R-18作品は初めてですが、とりあえず頑張っていきます。
時期的には一章から二章の間の空白期。二人が初めて致した時のお話の前半。
導入込みなのでちょっと長め。次からはトントン拍子で行けるようにします。
初見さんのために軽く人物紹介。
主人公――ローグハンター。
ならず者殺しと呼ばれる元テンプル騎士、現冒険者の青年。
シェイやヘイザムの弟子にあたる人物で、秩序だなんだにかなり口うるさい。
幼少期から騎士としての訓練をしていた為、色恋沙汰にはかなり疎く、そういった経験は皆無。
でも下の毛の処理や毎日の水浴びは欠かしていない。
(シェイから男たるもの――的な事を言われた為)
つまり童貞。
ヒロイン――銀髪武闘家。
ローグハンターの相棒たる冒険者。元ネタはゴブスレイヤーワンに登場した女武闘家。漫画版にも出てるよ!
上記の理由でそういった事に積極的ではないローグハンターの姿勢に業を煮やし、ついに自らアタックを仕掛ける。
一応フォローしておくと、積極的ではあるがかなり恥ずかしがっており、出来ればローグハンターにリードして貰いたいと思っている、恋人に苦労させられている処女である。
Memory01 初めての夜①
西の辺境。
国の中心たる都から、馬車でもたどり着くのに一週間程はかかる、文字通り辺境の街。
王や騎士たちの目が届かず、加えて番兵たちの練度も低いそんな辺境の街だが、西の街だけは他の辺境に比べれば治安は良く、様々な宿や食事処が多く立ち並んでいた。
そんな宿の一つ。出てくる料理の美味しさやサービスの良さなど、他の宿屋よりも頭一つ抜けているのが、辺境一と呼び声高い『眠る狐亭』だった。
丸くなって眠る狐の看板が目印のその宿は、旅行客から旅人、冒険者と、毎日訪れる客は多く、それは同時に様々な種族を迎え入れるという事。
一部の街や宿には
むしろそんな宿を潰すかのように様々な種族、職業が入り浸る宿屋の一室。
それぞれの首から下がる認識票は、窓から差し込む月明かりに照らされて銅色の鋭い輝きを放ち、二人が在野二位たる銅等級冒険者である事を指し示す。
黒い髪をうなじの辺りで纏めた男性冒険者──
彼の蒼い瞳には自分を押し倒した銀髪を
彼女は逃がさないと言わんばかりに彼に馬乗りになり、大の字に広がった彼の両腕を掴んでいた。
「……」
突然押し倒された側であるローグハンターはその体勢のまま、彼女から何かしら言ってくるだろうと判断してか、黙りこんだまま彼女を見つめる。
真っ直ぐ見つめられた彼女は、照れたように頬を赤く染め、僅かに視線を逸らす。
「……」
ローグハンターは首を傾げて彼女の言葉を待つが、相変わらず何も言ってこない。
その姿勢のまま二分程経った頃。ようやく覚悟が決まったのか、銀髪武闘家が口を開いた。
「キミと私が付き合ってから、どのくらい?」
突然の問いにローグハンターは僅かに思慮し、「一年経ったくらいか?」と曖昧な返事。
二人が恋人になったのは、等級で言えば紅玉になった辺り。二人して等級はその一つ上になっているから、やはり一年は経っているだろう。
「それ、でさ……」
羞恥心からか目を泳がせながら、頬だけでなく耳まで赤く染め、それでももう止まれないと言葉を絞り出す。
「その、しないの……?」
「……?」
彼女の問いかけにローグハンターは疑問符を浮かべ、「しない、とは?」と疑問をそのまま言葉に変換した。
そう問い返された瞬間、銀髪武闘家は驚いたように目を見開き、「わからないの?」と更に問い返す。
「さっぱりわからん」
彼女の問いにローグハンターは至極真面目な面持ちで言うと、銀髪武闘家は困り果てたように息を吐いた。
「キミが朴念仁なのは知ってるよ?うん、キミは朴念仁だよ」
「そうだな。お前の好意に気付くのに三年かかった朴念仁だよ、俺は……」
彼女の言葉を肯定しながら、徐々に言葉から力を無くしていくローグハンター。
大の字に寝転んだまま彼は目を背け、ため息混じりに「情けないな」と自虐の言葉を吐いた。
年齢で言えば二十三だが、その大半を戦いに捧げてきた彼だ。他人の敵意や殺意などのマイナスな感情には敏感に反応出来るが、好意などのプラスな感情にはあまりにも疎い。
それは彼の生い立ちが大いに関係しているのだが、銀髪武闘家はあまり彼の過去を根掘り葉掘り聞き出さない為、深い理由は知るよしもない。
「ごめんな……」と力なく呟く彼を他所に、銀髪武闘家は小さく肩を竦めながら「仕方ない、か」と覚悟を決めたのか、赤面したままだが表情を引き締めた。
「おい、何を──」
その理由を知ろうと口を動かした瞬間、彼の口が塞がれた。
彼女の顔が目と鼻の先にあり、唇には何度か感じた事のある柔らかさ。
「ん……ちゅ……」
銀髪武闘家はこれ幸いと言わんばかりに啄むように口付けを落とし、彼の両腕を掴んでいた手を離すと、逃がさないように彼の頭を押さえつけた。
そして逃げ場を塞ぐと同時に、不意討ちだったからか僅かに開いていた彼の口に舌を滑りこませると、逃げることなく固まっている彼の舌に絡み付いた。
「ふっ……れろ……ん……」
くちゅくちゅと湿った音をたてながら唾液を流し込み、ローグハンターは半ば無意識の内にこくこくと喉を鳴らして飲み込む。
それがお気に召したのか、銀髪武闘家は上機嫌そうに目を細め、更に顔を寄せて舌を奥へと差し込む。
「ん……っ!ふっ!」
それと同時に、ローグハンターの口から苦悶にも似た声が漏れた。
いまだに慣れないキスの感覚と、口内で直に感じる彼女の温もり、彼女の味を処理しきれず、脳の奥で絶えず火花が散っているのだ。
「ぷはっ」
それを察してか、あるいな息継ぎの為か、銀髪武闘家は顔を離し、熱の籠った視線を息を荒くしている彼へと向けた。
二人の唇を繋ぐ透明な糸がぷつりと切れると、銀髪武闘家は髪を纏めていた紐をほどき、脱力したまま自分を見上げてくるローグハンターの頬を撫でながら確認を取るように問うた。
「ねえ、しよ……?」
彼女の言葉に「何を?」と返す余裕もないローグハンターは、曖昧な思考のままこくりと一度頷いた。
「む、向こう向いててね!」
「……ああ」
ローグハンターの呼吸がある程度落ち着いた頃、銀髪武闘家は彼を解放して体を起こさせると、指示を出しながら体ごと回って彼に背を向けた。
素直に指示を聞いたローグハンターもまたくるりと回り、彼女に背を向ける。
同時に彼は赤面した顔を手で覆い、まだ僅かに乱れている呼吸を整え始めた。
背後からはごそごそと布が擦れる音が僅かに聞こえるが、今さらになって寝間着に着替えているのだろうと判断を下す。
同時にそう考えられるのは彼が平静を取り戻した証拠であり、それを実感している彼は改めて彼女の言葉の意味を考え始めた。
「しよう」と言っていたが、こんな夜中からすることなぞ、それこそ寝るだけだ。
一緒に寝ようなら、それこそそのまま言えばそれで終わりだし、そもそも言われなくとも寝る。これは恋人になってから勝手にそうなっていた。
──では、なんだ。
ローグハンターは首を捻って小さく唸り、少々乱暴に頭を掻いた。
わからない事は多いのは重々承知だが、答えが目の前にあるのにわからないのは苛立たしい。
「……い、いいよ」
そんな時だ。緊張しているのか、上擦った銀髪武闘家の声が届いた。
この際彼女に聞いてしまえと開き直ったローグハンターは「ああ」と頷き、彼女の方へと向き直った。
「──っ!??」
その瞬間、彼は有らん限りに目を見開き、我が目を疑った。
月明かりに照らされ神秘的に輝く銀色の髪と、赤面した可愛らしい顔、ぺたりとベッドの上に座る体勢はともかくとして。
「あ、あんまりじろじろ見ないで……」
問題は恥ずかしそうに身動ぎする彼女がシーツを羽織り、隣には彼女が着ていた服全てが置かれている事だろう。
それはつまり彼女は今裸で、薄いシーツ一枚でいるという事で──。
「──」
ポカンと間の抜けた表情をするローグハンターに、銀髪武闘家は「うう……」と恥ずかしそうに唸りながら更に身動ぎ一つ。
「──」
彼女を見つめたまま微動だにしないローグハンターは、そっと顔を背けた。
隠されているとはいえ女性の裸体というのは、あまり長時間見るものでもないだろうと判断したのだ。恩人からもそう言われている。
──いや、見れるなら見ておけだったか?
戦闘以外の教えを聞き流していた過去の自分を恨めしく思いつつ、顔を背けたのは正解だと信じる。
だが、今回に限って言えばそれら不正解だ。
「むぅ……」
銀髪武闘家は不服そうに目を細め、羞恥心を捩じ伏せて彼の下へとすり寄る。
そのまま彼の腕に抱きつき、耳元で囁く。
「ねぇ」
「な、なんだ」
「キミは、脱がないの?」
「……へ?」
銀髪武闘家の言葉にローグハンターは柄にもなく上擦った声を漏らし、弾かれたように彼女の方へと目を向けた。
両腕でローグハンターの腕を掴んだ為かシーツが擦れ、そこから彼女の豊かな胸がこぼれ落ちる。
「~っ!!」
その瞬間を目にしてしまったローグハンターは、思わず声にならない悲鳴をあげた。
豊かな胸の先端。白い肌とは対照的なピンク色の乳首が、彼の視界に納まったのだ。
それを理解した銀髪武闘家は更に赤面しながら。ぎゅっと彼の腕を抱く力を強めた。
「は、恥ずかしいから、キミも脱いでよ……」
羞恥心が一周回って積極的な心構えに変わり、彼女の手はローグハンターの服のボタンへと伸びている。
「ぬ、脱いでどうするんだ……?」
「しようって言ったでしょ」
「だから、何を」
ローグハンターの問いかけに、銀髪武闘家はついに諦めたのか、ど直球に彼へと告げた。
「せ、SEX……」
「──」
消え入りそうなか細い声で告げられた言葉に、ローグハンターはついに言葉を失った。
それは彼女の言葉に驚いたわけでも、何も思い付かないわけでもない。
──なんだ、それは。
単純な知識不足故だ。
産まれてこの方二十余年。戦いのみに生き、戦いのみで育ってきた彼は、ほとんど性教育がされていない。
彼の師に当たる人物たちが時折猥談で盛り上がってはいたものの、それさえも聞き流していたのだ。
それこそ子供はどこから来るのと聞かれれば、「コウノトリが──」と言ってもおかしくはない。
いや、流石にそこまで
「……駄目?」
銀髪武闘家は上目遣いになりながら問うと、ローグハンターは天井を見上げながら息を吐いた。
彼女が求めてくれるなら、それが何であれ付き合うつもりではある。今まで彼女の想いに気付けなかった自分なりのけじめなのだが、果たして今回はそれで良いのか。
──いや、そんな事はどうでも良い。
また彼女に気を遣わせて、おそらく自分から切り出すべき事を彼女からやらせてしまった。
ならば彼女に恥をかかせないために、最後まで付き合ってやるまでのこと。
「わかった。付き合うさ」
「うぅ……」
開き直った為か、あるいな思考停止させた為か、清々しいまでの笑みを浮かべたローグハンターの面持ちを前に、銀髪武闘家は突然戻ってきた羞恥心に赤面し、再び胸元をシーツで隠した。
「──で、脱いだ訳だが」
ローグハンターはそう言いながら脱ぎ捨てた上着を畳み、ベッドのサイドテーブルに置く。
「……」
そんな彼の裸体を眺める銀髪武闘家は、赤面しながら文字通り彼の肉体に魅入っていた。
一切の無駄がない肉体には贅肉の代わりに余多の傷痕が刻まれ、彼が自分と知り合う前から戦っていた事を誇示し、真新しい傷痕がないことで彼の強さを証明している。
彼女は無言で彼の胸板に手を伸ばし、そこに残された傷痕を指でなぞった。
剣や弓ではなく、斧か何かによりつけられたであろう大きめの傷痕は、多くある傷痕の中でも一際古いもののように思える。
「っ……」
僅かな思慮が挟まった為か一瞬指が力んだ瞬間、ローグハンターの肩が跳ねた。
「ごめん、痛かった……?」
女性とはいえ、彼女は己の体を武器にする武闘家だ。極みの領域には届いていないにしても、指先一つでも武器となり得る。
ローグハンターは彼女の心配を他所に「くすぐったかっただけだ」と強がるように微笑んだ。
その笑みは触れて欲しくない過去に触れかけた時に見せるものなのに気付いた彼女は、切り替えるように首を振り、「ねぇ」と声をかけた。
「なんだ」と手短に返すと、銀髪武闘家は自分の胸元に視線を落とし、「さ、触ってみる?」と上擦った声で問いかけた。
問われたローグハンターは再び目を見開いて固まると、瞬きを数度繰り返して「触る。何を?」と視線を彼女の顔と胸を往復させながら問い返した。
明らかに何に触れるかはわかっているのだが、それを理解することを避けているのだろう。
「い、言わせないで!」
「す、すまん……」
耳まで赤くなりながら言われたローグハンターは即謝り、「……良いんだな」と確認。
「うん」と彼女は頷くと、羽織っていたシーツを取り払った。
その瞬間晒されるのは、彼女の強さを象徴するように割れた腹筋、筋肉質な手足。
だがそれとは対照的に、右腕で隠された胸には友人らと比べても大きめな果実が二つぶら下がり、添われた腕に合わせて柔らかく形を変え、重そうな見た目の割に重力に負けず、張りがあって形がくずれる様子はない。
今は潰れる事で体を支えている臀部もまた、女性的な柔らかさが見て取れる。
大小様々な傷痕が残されているものの、彼女の美しさを語るにはそれもまた大切なもので、何より彼女が冒険者たる証拠だ。
ローグハンターは無意識に生唾を飲み込むと、「いくぞ」と彼女の銀色の瞳を覗いて最終確認。
言われた銀髪武闘家は深呼吸をすると──おかげで胸が大きく上下したが──「どうぞ」と胸を隠していた腕を避けた。
押さえつけていたものがなくなった胸はようやく本来の形を取り戻し、先ほどはちらりだけ見えた全容が、ようやくはっきりと視認出来た。
外気に晒された為かピンと立った乳首を始め、おそらく誰も直接触れたことはないであろう胸が、今目の前にあるのだ。
並の男ならもはや考える間もなく飛び付き、思い思いの方法で堪能するであろう胸を前にしたローグハンターは、
「──」
再びの思考停止に陥っていた。
知識がないことも原因の一つではあるが、如何せん女性付き合いが皆無だった彼だ。どう触れば良いのかさえわからない。
「……」
無言で期待と不安の半々の眼差しを向けてくる銀髪武闘家を前に、今さら立ち止まる訳にもいかないだろうと自分を鼓舞。
そっと手を伸ばし、割れ物に触れるように優しく撫でるように、彼女の乳房に触れた。
きめ細やかな肌は触り心地が良く、直に感じる体温は普段よりも僅かに高いような気もする。
ローグハンターは無意識の内に彼女の胸に手を這わせた。
「んっ……」
指の腹を添えるだけの、触れるというよりも確かめるような手の動かし方に、銀髪武闘家は快感よりもくすぐったさを感じて声を漏らした。
構わず彼の指は彼女の乳房の上を這い回り、時には谷間の間を滑り、下乳を撫で、乳輪をなぞるように撫でる。
「んっふ……」
彼の指は縦横無尽に胸を這い回るが、決して乳首に触れる事はない。
それはまるで焦らされいるようで、体が勝手に期待しているのか、乳首が充血して痛いほどにピンと起ち始めていた。
「……」
けれどローグハンターは決して触ろうとはせず、行っても乳輪をなぞるまでで、すぐに離れてしまう。
「ふっ……んん……」
弱火でじわじわと火を通されるように、体の芯に燻ったままの熱がこもり、もどかしさから無意識の内に太もも同士を擦り合わせる。
そうこうしている間にも彼の指は彼女の胸の上を這い、時には僅かに出張して胸の付け根や鎖骨、腹筋にまで及び、彼女が求める場所から更に遠ざかっていく。
鎖骨に伸びていた手はうなじに、うなじから肩に戻り、肩を通って腕の方へ。
腹筋に伸びていた手はそのまま下へと下がり、擦り合わせていた太ももを撫で、爪先に至れば来た道を戻る。
それが数十分程続いた頃、彼女の体に異変が起こる。
延々と全身を撫でられ、強制的に感覚が研ぎ澄まれていく錯覚を覚えたのだ。
彼の指が通った後が異様に熱く、再び撫でてもらいたいのにそこを通ることはない。通ってもそれが治まり、別の場所に求めている時だ。
文字通りのお預けをくらっている彼女は、一方的に溜まり続ける快感をどうにか発散しようと──あるいはさせようと──考え、ちらりとローグハンターへと目を向けた。
「っ……!」
同時に赤面したまま目を見開き、驚きを露にした。
自身に触れるローグハンターの表情が、仕事時も顔負けな程に引き締まっているのだ。
そこに下心とか、情欲とか、これから行うことにある程度必要なものが一切ない。
おそらくだが彼は自分が何をしているのか理解できておらず、彼女の要望に応じつつ、怪我をさせないように力を抜いて触れているのだろう。
だが逆に言えば、それは彼が真剣に自分と向き合ってくれていると言うこと。
銀髪武闘家はそれを嬉しく思いつつ、ついに堪らずに彼へと声をかけた。
「ね、ねぇ……」
「なんだ」
彼女の声に反応してか、ローグハンターは這わせていた指を止め、彼女の顔を正面から覗きこむ。
彼の夜空を思わせる蒼い瞳を前に赤面しつつ、銀髪武闘家は体をもぞもぞと動かしながら彼へと告げた。
「その、もっと思い切り、触ってもいいよ……?」
「思い切り……」
彼女の言葉を反復したローグハンターは自分の手を見つめ、次いで彼女の裸体へと目を向けた。
よく見れば白い肌にはほんのりと赤みを帯び、彼女の瞳も何かを期待するかのように熱っぽくなっている。
銀髪武闘家はええいここまで来たらと力の入らない手で彼の腕を掴み、自身の胸へと誘導した。
そのまま自身の胸に彼の手を埋め、「ん……」と艶っぽい声を漏らしながら、彼へと火照った視線を向けた。
「もっと、力入れて……」
「……ああ」
彼女のお願いに僅かに間を開けて頷くと、彼女の胸に埋まった手を先ほど以上に激しく動かし始めた。
むにむにと指の動きに合わせて胸の形が変わり、手のひら全体で柔らかさを堪能する。
「んっ!……ふっ……」
ようやく感じるようになってきた快感に声を漏らしつつ、彼に期待するように視線を送る。
それに気付いたかは定かではないが、ローグハンターは一度手を離し、下から持ち上げるように胸に触れた。
ゆさゆさと揺らしながら、その重さに驚いたように目を細める。
ここまで来てようやく彼の興味の対象になったのか、あるいは吹っ切れたのか、少しずつ手の動きが激しくなり始めた。
むにむにと右手で胸の柔らかさを堪能しながら、左手は彼女の太ももに置いたまま先ほどよりも力を入れて、ももの内側を撫でるように動き出す。
「ふっ。ん、あっ……」
弱火だったものがようやく中火になったと言うべきか、先ほどに比べればだいぶ強くなった快感を声で逃がしつつ、けれどあと一歩足りない歯痒さが残る。
そんな時だった。突然何を思ったのか、ローグハンターが胸から手を離し、指を彼女の乳首へと伸ばした。
期待からピンと起ち、充血して真っ赤になった乳首に、彼の手が迫っていくのだ。
銀髪武闘家の口から「あっ……」と期待の色が混ざった声が漏れたのも束の間、彼の指は無慈悲なまでに淡々と、彼女の乳首を軽く摘まんだ。
瞬間、彼女の全身を電撃が駆け抜けた。
瞬き一つする間もなくそれは脳へと届き、溜まりに溜まっていた快感がようやく逃げ場を見つけ、一気に解放されたのだ。
「ひにゃっ!?──」
彼女の口から特大の喘ぎ声が漏れた瞬間、彼女の口が塞がれた。
太ももを弄っていたローグハンターの左手で、すっぽりと覆われてしまったのだ。
「んーっ!!ん~っ!!??」と強烈な快感に暴れる彼女を抑え込まんとローグハンターは彼女を押し倒した。
「ん?!んんん!!ん──っ!!!」
それでも彼女は止まらず、一気に押し寄せる快楽の波に耐えきれず、秘部から潮を噴きながら、背中を弓なりにしならせながら絶叫していた。
数十分お預けをくらっていた快感が一気に溢れだしたのだ。文字通りこれが初めての彼女では処理しきれず、どうすれば終わるのかすらわからない。
数分してようやく落ち着き始め、全身を支配していた快感が僅かな余韻を残してなくなり、しなっていた彼女の体がゆっくりとベッドに沈む。
それを見届けたローグハンターは安堵したようにホッと息を吐き、そっと彼女の口を塞いでいた手をどける。
「んっ、はぁ……へ……」
押し寄せた快感の余韻に浸る彼女の頬を撫でてやると、またその感覚も快感に変換されたのか、「んっ!」と僅かに体が跳ねる。
ローグハンターは慌てて手を離し、どっとため息を吐いた。
いつもの癖で口を塞いでしまったが、その行動はある意味では正解だっただろう。
ここは多くの人が宿泊する宿だ。隣や下、上には誰かが泊まっているだろうし、防音がどこまでされているかもわからない。
要するに大きな声を出すわけにはいかない。
「ふぇ……はぁ……」
いまだに快楽の渦から戻ってきていない相棒の姿にため息を漏らし、改まったようにベッドに寝転ぶ彼女の姿に目を向けた。
火照って朱色に染まった頬に、豊かな胸もまた仄かに赤くなり、下半身に関しては何かで濡れている。
瞳は蕩けてどこを見ているのかもわからず、口からは吐息と共に僅かに涎が垂れていた。
下半身は後で拭ってやるとして、大きな問題が一つ。
「……」
ローグハンターは自身の下半身へと目を向け、パンツを押し上げて存在を主張する自身の息子の姿にため息を漏らした。
かつてならあり得ない体の変調。彼女と共にいると、ふとした拍子にこうなり、どうにも胸がもやもやするのだ。
放っておくなり集中するなりすればそのうち治まるのだが、今回に限ってはその気配はない。
むしろ今こうしている間にも、少しずつ大きくなっているのだ。
「んっ」
彼が困り果てて項垂れた時だ。ようやく意識が戻った銀髪武闘家が彼に目を向け、怪しく笑んだのは。
彼女は弛緩した体に鞭をうって体を起こすと彼の頬に触れ、項垂れていた彼の顔を上げさせた。
「ああ、大丈──」
彼が何か言おうとした瞬間、今度は彼の口が塞がれた。
塞いだのはこれまた彼女の唇で、今度は一切の容赦なく彼の口内に舌を差し込んだ。
「じゅる!んっ、れろ!」
舌を絡めるにとどまらず吸い上げ、口内を舐め回し、彼の抵抗を封じるようにキスをしたまま押し倒す。
じゅるじゅると音を立てて彼の舌を舐め回し、溢れる唾液を舐めとり、変わりに自分の唾液を多めに流し込む。
こくこくと喉を鳴らして唾液を飲み込む彼を逃がさないように押さえつつ、息継ぎの為に一度顔を離した。
銀髪武闘家ははぁはぁと喘ぎつつ、愛おしそうに彼の口許の傷痕をぺろりと舐めた。
そのまま再び彼に口付けを落とすと、蕩けた瞳に赤面するローグハンターの顔を映し出す。
凄まじい快感を前に頭のネジが飛んでしまったのか、彼女は無邪気に笑いながら彼へと告げた。
「──今度は、私が気持ちよくしてあげる」
そう言った彼女は彼が唯一纏っていたパンツに手を伸ばし、一思いに取り払った。
前半戦終了。
もっと短く纏めた方が良いんですかね?
感想お待ちしております。