燦と結のイチャイチャif話 作:ジョン・ドゥ
おら、もう千影さん出てるぞ。
作者の胸糞好きがちょっと顔を出してる気がしますが、きっと気のせいです。
「繋がらない……」
DisRoadの画面を閉じる。
何時もであれば電話に応じて、あるいはあちらからの着信があって、そのままたわいもない話をしたりするものだが、今日は何故だか一向に電話が繋がらない。
とはいえ、それだけならまだ「そういうこともあるか」と済ませていただろう。
だが結は『燦に何かあったのではないのか』と疑っていた。
というのも、先程送ったラインに既読が付かないのだ。
いくら歯に衣着せてなおポンコツと言わざるを得ない様な燦だとて、流石にPCとスマホ両方の連絡手段を同時に断ってしまう様なことはしない……はずだ。きっとおそらく。
課題や補習で家に帰ってないというケースも平日なら有り得たであろうが、今は夏休み真ん中。
補講は免れたと言っていた以上、学校に缶詰めということもまず無い。
単に寝ている可能性も否めないのだが、何となくそうはでないがした。
それよりは何かやらかして、連絡したくても出来ない状況になっている、と勘が囁く。
「…見に行く、か」
善は急げ、思い立ったらすぐ行動。
心配し過ぎかと若干の不安を抱きつつも外出準備をテキパキと終え、燦の家へと足を進めていった。
この判断は最善の一手であったが、同時に戻り得ぬ道への一歩でもあった。
◇◇◇
道中に特筆することもなく、結はあっさりと燦の家に着いた。
躊躇いなど一切感じさせない手付きでインターホンを押す。
ピンポーンと、どこか気の抜ける音が響く。
だがそれに対する返事はなく、物音といった目立つ反応すらもなく、もしや留守なのではと結は訝る。
「居ないのかしら……」
言ってすぐ、その考えを却下する。
何せ燦は筋金入りのコミュ障であり、人と面と向かってどころか、面を反らしていても話すことが難しいと言い切る人種である。
そんな彼女が外出しているなど、学校とオフコラボ以外ではまず考えられない。
そのどちらも今はやっておらず、仮に家族と出かけているならば、その旨を嬉しそうに伝えてくるなどのアクションはしてくる。
よって家に居ないという可能性もあり得ず、やはり何らかの理由で出てくることが出来ないのではという結論に至った。
食中毒や熱中症など家の中で動けなくなる要因がちらほら思い浮かび、もしやそれらにかかったのではと、不安がムクムクと膨らむ。
「燦! ちょっと大丈夫なの!?」
途端に恐ろしくなった結は思わずドアをガンガンと乱雑にノックし、無事であるかと問いかける。
それでも一向に反応はなく、いよいよ「燦が倒れている」という可能性が彼女の中で現実味を帯びていき、よりいっそう焦りが募る。
「さ……!?」
焦燥故に無意識にドアノブを捻り、グイと戸を引っ張り──ガチャリと何の抵抗もなく、扉が開いてしまった。
「え……?」
まさか鍵がかかっていないとは思っていなかったのか一瞬呆然としてしまった結だが、すぐにこの状況が異常であると察し、込み上げる嫌な予感に体を震わせながら玄関に踏み入る。
「燦…? 居るのよね…?」
先ほどまでとは一転して弱々しい声で問いかけるも、未だに返事は返ってこない。
だがふと足元を見やればローファーが雑然と転がっており、それが燦の在宅を如実に告げていた。
履いていた靴を適当に脱ぎ捨て、上がり框を越えて奥へと足を進める。
たったの数mのはずなのにやけに長く感じる廊下を進み、リビングにたどり着く。
──そこで漸く、酷く憔悴している燦を見つけた。
「燦? 燦!?」
蹲っていたその姿は結の声を聞いてピクリと動くも、のろのろと首を上げる様は元気とは言い難いものであり。
そして持ち上げられた顔は、只管に濁っていた。
意思の抜け落ちたガラスの瞳。
機械的に為される色の無い呼吸。
草臥れた木のような尾と耳。
岩のような冷たい能面。
俯いていてよく見えなかった姿が近づくことで顕になり、それがあまりにも酷なものであると認識してしまう。
不遜でおバカで、でもどこか憎めないあの可愛らしい笑みではなく、ただただ萎れた枯れ草の様な、薄弱な無表情。
どう見ても尋常でない様子に、結は思わず燦の肩を掴み問い詰める。
「ねぇ!? ちょっと燦!?」
「ゅ…い……?」
「何があったの……!?」
しゃがれた声で返ってきた応えに続き、燦の口から理由が溢れ落ちる。
「お母さん、死んじゃったって」
──彼女の大切の一つが、居なくなったという事実。
それは途轍もなく、残酷な報せだった。
「交通事故、だってさ」
ポツポツと小さく、だが鉛などよりもずっしりとした重さを持った言の葉が、痛いほどの静寂を切り裂く。
それらは同時に心すらも鋭く刻んでいき、閉じた傷口を生み出していく。
傷口は開かない。
いっそ
「なんでだろうね……」
口を開けば刃が漏れるばかりで、そうやって自分によって自分を責めゆく燦の様子が見ていられなくて、見ていたくなくて。
口を塞ぐように、顔を覆うように、結は己の胸に目の前の少女を埋める。
「ゎぷっ」
何も言わない。何も言えない。
「辛かっただろう」だとか「苦しかっただろう」だとか、そういったペラペラの言葉なんて吐きたくなくて、だから逃げるように燦の体を強く強く抱き締める。
「ハハッ…ぅあああ……!」
びしょ濡れの笑いは、温かさに包まれてなお刺すように冷淡だった。
ただの抱擁。たったそれっぽっちのことしか出来ない自分が歯痒くて、しかしこれ以外の選択肢も分からなくて、結は広がる生温い熱を受け止める。
底無しのうねりは、しばし落ち着くことはなかった。
◇◇◇
数分か数十分か。それだけの時間をかけて、燦の様子は小康状態に落ち着いた。
「ひっぐ……ぐす…」
まだ痛みは晴れぬだろうが、しかしこのまま抱き合っていてもどうしようもないだろうと、結は背に回していた手を解き、肩を押して支え起こす。
「ぁ………」
そうしてやっと直視したその顔は、ボロボロに割れていた。
恐らく痙攣しているのだろう、頬はヒクリと歪に引き攣って、口角を中途半端に上向きに仕立てている。
目蓋も鼻も血の巡りによって赤く色づき、それが心の傷を視覚化したかのようにすら思えた。
そして何よりも、その眼。
泣き腫らして充血したそれは潤みでゆらゆらと揺れているようにも見え、寄る辺を探す迷子のように思える。
そんな表情を見て、結の胸には形容しがたい想いが湧き上がってくる。
可哀想とは違う。見たくないともどこか異なる。
多分「助けになりたい」が近い。
でもそれさえも完璧に表せていないと断言出来るような、複雑怪奇な澱。
「んっ!?」
──気が付けば、唇を奪っていた。
慰めたいだとか、癒してあげたいだとか、後付けの適当な理由が浮かんでは消えていく。
訳なんて関係無く、ただ「そうしたいから」そうしただけ。それだけで十分で、それ以上は余分だった。
急に口付けられた燦はまず目を見開き、そしてすぐに目蓋を下ろし、両手を結の首へと回す。
舌を差し込み燃えるように激しくまぐわうのでは無く、表面と表面を押し付けるだけの幼げなキス。
唇だけでなく全身をも預け、結に柔らかに包まれる。
例え
僅かに首を離し、そしてまたリップノイズが響く。
ちゅ、ちゅと雛鳥が鳴くように啄み、気持ちを分かち合う様に繋がりを求める。
それでも、どんなに結とキスをしようと、心の傷は癒えてくれなくて。
だから結が離れていったあとの言葉は、これと決まっていたのだ。
そう──
「ねぇ、結」
砕けた自分の欠片を継ぎ接ぎにするために、
「えっち、して」
結を使わせろと、願った。
「…それ、は……」
懇願の意味を理解した結は、だが是非を返すことを躊躇った。
一時の気の迷いで契りを結んで良いのか、何か別の方法があるのではないか。
あちらから持ちかけられたのだから構わないのではないか、望まなかった訳でもあるまいに。
肯定の思考と否定の間でぐらぐらと揺れ動き、どちらも選べずに数秒の時が経ったところで。
「お願い」
その鈴の転がる様な声が、今だけは切な気に、儚く消えゆきそうに響く。
断れば、彼女は居なくなる。そんな気がして、気が付けば口が勝手に動いていた。
「…分かっ、た」
所詮は現実逃避でしかなく、痛みを無理矢理誤魔化すための姑息な手段でしかない。
だけどそれでも、燦の為になるならとそっと彼女を押し倒す。
──確かに存在する醜い歓びなんて、まるで見えないように覆い隠しながら。
◇◇◇
プツプツと、丁寧に上着の釦を外していく。
それに燦は一切と抵抗することはなく、ただぼうと結を眺めるのみ。
悼む様に硬質な面持ちを崩さない結と、半ばまで折れてしまった燦の様子を見れば、いっそ死化粧を施しているようにすら思えて、それは痛ましい様を覆い隠すという点では一致してすらいた。
そうして、柔肌が露になる。
透き通ったそれはもはや死人の様ですらあり、しかし仄かに香る汗の匂いと幽かな呼気が、彼女の生を告げていた。
「んっ……」
うっそりと手を伸ばし触れてみれば、慎ましやかな膨らみがむにと潰れる。
鼻にかかる声が零れ出し、これで良いのかと不安に思っていた結の疑念が僅かに剥がれ落ちる。
「ふっ、うっ…」
反応があったことに安堵を覚えつつ、続けて胸を撫でる。
手のひらが胸の上を走る度に肺から空気が絞り出される音が大きくなっていき、それに伴い、燦の小さな口もこれでもかと開かれていく。
「ぇう……」
「はぷっ!? んむぅ…!」
そうやって開かれた口に、結の艶やかな舌を差し込む。
より一層触れ合おうと、もっと快楽を求めようと、ヌチョヌチョと下品で汚ならしい音を響かせながらお互いに絡ませ合う。まるで蛞蝓の交尾のように。
いや、もはや「ように」という言葉が似合わない程、真実それは口と口とで行われるオーラルセックスであった。
子に餌をやるように唾液を送り、燦のものと混ざり合ったそれにコートされた口腔を舐め上げては、ゴクリゴクリと喉を鳴らす。
互いに手を背に回し、逃がさないとばかりにぎゅうと力を込める。
消えていかないように、存在を確かめるように。
痛いくらいの強さが、証として体に刻み込まれていく。たまらなく撥ね除けがたい鈍痛が、
「ムグッ!? んぷっ!」
だが結はその腕を繋ぎ止めるための禊ではなく、弄ぶための玩具へと変えた。
筆で文字を書くようにそうっと、流れるように指を動かしていく。
その静かな手付きとは裏腹に、燦の反応は劇的であった。
「ふぅっ! んむっ!」
体はビクビクと跳ねようとし、喉は嬌声を上げようとする。だがそのどちらも叶わず、ただ打ち震えるばかり。
非力な肉体では結を持ち上げることは出来ず、塞がれた口は言葉を成せない。
哀れにも一方的に攻め立てられるばかりで、しかしそれでも燦は構わずに悦楽に耽る。溺れゆくことこそが、今の彼女の望みであるが故に。
「ぷはっ…」
「はぁっ、はぁっ……」
とはいえいい加減呼吸が辛くなったのか、睦み合っていた継ぎ目は離れ、透明な名残を残して二つへと分かたれた。
吐息はすっかり荒くなり、目も肌も先とは異なる理由で朱に色付いている。
それでもどこか昏い色が拭えず、その様ですら呪いの様に脳を掴んで離さないのだから、黒猫燦という少女は劇毒も良いところである。
その坩堝に足を滑らせた一人の女は、よりその毒を汲み上げて啜ろうと、なおも指を操り釣瓶を落としていく。
「うひぃっ!?」
そうして落ちていった先にある、尻尾という急所。
そこを時にグリグリと押され、時に掠めるように触れられ、緩急のついた愛撫に燦はただただ喘ぐのみ。
覆いの取られた口は声高に快楽を叫び、聞く者の情欲を煽り立てる。
それは目の前の結とて例外ではなく、より勢いを増した大火を燦へとぶつけていくスパイラルが形作られる。
「ひぁっ!? あっあっ、そこダメぇ!」
母親を不幸に奪われた少女は、今やひたすらに性を貪る淫売な雌猫に成り果てていた。
だから泣いているのはおかしくないし、体を震わせるのもおかしくないのだ。
そう、何も。
「燦……」
なのに結は背中を攻めていた手のひらを頭へと滑らせ、あやすように優しくなで回す。
ゆるゆると、ポンポンと。赤子にするように、子供にするように。
顔を見ることは出来ないが、声音から察するに慈しみに溢れていることは間違いあるまい。
「やめて。…気持ちよくして」
それがあんまりにも温かくて、逃げていた現実に追い付かれそうになって。
罪悪感を無視して、
それがあまりに冷たすぎた過ぎると気が付いたのは、最後まで言いきってからだった。
「………ごめんね」
聞きたくなかった言葉。
言わせたくなかった言葉。
「ぁ…ちがっ……」
言わせたのは、誰だ。
全てがぐらりと揺れたような気持ち悪さが胸を
こちらのことを慮って慰めようとしてくれていたのに、己の都合を優先してその手を払いのけた。その事実が燦を苛む。
寄り添おうとすれば傷付けてしまう、まるで針鼠のジレンマ。
羽のように軽いこの口を恨んだことは山あれど、縫ってしまいたい程嫌になったのは初めてであった。
「ぇと、その、ごめ……んぅ!?」
述べようとした謝罪の言葉は、唐突に訪れた電流によって止められた。
目線を下にやれば、頭を撫でていた方とは反対の手が、燦のネチョネチョの股座に伸びていた。
「いいのよ、溺れさせてあげる」
浅ましい懇願は聞き届けられ、望んでいたはずの快楽がやってくる。
だのに全く嬉しくないのは、自分の振るった暴力が恐ろしかったからだ。よりにもよって結に向けてしまったことが情けなかったからだ。
それでも結は許すと言い、体は与えられる刺激に敏感に反応してしまう。
「ぃやっ、まっ!」
意思ある言葉は、もはや紡げない。
毒のように蝕む悔恨の念はじくじくと熱を持ち、押し寄せる波濤は思考を洗い流していく。燦の願ったとおりに。結の思ったとおりに。
結は、この身は、謝ることさえさせてくれやしない。
後悔をいくら重ねようと、覆水が盆に返ることは無いのだけれど。
「ひんっ!」
指が踊る。
それに連動して、人形師が操るマリオネットの様に体が滑稽に跳ねる。
背筋は弓なりに反れ、甲高い嬌声が遮られることなく響く。
吐息は荒く、秘所から届く濁流は強烈で、ただ本能で動けと理性を揺さぶられる。
──結は「いいのよ」と。「溺れさせてあげる」と言っていた。
ならばもう、この悦楽に身を任せてしまって良いのではないか。
そもそも謝ろうとしていたところに攻めてきたのは向こうだ。自分だけが悪いわけではない。
そうやって己を正当化しようとする卑しい心が手薬煉を引いて待っていて、だがそれとこれとは別だと必死の形相で堪えようと──
「我慢しなくていいのよ」
──したところに、蕩けるような声が脳髄へと入り込んできて。
その一言が、容易く最後の線を踏み越えさせた。
「ぁ…んにゅっ!?」
一度堕ちてしまえば、あとはもう上がれない。
さっきまであんなに固めていた思いすら除けられ、なんでこんな状況になったのかさえ忘れて、結から齎される悦びに沈んでいく。
秘裂を割り開き、奥へ奥へと分け入られる。
無遠慮なようで決して痛みを与えないよう注意されている五指の調べは、我慢の下に燻っていた炎を的確に煽り立てていく。
燦の腕はいつの間にか結を捕え、なけなしの力で締め付ける。
寂しいからか、怖いからか。多分どちらでもあって、そしてそれだけでは無い。
「ままぁ……!」
限界が近いのか、何を口走っているのか燦自身には分からなかった。
開いた口はもはや言葉を発するための器官ではなく、欲求を貪り愉しむためのものでしかない。
「ぅあっ、あぁっ…!」
膣壁を擦り上げられる度に絶頂までの導火線も縮んでいき、今にも爆発寸前というところまで燃えていた。
そして、とうとう終わりが来た。
中からはグイッと強かに膀胱ごと膣を押し上げ、外からは剥き出しの陰核を親指が弾く。
いっそ暴力的ですらあったそれらは、追い詰められた燦を飛ばすには十分すぎる刺激であった。
「んにゃ、にゃぁああああっ!!」
今までに無いほどの声量で、喉が枯れんばかりに叫ぶ。
視界にはチカチカと星が瞬き、全身は非力であるはずの燦が結を軽く持ち上げるほどに反り返っていた。
胎の奥底からは決壊したダムのように愛液が溢れ出し、雌臭い匂いがむわりと部屋中に立ち込めていく。
当然、そんなに激しい反応をして耐えられる訳もなく。
絶頂を迎え擦り切れきった心身は、もう限界だと言わんばかりに意識を手放した。
◇◇◇
ぐったりと横たわる燦を見て、はたして本当にこれで良かったのかと結は己へと問いかけた。
あの時、謝罪の言葉を言わせなかったこと。
あれがわざとであると感付かれることは、少なくとも燦が相手ならばまずないだろう。
友を傷付けた罪悪感と、親に続き結すら失うかもしれないという恐怖、一人ぼっちの寂寥感。
そういった感情を抱かせ、唯一頼れる自分の方を見させるという、ロクデナシの発想。
そんな狡い手段が降りてきたのは、幸いか災いか。
快楽に弱いとは知っていた。だから一時的に塗り潰して流してやって、後で思い返して苦悩するようにしてやった。
時間が経てば、謝ることは難しくなる。根が良い子である燦であれば、罪悪感から結に尽くそうとするだろう。
もし謝ってきたとしてそれを許してやれば、単純なあの子はより心の奥深くまで踏み入らせるだろう。
万が一忘れてしまっても、恐らくふとしたことで自身のやったことを思い出してしまい、
どう転んでも、結にとって得しかなかった。
卑劣であくどくて、唾棄すべき提案であった。
でも同時にそれはとても魅力的で、手に入るものに目が眩んで。
だから結は承諾した。甘い囁きに乗った。
悪魔と契約を交わすというのは、こんな感じなのだろうか。
後ろめたさはある。
あまりの悍ましさに吐き気すらしている。
こんなことをして良いわけがないだろうと、己の所業に怒りすら湧いている。
だがそれ以上に、どうしようもない程嬉しさが込み上げてくる。
彼女の肉親、しかも大切な母親が死んでしまったというのに。それで彼女が苦しんでいるというのに。
弱みに付け込んで体を重ね、さらに傷を付けさせて恐れで縛り付けたというのに。
だというのに!
燦が頼ってくれたことが。現実逃避の道具として使ってくれたことが。
そして此方を向いてくれたことが!
度し難い程心地好いのだ、救えない程喜ばしいのだ!
──だからきっと気のせいなのだ、自分が泣いてるなんて。
愛液に塗れた指が冷たくなっていくことなんて、気にも留めなかった。
続くかもしれないし、ここで終わって「続きは各自で」となるかもしれないです。
作者はString Theocracyを諳んじて歌うという当面の目標がありますので…。
ところでどなたかR-18投稿してくださいませんか…お手本にするので是非とも…。
濡れ場がね、進まないんですよ…。