漫画版イヤーワン冒頭三姉妹の、長女編になります。
辺境の街、眠る狐亭。
ローグハンターが拠点としている一室は、ここ最近騒がしいものだった。
何かを頼み、配達を手配すれば金髪を揺らし、上機嫌そうに笑う長女が訪れ、そのまま談笑したり、あるいは意味もなく滞在したりしているからだ。
ローグハンターが「仕事はどうした」と問うても、彼女はにこりと笑って、
「店主さんからは、これを届けたら上がっていいそうです」
と告げてくるのみ。
いつからかローグハンターも注意を止めて、滞在を黙認しているあたり、彼女の勢いにやられたと言うべきか。
そして彼女が来る度に、握手をはじめとした
そして、この日もまた長女は盆を持ったまま彼の部屋の前にいた。
盆を片手で持ったまま、ざっと身嗜みを整え、数度ノック。
「夜食のお届けです」
そしていつも通りの声音でそう告げるが、珍しいことに返答がない。
不思議なこともあるものだと、長女は首を傾げて再びノック。
だが、返事はない。
「……?」
注文があった以上、帰ってきてはいる筈だがと思慮し、「失礼します」と一言告げてから合鍵で鍵を開け、ゆっくりと扉をあけた。
「……」
そっと扉の隙間から顔だけ出して中を見るが、やはりいない。
「あれ……?」
長女は扉を全開にして部屋に入るが、相変わらず彼が見当たらずに首を傾げた。
ざっと部屋を見渡してみるが、いつも来るときと違いはない。
「あ、あの~」と恐る恐る部屋の中を進み、ちょうど中央に差し掛かった頃。
ふと、ベッドと壁の隙間から足が出ている事に気付き、長女は足を止めた。
見慣れた黒い
ホッと息を吐いた長女はいつも通り作業台に盆を置くと、ベッドと壁の隙間を覗きこんだ。
「すぅ……すぅ……」
そこには予想通りローグハンターがおり、いつもの衣装のまま倒れたのか、あるいはベッドから転がり落ちたのか、見事に隙間に填まっているのだ。
「……」
長女は可笑しそうに笑うと、音をたてないように彼に覆い被さった。
いつもは凛とした──むしろ無表情にも見える──顔をしているが、無防備な寝顔は年齢よりも幼げに見える。
「……っ。っ……」
けれど途端に眉に皺が寄るほどに顔が強張り、低く唸り始めた。
嫌な夢でも見ているのか額に汗が浮かび、囁くように何かを言っている。
耳を澄ませば「母さん」や「父さん」、あと何人かの名前を言っているようだが……。
「……」
じっと彼の寝顔を見つめていた長女は、そこに妹たちの姿を重ね、神妙な面持ちを浮かべた。
彼にも自分には言えない何か──それも心に傷を残すほどの強烈なもの──が、あるのだと、今さらになって気付く。
普段の彼はそれを感じさせない佇まいをしているが、彼だって人間なのだ。
「……あの、起きてください」
そして、本格的に
浮遊感を感じたと共にぐるりと視界が回り、その勢いのままに床に叩きつけられた。
受け身もろくに取れない長女は、強烈な衝撃に目を見開きながら「かはっ」と肺の空気を吐き出す。
思わぬ痛みに身体が強張り、状況も把握できずに頭も回らない。
そして立ち上がる暇もなく、ローグハンターが馬乗りになり、服の袖からから飛び出した
「……っ!?」
彼女の首を貫く間際に、ローグハンターはぎょっと目を見開き、慌てて刃を止めた。
あと少し遅ければ、まず間違いなく彼女の喉を貫いていたそれは、必殺のそれだ。
「え……あ……その、すまん……」
ローグハンターは珍しく狼狽えながらアサシンブレードを納め、ふらふらと立ち上がった。
そのまま壁に寄りかかり、壁伝いにずるりとへたり込む。
長女は首を押さえながら身体を起こし、頭を抱えて溜め息を吐いている彼に目を向けた。
いつもは鋭い輝きを放つ蒼い瞳も、今は濁って見えるほどに光が陰り、不安げに揺れている。
長女がゆっくりと立ち上がると、ローグハンターは僅かに顔をあげながら告げた。
「すまん。今日は、話し相手になってやれそうにない……」
覇気の欠けた、むしろ無気力とまで言える声音。
彼らしくない、随分と憔悴したそれを聞いて、放っておけるほど思い入れがないわけではない。
長女は自分の胸に手を当てて、深呼吸を一度。
彼の前に膝をついて座った彼女は、俯く彼の頭を抱き寄せた。
妹たちに比べて幾分か大きい胸に彼の顔を埋めて、泣いている妹にするように、優しく頭を撫でてやる。
「おい……」
胸の中から随分と低い、相手を威圧するような声が聞こえたが、長女は気にすることなく彼を抱擁。
逃げることもできるだろうに、彼は溜め息を吐きながら彼女の抱擁を受け入れ、身体を弛緩させた。
なんだか子供っぽい仕草に笑いながら、ぎゅっと抱き締める。
その体勢で数分ほど経った頃。
ローグハンターはとんとんと長女の肩を叩き、「もう、落ち着いた」と告げた。
「そうですか……」
彼女は少し残念そうに呟きながら彼を離すと、服の乱れを直し始める。
その様子を眺めていたローグハンターは、僅かに言葉に迷うような素振りを見せながら、彼女に告げた。
「こうゆうことをするのは、どうかと思うんだが……」
「……?どうしてですか?」
長女は小さく首を傾げ、彼にその理由を問うた。
だがそれと同時にとある予感が頭を掠め、彼女は表情を青くした。
「……やはり、私がゴブリンに──」
「いや、それは全く関係ない」
そんな彼女に、ローグハンターは食い気味に告げた。
そして気まずそうに目を背け、小さく溜め息をひとつ。
「お前は女で、俺は男だ」
「……それくらいわかっていますよ?」
長女は彼の言葉にさも当然のように切り返し、馬鹿にしているのかと言わんばかりに彼を睨んだ。
もっともこの程度で怯む彼ではなく、再び溜め息を吐きながら問うた。
「お前は、相手が落ち込んでいると見たら、誰にでも今みたいなことをするのか?」
「するわけないじゃないですか」
長女はその問いに対して思慮することもなく即答した。
当たり前だ。彼以外の男に対しては、こんなことをするどころか触れることすらも出来るか怪しいというのに。
「……」
ローグハンターは眉を寄せながら額に手をやると、「なら、いいんだが」と告げた。
「な、何ですか。何か言いたいのなら、はっきりお願いします!」
長女は話しは終わりだと言わんばかりの態度の彼に詰め寄り、その肩を掴みながら顔を寄せるのだが、対するローグハンターはゆっくりと目を背け、ぽつりと呟いた。
「俺は、男だ」
「それは見ればわかります」
「それなりに無欲だという自覚もある」
「それは、そうなのですか?」
「ああ。で、問題はここからだ」
彼はそう告げるとゆっくりと顔をあげ、長女の瞳を覗き込んだ。
そのままそっと伸ばした手で彼女の肩に触れ、そのままゆっくりと彼女の首からうなじにかけてを撫でた。
「……?」
長女は不思議そうに首を傾げるのみで、逃げる素振りを見せない。
むしろ心地よさそうに目を細めているほどで、彼に対して全幅の信頼を寄せているようにさえ思える。
ローグハンターは重々しく溜め息を吐くと、再び彼女の身体をぶん投げた。
訳もわからずに「へ?」と声を漏らした長女は、ぼふんと音をたててベッドに倒れ、驚愕の表情を浮かべたまま天井を見上げる。
そんな彼女の視界の隅からローグハンターが顔を出し、先程と同じように彼女に馬乗りになった。
微妙に違うとすれば、今度は尻を浮かせて彼女に負担をかけないようにしているところか。
「あ、あの……?」
「こうなることは、予想していなかったのか?」
恐る恐る問うと、ローグハンターはどこか冷たい印象を与える瞳で彼女を見下ろしながらそう告げた。
そのままゆっくりと彼女に顔を寄せ、鼻先が触れあうほどの距離になり、お互いの息がかかって僅かにくすぐったい。
ローグハンターは彼女の文字通り目と鼻の先で、瞳と同様に冷たい声音で告げた。
「嫌なら、逃げ──」
そしてそれを言い切るよりも前に、口を塞がれた。
何だと目を見開く彼の唇は、ぷくり肉付いて瑞々しい感触のものに包まれている。
無言で──と言うよりは喋れないのだが──瞬きを繰り返すローグハンターを他所に、彼の唇を奪った長女は、ぎゅっと彼を抱き寄せ、さらにお互いの唇を密着させる。
ローグハンターがようやく彼女に
息継ぎをしようと長女が力を弱めた瞬間に顔を離し、訳もわからないまま彼女を見下ろす。
対する彼女は真っ赤になった顔をそのままに、にこりと笑った。
「こうなることは、予想しなかったの?」
口調が店員として客に向けるものから、一人の女として、片想い中の男に向けるものへと変わり、表情もどこか艶っぽい。
ローグハンターは彼女の反応と表情にたじろぎながら、そっと目を背けた。
「お前は……」
「なに?」
「警戒心というのが、ないのか……」
「あるわよ、当然じゃない」
長女はくすくすと鈴を転がしたように笑うと、彼の口許に刻まれた傷痕を撫でた。
あの時──助けられた時からあったかは、あの暗い洞窟ではわからなかった。
それに割りと頻繁に会うようになってからも、大きな怪我をしていた記憶もない。
もっとそれ以前のどこかで、彼に何かあったのだろう。
「あなたが相手だから、こうしているのよ」
けれどそんなものはどうでもいいと、目の前にいる彼にだけ聞こえるように、そう告げた。
その言葉に諦めたように息を吐いたローグハンターは、僅かに目を細めながら彼女に告げた。
「俺相手に、無警戒すぎだ」
「あなただから、よ」
二人は間近で笑顔を交換すると、どちらからと言うわけでもなく、改めて口づけを交わした。
窓を閉め切り、カーテンも閉められたことで、薄暗くなった室内。
お互いに服を脱いだ二人は、ベッドの上で絡み合うあうように抱き合っていた。
「ちゅ……ん……っ。はっ……んぅ……っ!」
お互いの舌が絡み合うくちゅり、くちゅりと湿った音と共に、長女の口からは熱のこもった息が漏れる。
身体がピクピクと痙攣し、怯えるように震える肩を彼の武骨な手が撫でた。
柔らかな感触とは別の、僅かに固く、異質なように思える感触。
ローグハンターは彼女との口付けを続けながら、僅かに目を細める。
その感触を指で撫でてやれば、腕の先に行くにかけて、途切れながらも細かく枝分かれし、背中に手を回せばそこにも似た感触の筋が残っている。
それは傷痕だ。おそらく妹たちを庇った結果、鬱憤ばらしに必要以上に痛め付けられた、ゴブリンたちの悪意に晒された証拠。
「っ……」
長女はそれに触れる度に身体を強張らせるが、ローグハンターは口付けを一旦止め、優しく髪を撫でてやりながら「大丈夫か」と告げて彼女を抱き寄せた。
落ち着かせるように背を撫で、額にそっと口付けをひとつ。
深呼吸と共に僅かに身体から力を抜きながら、彼に身を寄せた長女は、彼に顔を見せないようにしながら「ごめんなさい」と呟いた。
「気にするな」
ローグハンターは彼女に気を遣って顔を見ないようにしながら、微笑み混じりにそう告げた。
彼女に何があったのかは、その最後の部分に関わる形で知ってしまった。
今さら見て見ぬふりはできず、かといって彼女の
彼は言葉に迷いながら、けれど彼女の背を撫でることは止めず、彼女が落ち着くことを待つことにした。
長女は背を撫でる彼の温もりを感じながら、深呼吸を一度。
ゆっくりと顔をあげ、そっぽを向いている彼の頬に触れる。
それを合図に視線を戻したローグハンターは僅かに口角をあげて微笑むと、ゆっくりと身体をずらし、彼女の顔と真正面から見つめあった。
そっと彼女の頬に触れて、その柔らかさを堪能するように軽く引っ張り、時には押し込む。
ふにゃふにゃと形を歪め、それに合わせて長女は不機嫌そうに眉を寄せた。
「やめてくらはい……」
そしてその表情のまま、その表情の通りの声音で告げると、ローグハンターは苦笑混じりに謝りながら手を離した。
僅かに赤くなった頬を指でつついた彼は、ゆっくりと彼女に顔を寄せて、鼻先に唇を落とした。
鼻に続いて頬、唇と口付けた彼は、そのまま舌を這わせながら彼女の顎と口付けを続け、首、鎖骨を伝って段々と下を目指していく。
世間一般のそれと比べれば、比較的大きめの部類に入る乳房を甘噛みし、咀嚼するように唇を動かしながら、柔らかな感触を堪能する。
「ん……っ。っ……!」
長女はきゅっと唇を継ぐんで声を抑えるが、ローグハンターは口を離すと、彼女に気づかれないように手を伸ばし、下から持ち上げるように乳房を鷲掴んだ。
「ひゃ!」と驚きの声を漏らすが、彼は構わずに胸を揉み始めた。
胸の柔らかさを楽しむように手を開閉し、指が沈み込む感触と、押し返される弾力に、ゆっくりと目を細める。
「あっ……!は……っ。ん……!!」
ぐにぐにと指の動きに合わせて乳房が形を歪め、乳首がだんだんと勃起していく。
「気持ちいいか」
彼女の耳元に顔を寄せ、鼓膜をくすぐる囁き声でそう問うた。
その声に背筋を震わせた長女は顔を赤く染めながら、けれど確かに一度だけ頷いた。
「そうか」と呟いた彼は、充血して桃色に染まった彼女の乳首を指で摘まんだ。
「ひぐっ!?」
途端に身体を駆け抜けた快感にビクン!と身体を跳ねさせた彼女は、彼の背に両腕を回して彼をぎゅっと抱き寄せるが、彼は構わずに乳首をこね始めた。
豆を転がすようにコリコリと音をたてながら、けれど痛くないように絶妙な力加減で、乳首を転がしてやる。
「ひぅ!あっ!あっ!んっ!んん!はぅ……!」
ピクピクと肩を震わせ、止めようとしているのか彼の腕を掴んでいるが、その程度で彼は止まらない。
逆に空いている手で自分を捕まえている彼女の腕を払い、ゆっくりと下にずれていく。
そしてちょうど胸の谷間の辺りにたどり着いた頃、彼はわざとらしく大口を開け、ぱくりと音が出そうなほど見事に、彼女の乳首を頬張った。
そのままちゅうちゅうと音をたてて乳首を吸い上げながら、舌先でつついてまた別の刺激も与える。
長女は身体を痙攣させながら上擦り、火照った声を漏らし、彼の頭を抱き締めた。
ローグハンターは「もがっ」と声を漏らし、彼女の胸に顔を埋めながら、けれど責めは続行。
「やっ、ま、んひっ!そんなに、がっかない、でっ!」
彼の舌が乳首に触れ、力強く吸われる度に、長女はピクピクと身体を震わせ、快感に喘ぐ。
鼻先でぐりぐりと彼女の乳房を押しながら、暇になった片手を彼女の下腹部へと伸ばした。
「っ!そこは……!」
その途中で長女もそれに気付くものの、時すでに遅し。
ローグハンターの手が湿り気を帯びた秘裂に触れ、そのまま秘部へと滑り込んだ。
「ひっ!?」
湿るだけで解れていなかった秘部が、武骨な指に押し広げられる圧迫感に悲鳴をあげた。
ローグハンターは僅かに怯えているように見える彼女を気遣いながら、ゆっくりと指を動かし始めた。
吸い付いてくる肉ひだを指を捻って追い払いながら、そっと撫でるように秘部を責める。
痺れるような快感が背筋を震わせ、蠢く膣肉が小刻みに痙攣して彼女の悦びを彼へと伝えた。
「ひぐ……!や……!まっ……て……!」
「……止めていいのか?」
と、反射的に待ったをかけた長女に、ローグハンターはそんな事を呟きながらその手を止めた。
「え……あ……それ、は……っ」
途端になくなった快感に、長女は困惑しながら言葉を詰まらせるが、膣肉は彼女の意に反して彼の指に吸い付き、続きを催促してくる。
「どうする?」
ローグハンターは僅かに嗜虐的な笑みを浮かべながら問うと、長女は「うぅ……」と涙が浮かんだ目を逸らした。
「意地悪、しないで……」
そして虫の羽音のような声で言うと、ローグハンターは満足げに頷き、指の動きを再開。
お預けをくらった為、必死になって吸い付いていたひだを掻き分けるように、少々荒っぽく指を動かす。
「ひぎ!あっ!あっ!はっ!ひっ、ああああああっ!」
ぐちゅぐちゅと湿った音と、彼女の嬌声を部屋に響かせながら、ローグハンターの指がごりごりと音をたてて膣肉を抉る。
長女は胎内から全身に駆け抜けていく快感に身体を跳ねさせながら、かくかくと腰を揺らした。
「はっ!はぅ!あっ!まっ、だめ、だめぇええええええ!」
そして快感が最大に高まり、それを抑えきれなくなったと同時に、彼女は吼えた。
両足が爪先までピンと伸びきり、ビクン!と一際強く身体が跳ねた直後、秘裂から潮が噴き出した。
ローグハンターは食い千切らんばかりに締め付けられる指をそのままに、彼女の絶頂が落ち着くまでしばらく待機。
「あ……っ。ん……!はぁ……」
長女はぼふんと音をたててベッドに身体を沈めると、ローグハンターはゆっくりと秘部から指を引き抜いた。
栓が失われた秘裂からはとろりとした愛液が溢れ出し、粘つき、生暖かい液体が指を包む。
「……」
ローグハンターは無言でそれを舐め、生臭い味に眉を寄せるが、止める気はないのか舐め続ける。
それを見ていた長女はかぁと顔を耳まで真っ赤にするが、止める気力はないのかなにもしてこない。
ぺろぺろと、それこそ飴を舐めるように自分の指を舐めていたローグハンターは、彼女と目を合わせて微笑んだ。
そしてベッドの上で脱力している長女の股の間に納まると、自分の一物を彼女の秘裂に添えた。
彼がしたいことを察した長女は、脳裏に過った恐怖に震えながら、それを表に出すまいと気丈に笑みながら頷いた。
けれどローグハンター相手にそれは無駄だったようで、彼は小さく溜め息を吐くと、彼女の頬を撫でた。
「俺の目を見ろ。深呼吸をして、何も考えるな」
蒼い瞳で彼女を見下ろしながら、優しい声音でそう告げた。
長女は言われた通りに彼の目を見ながら深呼吸。
頬に触れる彼の手に自分の手を重ね、その温もりをしっかりと身体に覚えさせる。
「だい……じょう、ぶ……っ!」
それでも脳裏によぎってしまうのは、あの醜い怪物どもの姿だ。
欲望に燃える瞳でこちらを睨み付け、欲望のままに群がってくる、悪鬼そのもの。
「大丈夫だ」
再び身体が震え、かちかちと歯を鳴らして怯え始めた彼女に、ローグハンターは静かに、けれど力強く告げた。
蒼い瞳を僅かに細め、彼女の瞳をまっすぐに見下ろしながら、さらに言う。
「お前は俺が守る。何が、いつ来ようと、俺が狩る。だから大丈夫だ」
彼女を安心させる為に、嘘偽りのない覚悟を告げる。
その言葉を受けた長女は恐怖に怯える表情を引き締めて、「お願い、ね」と目に涙を浮かべながら懇願した。
「当たり前だ。男に二言はない」
ローグハンターは間髪いれずにそう言うと、ちらりと自分の下腹部に目を向けた。
血管が浮かぶほどに勃起した己の分身の先端からは先走り汁が溢れだし、ビクビクと震えて文字通り我慢している。
ローグハンターは「格好つけておいて何だが」と前置きすると、「そろそろいいか……?」と申し訳なさそうな声音で問うた。
長女は彼の言動に可笑しそうに──けれど強がるように笑うと、「どうぞ」と告げて股を開いた。
ローグハンターはこくりと頷くと、片手で一物を支えながら彼女の秘裂に押し当て、ゆっくりと前進を始めた。
くちゅりと湿った音を音を漏らしながら、子供の拳ほどありそうな亀頭が彼女の秘部に入り込んだ。
「くっ……うぅ……!」
その異物感と、心の奥底に眠る嫌悪感に苛まれながら、長女は悲鳴を圧し殺した。
引き締まる膣肉を掻き分け、ゆっくりと前進を続ける彼の一物は、彼女の子宮口に当たるまで入り込むが、前進は止まらない。
「ぎっ!ああ……!」
強烈な圧迫感に声を漏らすが、ローグハンターの一物はまだ入りきっていない。
彼は無理を承知でさらに前進を続け、ついに根本まで押し込んだ。
「ひぐ!?」
ごりっ!と音をたてて子宮を押し潰し、彼女も未知の感覚に目を剥いた。
ピクピクと身体を小刻みに揺らしつつ、ふぅ!ふぅ!と力んだ呼吸を繰り返す。
「力、抜いてくれ……。きつすぎるっ」
ローグハンターは強烈な締め付けと、吸い付いてくるひだが与えてくる快感に歯を食い縛り、絞り出すようにそう告げた。
言われた長女は深呼吸をするが、身体からなかなか力が抜けず、むしろ引き締めが強まる始末。
ローグハンターは低く唸ると、ならば構うまいと決めて腰を動かし始めた。
引き締まる膣肉を、力任せに抉じ開けながら、こんこんと子宮口をノックする。
「ひぁ!?あっ!あっ!はっ!へっ!ひっ!あん!」
彼の亀頭が子宮口を叩く度に、長女は嬌声をあげながらビクン!ビクン!と身体を跳ねさせる。
その度に膣肉が引き締まり、ローグハンターの一物のさながら手のように扱きあげ、彼にも同等なそれ以上の快感を与えていた。
「ひぐ!あっ!まっ、て!こんな、すぐ、イっちゃう……!」
「俺も、そろそろ……っ!」
長女の切羽詰まった言葉に、ローグハンターもまた一切余裕のない声で応じた。
それでも彼は腰の動きを止めず、パンパンと肉同士がぶつかり合う音が木霊する。
亀頭がこつこつと子宮口を叩き、鈍く、全身に響くような快感を長女に与える。
「へぁ!?ぎっ!あああ!イく!イくぅううう!」
「くっ、おおおおおおっ!」
そして彼女が絶頂を迎えた直後、ローグハンターもまた吐精の瞬間を迎えた。
ドロリとした精液が彼女の子宮に直接注ぎ込まれ、その熱が彼女にさらなる絶頂に与える。
火傷するのではと思うほどの熱をもった、
「ぎっ、イぐ!あっ!んぁああああああああああああ!」
部屋に彼女の悲鳴が木霊し、ローグハンターの唸り声が僅かに漏れる。
そして数分かけて行われた射精が落ち着いた頃、彼女もまた絶頂が終わりを告げた。
ローグハンターがゆっくりと一物を抜くと、秘裂からはどろりとした白濁液が吐き出され、彼女の臀部とシーツを汚す。
「んぁ……!はぅ……へっ……ぅあ……」
ピクピクと痙攣しながら絶頂の余韻に浸る長女を他所に、ローグハンターはサイドテーブルに置いておいたタオルを取った。
それでざっと彼女の身体を拭ってやり、溢れ出した白濁液も拭いてやる。
──さて、どうするかな……。
それでも彼女は余韻に浸っているままで、ローグハンターは困り顔で頬を掻いた。
相手を倒したり殺したりするのは得意だが、痕跡を消すというのはあまり得意ではない。
ローグハンターは溜め息を吐き、替えのタオルと、
数時間後。同所。
ようやく回復した二人は、いそいそとあと片付けを行っていた。
長女はローグハンターが用意してくれていたタオルで身体を清めると制服に腕を通し、身なりを確認。
対するローグハンターはもしゃもしゃと固くなったサンドイッチを頬張り、盆を開ける努力をしていた。
「よ、よし!これで、大丈夫なはず……っ!」
着替えを終えた長女はそう言うと、部屋の姿見の前でくるりと一回転。
彼女の動きに合わせてフリルのあしらわれたスカートがふわりと回り、美しい脚が垣間見える。
「……」
ローグハンターは無言で気まずそうに目を逸らすと、サンドイッチの最後の一欠片を口に放った。
ごくりと音をたててそれを飲み込むと、ローグハンターが言う。
「また、何かあればいつでも来い。仕事の有無を関係なく、な」
「ええ、そうするわ。でも、妹たちも心配だから、あまり長居はできないけど」
にこにこと上機嫌に笑いながらの言葉に、ローグハンターは「わかっているさ」と笑いながら頷いた。
「では、失礼します」
その返事を聞いた長女はそう言うと、盆を受け取って部屋をあとにしようとするが、ふとした疑問を彼にぶつけた。
「……なんだか、慣れていなかったかしら?」
「……それに関しては聞くな」
恋する乙女としてはかなり重要な質問なのだが、ローグハンターは心底嫌そうな顔をしながら目を逸らした。
それでも長女が詰め寄ろうと口を開くと、それを制する形でローグハンターが先に告げた。
「俺と一緒にいた、あの大剣を担いだ男はわかるか」
「ええ。あの人も恩人だから」
長女がそう言って頷くと、ローグハンターは重々しい溜め息を吐き、頭を抱えた。
「あいつに『女の味を知ってこい!』と、金貨袋と一緒に娼館に投げ込まれた」
そして死んだ家畜のように濁った瞳でそう言うと、長女は気まずそうに目を背けた。
「でも、気持ちよかったわよ……」
恥じるようにもじもじと身体をくねらせながら、それでも確かな事実だけを告げて、さっさと部屋をあとにした。
「……」
一人残されたローグハンターは言葉に困りながら、放置された盆を見つめて溜め息を吐く。
またこれを忘れていったが、別に構うまい。
──明日も会えるなら、それでいいか。
ローグハンターは胸中でそう思いながら笑みをこぼし、開きぱなしの扉を閉め、ベッドに寝転んだ。
最悪な夜になると思っていたが、案外今日はいい夜になった。
ならきっと、明日もいい日になる。
少なくとも彼はそう信じているし、廊下を走る長女も同じ事を思っていた。
闇を恐れる女と、喪失を恐れる男。
端から見ればひどく歪な二人でも、合わさってしまえばその凹凸が見事に填まった。
──そして闇を恐れる女は、彼女一人ではない。
今も身を寄せあって震えている少女たちがとても身近にいることを、ローグハンターは気にもしていなかった。
感想、リクエスト等ありましたら、よろしくお願いします。