ヒロインは花冠の森姫(妖精弓手のお姉様)。時期はSequence08(原作7巻)よりは前。
とある理由で森を散策していた二人は突然の嵐に襲われーー。
ローグハンターと呼ばれる冒険者が
在野最高である銀等級冒険者。彼を名指しして舞い込んだ依頼が、巡り巡って彼を森の奥深くに広がる森人の領域へと踏み込ませたのだ。
そして、その依頼というのは彼にとっても渡りに船だった。
友人である妖精弓手から、自身の先祖であり伝説として名を残すアサシンでもあるアルタイルに関する情報を手に入れ、そのうち調査に行かねばと思っていたからだ。
この世界に転がり込んでおよそ五年。極力だが
妖精弓手の案内──勝手に着いてきた──や冒険者ギルドの徽章で問題なく里に入ったローグハンターだが、その依頼というのが何とも面倒なものだったことに加え、とある問題が彼に降りかかっていた。
「あちらが件の果実です。実は、落ちていないようですね」
「そのようだな」
森の案内役として宛てがわれた女の森人の言葉に、ローグハンターは表情を動かす事なく頷くが、胸の内は穏やかではない。
視界の端では星を散らした銀河のような髪が森を抜けていく風に揺れ、振り向き様に向けられた金色の瞳がこちらの顔を伺ってくる。
森を進むには余りにも邪魔であろう銀糸のドレスを纏う肢体は、白く、細く、けれどしなやかに高い。
そしてドレスの胸元を押し上げるのは、豊穣の化身もかくやな豊満な果実だ。
髪を彩る花冠も彼女の美貌の前では霞み、けれどその花弁は生き生きと輝いて見える。
ローグハンターは彼女に気付かれないように胸中で溜め息を吐いた。
依頼はとある薬の材料になるという希少な果実。森人の領域に稀に生えるという木からしか取れぬ、薬学に通じていなけれび一生に一度お目にかかるかどうかの代物。熟れて枝から落ちた果実であればなおよし。
知識のないローグハンターが見つけるのは流石の彼でも至難の業。なにより森人の領域を歩くのだ。
だが、だからこそ、この状況に困惑が隠しきれなかった。
「……どうしてお前が森を案内している」
「その質問、何度目でしょうか。いいではありませんか、たまには羽目を外したのです」
彼の疑問に小首を傾げ、上品な笑みと共に言葉を返したのは妖精弓手と同じ──より正確には彼女の姉である花冠の森姫だ。
彼女は綻ぶような微笑をそのままに、「次はあちらです」と森の向こうを指差した。
「森人の王族に森を案内させる只人。話だけ聞いたらその内殺されそうだ」
「貴方は森人を何だと思っているのですか?そこまで野蛮ではありません」
「どうだか」
花冠の森姫の言葉にローグハンターは肩を竦めた。
森の中に道を作りたいからと律儀に使者を送った挙句、その死体が送り返されたという辺境貴族の話を、彼女は知らないのだろうか。あるいは知ってはいるがしらを切っているのか。
森人の情報網は知らんと匙を投げ、「で、次はどっちだ」と仕事の話に舵を戻した。
こんな依頼はついでだ。早く本題であるアルタイルに関する情報を集めなければならない。
だというのに、今日の出目は最悪らしい。
花冠の森姫の長耳がぴくりと揺れ、ローグハンターも鬱陶しそうに溜め息を吐きながらフードを目深く被り直した。
そして遠くからゴロゴロと雷電竜の唸り声が耳朶を撫で、明るかった空も厚く、暗い雲に覆われていく。
「雨が降るなら前もって教えて欲しかったがな」
「空の機嫌を知るのは我々でも難しいのですよ」
ローグハンターの悪態に花冠の森姫は上品な笑みと共にそう返し、枝葉の隙間から雲に覆われていく空を見上げる。
雲の流れが速い。そのうち風も出てくるだろう。雨ではなく、嵐になるやもしれない。
「どこかで雨宿りをしませんと」
「
花冠の森姫が状況に反して楽しそうに笑い、ローグハンターは嘆息混じりに額を押さえた。
どうせ箱入りのお姫様だ。森の中で嵐に巻き込まれる怖さを知らないのだろうと、能天気な姫様を胸中で愚弄する。
実際には数千年いきている彼女にとって、嵐など日常茶飯事。むしろつい最近──森人基準だ──も嵐に襲われ、里がてんやわんやになった事さえもある。
つまるところ、嵐への対応に関してはローグハンターよりも花冠の森姫の方が一日の長があるのだ。
それを知らないローグハンターが根が太く、風にも耐えてくれそうな木を探す中、花冠の森姫はすぐにそれを見つけた。
幼き頃から駆け回る庭同然の森だ。妹と共に幼い頃は毎日のように駆け回っていた。そして乳母に叱られただか、雨宿りの為だか、よく使っていた木の洞があった筈だ。
善は急げ。早く案内しようと彼女が振り向いた瞬間、冷たい雫が彼女の肩に落ちた。
「あら?」
彼女が声を漏らし、確かめるように手のひらを空に向けると、ポツポツと雫が枝葉の隙間から二人に向けて降り注ぎ、衣装を濡らしていく。
「このままでは冷えてしまいますね。こちらです、雨宿りをしましょう」
「ああ」
彼女の指示にローグハンターは不服そうに眉間に皺を寄せ、溜め息を吐いた。
依頼をさっさと終わらせて、アルタイルに関して探りを入れたかったのだが、この状況では仕方ない。
ローグハンターはフード越しに憎々しげに空を見上げ、天上から見ているだろう神を睨みつけた。
「さあ、お早く。体が冷えてしまいます」
雨でその肢体を濡らし、それでもご機嫌に笑いながら先導する花冠の森姫。
ローグハンターは僅かに感じる肌寒さを堪えながら彼女の背を追いかけ走り出す。
濡れた天然の芝生を蹴りつけ、森人の姫君に道を開けるように左右に割れていく木々の隙間を抜け、たどり着いたのはまさに大木であった。
目一杯両手を広げたローグハンターハンターが八人いても一周には届かない極太の幹は、何が原因か空洞になっており、花冠の森姫が「またお世話になります」と一礼すると、返事をするように風とは関係のないタイミングで枝が揺れた。
「さあ、どうぞこちらに」
いうや否や大樹の洞に潜り込んで行き、ローグハンターは再び溜め息を吐く。
何かこの大木から殺気に似た妙なものを感じるのだが、気のせいだろうか。
──だが気にしても仕方がない、か。
雨は激しくなるばかり。風も出てきて森がざわついている。
天災の前ではいかなる冒険者として無力。どこかに逃げこみ、耐えるしか選択肢がない。そして、逃げ場所は目の前の洞しかない。
ローグハンターは「邪魔する」と一応の挨拶と共に、木の洞へと潜り込むのだった。
そうして二人が逃げ込んだ大樹の洞は、大人二人が入るには少々手狭だった。
濡れた服を洞内を這い回る枝にかけ、後は火を起こすだけなのだが。
「森人の領域で火を使うなど、言語道断です」
「……そもそも着かないんだが」
数本の松明を組み合わせ、後は火をつけるだけとなった瞬間に花冠の森姫が半目になりながら非難の声を上げ、アサシンブレードを擦り合わせて種火を作らんとしていたローグハンターがぼやく。
松明だ。油を染み込ませた布を巻いた、冒険者にとっては必需品の──最悪鈍器にさえなる──頼れる松明だ。だというのに、いくらアサシンブレードを擦り合わせて火花を散らしても火が着いてくれない。
森人の領域に張り巡らされているという、火除けの呪いのせいだろうか。全く困ったものだ。
諦めたように息を吐き、その場に座り込むローグハンター。
そんな彼の隣に花冠の森姫も腰を下ろし、そっと彼の顔を覗き込んだ。
アルタイルの子孫だという彼だが、顔立ちはあまり似てはいない。だがその瞳に宿る星の如き輝きは、彼のものとよく似ていた。
「俺の顔に何か着いているか」
「いいえ。ですが、そうですね」
そっと彼の口元に残る傷跡を白磁の肌を持つ細指で撫で、ここも彼にそっくりだと微笑んだ。
「貴方が彼の子孫だという話を、思い出していました」
その言葉にローグハンターは俯けていた顔を僅かにあげ、花冠の森姫の顔を見つめた。
只人のそれとは比にならない女神の如きその美貌を前にしても、彼の顔色は一つも変わらない。そこもアルタイルと同じだ。
「私達が彼と過ごしたのはほんの一瞬。けれど、目を閉じれば昨日のように全ての事を思い出せます。いいえ、私達森人からすれば、彼と過ごした日々は本当に昨日のようなものです」
「俺からすれば何百年も前の話だ」
森人と只人。二つの種族の差は数多いが、最たるものはやはり寿命だ。
只人は長く生きたとしても百年足らず。けれど森人は数千年でも数万年でも生きていける種族だ。
ローグハンターが求める数百年前に訪れたというアルタイルの情報も、彼ら森人からすれば昨日の出来事。時間の流れは同じだとしても、その時間に対する認識は大きく異なる。
只人が一生をかけて愛を捧げても、森人からすればほんの一瞬の出来事。残酷ではあるが、それは事実なのだ。
ずいっとローグハンターに顔を寄せる花冠の森姫。彼女の美貌が鼻先が触れ合いそうな程の至近距離に迫る中、彼はその美しさではなく距離の近さにたじろいだ。
森人の里に来てからというのも、やけに距離が近い気がしたのは気のせいではないようだ。
「そう。もう何百年も前の話なのです」
表情に僅かな憂いを帯び、気落ちしたような声音でそう呟いた彼女は、「ですが」と彼の頬を愛おしそうに撫でた。
「私は彼との思い出を昨日のように思い出せます。私だけではなく、里の皆が、そうです」
アルタイルとの日々はそれだけ鮮烈であり、森人にとっても花冠の森姫にとっても決して忘れることのない一瞬だ。
「只人と森人では、時間の流れがまるで違うのです。あなた方の一生が私達から見ればほんの一瞬。けれど、只人はその一瞬を絶対に忘れさせてくれない罪深い種族です」
花冠の森姫はそんな独白を漏らすと、ローグハンターに告げた。
アルタイルとは違う顔。瞳の色も違う。けれど研がれた短剣の如く鋭い瞳と雰囲気は、彼以上の危うさを感じさせる。
だが、そんな事はどうでもいいのだ。彼の瞳が宿す輝きに魅入られた。無愛想でありながらその裏に隠された優しさが愛らしかった。
何より、彼という存在に魅了されてしまったのだ。
これからの事を数万年をかけて後悔するだろう。
この想いは彼が死んだ後、永遠に心を締め付けてくるだろう。
だが、それでも、これからの万年を苦しむよりも、今この瞬間に後悔したくない。
だって、
時間は残酷。けれどそれ以上の喜びに満ちている。
「愛しています、ローグハンター様。只人でいうところの一目惚れというやつです」
花冠の森姫は悪戯っ子の如く無邪気な笑みを浮かべながら、一世一代の告白を口にした。
この言葉を数万年の後に後悔するかもしれない。この行動は数万年後には心を締め付ける呪いとなるかもしれない。だが、いいのだ。今が幸せにならねば、明日は幸せにはなれないのだから。
「俺は──」
そして、彼女の言葉に返事──勿論断るものだ──をしようとした瞬間、柔らかいもので唇を塞がれた。
突然の事態に目を見開き、困惑するローグハンターを他所に、花冠の森姫はそっと彼から顔を離し、彼の温もりを感じる自分の唇に指を触れた。
「私の初めてです。いかがでしたか?」
「────」
彼女の発言にローグハンターが時を止める中、花冠の森姫は首を傾げた。
「殿方はこう言われると喜ぶと聞いたのですが……」
「それには、個人差があると思うが……?」
彼女の問いかけにローグハンターもまた首を傾げ、そして自分の唇に触れた。
彼女の感触がいまだに残るそこは、触れていると嫌に体温を高く感じてしまう。
普段は無表情の彼も頬が朱色に染まり、側から見ても照れているのが見て取れる。
そんな彼の様子がおかしいのか、鈴を転がしたように笑う花冠の森姫。
そっと彼の正面に回り込むと胸に寄りかかり、長耳を押し付けて喧しい心音を堪能した。
「ふふ。普段はあんなに無愛想ですのに、やはり男の子ですね」
そしてちらりと視線を下に向け、
「いや、これは、だな……っ」
ローグハンターは慌てて手で勃起した愚息を隠すが、花冠の森姫は年上風を吹かせたいのか余裕の笑みを浮かべ、「隠さないでください」と彼の手を取り、脇にどかした。
「一応ではありますが、殿方と閨を共にする知識はあるのですよ」
だから、任せてください。
花冠の森姫は存外に
「ほぇ……?」
と同時に、彼女の口から間の抜けた声が漏れた。
ボロンと音を立てて姿を現したローグハンターの一物は、あまりにも衝撃的なものだった。
血管が浮かび上がる程に勃起したそれは花冠の森姫の顔ほど長く、子供の腕のように太い。
王族の務めとして、上の森人の血を途絶えさせない為──要は世継ぎを残す為、そういった知識を仕込まれてはいた。だがそれはあくまで話は紙に書かれた情報ばかりで、実物を見るのはこれが初めてだ。
「ひゅ、
花冠の森姫は困惑し、思わずローグハンターに問いを投げるが、彼からは「俺が知るか」とぶっきらぼうに返された。
それはそうだろう。彼に男色の気はない。赤の他人の一物など──特に勃起したものなど見る機会などない。
それにいきなり脱がされた挙句に見方によれば無礼極まりない事を言われたのだ。不機嫌にもなろう。
「ああ、いえ。申し訳ありません。その、見るのは初めてですので」
花冠の森姫は頬を赤らめながらそう呟くと、ちらりと彼の一物に目を向けた。
エラ張ったカリと拳のように硬そうな亀頭。ローグハンターはとりあえず下ろされた脚衣を戻そうとしているが、それよりも早く花冠の森姫が一物を掴んだ。
「〜〜〜!?」
「硬い、そして熱い。火傷してしまいそうです」
一物を掴まれた違和感に全身に鳥肌を立てながら声もなく悲鳴をあげるローグハンターを他所に、花冠の森姫は冷静にそう評し、ゆっくりと指を前後に動かして一物を扱き始める。
肌同士が擦れる乾いた音と共に、下腹部にじんわりと広がっていく快感にローグハンターが困惑する中、花冠の森姫は黙々と一物を扱いていく。
「どうですか、ローグハンター様」
「よ、よくわからん……っ!」
「そうですか。少し強くしますね」
慣れない奉仕に慎重になる花冠の森姫の言葉にローグハンターが唸る中、彼女は不満そうに眉を吊り上げてそう告げると、一物を握る力を僅かに強め、シコシコと一物を少々大胆な動きで扱いていく。
歯を食い縛りながら悶えるローグハンターだが、どうやら快感は感じているようだ。鈴口からは粘っこい先走り汁が溢れ出し、垂れたものが彼女の透き通る程に美しい白磁の肌を汚した。
だがそれに不快感はないようだ。彼女は濡れたことに驚きつつも、それを軽く手のひらに
裏筋を撫でる時は力強く、けれど傷つけないように丁寧に。しゅこしゅこと湿り気を帯びた音を立てながら、今にも折れてしまいそうな細指で雄の象徴に奉仕する。
「くっ……!ぅ……っ」
背筋を駆け抜ける未知の感覚にローグハンターは唸り、無意識の内に腰を浮かせてしまう。
花冠の森姫の動きに合わせて腰が揺れ、地面を掴む指が何かを堪えるように力が入る。
だが、それも無駄な抵抗だった。痛みにも、飢えにも、毒にも耐える強靭な肉体も、快感という未知にはあまりにも無力だったのだ。
「っ……あ!?」
ビクン!と腰が跳ねた瞬間、鈴口から勢いよく白濁した液体が吐き出された。
「きゃ!?」
それは一物を扱く為、正面に回っていた花冠の森姫の顔に降りかかり、女神さえも嫉妬する美貌を白く汚していった。
銀河を宿す髪も、シミ一つない白磁の肌も、白濁に染まり、ローグハンターの色に穢されていく。
「ぁ……くぁ……」
ぽすんと腰を落としたローグハンターは初めての射精の感覚に目を回し、恍惚の表情を浮かべながら虚空を見つめる中、花冠の森姫はぽかんと呆気に取られていた。
初めての奉仕。初めて見た射精。そして、精液の強烈なまでの臭い。
頬を伝って垂れてきたそれを、興味半分で舐めとった瞬間、
「〜-〜〜!!!!」
口内を支配した生臭さに悲鳴をあげるが、同時にきゅんきゅんと子宮が疼いたのを感じた。
──今、のは……?
花冠の森姫は顔にへばりつく精液を拭い、再びそれを口に含む。
「〜〜〜♡♡♡」
やはり感じるのは強烈な生臭さを孕む子宮を疼かせる雄の味。
臭いが味が食感が、八千年の人生の中で封じられていた雌としての本能をこじ開け、彼女を一気に発情した獣へと転じさせていく。
秘裂が湿り気を帯びたのを感じた。子宮の疼きがどんどんと強くなっていく。息が乱れる、一物から目を離せない。
絶頂の余韻に目を回しているローグハンターを尻目に花冠の森姫は銀糸のドレスのスカートをたくし上げ、射精してもいまだに勃起したままの彼の一物の上に跨った。
片手でショーツをずらし、滴った愛液が亀頭に落ちた。
その生温かい水気にローグハンターがハッとして意識を戻した瞬間、花冠の森姫はゆっくりと腰を下ろした。
秘裂が子供の拳ほどありそうな亀頭を呑み込み、みちみちと嫌な音を立てて膣肉が押し広げられていく。
「くっ……ぅう……!」
「待てっ……!流石に、これ以上は……!」
胎内を占める異物感に呻く花冠の森姫に、ローグハンターが制止の声を投げる中、彼女はただ嬉しそうに笑い、彼の夜空を閉じ込めた蒼瞳を見つめた。
「いい、のです!例え千年後に後悔する事になったとしても、私は今、この瞬間、貴方と繋がっていたい……!私は、私の想いに嘘をつきたくないのです……!」
それは乙女の覚悟。かつての後悔を胸に放たれた言葉は、果たしてローグハンターに届いたろうか。
彼は返す言葉もなく、ただ彼女を止めんと伸ばしていた手を下げた。
「ありがとうございます」
花冠の森姫は綻ぶような笑みと共にそう告げると、勢いよく腰を落とした。
ブツン!と何かを突き破り、亀頭が何かを殴りつけた感覚にローグハンターが驚く中、花冠の森姫は下腹部を駆け抜けた激痛と圧迫感に目を見開いた。
膣肉が一気に引き締まり、ローグハンターの一物を文字通り掴んで離さない。
子宮口と亀頭が深い深い接吻を交わし、吸い付いて離れない。
「ぁ……ぃ、たい……です……っ」
「だ、大丈夫か。一度抜いた方が」
「それは駄目!」
痛みに喘ぎ、目尻に涙を溜める花冠の森姫にローグハンターが心配の声を投げると、彼女は我儘な子供のように慌てて彼に抱きついた。
豊満な胸が彼の胸板に潰され、柔らかく形を歪める中、服越しにその柔らかさを感じたローグハンターは耳まで赤くなり、一物がビクリと震えた。
「ぃぅ……!」
僅かな動きではあるが、文字通り子宮口を強く捏ねられた花冠の森姫は小さく嬌声を漏らし、ぎゅっと彼を抱きしめる。
「はぁ……はぁ……少し、落ち着いてきました」
彼の耳に吐息を浴びせつつ、何度か深呼吸を繰り返して痛みが引いた事を報告する。
それを聞いたローグハンターもまた深く息を吐くと、そっと彼女の臀部を掴んだ。
狩人故のしなやかさを持つそれは一見固そうでいて、けれど指がどこまでも沈んでいく柔らかさを持っていた。
「いつまでも、女にやられっぱなしなのは格好が悪いからな」
彼も彼で覚悟を決めたのだろう。蒼い瞳をすっと細め、真剣な面持ちでそう告げた。
花冠の森姫が「え?」と声を漏らした隙をつき、彼は彼女を地面に押し倒し、上下を逆転。
その拍子で腰が動いてしまい、ゴリッ!と鈍い音を立てて子宮口が亀頭に押し潰された。
「んぎっ……!?あの、ローグハンター様……?」
「いいから、任せろ」
猛烈な圧迫感に呻いた花冠の森姫の頬を撫でながら、ローグハンターは微笑んだ。
自分は何も変わっていないと思っていたが、案外にこの世界の面々に絆されていたようだ。
こんな事に付き合う道理もないというのに、このまま突き放す事もできない。
ローグハンターは先程の仕返しのように彼女の唇を奪うと、ゆっくりと腰を前後に揺らし始める。
「んん……っ!んぅ……んぉ……ぁ」
ゆさゆさと腰が揺らされる度に一物が秘部を出入りし、エラ張ったカリが愛液と破瓜の血を掻き出し、彼女の臀部を汚していく。
動く度に絡みついてくるヒダの感覚に眉を寄せ、押し寄せる快感に耐えながら腰を動かす。
「んっ……。ちゅ……♡はむ……っんちゅ♡」
彼の動きに合わせ、体を前後に揺らす花冠の森姫は彼の首に腕を回し、吸いついてくる彼の唇に何度も口付けを返してやる。
胸中を包む多幸感。下腹部から上がってくる快感に瞳を蕩けさせ、何度も彼の唇に吸い付く花冠の森姫だが、不意にローグハンターが顔を離したのを合図にキスは中断。
「ローグハンター様?」
名残惜しそうに唇に触れた彼女を見下ろしながら、ローグハンターは額に流れる汗を拭った。
締め付けてくる膣肉と撫で回してくるヒダの感触に耐えるのが精一杯。このまま
「すまない。一度抜くぞ」
「駄目です」
そしてローグハンターが腰を引いた瞬間、花冠の森姫が両足を彼の腰に絡ませ、自分の方へと引き寄せた。
抜けかけていた一物が勢いよく胎内に納まり、どちゅん!と湿った音と亀頭と子宮口が激突し、子宮を押し潰す。
「んんっ……♡いいですよ、中に出してください。森人ですから、そう簡単に子を孕んだりはしませんから」
「そうは言ってもな……っ!」
彼女は下腹部に力を入れているのか膣肉の締め付けは一層強まり、ローグハンターの射精を誘うように子宮口も吸い付いてくる。
尿道を駆け上がっていく熱い感覚にローグハンターは眉間に皺を寄せ、歯を食い縛って堪えんとするが、逃げ場もない状況では何の意味もない。
花冠の森姫が彼を抱き寄せ、豊満な胸を彼の顔に押し付けた瞬間、ローグハンターの意識に空白が生まれた。
極上の柔らかさに包み込まれ、それが何かを理解しようと思考が裂かれたのだ。
その瞬間ギリギリのところで堪えていた射精感が爆発し、どろりとした白濁の濁流が花冠の森姫の子宮へと吐き出された。
「〜〜〜〜♡♡♡♡」
ローグハンターを思い切り抱きしめながら、彼の射精と共に絶頂を迎えた花冠の森姫が噤んだ口の中で嬌声を上げた。
ローグハンターはビクビクと全身を痙攣させ、吐精後の倦怠感に身を任せて彼女に身を任せるが、
「ふふ。こうなってしまえばローグハンター様でも可愛いものですね」
彼女の挑発とも取れる言葉にすぐに顔を上げると彼女の手を払い、体を起こした。
すっと細めた瞳に彼女を映し、蒼い瞳からはローグハンターとしめ恐れられる威風が放たれていた。
「あの、ローグハンター様?」
「……」
「な、何か言ってくださいな」
「……」
ローグハンターをローグハンターたらしめる要因として、彼が掲げている
──やられたら、やり返す。もちろん、何倍にもして。
「雨はまだ止みそうにないからな。森人の王族だからって調子に乗るな」
言葉に確かな怒気と苛立ちを込め、彼は仕返しの為に行動する。
花冠の森姫は怖がる素振りを見せつつ、明らかに喜色満々な顔で笑い、彼を受け入れるように腕を広げるのだった。
それから数時間。雨も上がり、ようやく依頼を再開できるようになった頃。
乱暴に脱ぎ捨てられた己の衣装の袖に腕を通しながら、ローグハンターは問いかけた。
「勢いでやったが、良かったのか。里の決まりだの、婚姻だの、仮にも王族だろう」
彼の背後、腰が砕けてしまった為何とも情けない動きでドレスを着直していた花冠の森姫は、彼の精を受け止め続けた下腹部を撫でながら微笑んだ。
「別にいいではありませんか。数万年生きる森人が、一晩の愛に狂うなどよくあることです」
「……寝首をかかれないようにしないとな」
仮にも王族に手を出したのだ。里に戻った途端に暗殺など洒落にもならない。
ローグハンターはため息混じりに大樹の洞から外に出ると、降雨後の涼しさに包まれた森を眺め、表情を和らげた。
雨粒が陽の光を反射して輝く様は幻想的で、神秘的だ。
「たまには森でのんびりするのもいいか」
「そうでしょう。まあ、我々森人は一生を森の中ですが」
ローグハンターが腰に手を当て感嘆の言葉を吐く背後では、大樹に騒がしくした謝罪と、見守ってくれた感謝を告げた花冠の森姫が冗談混じりにそう告げた。
ローグハンターはそんな彼女の言葉に苦笑すると、不意に空を見上げた。
「虹、か」
天にかかる七色の橋を見上げ、久しく見た虹の美しさに見惚れる中、花冠の森姫はそんな彼の横顔を見ながら微笑んだ。
彼が今際の際、今日という日を思い出してくれるだろうか。
自分が森へと還る時、今日という日の想いを抱いて逝けるだろうか。
だが、どちらにしてもその日が来るのはもっと後。その日が来るまでは。
「次の
「勘弁してくれ」
この想いに素直に生きよう。一人の女として、恋する乙女として、彼の幸せの一助になれるように。
「──さあ、行きましょうか」
花冠の森姫は森の中を進み始め、ローグハンターがその後ろに続く。
姫と従者とはまた違う。距離はあれど確かな繋がりを持った二人の足取りは、軽かった。
感想、リクエスト等ありましたら、よろしくお願いします。