分岐条件はローグハンターが銀髪武闘家に出会っておらず、彼が剣の乙女と出合う前に想いを告げること。
時期的には、ローグハンターが銀等級にあがってちょっとしたくらい。
月光に照らされる辺境の街の一角。
いわゆる住宅地にある家屋の三階に、一人の女性がいた。
纏う衣装は冒険者ギルド職員のそれで、纏う雰囲気もまたギルド職員特有のお堅いもの──。
「はぅぅ……」
にはほど遠く、恋する乙女のような表情を浮かべ、部屋の机に突っ伏していた。
三つ編みに纏めた淡い茶色の髪が彼女の頬を撫でて、何だか励ませているような錯覚を覚える。
そんな事を思うまでに追い詰められた彼女──受付嬢は、大きめのため息を吐いて頭を抱えた。
「なんで私、あんなことを……」
思い出されるのは今日の昼過ぎ。
日を跨いでの仕事から帰って来たローグハンターの報酬の金貨入れに、一枚の紙片を混入させたのだ。
彼は受け取った瞬間に何かに気付いていたようだが口には出さず、無言で袋を懐に入れてはいたけれど。
──自分から誘うなんて、ふしだらな女だって思われますよね……。
受付嬢は枕代わりの腕に口を押し付けながら唸ると、がばっと顔をあげた。
彼が来てくれるかはわからないし、いつ来るかもわからない。
でも、せめて。
「着替えくらいしておかないと」
と言って、彼女はハッとして自身の胸に触れた。
今日の下着は、言ってしまえば動き易さを重視した飾り気のないもの。
着替えは大事だが、何より下着を大切だ。彼の友人たる妖精弓手にと言ったではないか、いつか来る見せる時に備えろと。
彼女は慌てて制服を脱ぎ捨てて下着姿になると、いわゆる勝負下着なるものに変える。
どうせ人目はないのだ。ほんの一瞬裸になる程度なんだ。
「よ、よし……!」
手早く下着を履き替えた彼女は謎の達成感に胸を撫で下ろすと、下着姿のままベッドに腰かけた。
「……」
そのまま正面にある姿見に映る自分の姿を見つめながら、ふと感慨にふけった。
それなりの立場にある家に産まれはしたものの、親の権威で出世するのも何か違うと、一人家を飛び出してギルド職員になった。
それから七年ほど経ち、多くの後輩たちを抱え、冒険者を斡旋し、仕事を相手に添い遂げるかと覚悟を決めかけた自分が、今、こうして愛する人を待っている。
「ふふ……」
思わず微笑みをこぼした彼女は、それなりに肉付きのいい足を組んでみた。
あの魔女のような妖艶さはないが、彼が相手ならそれなりに堪える筈だ。多分。
──でも、あの人は狼狽えなさそうですね……。
そこまで思いはしたものの、すぐに持ち直す彼の姿を思い描いて苦笑を漏らした。
そうしてまた足を組み直した瞬間、窓の方からガタン!と聞き慣れない音が漏れた。
「ん?」
突然の騒音に受付嬢は窓の方に目を向けると、そこにいた何者かと視線が交差した。
窓の下から顔を出した何者かは目深くフードを被り、フードの陰の奥には蒼い瞳が揺れている。
二人の視線が交錯すること数秒。窓から彼女を覗いていた何者かは、気まずそうに視線を剃らし、ゆっくりと窓枠の下へと顔を引っ込めた。
「──」
僅かに思考停止に陥っていた受付嬢は状況を理解すると、
「ま、待ってください!」
慌てて窓に駆け寄り、豪快に窓を押し開けた。
窓を開いた勢いのままに下を覗き込むと、気まずそうにこちらを見上げてくる何者か──ローグハンターに声をかける。
「な、何で窓から来るんですか!?」
「説明するから、中に入れてくれ」
僅かに赤面したローグハンターは変わらず気まずそうに目を逸らすと、再び壁をよじ登って彼女の部屋の窓枠に手をかける。
受付嬢は困り顔のまま道を開けるように下がると、ローグハンターはひょいと窓枠を越えて部屋に転がり込む。
そしてその勢いのまま立ち上がると、赤くなった頬を掻いて受付嬢に告げる。
「その、服を着てくれないか?」
「……っ!」
彼の一言にハッとした受付嬢は顔を真っ赤にしながら慌ててベッドのシーツを掴み、赤く染まった顔を隠すように頭から被った。
ローグハンターは意識を切り替えるように咳払いをすると、身体をくるんだシーツから、顔だけを出した受付嬢に言う。
「とりあえず、説明しても?」
恐る恐ると言った様子で彼が言うと、受付嬢はこくりと一度頷いた。
「お互い立場が立場だから、玄関からは避けた方がいいと思った。ですか?」
「ああ。その、考えが足りなかった。すまん……」
受付嬢が確かめるように言うと、ローグハンターは深々と頷いて肯定した。
確かに受付嬢はギルド職員。ローグハンターは冒険者だ。
確実に個人的な仲であることが知れれば、何かしらの面倒が起こることは明白。
そういう意味でなら、彼の行動は正解と言えるだろう。
いや、気になることはそこではない。
「一つ、聞きたいのですが……」
受付嬢はそう前振りをすると、床に正座するローグハンターへと問いかけた。
「……ど、どこから見てたんですか?」
シーツにくるまったままの自身の身体を抱きかかえながら、彼女は羞恥心を圧し殺して問うと、ローグハンターは気まずそうに目を逸らしながら返した。
「──からだ」
「はい?」
「お前が、着替えを始めた頃からだ」
「……!?」
「いや、入ろうとしたら着替え始めたものだから、どうするか迷ったんだが」
「見たんですか!?」
「すまん……」
顔を真っ赤にして怒鳴ると、ローグハンターはしゅんとして俯いた。
何だか子供っぽい反応に思わず胸をきゅんとさせつつ、受付嬢はわざとらしく不機嫌そうに頬を膨らませた。
「女性の着替えを覗くなんて、最低です」
「……返す言葉もない」
みるみるうちに萎縮していく彼の姿に見つめる中で、受付嬢は少々照れ臭そうに彼に問うた。
「それで、どうでした……?」
「綺麗だったぞ」
「──っ!!」
彼は考える様子もなく即答すると、受付嬢は顔を真っ赤にしながら目を見開いた。
彼に褒められたのは素直に嬉しいし、何より心から綺麗だと言われたのは久しぶりだ。
「……!いや、待て!今のは──」
ローグハンターは彼女の反応から今のは失言だったと判断したのか、慌てて取り繕おうとするが、誰でもない受付嬢が手で制した。
彼女の合図で口を閉じたローグハンターに向けて、彼女はもじもじと身体をくねらせながら問うた。
「もう一度、見ますか……?」
「っ!」
彼女の問いに目を見開いて驚愕を露にしたローグハンターは、けれど「断る」とは言えずにただ固まるのみ。
沈黙を肯定と受け取った受付嬢は、耳まで真っ赤になりながら目を泳がせて、「いきますよ?」と静かに告げると身体を隠していたシーツを落とした。
ぱさりとシーツが床に落ちると、彼女の姿が窓から差し込む月下の元に晒される。
整った顔立ちは言わずもがな、いつもは制服に押し込まれた胸を守るのは下着だけで、コルセットいらずの細い腰を通ってたどり着く臀部はショーツに押さえられながら柔らかく形を歪め、すらりと伸びた足はもはや芸術品のようだ。
ローグハンターは思わず生唾を飲むと、受付嬢は恥ずかしそうにもじもじと足を擦り合わせながら、覚悟を決めて彼へと告げた。
「私を、抱いてくれますか?」
彼女の問いに、ローグハンターは意識もせずにゆっくりと頷いた。
「と、とりあえず、キスからか?」
「は、はい」
ベッドに押し倒した受付嬢に覆い被さりながら問うと、彼女は不安そうに頷いた。
ローグハンターも初めてだが、受付嬢とて初めてなのだ。多少知識はあるものの、いざ実践となると訳が違う。
ローグハンターは妙にうるさい心臓の鼓動を落ち着かせようと一度深呼吸をすると、「いくぞ」と告げて彼女の唇を奪った。
はむはむとお互いの唇を啄むように吸い付いては離れを繰り返し、唇越しにお互いの体温を共有する。
「ちゅ。んっ、んちゅ……」
少しずつ唇が触れる時間が長くなりにつれて、受付嬢の肩が苦しげに震え始めるのだが、ローグハンターはそれに気付かずに彼女とのキスに没頭する。
「ちゅ。んっ!待っちゅ!待ってくださいっ!」
そんな彼の肩を押して、受付嬢ははぁはぁと乱れた呼吸を繰り返した。
慣れぬ長時間のキスで軽い酸欠を起こし、全力疾走後のような動悸に襲われる。
「す、すまん」
そんな彼女の様子を見て、ようやく自分本位な行動を取ったことに気付いた彼は即座に謝るが、受付嬢は首を振って「違うんです」と告げる。
「いえ、苦しいのも……そうなんですけど、その……」
「なんだ」
息切れ中だからか途切れ途切れの言葉にローグハンターが問いかけると、受付嬢は勢いに任せて彼へと告げる。
「あなたも、脱いでくださいっ!」
「ああ、そうか。そうだな……」
そこまで言われて、ローグハンターは自分と彼女の身体を見比べながら頷いた。
自分はいまだにテンプル騎士団の制服に身を包んでいるが、彼女は何とも可愛らしい下着姿だ。これでは不公平に思われても仕方はあるまい。
彼は一旦身体を起こすと彼女と同じように下着を残して騎士団の制服を脱ぎ捨て、その裸体を彼女に晒した。
「……っ!」
同時に彼女の目は驚愕にも似た色に染まり、僅かに目が見開いた。
「どうかしたのか?」
彼は何てことのないように問うと、受付嬢は無意識の内に彼の身体に触れた。
贅肉とは無縁の鍛え抜かれた身体には、数多の傷痕が刻まれており、それは胸に始まり腹、腕、足と、負傷箇所を挙げればきりがないほどだ。
いや、冒険者たるもの怪我は大変身近なもので、傷痕とは勲章代わりだと誰かが言っていたような気もするが、問題はそこだ。
彼が冒険者になって数年。在野最高の銀等級にまで登り詰めた彼が、大きな怪我をした姿を見たことがない。
疲弊して疲れきった様子なら幾度かあるが、満身創痍で帰ってくるはまずなく、血塗れであってもそれは基本返り血だ。
──なら、この傷は一体……?
受付嬢がペタペタと身体に触れて首を傾げると、ローグハンターはくすぐったそうに身動ぎした。
そこでようやく彼女はハッとして、「ごめんなさい」と謝りながら手を離す。
「いや、気にするな」
ローグハンターはそう言って肩を竦めると、横目で姿見に映る自分の身体を見つめながら言う。
「こうして見ると、ボロボロだな……」
そう言って身体の傷痕に触れて、どこか懐かしむようにフッと笑みをこぼした。
けれどその笑顔はどこか儚げで、切なげで、見ているだけで胸が苦しくなるような笑顔だ。
その笑顔を見ていられず、受付嬢は彼の頬を撫でると、軽く触れる程度の口付けを交わした。
「──」
近づいたと思ったらすぐに離れていった彼女の顔を見つめながら思考を停止させたローグハンターを他所に、受付嬢は彼の頬を撫でた。
「……?」
相変わらず彼女の行動を理解できないローグハンターが首を傾げると、受付嬢は彼の瞳を覗きながら言う。
「今は私を見てください。過去のことを思い出すのも大切ですが、今だけでも私の事を、想ってください」
「……っ!」
真正面からぶつけられた彼女の言葉にローグハンターは目を剥くと、「そう、だな……」と染々と言った様子で頷き、彼女の手に自身の手を重ねた。
「自分に惚れてくれた女は、自分が惚れた女は、人一倍大切にしろ。だったな……」
「……っ!」
今度は受付嬢が驚く番だった。
彼が突拍子もなく放った言葉は、直球で自分の事が好きだと言っているようなものではないか。
彼女は照れ臭くて目を背けるが、ローグハンターは「よし!」と何やら覚悟を決めた様子で声を出した。
「とりあえず、やるだけやってみる」
「な、なんだか不安になるんですけど……」
開き直ったように言うローグハンターに向けて、受付嬢は一握の不安を口にした。
直後に可笑しそうに笑みをこぼした。彼が放った言葉の声音はいつものそれで、どうやら意識は完全にこちらに向いたようだ。
──なら、いいですけど。
彼女はそうやって笑みを浮かべて、「私で良ければ付き合いますよ」と彼へと告げるのだった。
「脱がすぞ」
ローグハンターはそう告げて、彼女の豊かな胸を隠す下着の留め紐に指をかけると、軽く引っ張ってしゅるりと解いた。
ローグハンターにはよく分からない、おそらく洒落ている部類に入るだろう下着は、ぽとりとベッドの上に落ちた。
同時に彼の視界に飛び込んで来たのは、男には決してない二つの膨らみだった。
片手にどうにか納まるだろう大きさのそれは、彼女の肌同様に白いのだが、先端にある桃色の膨らみのみが色を持っている。
ローグハンターが見たこともないものをまじまじと見つめていると、受付嬢は目を逸らしながら耳まで真っ赤にさせて、手で胸を隠す。
そんな姿にさえも愛おしく思いながら、ローグハンターは彼女の手を掴み、「見せてくれ」と微笑を浮かべた。
言われた彼女は「うぅ……」と小さく唸ると、彼の手に引かれるがまま胸を解き放ち、腕に押さえ込まれていた胸がぷるんと揺れた。
彼はその様子を見逃すことなく見つめると「綺麗な身体だな」と呟き、「触っても?」と問うた。
受付嬢が恥ずかしそうに俯きながら、けれど確かに頷くと、そっと彼女の胸に触れた。
割れ物を扱うように優しく、彼女に痛みを与えないように気を遣いながら、彼女の胸に指を埋める。
「んっ……」
受付嬢がピクリと肩を揺らすと、ローグハンターは力を抜きながら「痛かったか?」と問いかけた。
「大丈夫、です……」
「なら、続けるぞ」
彼女が気丈に笑むと、ローグハンターは指の動きを再開した。
触れたこともない柔らかさが指を包み込み、けれど奥には僅かな固さがあり、触れていて全く飽きることがない。
「んっ……あっ……んっ……」
彼の指の動きに合わせて彼女は小さく声を漏らし、ピクピクと肩が揺れる。
僅かに白かった肌が上気して赤くなり、乳首が充血してぷくりと膨らみ始めた。
「んんっ……ひぅ……あっ……」
彼女の声にも少しずつ熱がこもっていき、肌に汗が滲んでいく。
ローグハンターはその反応を良いものと判断を下し、ふにふにと胸を揉み続ける。
彼の指の動きに合わせて豊かな胸が形を歪め、受付嬢の声に更に熱がこもっていく。
「ひっ……!あんっ……!」
緩やかな快感を与えられ続ける彼女は少しずつ興奮していき、乳首が痛々しい程に勃起していく。
だが彼はそこには触れず、ひたすらに胸の柔らかさを堪能するのみ。
彼女の温もりを確かめるように、彼女の柔らかさを確かめるように、時には押さえつけるように、時には持ち上げるように、彼女の胸を揉み続ける。
「ひぅ!ローグ、ハンターさんっ!」
「なんだ」
「触って、触ってくださいっ!」
ついに堪らなくなった受付嬢は、目に涙を浮かべながら彼へと懇願した。
胸に触れていたローグハンターは真剣な面持ちで「触っているだろう」と返すのだが、受付嬢は首を振った。
「違うんですっ!切ないんですっ!乳首、乳首に触ってくださいぃ!」
「乳首……?ここか」
彼女の言葉におうむ返ししたローグハンターは、存在感を示すようにピンと勃った彼女の乳首に目を向け、
「……こうでいいのか?」
彼女にそう問いながら、彼は無慈悲なまでに淡々と、彼女の乳首を指でつまんだ。
「ひっ!」と彼女が小さく悲鳴にも似た間高い声を漏らすと、
「ああああああああああああああああっ!!!」
彼女は絶叫しながら背中を逸らし、初めての絶頂を迎えた。
下着に隠された秘部から潮が吹き出し、ショーツの色が変わるほどにぐちょぐちょに濡らしながらの絶頂は、彼女の意識を一瞬飛ばす結果となった。
ローグハンターに無意識の内に焦らされていた彼女の肉体は、解き放たれた快感で精神が追い付かないほどの衝撃を彼女に与えたのだ。
「あひっ」
身体をしならせたまま意識を途絶えさせた彼女は、そのまま背中からベッドに倒れる事になるが、慌てて伸ばされたローグハンターの手に受け止められた。
「お、おい。大丈夫か……?」
彼女をゆっくりとベッドに寝かせたローグハンターは、恐る恐ると言った様子で問うと、受付嬢は豊かな胸を上下させながら快感に喘ぎ、身体がピクピクと痙攣を繰り返す。
「大丈夫じゃあ、なさそうだな……」
彼は頬を掻きながら言うと、ちらりと自身の下半身に目を向けて、ほとほと困り果てたようにため息を吐いた。
勃起した逸物がパンツを押し上げ、さながらテントのようになっているのだ。
時々なるこれはよくわからず、いつもなら落ち着くまで放っておくのだが、今回に限っては落ち着く様子がない。
どうしたものかと悩む彼に向けて、意識が曖昧になったままの受付嬢が告げた。
「ひぅ!んっ、ああ……。
彼女は手をついて上体を起こすと、吹き出した潮で濡れたショーツを指でずらし、秘裂を指で広げた。
ひくひくと動くその場所からは愛液が漏れ、ピンと勃ったクリトリスが外気に晒されて震える。
普段の状態なら決してこんなことはしない。
だがギルド職員となり、無自覚の内に抑え込んでいた欲望を解放された彼女は、その強烈な快感に当てられ、ある種のたがが外れてしまったのだろう。
ローグハンターは思わず生唾を飲むと、本能の赴くままにパンツを脱ぎ、血管が浮かび上がるまでに勃起した逸物を外気に晒した。
彼女の恥態を見る内に興奮したのか、亀頭を先走り汁で濡らしたそれは、目の前の雌に入る事がわかったからか、更に勃起していく。
もはや痛みさえ感じるようになったローグハンターは眉を寄せ、そっと彼女の秘裂に亀頭を添えた。
「んっ!思いっきり、来て下しゃい……。私が、受け止めましゅ……」
受付嬢は誘うように笑いながら言うと、ローグハンターはこくりと頷き、
「ふんっ!」
気合い一閃と共に、腰を突き出した。
ずりゅ!と湿った音をたてて彼女の秘部に潜り込んだ逸物は、ぴたりと閉じた彼女の秘部を掻き分け、無慈悲に処女膜を突き破り、子宮口を殴り付けた。
「ぎぃ!──あぇ……?」
その痛みに目を剥いた彼女の瞳に少しずつ意識が戻り、感覚がはっきりとしていく。
そして鋭い痛みを感じた自身の下腹部に目を向けると、そこには彼の一部が入り込み、彼ははぁはぁと乱れた呼吸を繰り返している。
「え……あ……うそ……」
「ぐっ……!」
ようやく状況を理解した受付嬢を他所にローグハンターは低く唸り、彼女の身体に覆い被さった。
彼の身体に潰された受付嬢が小さく悲鳴をあげると、彼は彼女の耳元で囁く。
「ちょっと、力を抜いてくれ」
「待って、ください……!その、まだ痛いですっ!」
扱くようにきゅんきゅんと締め付けてくる膣肉の感覚に耐えるローグハンターに向けて、受付嬢は切羽詰まった声で切り返した。
「わかった」と彼もまた余裕のなさそうな声で返すと、彼女の頭の脇に手をつき、身体を持ち上げた。
頬を赤く染めた受付嬢の顔を見つめながら、ローグハンターは優しく微笑む。
「しばらくこのままでいるから、痛みが引いたら言ってくれ」
「は、はぃ……」
じくじくと感じる痛みと、彼の逸物の熱に当てられて喘ぐ彼女は、痛みを和らげようと何度か深呼吸を繰り返し、最後にふーっと長く息を吐いた。
「大、丈夫です……っ」
彼女が痛みの余韻を引きずりながら絞り出すように言うと、ローグハンターは返答代わりに腰を動かし始めた。
鋭いかりが膣肉を引っ掻き、中に溜まった破瓜の血を掻き出す。
「ひぅ!あっ!はぁっ!」
かりが彼女の敏感な部分を擦る度に彼女は喘ぎ、それを耳にしたローグハンターは、少しずつ腰の動きを激しくさせていく。
パンパンと乾いた音を響かせながら、二人の腰がぶつかり合い、その度にあんあんと彼女は喘ぐ。
絞まっていた膣肉が解され、彼の動きに合わせて形を変えながら彼の逸物を受け止めて、その衝撃を余すことなく彼女の脳へと叩きつける。
「あんっ!ひん!あひ!んぃ!」
その衝撃は全身を駆け抜ける快感へと変わり、彼女は脳は快感に焼かれ、覚醒した意識が再び蕩けていく。
「んへ!んぁ!んぅ!へぁ!?」
叩きつけられる快感に目を見開き、ローグハンターの動きに合わせて自分から腰を振りながら、更なる快感に身を捩らせる。
「ひぁ!んん!んんーっ!!」
ビクビクと身体を跳ねさせる彼女は、背筋に何かが駆け抜ける感覚に襲われ、膣肉が痙攣し始める。
いきなり来る絶頂とは違う、じわじわと登り詰めていく
ような感覚に、彼女は恍惚の表情を浮かべた。
「あん!きます!また、さっきのきますぅ!」
「俺も、何か、来る……っ!」
彼女の限界が近いように、ローグハンターもまた限界が間近に迫っていた。
逸物の中を溶けた鉄のように熱をもった何かが昇っていき、それを出さないように出口ギリギリで耐えている状況なのだ。
だが耐えている間にもローグハンターの腰は止まらず、絶えず彼女の子宮口を殴り、暴力的なまでの快感を彼女に叩きつけ続ける。
「あひゃ!ひん!ローグ、ハンターさん!いっしょに!いっしょにイってくらさいっ!」
もはや呂律さえも回らない彼女だが、それでも彼には言わんとした事は届いたようで、彼はこくりと頷いた。
そして一度深呼吸をすると、ラストスパートをかけた。
もはや加減を捨て、快感を貪りながら快感を与える。
パンパンパンパン!と平手打ちでもしているのか思える程の快音を響かせて、彼女の腰に自分の腰を叩きつける。
痙攣を繰り返す彼女の膣肉を力任せに掻き回し、かりで彼女のGスポットを抉りながら、ローグハンターは獣じみた唸り声をあげ、最後の一突きを放った。
そしてそれがトドメとなり、二人は限界を迎えた。
「ひっ!あっ!きます!きました!イく!イくぅ!」
「ぐ、おおおおっ!!」
受付嬢は宣言と共に絶頂を迎え、ローグハンターもまた溜めていた精液を解放した。
「あぎ!?あっ!ああああああああああっ!!!」
どろりとした熱々の精液を子宮に注ぎ込まれた彼女は絶叫混じりに更に絶頂すると、じたばたと手足を振り回し、かくかくと腰が震える。
「くっ!うおぉぉ……っ!!
彼女の腰をがっつりと掴み、一滴も無駄なく彼女の子宮に精液を注ぎ込まんとした。
そして、ローグハンターの吐精が終わった事を合図に、受付嬢の絶頂を治まった。
「あっ、ひぅ!あひ……っ!んへぇ……」
絶頂の余韻でピクピクと痙攣を繰り返しながら、恍惚の表情を浮かべた彼女は手足をベッドに投げ出した。
「ひっ!あっ!へひっ!んぁ……っ!」
焦点がずれた瞳で天井を見上げながら、彼女は意味のない声を漏らす。
ピクピクと身体が震え、二人の結合部からは精液と愛液、潮が混ざった白濁液が泡混じりにこぼれる。
ローグハンターは額に浮かんだ汗を拭い、彼女の額に張り付いた彼女の髪を指で退かしてやると、そっと口付けを落とす。
「んっ!えへぇ~♪」
彼のキスにピクンと身体を跳ねさせて反応した彼女は、無邪気な子供のように笑った。
ローグハンターは彼女の笑みに微笑みを返すと、彼女に告げた。
「最後まで、付き合ってくれるんだろ?」
「ほぇ……?」
彼の言葉を理解できずに受付嬢が首を傾げると、彼はぐっと腰を押し込んだ。
「んひぃ!?」
同時に子宮を押された彼女は驚きながら声を漏らし、ちらりと下腹部へと目を向けた。
吐精を終えてなお、胎内を貫く肉の棒はいまだに固さを保っており、持ち主足る彼も余裕そうだ。
「あ、あはぁ……♪」
受付嬢は恍惚の表情のまま笑みを浮かべると、「何回でも、付き合いますよぉ」と彼へと告げた。
それを言われたローグハンターは嬉しそうに笑むと、そっと彼女の唇を奪った。
二人の夜は始まったばかり。二人の愛し合いは、たったの一度で終わる訳がないのだ。
かちゃかちゃと、ベルトの金具を締める音で、受付嬢は目を覚ました。
窓から差し込む陽の光からして、既に朝を過ぎて昼過ぎだろうか。
いつもなら遅刻すると慌てるのだが、今日は貴重な休みを貰っている。
シーツにくるまった彼女は寝転んだまま――と言うよりも腰が砕けて立てないのだが――向けた視線の先には、いつもの衣装を着ているローグハンターの背中があった。
「ローグ……ハンター……さん……?」
散々喘がされた故に掠れてしまった声で彼を呼ぶと、彼は振り向き「すまん、起こしたか?」と申し訳なさそうに問いかける。
そして彼はベッドに腰かけて、寝転んだ彼女の髪を撫でた。
淡い茶色の髪は手入れが行き届いているのか、指が引っ掛かる事はなく、触れていて心地よい。
彼はひとしきり彼女を撫でると、「そろそろ行かないとな」と名残惜しそうに告げて、ゆっくりと立ち上がった。
締め切られていた窓を開けて、下を覗き込んで「よし」と頷いた。
「あの……」
「ん?」
受付嬢は思わず彼の背中に声をかけると、彼は首だけで振り向き、「どうした」と短く問うた。
問われた彼女はまさか届いていると思っていなかったのか、一言も言葉が出てこずにもごもごと意味もなく口を動かすと、一度深呼吸をして、満面の笑みを浮かべながら彼へと告げた。
「いってらっしゃい」
「──」
彼女から放たれた言葉にローグハンターは目を剥くと、すぐに嬉しそうな笑みを浮かべると、それを隠すように乱暴にフードを被った。
そして窓枠に足をかけると、背中越しに彼女に告げる。
「いってきます」
彼はただそう告げると、下の街道に積まれた藁山に向けて、
重力に引かれるまま窓の外へと消えていった彼の背を見送った彼女は、可笑しそうに笑ってベッドに身体を沈めた。
せっかくの休日だ。昨晩はほとんど寝ていないのだから、寝坊助になったって構いはしないだろう。
彼女は自分にそう言い聞かせ、すぐに襲ってきた睡魔に抵抗することなく、眠りに落ちた。
数日後、冒険者ギルド受付。
「ねえねえ」
「どうしました」
受付嬢は同僚たる監督官に声をかけられ、一旦書類に走らせていた筆を止める。
そうして監督官に目を向けると、彼女は何やらニヤニヤと笑いながら受付嬢へと告げる。
「何だか最近、肌艶いいし、髪の毛も艶々してて綺麗だよねぇ」
「……?」
要領を得ない彼女の言葉に首を傾げると、監督官はそっと受付嬢に身を寄せて、ちょんと首筋を指で小突いた。
「ふふん。彼氏さんとはお熱いようで」
「っ!?」
ようやく監督官の言葉を理解した受付嬢は、慌てて手鏡で彼女が小突いた首筋に確認すると、
「~!!」
そこには制服の襟から僅かに飛び出した内出血の痕──キスマークがついている事に気付き、一気に赤面した。
「よきかな、よきかな」と紅茶をあおる監督官を他所に、受付嬢は赤面したまま受付に突っ伏した。
その傷痕をつけた男は、ギルド脇の酒場でゴブリンスレイヤーと何やら話し込んでいる。
とりあえず彼の事を睨みながら、受付嬢は制服の襟を調整し、キスマークが見えないように細工を施した。
彼女に想いを寄せる槍使いが日跨ぎの依頼から帰って来たのは、その直後のことだ。
感想等、ありましたら、よろしくお願いします。
次回も受付嬢を予定。