ヒロインは魔女。時期は未定ですが、エピローグより前を想定。
双子の月に照らされた辺境の街。
そんな街に佇む宿、眠る狐亭の一室。
そこを拠点としている冒険者──ローグハンターは、ふと違和感を感じて目を開けた。
起きるにはだいぶ早く、何より休日にしようと思っていたのだから起きる理由もないのだが、何やら鳥肌が立つほどの肌寒さと、それとは逆の優しげな温もりを感じて目を覚ましたのだ。
依頼が少々長丁場となった為か、目を覚ましても思考が纏まらず、数秒ほどボケッと天上を眺めていたローグハンターは、不満を顔に出しながら小さく唸り、とりあえず身体を起こそうとすると、
「駄目、よ。まだ、寝てて、ね?」
彼の身体に覆い被さるように、一人の女性がローグハンターを押し倒した。
目が覚めたばかりだからか、あるいは相手がわかっているため気を抜いているのか、押されるがまま身体を倒したローグハンターは、押し倒した相手──魔女を見つめながら「おはよう……」と寝ぼけたような声音で返した。
そんな彼の唇に口付けを落とした魔女は「寝てて、ね?」と子供に言うように言葉を重ねるが、だんだんと意識が研ぎ澄まされてきたローグハンターは、違和感の正体に気付いて目を細めた。
「……なぜ、俺もお前も裸なんだ?」
「ふふ。どうして、かしら、ね?」
彼の問いかけに魔女は誤魔化すように笑うと、細指で彼の口元に残された傷痕を撫で、笑みを深めた。
そしてベッドに押し倒した彼に体重を預けると、豊かな胸が彼の硬い胸板に潰されて形を歪め、肉感的な足が武骨な彼の足に絡み付く。
彼女の温もりを文字通り全身で感じるローグハンターは、肌寒さも相まって更に彼女を感じようと両腕を広げて抱き寄せようとするが、
「──」
それよりも速く、魔女が彼の耳元で何かを詠唱。
真に力ある言葉が世界の
ぐわんと視界が歪んだと思うと、広げた両腕が誰かに掴まれ、伸ばしていた両足も掴まれたのだ。
「っ!」
ベッドの上で大の字に拘束されるという思わぬ事態に目を剥くローグハンターを見下ろしながら、魔女は妖しく笑って「ほ、ら。見て、みて」と左右を見るように促すと、ローグハンターは唯一動かせる首を巡らせ、周囲を確認した。
「──」
そしてようやく異常に気付き、彼は言葉を失った。
彼の視線の先には、自分の腕を掴んで離さない魔女がおり、反対に目を向ければそこにも魔女がいる。
言葉もなく目を見開くローグハンターの頬に手を触れた魔女は、「ふふ」と可笑しそうに笑いながら告げた。
「これなら、負けない、わ、よ?」
勝ち誇ったような声音で告げて、頬を撫でていた手を彼の顎に添え、横に向いていた顔を自分の方へと向けさせた。
「楽しみ、ま、しょう」
そうやっていつもなら言われる側の台詞を彼にぶつけ、乾いた笑みを浮かべる彼の顔を見下ろす。
捕食者も、やり方一つで被食者にすることが出来るのだ。
優しげな月明かりが差し込む室内。
いつもなら女性の嬌声が漏れてくる事が多いその部屋は、何とも珍しい事態になっていた。
「くっ……あっ……ふっ……」
ベッドの上で大の字に押さえつけられたローグハンターが、何らかの術で増えた五人の魔女に襲われているのだ。
本物と思われる魔女が彼の上に馬乗りになりながら彼の首筋に吸い付き、わざと痕を残しながらペロペロと舌を這わせ、他の四人はそれぞれ自分が出来る方法で彼を責めていた。
両手を押さえている二人は、自分の豊かな胸で彼の二の腕を包み込み、股に手を挟む事で固定、彼の耳に噛みつく。
ちゅぱちゅぱとわざとらしい音をたてて咀嚼し、耳たぶを唇で挟んで弄ぶ。
「くっ……ふっ……」
くすぐったそうに眉を寄せながら歯を食い縛り、どうにか変な声を漏らすことには耐えているが、身体はビクビクと痙攣しており、かなり無理をしているのは目に見えている。
顔を真っ赤にして耐えている彼の顔は、普段なら見ることが出来ないもので、キスを中断した魔女は、それを堪能するように彼の顔を真正面から見下ろした。
その間も耳への責めが止まるわけもなく、ローグハンターは涙ぐんで潤んだ瞳で魔女を睨むが、当の魔女はただ愉しそうに笑うだけだ。
そして一通り彼の表情を堪能した魔女が指を鳴らすと、両足を掴んでいた二人が動きだし、彼の太ももに股がると、脛に豊かな胸を押し付けるように身体を倒し、彼の足の裏に指を這わせた。
「っ!」
同時にローグハンターの身体がビクンと跳ね、見開かれた瞳が不安げに揺れた。
そんな彼の反応を「ふふ」と可笑しそうに笑うと、魔女は彼の顔を押さえ付け、そのまま唇を奪った。
只人の戦士として完成している彼の身体とは思えない、触れれば心地よい柔らかさを堪能しながら、門のように固く閉じられた歯の表面を舌で舐める。
ローグハンターはやられまいと歯を食い縛り、彼女の侵入を拒み続けていると、一旦諦めた魔女が顔を離すと、足を押さえている二人がどうにか隙を作ろうと動き出す。
足を裏を撫でた指をそのまま這わせ始め、くすぐり始めたのだ。
ローグハンターは身体を震わせながら「くひっ!」と思わず変な声を漏らすと、すぐに歯を食い縛り、プルプルと唇を震わせる。
そんな見たことがない彼の様子が堪らなく可笑しくて、魔女は思わず噴き出すと、肩を揺らして笑いながら再び指を鳴らした。
それを合図に足を押さえていた二人が目配せすると、息を合わせて細い指を蠢かせて更にくすぐり始める。
「ひひっ!」と食い縛った歯の隙間から上擦った声を漏らし、身体をプルプルと震わせていると、今度は彼の耳を甘噛みしていた二人が、耳の穴に舌を突っ込んだ。
「っ!」
両耳を物理的に塞がれた挙げ句、聴覚がくちゅくちゅと湿った音に支配されたローグハンターは身体を強張らせ、「かっ」と肺の空気を吐き出すと共に口を開いてしまう。
その隙を見逃さなかった魔女は開いた口に指を突っ込んで抉じ開けると、再び唇を奪い、勢いのままに舌を捩じ込んだ。
「むぐ!?」
情け無用に侵入してきた彼女の舌に絡まれ、動きを封じられた彼の舌は、そのままマーキングされるように唾液を塗りたくられ、口内を蹂躙されていく。
頬の粘膜から舌の裏側、そして舌の付け根の方にまで彼女の舌は伸び、口内を自分の唾液で占領する。
同時に耳を舐めていた二人も傷をつけないように丁寧とではあるが動きを速め、くちゅくちゅと湿った音をたてながら耳を唾液でコーティングし、再び耳の穴に舌を入れた。
「ふっ!んんっ!」
密着した唇の隙間から声を漏らすローグハンターは、いつにも増して火照った表情となっており、頬は真っ赤に染まり、蒼い瞳も蕩け始めていた。
太もも、二の腕、胸板に押し付けられた極上の柔らかさは心地よく、口内を舐められ、耳を舐められることにすら快感を覚え始めているのだ。
そんな彼の変化を薄く開いた瞳で見抜いた魔女は、更に蕩けさせてやろうと本腰を入れる。
彼にキスをしたまま指を鳴らし、魔力を振り絞って更にもう一人の分身を生み出した。
同時に一心不乱に彼の足を舐めていた二人が、開いていた彼の足を更に広げ、一人分のスペースを確保する。
「んぶっ!んんっ!」
絡み付いてくる舌をどうにか迎撃していたローグハンターはそちらにまで意識を削いでおらず、普段の力強さが嘘のように足は開き、新たに現れた分身がその間に納まった。
そして身体を丸めて彼の股間に顔を寄せ、身体のあちこちを散々虐められた為か、彼のおもいに反して勃起している逸物に顔を寄せた。
子供の腕ほどありそうなそれは、一般的なそれを大きく逸脱しており、女泣かせの逸品だ。
それを前に生唾を飲み込んだ分身は、フッと息を吹き掛け、ビクンと跳ねた逸物の反応に可笑しそうに笑う。
その笑顔はローグハンターには見えておらず、彼は突然の快感に目を見開き、舌の動きを一瞬止めた。
その隙に魔女の舌に捕まり、再び唾液を塗りたくられていくのだが、今度は抵抗する素振りを見せない。
彼の逸物を前にした分身が豊かな胸を持ち上げ、彼の逸物を包み込んだ。
「ふっ!んんっ!?」
己の分身を包み込んだ柔らかさに目を剥くローグハンターを他所に、胸で逸物を包み込んだ分身は、胸元に潤滑油代わりの唾液を垂らして滑りを良くすると、胸を上下に揺らして逸物を扱き始めた。
「んん!ふっ!うっ!」
魔女にキスをされたまま快感に喘ぐローグハンターは、どうにか状況を良くしようと身体を捩るが、魔女が馬乗りになっている挙げ句、両手両足を分身によって押さえられているのだ。はっきり言って逃げ場はない。
数分に渡ってキスをされ、くすぐったさや快感によって息を吐く一方で酸欠になり、「ふーっ!ふーっ!」と鼻息が荒くなっていく彼の様子に危険を感じ、魔女は顔を離した。
同時に彼と自分の唾液に濡れた唇をぺろりと舐め、妖しく笑いながら分身に愛撫されている逸物を眺めながら問いかけた。
「どう、かし、ら?」
「くっ……!あっ……!」
もっともローグハンターに返す余裕はなく、身体を震わせながら呻き声を漏らすのみだ。
両耳、両足を舐め回され、逸物を胸で愛撫され、身体のあちこちから与えられるくすぐったさと快感に耐えきれず、脳がショートしてしまっているのだ。
普段なら見ることの出来ない彼の表情を眺めながら、昂ったように恍惚の表情を浮かべる魔女は、ちろりと舌舐めずりをして彼へと告げた。
「今日は、寝かせ、ない、わよ」
普段なら彼が言う台詞を、そっくりそのままの形で。
かのローグハンターにも、勝てない相手やどうにもならない状況はある。
具体的に言えば、恋人に不意打ちをされようものなら、彼は反撃一つ出来ずに組み伏せられてしまう。
そして、今がまさにそうだ。
「ぐ……っ!ふっ……!っ……!」
六人の魔女に群がられた彼は、一方的になぶられていた。
二人の魔女が耳を甘噛みしながら乳首を転がし、もう二人の魔女が足の指の間を舐めながら汗の味を堪能し、本物を含めた二人が、両脇から胸で包み込んだ逸物を責め立てている。
聴覚を支配する湿った音と、足からくるくすぐったさ、そして凄まじいまでの快感に目を回しながら、ビクビクと身体を震わせる。
「ふふ。かわ、いい、わ」
ずりゅずりゅと下品な音をたてながら、胸で逸物を扱いていた魔女が言うと、そのまま顔を出した亀頭に舌を這わせた。
先走り汁の生臭い味に眉を寄せるが、もう慣れたものだのすぐにいつもの妖艶な笑みを浮かべ、飴玉をそうするようにペロペロと舐め回す。
「ぐっ……!おぉ……っ!」
そんな彼女の責めにローグハンターは低く唸ると、快感によって腰を浮かせた。
胸で逸物を包んでいた二人の魔女は押し上げられる形で身体を浮かせるが、その程度なら問題ないとそのまま彼の腰を押し返す。
そして逃げ場をなくしたローグハンターが「がっ!?」と断末魔のような叫びを漏らすと、魔女は慌てて亀頭を口に含んだ。
同時に射精が始まり、熱々の精液が彼女の口内に吐き出される。
「んん!?んぐ……!ごぐ……!むぐ……!」
慣れ親しんだ筈の熱さに目を剥きながら、けれどそれを飲み下していく魔女は、鼻から呼吸をして次々と吐き出される精液を呑み込んでいく。
生臭い味と鼻につく臭いに眉を寄せるが、それこそが求めた味だとわかっているため、一滴も無駄にすることなく堪能する。
数十秒も続いた射精が落ち着き、吐き出された全てを受け止めた魔女は、呑みきれなかった分を口内に残したまま逸物から顔を離し、精液を舌の上で転がしながら頬を緩めた。
そして気が済むまで味を愉しんだ魔女はこくりと喉を鳴らしてそれを呑み込み、僅かな倦怠感と頭痛に眉を寄せた。
魔術で五人も増やしているのだから、疲れるのは当然のこと。
そして魔術師が疲れるということは、術の制御が甘くなるということに他ならない。
「んん!ん~っ!!」
耳を責めていた二人が、何を思ってか豊かな胸で彼の頭を包み込み、呼吸が封じられたローグハンターが手をばたつかせているのだ。
足も暴れそうになっているが、無我夢中で指にしゃぶりついている二人が必死になって押さえ込み、胸で逸物を扱いていた一人は淡々とそれを続け、吐き出された精液で胸を汚していた。
むしろ射精が始まっても扱くのを止めず、次なる射精を誘ってひたすらに責め立てているのだ。
「んー!んー!んぶ!?」
身体をがくがくと痙攣させ、休む間もなく射精を促されるローグハンターは、一切の余裕が消えた表情で分身の二人を殴るが、ぺちぺちと軽い音が出るだけで分身たちは怯まない。
そもそも超自然の術的な力で生まれたものだ、万全の状態ならまだしも、弱った状態でどうにか出来るものではない。
「──!──っ!──……」
声もなく抵抗していた彼も、段々の動きが遅くなっていき、しまいには力なく手を投げ出してしまう。
そこまできてハッとした魔女が指を鳴らすと、分身たちが霞のように霧散していき、ようやく解放されたローグハンターは陸に上がった魚のようにぱくぱくと口を開閉させ、足りなくなった酸素を補給していく。
「大、丈、夫……?」
魔女が不安そうに彼の顔を覗き込みながら問うと、「大丈夫に、見えるか……?」と掠れた声で返された。
「そう、よね。ごめん、なさい……」
魔女はしゅんとしながら彼に謝り、頭の中で今回の反省点を纏めていく。
はっきり言って増やしすぎた。一人二人で留めておくできだった。
あとは夢中になりすぎた。何があっても集中しなくては、彼に危険が及ぶ。
あとは──。
「俺を無視していること、だな……!」
思慮を深めていた魔女の耳元で、かなりの怒気がこもった声が発せられ、そのまま肩を掴まれてベッドに引き倒される。
「え……あ……」と狼狽える魔女を他所に、ローグハンターは彼女に覆い被さり、タカの眼光をもって彼女を睨み付けた。
「あ……」とどこか期待するような声を漏らした魔女に向けて、ローグハンターは忌々しそうに彼女の胸を揉みながら告げた。
「やられたら、何倍にもして返すのが俺の流儀だ」
「知ってる、わ」
「なら、覚悟はいいな」
冷たく見下ろしてくるローグハンターの蒼い瞳を覗きながら、魔女は恍惚の表情を浮かべて頷いた。
かつて復讐に人生を捧げた男の沸点は、高いようで案外低い。
その怒りをぶつけられて、無事で済んだ者は誰一人としていないのだ──。
山の輪郭が白く染まり、朝を知らせる陽が顔を出し始めた頃。
「ひゃん!あっ!あっ!へぁ!?ひっ!イく!!」
「俺がまだだ。続ける」
「ひ!?あっ!待っ、だめ!イ──!」
「何度イこうが、俺が
「待って!おねが、ひん!あっ!お゛!?」
ローグハンターの拠点の部屋からは、魔女の嬌声と、部屋主の淡々とした声、そしてパンパンと肉同士がぶつかり合う淫靡な音が響いていた。
ローグハンターの怒り──という名の昂り──は留まることを知らず、夜通しの
それは彼が満足するまで終わらないだろうし、その終わりがいつ来るかもわからないが──、
「ひぅ!イく!はっ!へっ!あっ!イぐ!?」
魔女は延々と絶頂し、時折放たれる彼の精液を子宮で受け止め続けた。
何度射精を迎えてもローグハンターの分身は固さを失わず、彼女の胎内に居残り続け、彼女を責め立てる。
結局、二人が部屋を出てきたのは昼を過ぎてから。
それまで二人は深く交わり続け、ひたすらに快楽を貪り続けたのだった──。
感想等ありましたら、よろしくお願いします。