い、いや……安全日だし、別に中に出されるのはいいんだけどさ……」
羞恥心からそっぽを向いていた杏であったが、意を決したように蓮の顔を見つめる。
「やっぱさ……ちゃんと顔見ながらイキたいって言うか……」
「……ああ。分かった」
「きゃ!」
ラストスパートに向け、今度は杏を脚ごと抱きかかえる蓮。
所謂“駅弁”という体位で突き上げられる杏であるが、こうなってしまえば女性側は為されるがままである。
しかし、眼前には彼の顔があるのだ。あどけなさも残しながら魔性の色香を感じさせる容貌。惚れたからと言われればそれまでだが、杏にとってはそれほどまでに魅力的に見えた。
言葉を介すまでもなく口付けを交わす二人。
杏の熱烈な舌技が蓮を襲えば、負けじと蓮も杏の蜜壺を抉り返すようなストロークを披露してみせる。
ドチュ♡ ドチュ♡ ドチュ♡
溢れんばかりの愛液が掻き出される音も、互いの愛を唱える二人の耳には届かない。
バチュン♡ バチュン♡ バチュン♡
刻一刻と抽送運動は荒くなり、掻き出される愛液も白くメレンゲ状に泡立つ。
「れん! 好きィ! 大大大大だぁ~い好きィ……!」
「俺もだ……ッ……中に出すぞ!」
「うん! いっぱい! れんのザーメン……いっぱい出し……てぇぇぇえええッ!!」
杏が一際強い力で蓮を抱きしめる。
蓮もまた、そんな杏に深々と逸物を突き刺し―――その秘奧に滾る白濁液を解き放った。
「はぁ……! あったかぁい……♡♡」
蜜壺に並々と注がれる感触に蕩けた顔を浮かべる杏が、ひとしきり射精し切った蓮と見つめ合い、何度目とも分からぬ口付けを交わす。
子壺を灼くねっとりとした白濁液は、蠢動する杏の媚肉と絡み合う。やがて蓮の逸物が抜かれれば、真っ赤に咲き誇る肉弁から混ざりに混ざった淫液が、しなやかな内腿を伝って床へと滴り落ちていった。
加えて、立ち昇る淫香も濃密そのもの。口は塞がっていることから、必然的に鼻から空気を吸う訳であるが、嗅覚を刺激する牡と牝の匂いは肺をも犯さんばかりの仕上がりだ。
熱い夜の余韻を逃さぬよう、温かな抱擁を交わしてのキスは数分にも渡った。
そうしてやっと火照りに火照った体が冷めてきた頃、年頃の女の子らしい満点の笑顔を咲かせた杏が問いかける。
「ふふっ♡♡ 最高の思い出できちゃった?」
はにかむ杏。
そこには乱れに乱れた牝の姿はなく、ひたすらに目の前の男を愛する女の愛情が佇んでいた。
「ああ……ありがとう、杏」
「どういたしまして♪ ……って、ヤバ! 流石に掃除……あぁ、それよりもまずシャワー浴びなきゃ!」
「一緒に入るか?」
「馬鹿! 流石にそれは気づかれちゃうでしょ! あぁ~、もう! ほら、手伝って!」
良いムードが一変、慌ただしく証拠隠滅を図るべく行動を始める二人。
シャワーを浴び、服を着替え、バルコニーを掃除する。やることは山ほどだ。
結局二人はオールするはめになったのだった。
その次の日、真に会った際には、
「……あれ? 杏、なんだかいつもより肌がツヤツヤね。こっちで新しい化粧水か何か買ったの?」
「えっ!? そ、そうなの! ほら、私って読者モデルやってるから、一応さ! ね!? そっちの方面も気になっちゃって!」
「そ、そう? でも隈が……」
「気にしない気にしない! ほら、朝ごはんは一日の資本! ゴーゴーゴー!」
「う……うん……? 蓮と竜司も一緒に食べましょ」
「おう! ……それはそれとしてさ、お前なんか今日やつれてね?」
「ごほんっ! あぁ……ソファで眠ったからだろう……」
「いやっ、それ言ったら俺寝てたの床だから! お前より俺がやつれてるはずだろ!」
最高の修学旅行の思い出と引き換えにした感は否めなかった蓮なのであった。
恋人にできるキャラ以外で読みたいキャラは?
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双子の看守(+ラヴェンツァ)
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