※この作品はR-18です。

SLAYER'S CREED +α R-18   作:EGO

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アンケート二位、勇者編。

アンケートに載せたものの、何をどうしたら彼女のルートに入るのかが全くわからなくて大いに苦戦することに……。
他のアンケートキャラは『銀髪武闘家がいない』という明確な分岐条件があるのに、この二人はどう転んでも兄妹だからなぁ……。


とりあえず、絞り出した答えがこれ。

時系列はSequence12-17の直後。
仕事の都合で長いこと兄に会えなかった事と、一時的とはいえ兄に忘れられた事が重なった結果、吹っ切れちゃった勇者ちゃんの話。

剣の乙女同様、前後編を予定。


Memory?? 兄妹 ①

 辺境の街、眠る狐亭。

 西の辺境でも指折りの宿屋の一室は、辺境の治安維持に大いに貢献している冒険者──ならず者殺し(ローグハンター)の拠点として使われているのは有名な話だ。

 浮いた話は皆無で、仕事が恋人なのではと噂される彼の部屋に、一人の女性──いや、まだ少女と呼んで良い小さな人影があった。

 纏っていたであろう鎧は既に脱いでおり、愛用の寝巻きで薄い身体を隠して、部屋に一つだけのベッドに腰をかけている。

 幾度となく世界を救い、おそらくその名は世界に残る事だろう、まさしく勇者その人だった。

 ベッドに腰かけてぷらぷらと足を振る彼女の隣、彼の兄たるローグハンターは、横目で彼女に目を向けていた。

 別に妹と一緒に寝たことはあったし、何なら水浴びの為にお互いに裸になった事もある。

 

 ──どれも十年近く前の話だが。

 

 かつては力を入れずとも軽く持ち上げられた彼女も、今では少し力を要するだろう。

 立派に成長してくれたのは喜ばしい事だし、兄としても誇らしく思うのだが。

 ローグハンターは小さくため息を漏らすと、不意に勇者が「ねぇ、お兄ちゃん」と声をかけた。

 

「どうした」

 

「お兄ちゃんってさ、女の人と仲いいよね」

 

 何を意図した問いなのかわからない彼は、「そうか?」と首を傾げた。

「うん」と勇者は頷くと、指折りで人数を数え始める。

 

「あの受付さんと、大司教様と、あと剣聖に、魔女さんに騎士さんでしょ?」

 

「賢者は微妙かな~」と彼女は数えるのを止めると、ローグハンターは「魔女と騎士は同僚だからな」と僅かに訂正を入れた。

 兄の指摘に構うことなく、勇者は「それでさ」とずいっと彼の方へと身を乗り出した。

 急に近づいてきた妹の顔に多少なりとも狼狽えつつ、ローグハンターは「なんだ」と問いを受け止める姿勢を取る。

 

「お兄ちゃんって、恋人とかいるの?」

 

「いない」

 

 即答である。目を閉じて肩を竦めるという、むしろ自慢しているかのような声音で、この男は彼女いない歴=年齢であることを即答したのだ。

「そもそも興味もないんだが」と彼は付け足すと、「その質問には何の意味がある?」と勇者の方に向き直った。

 瞬間、信じられないものを見たかのように目を見開き、身体を強張らせた。

 彼の視線の先にいるのは勇者ただ一人。けれどその表情には妖しげな笑みが貼り付いて、瞳からは光が消えている。

 ローグハンターの第六感が目の前に危機に警鐘を鳴らすが、身体が言うことを聞かない。

 一刻も早くこの場を離れたいのに、何かに掴まれたように身体が動かないのだ。

 ローグハンターの額に冷や汗が流れていく中で、勇者が立ち上がり、彼の正面へと立った。

 窓から差し込む月明かりの影になり、彼女の表情を伺えないローグハンターは、「ど、どうした?」と僅かに震える声を漏らす。

 勇者は「えへへ」といつも通りの笑い声を溢すと、「えい!」と可愛らしい掛け声と共に彼の胸に飛び付き、そのままベッドに押し倒した。

 ぼふっ!と音をたててベッドに倒れたローグハンターは、瞬きを繰り返して視線を自分の胸へと下げた。

 同時に体勢を整えた勇者が彼の上に馬乗りになり、ぐいっと兄の顔に自分の顔を寄せた。

 お互いの鼻が触れあうほどの距離感にローグハンターが狼狽え、僅かに目を逸らす中で、勇者はにこにこと上機嫌に笑いながら彼へと告げる。

 

「お兄ちゃん、恋人いないんだ。そっか、ならさ」

 

 ──ぼくが立候補しても、良いよね?

 

 彼女の言葉を受けたローグハンターは、その言葉を理解するのに時間を要し、「──はっ!?」と思わず間の抜けた声を漏らした。

 慌てながらも彼女の肩を掴んで押し返したローグハンターは、説得を試みようと脳内に絞り出した言葉を舌に乗せる。

 

「いや、待て!俺とお前は──」

 

「兄妹だよ?うん、わかってる」

 

「なら──」

 

「でも、お兄ちゃん、ぼくのこと忘れちゃったじゃん」

 

「……っ!」

 

 だが、今回ばかりは勇者の方が上手だった。

 ローグハンターの言葉を悉く潰した彼女は、最後に特大の爆弾を投げつけることで彼の反論を封殺した。

 そう、彼は度重なる無茶と、かつて来たりしもの(外から来た神)からの攻撃が合わさり、記憶障害を起こしたのだ。

 そこを起点に攻められてしまうと、今の彼はかなり脆い。

 たじろぐローグハンターの姿に、ここが攻め時と判断した勇者は、素早く言葉を紡ぎ始める。

 

「あいつ倒して思い出してくれたから良かったけど、すごく不安だったんだよ?ぼくのこと、このままずっと忘れたままなんじゃないかって。今度は、全部忘れちゃうんじゃないかって」

 

「不安で不安で仕方なくて、それでもお兄ちゃんに死んで欲しくないから頑張ったけど、やっぱり不安でおかしくなりそうで」

 

 少しずつ語気を強めながら言葉を続ける彼女は不意に言葉を止めて、「だから、ね」とローグハンターに言い聞かせるように首を傾げた。

 

「ぼく、思ったんだ。妹よりも大事なものになればいいんだって」

 

「何を──」

 

 彼女の言葉に反論しようとしたが、勇者が彼の口に指を当てて言葉を遮った。

 そして首を横に振りながら、僅かに影が射した笑みを彼へと向ける。

 今にも壊れてしまいそうな儚げな笑みを、あの勇者が浮かべたのだ。

 ローグハンターが悲痛な表情を浮かべるのと同時に、勇者は彼の口元の傷痕に指を這わせた。

 柔らかな唇とも、僅かに髭の固さがある頬とも違う、大きな傷痕だからこその変な感触。

 その指はやがて、彼女の失敗のせいでついた、本来なら致命傷である筈の首もとの傷に触れた。

 

「ねぇ、お兄ちゃん……」

 

 彼女は愛する兄の事を呼んで、そっと顔を寄せた。

 

「ぼくがちっちゃい頃に言ったこと、覚えてる?」

 

「……?色々あったが、大体のことは覚えてるぞ」

 

「じゃあ、覚えてるかな?」

 

 勇者は不安そうにそう言うと、彼の胸に頬を寄せながら言う。

 

「『ぼくが大人になってもお兄ちゃんに好きな人がいなかったら、ぼくがお嫁さんになってあげる』って言ったんだよ?」

 

「……っ!」

 

 彼女の言葉にローグハンターは眉を寄せ、素早く彼女と過ごした数ヶ月分の記憶を引っ張り出す。

 いつだ。いつだ。と記憶を漁るが、如何せん欠如としたものを再び思い出したものだ。順番も滅茶苦茶で、肝心の言葉を言われたタイミングが見つからない。

 そんな彼を他所に勇者は彼の耳元に顔を寄せ、囁くように告げる。

 

「──だから、約束守ってあげる」

 

 何度となく言った言葉を、最愛の兄への決別の言葉として。

 

「──大好きだよ」

 

 妹としてではなく一人の女として、兄ではなく一人の男に向き合う覚悟を、言葉に込めて。

 もう元の関係には戻れないかもしれないという恐怖を押し殺し、それでも無意識に揺るえてしまう声で、そう告げたのだ。

 ローグハンターは彼女の表情を見てられず、ぎゅっと目を閉じた。

 彼女をここまで追い込んだのは自分で、彼女の心に傷を負わせたのも自分だ。

 

 ──また、こいつに笑顔が戻るなら……。

 

 ローグハンターはゆっくりと目を開けると、そっと勇者を抱き寄せた。

 最愛なる妹の温もりを感じながら、彼は覚悟を決める。

 これからは兄妹ではなく、男女として、彼女に向き合う時なのだ。

 お互いにもう大人。いい加減、曖昧な答えは止めにしよう。

 

「──俺も、大好きだ」

 

 最愛なる女性(いもうと)に向けて、彼は偽らずに本音を口にした。

 

 

 

 

 

「んっ。ちゅ……。あむ……」

 

 ローグハンターと勇者はお互いに裸となり、口付けを交わしていた。

 小柄な勇者をベッドに転がし、その上に覆い被さる形になったローグハンターは、逃げる様子を見せない彼女にひたすら口付けをしているのだ。

 彼女の小さな唇を甘噛みし、舌先で歯をついてやる度に、彼女の肩がピクピクと震え、隙間から声が漏れる。

 

「んふっ……。あっ……。んぅ……!」

 

 彼女の声に僅かに苦悶の色が混ざり始めると、ローグハンターは顔を離した。

 途端に遠くなった彼の顔を見つめた勇者は、へにゃりと蕩けた笑みを彼へと向けた。

 その笑みに微笑を返したローグハンターは、彼女のだらしなく緩んだ頬を撫で、その手を少しずつ下へと下げていった。

 顎をくすぐるように撫でてやり、容易く折れてしまいそうな細い首を撫で、武骨な手で彼女の薄い胸へと触れた。

 僅かに膨らんでいる程度の胸に指を沈めて、くすぐるように指を這わせる。

 

「ひぅっ!ん……っ」

 

 ただ触れられた程度。けれどその手が愛する彼のものとわかっていると、否応なしに身体は反応してしまう。

 勇者は胸を中心に広がる安堵にも似た感覚に眉を寄せて、悩ましそうに息を吐く。

 兄に頭を撫でられている感覚と似て非なる感覚に、緊張していた身体が緩んでいく。

 

「んっ!あぁ……、んんっ……。ね、ねぇ?」

 

「なんだ?」

 

「んぁっ!大きい方がっ、好き……?」

 

「別に好みはないが」

 

「でも、男の人ってぇ!」

 

 だが、それとは別に感じる感覚に喘ぎながら問うと、ローグハンターは僅かに不満げに眉を寄せて彼女の胸を思い切り揉んだ。

 

「ひぅ!」

 

 ローグハンターの回りにいる人と比べ、彼女の胸は小さい。

 それは一女性として彼女のコンプレックスであり、長いこと悩ませている問題だ。

 だがローグハンターは気にも止めずに彼女の胸に触れて、ピンと勃った乳首に触れた。

 指と指の間に挟み、こねるように指を擦り合わせる。

 

「ひゃ!」

 

「別に俺は大きさは気にしないぞ」

 

 彼はそう告げながら彼女の慎ましい胸を揉み、綺麗な桃色の乳首を弄る。

 柔らかな快感が、突然鋭いものに変わり、全身に流れていた痺れが途端に強いものに。

 

「ひぅ!あっ!知らない!なに、これ!?」

 

「気持ちいい、じゃあないのか?」

 

「ふぁ!?ひぅ!気持ち、いいっ……?」

 

「多分な」

 

 乳首を擦る度に身体を跳ねさせながら首を傾げる彼女を他所に、ローグハンターは冷静だった。

 相手は間違いなく、こんな事をするのは初めてだ。それは自分とて同じことなのだが、年上としてリードしてやらねばならない。

 

「それで、どうだ」

 

「んぁっ!なんだが、ふわふわする……っ!」

 

「そうか」

 

 ひんひんと喘ぐ彼女の言葉に頷いた彼は一度胸への責めを止め、目の前の女の気配を前に勃起した己の分身を持ち上げる。

 それを小柄な勇者の腹の上に乗せてやると、彼女は目を真ん丸に見開いて、頬に冷や汗を流した。

 

「そ、そんなの、入るの……?」

 

「ど、どうだろうな……」

 

 勇者も相当焦っているのだが、それはローグハンターも同じ事。

 並のそれよりも大きな逸物は、彼女の股からへその辺りまで届いている。

 そんなものを胎内に挿(い)れるとなると、流石の勇者とて怪我では済まない気がする。

 ローグハンターは数瞬迷うと、目を細めて考えを纏める。

 

「とりあえず、解してみるか」

 

「え……?」

 

 彼が清々しいまでの笑みを浮かべて言うと、いまだに彼の逸物に怯える勇者は気の抜けた声を漏らし、小さく首を傾げた。

 

 

 

 

 

「あぎっ!んぁ!いいっ!だ、だめぇ!こ、こりぇ、いいぃぃぃっ!!」

 

 宿屋の一室に、勇者の嬌声だけが響く。

 今の彼女は背後からローグハンターに抱かれる体勢となっており、無理やり開かれた足は彼の足に押さえつけられ、自力で閉じることが出来ない。

 ぴたりと閉じていた彼女の秘部にはローグハンターの指が押し込まれ、初めての異物感に締め付ける膣肉を、ぐちゃぐちゃと音をたてて弄られているのだ。

 いや、膣肉だけではない。他の指ではピンと勃ったクリトリスを、もう片方の手では先ほど以上にぷくりと膨らんだ乳首を責めている。

 

「あぎっ!ぎいぃ!あたま、ちかちかするぅ!な、なにこりぇぇえええ!?」

 

「気持ちいいか?」

 

 ビクンビクンと身体を跳ねさせる彼女の耳元で、ローグハンターは囁くように問うた。

 問われた彼女は、かまりの快感に涙を流しながら、何度も頷いて答える。

 

「きもちいいっ!きもちいいよぉっ!」

 

「なら良いんだが」

 

 彼は微笑混じりにそう言うと、両手の動きを更に激しくさせた。

 膣肉を掻き回すように指を動かし、クリトリスを指で弾き、乳首をこねるように指の腹で転がす。

 

「んぁ!?いいいっ!?なにか、くりゅ!きてりゅ!なに、これぇ!?こわいっ!こわいよぉ!」

 

 ビクビクと小刻みに身体を痙攣させて、彼女は未知の感覚に僅かに恐怖して目を見開くと、ローグハンターは彼女の小さな身体を優しく抱き寄せた。

 

「俺はここにいるから、大丈夫だ」

 

「んひぃ!あっ!ああっ!?くる!くりゅ!んぃっ!んひぃぃぃいいいいいっ!」

 

 ローグハンターの声と温もりが合図となり、彼女は絶頂を迎えた。

 ぴったりと閉じていた秘部からは潮が吹き出し、開かれた口からは酸素を求めて舌が伸びる。

 人生において初めての絶頂を体験した彼女だが、ローグハンターの責めは止まらない。

 絶頂して痙攣を繰り返す膣肉を、彼の武骨で岩のように硬い指が擦り続けるのだ。

 

「ひぁ!?まっへ、おかひくなりゅ!あたまのなか、まっしろにぃぃいいいいいっ!!」

 

 甲高い嬌声をあげながら、勇者は再び絶頂を迎える。

 だが、ローグハンターは止まらない。

 膣肉を掻くように責める指とは別に、クリトリスを押し潰す指もまた激しさを増して、彼女の身体と指の腹で挟んだそれを、転がすように責める。

 

「んひぃ!あっ!ひゃ!?だめっ!これ、ほんとにっ!んぁ!?」

 

 絶頂に絶頂を重ね、さらに強い絶頂を味わわせる。

 無意識に動く腰は彼の指から逃げようとしているのか、あるいな更なる快感を求めているのか、それは彼女にすらわからない。

 吹き出した潮と漏れ続ける愛液を潤滑油変わりに、ローグハンターの指がさらに奥へと入り込んだ。

 そして指に吸い付くように蠢く膣肉とは別の、少しざらついた感触のある部分を見つけると、指の腹で撫でてやる。

 

「っ!!!???」

 

 軽く一撫でされた程度。それでも絶頂を迎えて敏感となっていた彼女には、強烈な刺激だった事は間違いない。

 彼女は声もなく目を見開くと、

 

「にゃああああああああっ!!!??」

 

 ガクガクと腰を震わせて、先ほど以上の嬌声をあげながら、最後の絶叫を迎える。

 ローグハンターに開かれた足が爪先までピンと伸びきり、見開かれた瞳からは涙が流れ、吹き出した潮で彼の指とシーツが濡れていく。

 

「あっ……はっ……んっ……」

 

 ローグハンターの指が抜けると共に、ようやく絶頂が治まった勇者は、焦点のずれた瞳で天井を見上げながら、絶頂の余韻に身体を震わせる。

 思考がふわふわとしていて纏まらず、機敏な動きを可能とする手足にも力が入らず、呼吸も落ち着かない。

 このまま寝てしまいたいほどの疲労感があるが、不意に背中に感じていた温もりがなくなったことに気付く。

 

「んぅ……?」

 

 ゆらりとどうにか振り向いた時にはもう遅く、彼女は彼の手でゆっくりとベッドに寝かされ、開いたまま閉じれない股の間に、彼の体が納まる。

 勃起して子供の腕ほどありそうな程の太さを持った逸物は、痛々しいまでに血管が浮かび上がり、彼女の恥態を見ていた為か、亀頭は先走り汁で濡れている。

 彼はぴたりと閉じてしまったを秘裂を開き、そこに亀頭を添えた。

 

「んっ……!」

 

 くちゅりと音をたてて僅かに亀頭が埋まると、勇者の肩がピクリと跳ねた。

 そして蕩けた思考のままローグハンターに目を向けて、彼の蒼い瞳に視線を合わせた。

 二人の間に言葉はない。ただ頷きあい、微笑みを交換するだけだ。

 そして、ローグハンターは腰を前へと突き出し始めた。

 先走り汁と愛液を潤滑油に指で解された膣肉を掻き分け、彼女の下腹部が逸物の形に僅かに膨らむほどの圧力を持って、子宮を目指して突き進む。

 

「んっ!あぁ、ふぅ……っ!んぁ!」

 

 ピクピクと肩を震わせて、彼女の口から嬌声が漏れる。

 そこに苦悶の色がないのは、一重に絶頂のしすぎで身体が敏感になりすぎたからだろう。

 ゆっくりと子宮を目指して突き進む中で、亀頭が何かに触れた。

 同時に膣肉が逸物を止めようと引き締まり、ひだが蠢いて彼のものを扱く。

 子宮に当たるには早すぎる。つまり、それは彼女の処女膜なのだろう。

 ローグハンターは一度深呼吸をして、勇者の顔を覗きこんだ。

 いまだに快感に蕩けている表情で、おそらく現状を理解しきれてもいないだろう。

 

 ──いや、その方がいい。

 

 ローグハンターは目を細めながら断じた。

 処女を散らす時、それは激しい痛みを伴うと聞く。自分は男だから知りようもないし、知る術すらない。

 世界広しと言えど、相手の性別を変える術はないだろう。ない、筈だ……。

 ともかく、曖昧な意識のまま行ってしまった方が、勇者も楽だろう。

 彼女がどう思うかは知らない、文字通りの自己中心的な考えではあるが、彼に迷いはない。

 静かに「いくぞ」と告げて、最後の一突きを渾身の力で持って叩きつけた。

 ぶちっ!と何かが千切れるような音が僅かに漏れると、勇者は一瞬表情を歪めるが、亀頭が子宮口を殴り、容易く子宮を押し潰した瞬間、また表情が蕩け始めた。

 きゅんきゅんと膣肉が逸物を締め付けて、子宮口がキスをするように亀頭に吸い付き、勇者の身体は細かく痙攣を繰り返す。

 

「ひっ……あっ……ん……っ!」

 

 ローグハンターは快感で揺れる彼女の腰を押さえつけ、ゆっくりと腰を振り始めた。

 入り口だけではなく膣肉全体を解すように、優しく丁寧に、一突き一突きをゆっくりと。

 

「あっ!ひんっ!あっ!ぁんっ!」

 

 一定のリズムで腰を振り、結合部からは掻き出された破瓜の血が零れ、彼女の臀部に赤い線をつける。

 

「ひん!あっ!あふっ!んぁ!」

 

 パンパンとお互いの腰がぶつかる音が鼓膜を揺らす度に、勇者の嬌声がローグハンターの耳にも届き、背筋にぞわぞわとしたくすぐったさを覚えさせる。

 その原因は何なのかはわからないが、不意に勇者の声がローグハンターに届いた。

 

「ひゃ!すごっ、いいっ!あたまのなか、ふわふわしてぇっ!ぼく、とんでいっちゃうぅっ!」

 

「なら、しっかり掴まっておけ」

 

「」

 

 勇者は蕩けた表情もまま頷くと、ローグハンターの首に腕を回した。

 ぎゅっと身体を密着させて、彼に比べて一回りも二回りも小柄な身体で、彼の体温を感じ取る。

 それと同時に、突然膣肉の締めが良くなった。

 ローグハンターが「くっ」と小さく唸り、それを振り切るように腰の動きを強くすると、勇者の表情がさらに蕩けていく。

 

「ふぁ!あんっ!なに、これぇ……!おなかのなかっ、ぽかぽかしてっ!すごい、すごいのぉ……!」

 

「ああ!おまえの膣内(なか)、熱々だよっ!」

 

 ローグハンターは額に汗を浮かべながらそう言うと、さらに強く腰を振り始めた。

 先ほどでは加減していたが、少しばかり加減を忘れてもいい頃合いだろうと判断したのだ。

 突然激しさを増し始めた感覚に、勇者は「ひゃ!?」と悲鳴をあげるが、より強く彼を抱き締める事で恐怖を和らげる。

 

「んぁっ!ひぅ!あん!あん!あひ!」

 

 突く度突く度、勇者は可愛らしい嬌声を漏らし、ぎゅっとローグハンターを抱き締める。

 だが彼の体温を強よく感じれば感じる程、彼女の身体は興奮し、膣肉がさらに敏感になっていく。

 

「あぎっ!んあ!?ひぅ!ひん!やっ、あんっ!また、きた!せなか、ぞわぞわしてきたぁ!」

 

「我慢、しなくて、いいぞっ!」

 

 絶頂が近いのか痙攣を始めた膣肉を掻き回しながら、ローグハンターはそう告げた。

 もっとも彼も限界が近く、逸物を昇っていく熱い感覚に歯を食い縛る。

 解放の時はまだだと自分に言い聞かせ、呼吸を短く速くする事で無理やり抑え込んでいるのだ。

 

「んぁ!?ひんっ!ひぁん!そっちもっ!あん!がまんんっ!しなくてっ、いいからぁ!」

 

 嬌声混じりに告げられた言葉にローグハンターは小さく頷くが、それでも解放することはなくひたすら腰を振るう。

 パンパンと腰同士がぶつかる乾いた音が、ぐちゃぐちゃと結合部から漏れる湿った音に上書きされ始めると、不意に勇者が口を開く。

 

「ひぅ!きたっ!きた!ぞわぞわ、もうがまんできないぃぃぃ!」

 

「くっ、おお……」

 

 彼女の発言と共に膣肉が激しく痙攣し、根本まで入り込んだ彼の逸物を扱きあげる。

 ローグハンターはそろそろ我慢の限界だと判断し、逸物を抜こうとした瞬間、

 

「きもちいいっ!きもちいいよぉ!お(・)に(・)ー(・)ち(・)ゃ(・)ん(・)!!」

 

 勇者の発言で、ローグハンターの意識に一瞬の空白が生まれた。

 何て事はない。あまりに強い快感に、抑えようとしていた本音が零れてしまっただけのこと。

 だがその一言はローグハンターに隙をついた、見事なまでの一突き(クリティカル)で、彼の意識を刹那的な時間だがテイシサセタのだ。

 そして、その刹那的な時間さえも命取りなのは、ローグハンターを含めた誰よりも知っている事実に過ぎない。

 抑えるものを失った彼の逸物が我慢の限界を迎え、溜めに溜めていたものを解放したのだ。

 

 ──それも、愛する彼女(いもうと)の子宮に向けて。

 

「──っ!ひにゃぁぁあああああああああああ!!!」

 

 どろりとした謎の液体を胎内に注ぎ込まれた勇者は悲鳴をあげて、首をぶんぶんと振り回す。

 

「あつい!あついぃぃ!なにこれ、こんなの、しらにゃいぃぃぃいいいいい!!!」

 

 ビクンビクンと腰を跳ねさせながら、勇者は子宮を満たす熱い液体──ローグハンター(血の繋がらない兄)の精液が与える熱と、同時に絶頂を迎えるほどの快感に目を剥いた。

 

「んやぁ!あつい!ひやぁ!?でも、きもちいいっ!なにこれぇ!?」

 

 絶頂に身を震わせ、嬌声をあげながら、彼女はいやいやと首を振り、助けを求めるようにローグハンターを掴む手の爪を立てた。

 

「っ!?」

 

 突然の痛みに吐精の感覚に浸っていたローグハンターはハッとして身体を起こすと、慌てて彼女の秘部から吐精中の逸物を抜いた。

 

「ひゃ!?ひにゃああああああああああああっ!」

 

 だが、今の勇者にはそれはあまりにも軽率だった。

 絶頂を迎えたばかりの彼女の膣肉は敏感であり、勢い任せに引き抜いたため、引き締まっていた膣肉を、かりが一気に掻き回したのだ。

 つまり彼女は更なる絶頂を迎え、悲鳴にも似た喘ぎ声と共に、秘部からは精液で白く濁った潮を吹き出す。

 同時に秘部から抜けた逸物はその勢いのままに、絶頂に喘ぐ彼女に精液を振りかけた。

 

「ひゃああああああああああっ!!!」

 

 全身の肌越しに感じる精液の熱と、胎内に感じる精液の熱、そして強烈なまでの快感と倦怠感。

 勇者がこの日の最後に感じたのは、その四つだった。

 彼女がそれらを感じたのを最後に、彼女の意識は暗闇に沈み、そのまま眠りに落ちたからだ。

 眠りに落ちる間際に、愛する兄の声が聞こえた気もするが、今の彼女にはそれを理解する余裕はなかった。

 

 ──これ、癖になりそう……。

 

 人生において初めての快感があまりにも強烈で、なによりそれをくれたのが兄という事実が、彼女にこれ以上ないほどの多幸感を与え、ただその事しか考えられないからだ。

 結局何やら言っているローグハンターの言葉は彼女には届かず、彼女はそのまま眠りに落ちた。

 かつてないほど取り乱した、愛する兄をそのままに。

 

 

 

 

 

 翌朝、勇者は何やら物音を感じて目を覚ました。

 ボヤける視界が鬱陶しくて目を擦り、ぱちぱちと瞬きを繰り返す。

 昨晩の疲労はとうに回復しているし、むしろ体調は絶好調といっていいほどだ。

 

「……起きたか」

 

 そうやってボケッと天井を見上げていた勇者に、ローグハンターの声が届いた。

 酷く疲弊しているような声が心配になり、彼女は弾かれるようにして彼の方へと顔を向けた。

 彼はベッド脇の椅子に腰掛け、心配そうにじっと彼女の顔を見つめているのだ。

 

「……お兄ちゃん?」

 

「はぁ……」

 

 何かついているのかと顔に触れながら、いつも通りに呼んでみると、彼は盛大なため息を溢した。

 

「兄妹なのに、あんなことを……」

 

 ローグハンターは頭を抱えて項垂れると、再び盛大なため息を漏らす。

 彼の言葉を僅かに間をおいて理解した勇者は「なるほどね」と苦笑混じりに頷くと、振り上げた足の勢いを利用してひょいと身体を起こした。

 そして項垂れる彼の頭を薄い胸に抱いてやりながら、優しく頭を撫でてやる。

 

「いいじゃん別に、大好きなのは違いないんだし」

 

「そうだ。そうだが」

 

 大好きだという部分は否定せず、けれどローグハンターは不満そうに眉を寄せた。

 胸に抱いている以上顔は見えないのだが、きっとそんな顔をしているに違いないと、勇者は笑った。

 

「だから、さ」

 

 彼女はそう言って彼の頭を解放すると、頬に手を添えて顔を上げさせた。

 いつも通りの蒼い瞳に自分の姿を映し、勇者は太陽のような笑みを浮かべた。

 

「これからもよろしくね、お兄ちゃん?」

 

 彼女はそう言うと、反論は許さないと言わんばかりに彼の唇を奪った。

 ローグハンターは瞬きを数度すると、諦めたように肩を竦めて目を閉じた。

 お互いにお互いの体温を感じながら、窓から差し込む朝日を背に、二人の影は一つになっていた。

 

 

 

 




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