※この作品はR-18です。

ていく おぅばぁ   作:柴猫侍

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新島 真

「ありがとう、買い物にも付き合ってくれて。今日は楽しかったわ」

 

 蓮に礼を告げる少女。

 清楚かつ毅然とした佇まい崩さない彼女は、秀尽学園高校3年であり、生徒会長として生徒にも幅広く知られている新島 真だ。

 性格は真面目も真面目。学業も優秀な成績を収めており、選ぶ大学には困らないと専ら噂だ。

 

 しかし、そんな秀才な彼女にも分からないものはある。

 

「その……蓮、ちょっといい?」

「どうした?」

「私、デートに慣れてなくて……私なんかと一緒で楽しかった?」

 

 途端に乙女心を覗かせる真。

 ポッと頬が赤らんだ彼女は、まさに乙女そのものだ。蓮から見れば年上であるが、こうして恥じらいながらも手を繋いでいる以上、彼らにとって年齢など些少な問題だ。

 

 同じ学校の生徒から見れば、前科持ちの問題児と真面目な生徒会長の組み合わせなど美女と野獣のように釣り合わぬように見えるかもしれない。

 

 しかし、現に彼女は惹かれた。惚れてしまったのだ。

 色恋沙汰に疎かった彼女であったが、今では蓮の恋仲として二人きりの時は精一杯彼女らしくあろうと努めている。

 

 だが、問題集と違ってデートに明確な正解はない。ましてや教科書や詳しい解説があるはずもなく、精々できるのはネットで調べたハウツー程度。それもそれで彼に通用するかなど、真にしてみれば分かったものでない。

 

 だからこそ聞いた。不安を滲ませる濡れた瞳で。

 

「……真」

「んっ!? んっ……」

 

 名前を呼ばれたかと思えば、突然唇を奪われた。

 思わず見開いて固まった真であったが、唇に伝わる優しい熱に緊張もほぐれていく。

 人目に付かない往来のど真ん中、周りからの視線に目を配りながらキスに没頭する二人。時間を刻む時計の針の如くリップノイズを響かせていた彼らは、頃合いを見計らってから、ようやく濡れた桜色を放した。

 

「……もう、急にキスなんかしてきて。信じられないわ」

「嫌だったか?」

「嫌じゃ……ないけれど、は、恥ずかしいし……」

「俺は真みたいな綺麗な人とキスしている姿ならいくらでも見せつけたい」

「大胆ね……いえ、そもそも恋人ってそういうものなのかしら……?」

 

 熱に蕩けていた面持ちだった真が、途端に小難しいことを考えるかのように顎を抱える。

 こうしたお堅い部分があるのも、元々真面目だった気質に加え、そうならざるを得ない身の上だったからに違いない。

 故に蓮は自分と居る時だけでも本来の乙女へと戻れるように手を引いた。

 引いたのだが―――。

 

「はぁ……今日の天気予報、晴れだったのに」

「災難だったな」

「ごめんなさい、生憎折り畳み傘は持ってきてないの」

「俺もだ。祐介でも近くを通りがかったのかもな」

「えっ? ……あぁ、そういうことね! うふふっ」

 

 突然の雨に雨宿りを余儀なくされた二人であったが、駆け込んだ軒下で微笑ましく会話を繰り広げる。

 しかし、延々と雨宿りする訳にもいかないと真が振り返った。

 

「なんとなく来ちゃったけど、この建物ってなんなのかしら?」

「そう言えばそうだな」

「どれどれ。ホテル……かしら? 休憩2000円、宿泊5000円……休憩? これってどういう―――」

 

 普通のホテルにはありえない表記に首を傾げる真。

 彼ならば知っているのではないかと振り返れば、案の定心当たりがある様子の彼が、得も言われぬ表情を浮かべてそっぽを向いていた。ほんのり頬に朱が差しているのは気のせいだろうか?

 

「蓮?」

「真……ここはだな、ごにょごにょ」

「―――えぇっ!?」

 

 耳打ちされた真の顔が一気に赤く染まる。

 そう、ここはただのホテルではなく、恋人が愛を育むために訪れる愛の巣であったのだ。

 蓮と真もいずれは訪れていたかもしれないが、まさか付き合い始めてこのような短期間で訪れる羽目になるとは互いに思っていなかったようだ。

 バクバクと心臓が鳴り響く真。心の準備ができないまま彼との蜜月の時間を過ごすのかと思うと気が気ではなかった。

 

(嫌じゃないけれど……で、でも……)

 

 彼との関係は深めたい。

 しかし、何事にも心構えは必要だ。

例えばデート前に数多く存在する服から選りすぐりの一着を身に纏って赴くように、ベッドで体を重ねるにしても色々と()()が必要だった。

 

(どうしよう……そんなつもりじゃなかったから、下着とかはいつも通りだし……)

 

 どちらかと言えばデザインよりも機能性を重視する真だ。

 それでも彼氏の前では綺麗に見られたいという乙女心はしっかりと持ち合わせている。だからこそ、普段通りの機能性に富んだ色気もクソもない下着を穿いてきてしまったことに焦燥を覚えていた。

 

―――脱がされた矢先に失望されたくない。

 

 まとまらぬ思考が頭の中を巡る間、彼女の顔は茹蛸の如く紅く染まるに至っていた。

 そうした明らかに平静でない様子に、若干の期待を覚えていた蓮は気を取り直すように深呼吸をする。

 

「ふぅ……無理はするな。()()()()()()はまた今度にしよう」

「え……?」

「無理強いはしたくない。俺は真と居られるだけで十分だ」

「蓮……」

「それにしても雨が止まないな……少しそこのコンビニまで走って―――」

「ま、待って!」

 

 蓮が傘を買いに出ようとしたところを真が引き留める。

 何事かと振り返る彼に見つめられ、一瞬視線を逸らした彼女であったが、胸の内に渦巻く想いは抑えられなかった。

 泳がせていた視線をしっかりと彼へと向ける。猫に似た瞳。普段は大人しそうながらノリのいい性格をしているにも関わらず、彼の素顔は意外にも可愛らしい。

 真は、そんな彼に向かって熱っぽい視線と懇請するような言葉を紡ぐ。

 

「その……雨が止むまで休んでいかない?」

「ッ……それは……」

「嫌……かしら?」

 

 裾を掴んでくる手は僅かに震えている。

 それに加えて潤んだ瞳で上目遣いをされれば、蓮も生唾を飲み込み、頷かざるを得なかった。

 互いに了承を得るや否や、周りの視線を気にしながらそそくさとラブホテルへ足を踏み入れる二人。タッチパネルで部屋を選ぶにしても、人目を気にし過ぎている彼らはロクに内装を確認することもせずに空室を選ぶ。

 

 その間、二人が繋いでいた手の内側には、胸中で渦巻く情欲の熱と夥しい汗が溢れ出していた。

 

「こ、ここが……」

 

 息を飲む真が目の当たりにしたのは、ようやくたどり着いた二人の愛の巣を彩る部屋だ。

 おおよそ人生で一度も見たことが無い造りと家具の数々。部屋の中央に堂々と鎮座するダブルベッドを皮切りに、ガラス窓で敷居を設けられたシャワールームや、淫靡な雰囲気を醸し出すピンク色のルームライト―――それら全てが衝撃的であった。

 

 しばし、扉の前で立ち尽くす二人。

 今になってこの部屋が初めてを営む場所に相応しいかという考えが浮かび上がってくるが、こうして踏み入ってしまった以上、何もせず帰る訳にはいかない。

 

「えっと……」

「シャワーはどうする? 真が先に浴びるか?」

「え? あ……ありがとう」

 

 半ば放心状態であった真であったが、照れ隠しに眼鏡の位置を正す蓮がシャワーを促した。

 言われるがままスケスケのシャワールームに赴く真。

 その際、壁と同様に浴槽そのものが透明な素材で作られている風呂を目の当たりにし、二度目のカルチャーショックを覚えた。

 

(こんな場所に入ったら全部見えちゃうじゃない! ……ううん、きっとここは全部曝け出せるような相手と来る場所なのね。私は……)

 

 生まれたままの姿を晒しても構わない相手と赴く場所。

 そんな場所に彼と二人きりになれたと思えば、僅かに羞恥心を喜びが上回る。

 

 それはそうとして、恥ずかしいものは恥ずかしい。

 幸いだったのは、立ち昇る湯気で窓が曇るため全てを見られる訳ではなかったことだろう。若干残念な気がしなくもないが、彼に抱かれる瞬間を想像する真は、普段よりも丹念に体を洗い流す。

 

「あの……上がったから、次……」

「あ、あぁ」

 

 バスタオル姿で現れた真を前に、蓮はドギマギする。

 見れば見る程分かる魅惑的な体つきだ。バスタオル越しでも視線を釘付けにする凹凸は隠し切れない。

 

 蓮はやや前かがみになりながらシャワールームへと向かい、ベッドに腰を下ろそうとする真とすれ違う形となった。

 

 今度は蓮がシャワーを浴びる。

 ベッドに腰掛ける真は、頭がおかしくなりそうなくらいに脈打つ鼓動を感じ取りながらも、シャワールームから響いてくる水音に耳を澄ませていた。

 

(あそこに蓮が……)

 

 はっきりとは見えないがシルエットはくっきりと浮かび上がっている。

 自分も体を洗い流している時、彼に見られていたのだと思うと、それだけで下腹部に覚えたことのない疼きを覚えるようだった。

 

 ジュン……♡

 

 下着を穿いていない下腹部が濡れる感覚に、真は思わず脚を閉じた。

 

「上がったぞ」

「えっ!? あっ……と、隣に座る……?」

「あぁ」

 

 予想よりも早く上がってきた蓮が隣に座る。

 汗や汚れを洗い流した今、二人の体から迸るのは異性を惑わす芳香のみ。最初は距離を取って座っていた二人も、緊張からにじみ出る汗より香るフェロモンに当てられ、少しずつ距離を詰めていった。

 やがて彼らは肩が触れ合う距離まで近づく。

 その時、バスタオル一枚に隔てられていた仲違いの果実の一房が蓮の腕にちょんと触れた。

 

「んっ!」

「ッ……!」

 

 直でこそないが、触れられたことのない部位に触れる感触に甲高い悲鳴を上げる真。

 しかし、蓮にしてみれば男を惑わす嬌声に他ならぬ声だ。理性が崩壊する一歩手前で踏みとどまる蓮は、ゆっくりと真の方へ視線を向ける。

 刹那、こちらを見上げる彼女の顔が目に入った。

 固く結ばれた唇は悩ましいほどに湿っており、潤む瞳からは今にも涙が零れ落ちそうだ。甘い吐息は汗ばんだ体を撫で、こそばゆい清涼感を覚えさせると共に、暴発寸前の情欲を煽った。

 

「真……」

「蓮……」

「キスするぞ?」

「う……うん」

 

 頬に手を添えられた真は、キュッと瞼を閉じ、捧げるように唇を突き出した。

 その艶めかしい花弁に吸い寄せら、蓮は一つキスを落とす。

 チュ♡ と鳴り響くリップノイズ。片や蓮の下腹部を隠すバスタオルが張り詰められ、片や真の肉付きのいい脚が力強く閉じられる。

 

 だが、人目を憚る必要のない場所にまでやって来た以上、それだけに留まるはずがなかった。

 固く閉じられる花弁を、蓮が舌でこじ開ける。

 瞬間、驚愕の余り目を見開いた真であったが、羞恥の余り、再び瞼を閉じてしまう。

 しかしながら、これまで侵入を許したことのない花園を蹂躙され、体の反応が壊れ始めていた。

 

「んっ……ぷはっ……! 蓮、ちょっと……待っ……ぁッ……!」

 

 制止の甲斐もなく、完全に主導権を握られている真は、為されるがままに唇を弄ばれていた。

 潤った唇に吸い付かれたかと思えば、今度は舌と舌とを絡ませられる。

 今までのキスが児戯に思えるほどの熱烈だった。困惑していた思考も、今は与えられる快楽を享受して蕩け切っている。普段は凛々しい真の顔つきも、この時ばかりは愛される悦びに浸る女の顔そのものであった。

 

 ピンク色の光に包まれる室内に、長い時間水音が響き渡る。

 その気になれば延々とキスだけで満足できる二人であったが、流石にそれだけで終わってしまえば興ざめだ。

 一旦火照る体を放し、互いの顔を見つめ合う。

 あれだけ激しいディープキスを演じたのだ。仄かな光に照らされた唇は、白い反射光を放ち、二人の肉宴の証拠を周囲に知らしめている。

 

「れ、蓮……そろそろ……」

「……あぁ」

 

 震えた声で“先”を望む真。

 そうした懇願を受け、蓮はゆっくりと彼女の肢体を覆い隠すバスタオルに手をかけた。

 

 二人の喉が鳴る。

 

 直後、はらりと白が脱ぎ捨てられ、潜んでいた肌色のすべてが露わになった。

 女性らしい滑らかな凹凸が特徴的な体。合気道を習う等、武術に心得がある彼女は筋肉も付いているからか、全体的に肉付きも良い。ただ線が細いだけの女子高生よりもずっと魅力的だ。

 極上の女体を目の当たりにした蓮は、瞬きも忘れ、舐めまわすように見つめる。

 

 一方、当の真はと言えば、年下の彼氏の年相応に性に興味津々な姿を微笑ましく思いながらも、自身の全裸を見つめられて顔から火が吹き出そうな思いをしていた。

 未だ固く閉じられている両脚だが、少しでも緩めれば濡れそぼった淫裂が露わになってしまうことだろう。蓮に勘付かれているどうか、真自身は自身の淫裂から漂う雌臭に気が付いていた。

 身内には生真面目なしっかり者と思われている反面、彼にだけは年相応の悩みや恥ずかしい一面を覗かせることもある。だが、欠片程ではあるが彼の前でも年上としての威厳を保ちたかった。

 

 とどのつまり、自分だけが羞恥に晒される状況は納得がいかないのだ。

 

 意を決した真は、依然凝視していた蓮をベッドの上へ押し倒す。

 ボフッ、と仰向けに転がる彼に妖艶な笑みを浮かべる彼女は、覚束ない手つきながらもテントが張っていた蓮のタオルをはぎ取る。

 次の瞬間、眼前に怒張した剛直が目に映った。

 あどけない顔つきに似合わぬ凶悪な外見に、真も思わず息を飲む。彼と付き合い出した頃、友人からの話で気になって男性器を検索した彼女であったが、眼前の逸物は画像を超える迫力。

 

 鈴口からはディープキスをしている最中に溢れた我慢汁が溢れており、鼻をつくツンとした香りを迸らせる。

 脳を痺れさせる淫臭に、真もはぁ……と甘ったるい吐息を漏らし、今一度蓮の顔を見やる。

 上体を少し上げて様子を窺う彼は、何かを期待するような眼差しを向けてきていた。

 それを真は()()()()()

 だからこそ期待に応えんと動き始めた―――が、彼女が友人から貸してもらった雑誌に記されていた体位は、蓮が想像していた行為の一歩先を行くものだった。

 

「ちょっとごめんね……んっ!」

「真……これは!?」

「大丈夫? 重かったら言ってね」

 

 徐に体の向きを変えるや、彼女は覆いかぶさるように四つん這いになった。

 そうすれば真の眼前には蓮の剛直が、蓮の眼前には真の淫裂が構える形となる。

 そう、“69”だ。四十八手で言うところの“椋鳥”でもある。

 

 てっきり口淫してくれるのかと期待していた蓮にとっては、期待を遥かに超える過激なプレイだった。

 もっとも、69がそこまで過激なプレイだと知らない真は、雑誌に記されていたハウツーの通り、困惑する蓮に覆い被さったまま口淫を開始する。

 

「んっ! ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ……ぷはっ! ねえ、蓮……気持ちいい? 私、上手にできているかしら……?」

「ッ……あぁ」

「良かった……。じゃあ、もっと頑張るから……チュ♡」

 

 流石に拙さはあるが、それでも初めてにしてはかなり巧みな口淫だった。

 労わるような舌遣いと彼を欲する心を表すかのようなバキュームがなんとも心地よい。蓮も下腹部から雪崩れ込む快楽の電流に腰が浮く。

 

 一体どこで練習したのか……? と訝しんだ蓮であるが、真相としては彼女が陰で棒アイスや通販で購入したディルドで練習していたのだ。

 その甲斐あってか、十分に感じさせる程度に上達した真であったが、

 

「んんゥ!!?」

 

 淫裂をなぞる感覚に驚き、口による奉仕が止まる。

 

「蓮、それダメッ……!」

「何がダメなんだ?」

「ッ~~~……!」

 

 一転、攻守が変わった。

 目の前に艶めかしく咲き誇る雌肉の花弁があるというにも拘わらず、蓮が動かないはずがない。二人が奏でる淫靡な水音以外聞こえない静寂の中、彼の苛烈な愛撫が真の淫裂を襲い掛かる。

 自慰すらも数えるほどしか経験がない真にとって、他人から―――ましてや恋仲の男性に弄られては感じずにいられない。

 

「下の口は積極的だな、真」

「後で覚えておきなさいよ……バカ」

「それは怖いな、ふふっ」

 

 いつもならば男性陣が押し黙る覇気を放つ脅し文句も、今だけは蓮の昂ぶりを増すエッセンスにしかならない。

 彼が口にした通り、真の淫裂は舌でなぞられる度、物欲しげにぱくぱくと開閉と繰り返してはねっとりとした涎を垂れ流す。舐め取っても舐め取っても溢れ出る愛液の滝は留まることを知らず、寧ろ丹念に淫裂周辺を舐られる快感により、勢いと量を増すばかりだ。

 

 一方、負けじと蓮の剛直を咥える真であるが、先ほどまでの勢いはない。

 下腹部から脳天に雪崩れ込む快感に蕩けた顔を浮かべる真は、赤く腫れあがった亀頭を弱弱しくしゃぶるのが精いっぱいだ。

 そうしている間にも蓮の愛撫は大胆さを増していく。

 優しく肉弁を舐っていた舌は、今ではぷっくりと膨れ上がる肉豆を転がしている。しかも、ゴツゴツとした蓮の指が愛液の滴り落ちる淫裂の入り口を小刻みに掻き混ぜるではないか。

 

 チュク、チュク、チュク、チュク♡

 

「あっ! あっ! あっ!」

 

 ジュプ♡ ジュプ♡ ジュプ♡ ジュプ♡

 

「ひっ! ひゃ!? はぁ!」

 

 ズブッ♡ グジュ♡ ジュグ♡ ジャップ♡ 

 

「ひぐッ! あ゛、あぁぁああぁ……!」

 

 とうとう奉仕する余裕を失った真が、屹立する剛直を目の前にして、蓮の体に崩れ落ちた。

 普段の様子からは想像もできない野太い声を上げる彼女は、ただただ感じるがまま痙攣するだけの牝肉と化したのだ。

 

 一方、蓮はと言えば快感の余り脱力して倒れた真の重みに、恍惚とした表情を浮かべていた。

 しっとりと汗ばむ滑らか肌が体全体にのしかかる感覚は極楽以外の何物でもない。

 しかし、すっかり出来上がった真をこのままにするのは実に勿体ない話だ。散々解した淫裂からは、蛇口が壊れたかのように夥しい量の愛液が溢れ出し、蓮の胸板を濡らしていた。

 

「こんなに濡らして……初めてなのに真は淫乱だな」

「それは貴方が……」

「俺のせいか?」

「……バカ」

 

 言わずもがな、男性経験のない真は処女(ヴァージン)だ。

 今淫裂を掻き混ぜている指をもう少し押し込めば、18年間守りぬかれていた秘奧と外を隔てる肉膜が存在していることだろう。

 そして、処女喪失は大層女性に苦痛を強いる。

 膜とは言え、結局は肉だ。肉が裂ける訳だから当然相応の痛みが女性に襲い掛かる。

 だが、痛みを和らげる方法がない訳ではない。

 例えば現状のように女性が淫蕩に陥り、蜜壺が愛液に満ちていれば―――完全には不可能であろうが、それでもかなりスムーズに()は運ぶだろう。

 

「真……そろそろ」

「……うん」

 

 やおら上体を起こす二人。

 すると蓮はベッドの傍にあった棚の中から、二枚組の小袋を取り出した。

 

「二枚か……」

「それがコンドームなの? 貴方のに入るかしら……」

「入らなかったら生でするか?」

「それは駄目よ! 私たちは学生なんだから、ちゃんと節度を持たないと!」

「……済まない」

「分かればいいの。その代わり、ちゃんと守ってくれるなら何回でもシていいから……ね?」

 

 真の言葉を受け、蓮が息を飲んだ。

 どうにもゴム二枚では収まらないくらい、愚息がいきり立ってしまっている。

 何とか落ち着こうにも荒い呼吸は一向に整わない。

 しかし、それは真も同じだ。今度は蓮が真に覆い被さる番であった。真の雪のように白い柔肌をツンと押せば、あっけなく彼女の肢体がベッドに沈んだ。

 真は意を決したように脚を左右に開いて見せる。散々蓮に弄られ泡立った愛液に塗れた淫裂も、今は何一つ遮るものがない状態だ。

 

 ゴクリと喉が鳴る。

 それは蓮のものか、はたまた真のものか。

 どちらにせよこれから始める目合いに一分の躊躇いもないことは明らかだった。

 

 蓮は包装を破り捨て、ビキビキと屹立する剛直にコンドームを装着する。

 

「準備……できたのね」

「あぁ」

「うん……キて」

挿入(いれ)るぞ……くッ!」

「んんっ……!」

 

 体を重ねる二人。

 直後、互いに苦悶の声を漏らす。

 

 蓮はゴム越しでも剛直を包み込む淫蕩の熱と圧故に。

 真は処女を奪われた痛みと肉壁を圧される感覚故に。

 

「真、大丈夫か?」

「う……ん……ゆっくり動いてくれるなら平気……」

「分かった。任せろ」

「ッ……はっ、あぁあ……!」

 

 苦痛に顔を歪ませていた真であったが、どうやら杞憂で済みそうだ。

 痛みを超える悦楽が脳内を麻薬物質のように犯し、瞬く間に苦痛を忘れさせていく。蓮の動きに合わせ、甘い喘ぎ声を漏らす真は、とうに淫蕩の虜になっていた。

 

「蓮……蓮……!」

「真……っく!」

「あっ……!」

 

 労わるようなピストンを行っていた蓮であるが、剛直を締め付ける肉壁の圧の凄まじさからか、挿入してから僅かな時間で絶頂に達してしまった。

 前戯の間に大量に生成されていた精が解き放たれる。真はゴム越しに蜜壺を満たす灼熱に、恍惚とした笑みを浮かべて体を抱きしめる。

 すると彼は真の首筋に唇をあてるや彼女の柔肌に吸いついた。

 肌が突っ張る感覚。明日にはきっと立派なキスマークが浮かび上がることだろう。

 しかし、これっぽっちも懸念も抱かない真は、為されるがままに愛されることを求めた。

 

 射精が終わったのは、それから一分後。

 やっと出し切った剛直を包み込むゴムの中には、白濁とした液体がこれでもかと詰め込まれていた。重力に引かれてゆらりゆらりと揺れる様は圧巻の一言。真もいざ目にしてから数秒の間、言葉を失っていた。

 

(こんなのを膣内(なか)射精()されたら……)

 

 きっと妊娠してしまうだろう。

 そう思うだけで、子壺の奥がキュン♡ と疼くような感覚を覚えた。

 

 だが、それは将来に取っておくことに決めた真が、最後の一枚に手をかけた。

 

「今度は私が着けてあげるわ」

「着け方は分かるのか?」

「もちろん……んっ!」

「!?」

 

 もちろん、借りた雑誌に書かれていたハウツーの知識ではあるが。

 

 装着時、精液が吐き出される突起部分を唇で挟み込んだ真は、そのまま鈴口とキスするや、グゥ~っと剛直を飲み込むようにしてコンドームを根本まで押し込んだ。

 装着されたコンドームは彼女の唾液に塗れ、テラテラと光り輝いている。

 何とも淫靡な輝きか。愛液とも違う体液に塗れた剛直に目を落としていた蓮であったが、またもや不意に押し倒される。

 

「今度は私が動くわね♡」

 

 妖艶に微笑む真が蓮に跨った。

 屹立する剛直を握り、その照準を自身の淫裂へと定めるや、

 

「んっ……クゥゥゥゥウウウウ!!」

 

 勢いよく腰を下ろした。

 子壺の入り口まで一気に貫く感触に、思わず天を仰ぐ真。下腹部を中心に、体が自分のものではなくなったかのような感覚を覚えていた。

 力を入れようにも入らない。

 それでも力を振り絞れば、蠢動する膣肉が剛直を締め付け上げ、彼のみならず自分自身へと快感が返ってくるのだ。

 

「ふーッ! ふーッ! ふーッ!」

 

 まずは呼吸を整えんと落ち着く真。

 だが、そんな彼女を突然突き上げる衝撃が襲い掛かった。

 

「ふあ゛ッ!!? れ、蓮! ひんッ! ダ、ダメッ! 私が動くんだからァ……!」

「とても動けそうには見えないぞ? 今日は俺に任せてくれ」

「きゃあ!? あっ! あっ! あっ! あぅ!」

 

 図らずも騎乗位で攻められる形となった真は、肉壁を掻き分けられて子壺の入り口をノックされる快感に、絶えず喘ぎ声を上げる。

 最早何も考えられないと言わんばかりに蕩けた顔であるが、それに反して下半身は剛直に対して実に従順であった。蠢動する肉壁は、引き締まったお尻に違わぬ締め付けを披露する。それこそ、うっかりすればゴムが脱げてしまいかねない力だ。

 

 それだけでも十分に昂るものの、蓮の瞳には髪を振り乱し、淫蕩に酔い痴れる真の姿が目に入っていた。突き上げられる度に上下に揺れる仲違いの果実の先端には、興奮故か破裂せんばかりに桜色が膨れ上がっていた。

 

 今すぐにでもしゃぶりつきたい魅惑的な光景だ。

 汗が滴る果実に吸い付けば、きっと甘露な味わいがすることだろう。

 しかしながら、蓮にその余裕はなかった。

 

「真……射精()るっ!」

「ッ、ぁぁぁあああああああ!!」

 

 二度目の絶頂を迎えると共に、真もまた弓なりに体を逸らした。

 下腹部に広がる灼熱を感じる間、彼女の艶めかしい肢体がビクビクと跳ね上がり、その度に体表に滲み出ていた汗が大粒の雫となってベッドに滴り落ちる。

 

「はぁ……! はぁ……! はぁ……!」

「真……」

「蓮……」

 

 硬直していた体が弛緩する寸前、真の唇が蓮に奪われる。

 

 それからしばらく熱烈なディープキスをした後、やっと二人は下腹部を放す。

 泡立った体液は二人の性器の間に橋となって架かったかと思えば、重力に引かれてベッドに落ち、この上なく淫靡な染みを描いてみせた。

 

「……ッ」

「……♡」

 

 互いに無言になる二人。

 

(もうゴムがなくなってしまった)

(まだ足りない……でも)

(真は許してくれないだろうし、どうしようか……)

(蓮はまだシたいのかしら……?)

 

 互いに不完全燃焼。

 これほど熱いひと時を過ごしても尚、依然として彼らの胸の中では肉欲が猛り狂っていた。

 

 しかし、無いものは無い。

 突然の雨に降られ、こうして初めてを共にしただけ満足することにしよう―――蓮が割り切って立ち上がった瞬間のことだった。

 

「……真?」

 

 彼の手を引く真。

 まだ淫蕩の熱が冷めきらない彼女は、頬を真っ赤に染めたまま、物欲しげな眼差しを蓮へと捧げた。

 

「蓮……この後、まだ時間はある?」

「この後か? あるにはあるが……どこか行きたいところでもあるのか?」

「その……私の家。今日、お姉ちゃんが帰ってくるのが遅いから……その……」

「……!」

「蓮は……ゴムが売ってる場所、知ってる?」

 

 頷くのに、そう時間は掛からなかった。

 

「―――あああっ!! あっ!! あっ!! あっ!!」

 

 まろやかな尻たぶが波打つ度に、艶やかな喘ぎ声が反響する。

 ラブホテルの一室から彼らが移って来たのは、他ならぬ真の私室だ。普段は綺麗に片付いた部屋も、今だけは乱雑に脱ぎ捨てられた衣服とコンドームで散らかっている。

 

「はぁ! はぁ! はぁ! 真……くぅ!」

「ぁあああぁぁああぁぁあぁぁあああッッッ!!!」

 

 何度目か分からぬ絶頂互いに迎えた瞬間、一際艶めかしい悲鳴を真が上げる。

 互いに体力は少なくないものの、床に縛って放られているコンドームの数を見れば、この疲労困憊した様も納得できるというものだ。

 とうとう体力が尽きた二人は、ぐちゃぐちゃになったシーツの上に横たわる。

 

「はぁ……はぁ……恥ずかしいくらいシちゃったわね……」

「乱れてる真も可愛かったぞ」

「言わないと思うけど、皆には秘密よ?」

「……」

「鉄拳制裁されたい?」

「済まない」

「うふふっ! 分かればいいの……また……ね?」

「ああ」

 

 愛おしそうに互いの頬を撫でる蓮と真。

 その後、しばらく裸のまま寝転がっていたが、予想よりも早い姉の帰宅により焦る羽目になったとな。

 

恋人にできるキャラ以外で読みたいキャラは?

  • 双子の看守(+ラヴェンツァ)
  • 新島冴
  • ソフィア
  • 柊アリス
  • 一ノ瀬久音
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