ヒロインは剣の乙女ーーの前身たる
奪掠神の奇跡『修正』を使い、どうにか彼女に起こった悲劇を回避せんとローグハンターは過去に向かう。
前後編の予定です。
王都の地下に広がる地下水路。
かつては物乞いたちの王の拠点として様々な悪事に使われていたそこは、今はアサシン教団の拠点となり、彼らの活動に一役買っていた。
そんな地下水路の一角。物置にもならず、教団関係者の寝泊まり用の部屋になることもなかったその場所に、ローグハンターと女教諭の姿があった。
「やれやれ、君にはいつも驚かされるが、まさかこんな事をする日が来るとはね」
床に何やら複雑な紋様を描きながらそう漏らす彼女だが、その表情は困っているというよりも興奮しているそれだ。
前人未到というか、やろうとしても誰もやらなかったことを、この盤の内側にいながらその
女教諭が紋様を描き終え、使っていたチョークを投げ捨てながら「さて」と話を切り出した。
「やるからには覚悟を決めてくれ。そして、さっきの話を忘れないでくれ」
「ああ。問題ない」
彼女の忠告に頷いたローグハンターは意識を集中し、『隔世状態』に移行。
蒼い瞳が金色に染まり、彼の変化に合わせて彼を囲む魔法陣が輝き始める。
魔法陣から放たれる力により外套と白い髪を揺らしながら、彼は目を閉じて万感の思いを込めて天上に座す神に祈りを捧げた。
「《──神よ》!」
大気を揺らすほどの声量を持って放たれた声に、祈られた神は嫌がるように逃げ出すが、不可視の手がその首根っこを掴んで無理やり聞かせる体勢を作らせる。
「《我が身に修正の奇跡をお貸しください》!!」
そしてかつて《時》を盗んだ盗賊の神──
時と因果の法則を歪め、失敗をなかったことに──つまり骰子の振り直しを神々に嘆願するある種の裏技──『
本来であれば詠唱から一時間以内の失敗をやり直す為に使われることだが、『隔世状態』の彼にはそんな決め事など軽く飛び越える。
魔法陣が一際強く光り輝き始め、その閃光が部屋を包み、女教諭の視界を塗り潰す。
そして光が止み、彼女の視界が回復すると、そこにローグハンターの姿はなかった。彼がいた場所の床が半球状に抉られている以外、問題はあるまい。
「さて、君が戻ることになる未来に私がいることを願うよ」
四方世界のとある森の中。
バチバチと稲妻が弾ける音が静寂を引き裂いた直後、鋭い閃光が辺りを包んだ。
光が止んだ直後、その場に膝を付いたのは息を絶え絶えにしたローグハンターだ。
見下ろしてくる双子の月を睨み返し、ここが四方世界であること、そしていつかは不明だが夜であることを確認する。
ふーっと深く息を吐き、
もしかしたら違う国の森かもしれないし、馴染みの国の森かもしれない。だが、そんな事はどうでもいいのだ。どこであろうが、いつがあってさえいればいい。
目を閉じて、集中。未来で
何箇所かはまだ建設されていない影響か、その街の入り口にしか行けない場所もあるが、今は移動できるのが何よりも大事なのだ。
現在移動可能な場所が頭の中で次々と浮かんでくるが、それらも今は重要ではない。行きたい場所、行くべき場所は一つだけ、彼女の所だ。
未来の彼女につけたマーキングも生きている。それを見つけることさえできれば、あとはそこに飛ぶだけだ。
「見つ……けた……っ!」
そして、数分もしない内にそれを見つけた彼は獰猛なまでの笑みを浮かべ、雷光と共にその姿を消した。
彼という未来からの異分子の登場に、神々はてんやわんやの大騒ぎになっているが、彼は気にしない。欠片も知らないことを気にする余裕はないのだ。
四方世界のどこか。ゴブリンが根城にしている洞窟。
「GOB!」
「GOBR!GOB!!!」
「GOB、GOB!!」
数十にも及ぶゴブリンの死体が転がる大広間に、ゴブリンたちの勝鬨の声と、極上の獲物を手に入れた歓声が響き渡った。
彼らの憎悪と剥き出しの欲望に満ちた瞳に映るのは、不意打ちの殴打を受け、気を失った間抜けな冒険者──女司教の姿だ。
間抜けにも自分たちの巣穴に一人で飛び込み、訳の分からないことを言葉を宣いながら雷を投げてきた時は冷や汗を流したが、こうなってしまえばただの女と大差はない。
理不尽に仲間を殺された恨みをぶつけよう。
こいつを倒すために頑張った自分への褒美を寄越せ。
あちこちからゴブリンたちの欲望に満ちた声があがる中、我慢の限界を迎えた一匹のゴブリンが彼女に向けて駆け出した。
気絶して、抵抗することもできない彼女の鎧を剥ぎ取り、下に来ていた衣服を破り捨てて膨らみを感じる程度の乳房を剥き出しにすると、飾り気のないショーツを剥がして誰にも触れられた事がない秘部を曝け出した。
周りのゴブリンたちは何やってんだ、俺が先だと騒ぎ始めるが、そのゴブリンは気にする事なく腰の布をずらし、自慢の一物を取り出し、彼女の秘部を貫かんとした瞬間、
「シッ!」
鋭く息を吐く音と共に、耳をつんざく雷鳴が大広間に響き渡り、大広間に所狭しと集まっていたゴブリンの一団を吹き飛ばした。
ゴブリンの断末魔と生物が焼ける臭いをが充満し、幸運にも不意打ちを避けられた──と、彼らは思っている──ゴブリンたちは、その卑怯者を探し出し、惨たらしく殺してやろうと慌てて武器を構えるが、それは無意味だった。
次から次へと放たれる雷光がゴブリンたちを貫き、吹き飛ばし、消し炭にしていき、逃げ出そうとしたゴブリンたちも無慈悲に屠殺していく。
あちこちから断末魔の叫びと、おそらく命乞いと思われる声があちこちから聞こえてくるが、それは聞くにも及ばない事は今までの経験で知っている。
そして、生き残ったゴブリンがその後どんな行動に出るのかも、嫌というほど理解している。
故に、慈悲は与えない。
大広間の入り口に陣取り、『隔世状態』特有の金色の雷を纏ったローグハンターは、神々しいまでに輝く瞳に絶対零度の殺意を宿し、ゴブリンたちを睨みつける。
「ゴブリンどもは皆殺しだ……ッ!」
親友の口癖とも言える言葉を拝借し、目についたゴブリンを殺し、隠れたゴブリンもタカの眼を使って見つけ出し、殺す。
ゴブリンどもの悲鳴が聞こえなくなるまで、ゴブリンどもの息遣いが聞こえなくなるまで、彼は雷を放ち続けた。
生き物が焼ける臭いに包まれた大広間。
肺に纏わりつく臭いを吐き出すように深く息を吐いたローグハンターは、タカの眼で残党がいないことを確認すると、タカの眼と同時に『隔世状態』を解除。
金色に輝いていた瞳が本来の蒼い色に戻り、纏っていた金色の雷も四散して辺りの岩肌に焦げ目をつけた。
ゴブリンの焼死体を時には避け、時には足で退かしながら大広間の入り口から中央に向かい、そこに倒れている金髪の少女──女司祭の側に片膝をついた。
汚れてはいるものの絹のように美しい髪を撫で、愛おしそうに頬を撫でる。
自分のよく知る彼女の面影はあるが、やはりというべきか幼さを感じる。成功したのはわかっていたが、こうして時を超えて来たという事実を実感させられて、何とも言えない表情を浮かべた。
彼女を救う──正確には彼女の目を治し、身体中に刻まれた傷跡を消すため──にここまで来て、その目的の大半は済ませたのだ。このまま彼女を連れて近場の街に帰ってもいいのだが。
ローグハンターは額に手をやりながら溜め息を吐き、出発前に女教諭から言われたことを思い出す。
『八年前、死の迷宮が踏破され、確かに世界は救われた。だが世界を救うには、
──さて、ここで質問だ。その役は、誰が請け負う?
前人未到の
その時は返答を濁しはしたものの帰るべき未来を守るためには、ここで彼女を汚し、一度彼女の心を折らねばならない。その後に再起した彼女が死の迷宮に向かい、かの英雄たちと共に世界を救うのだ。
そう。世界を救うには、愛する彼女を自分の手で汚さねばならないのだ。
今まで何人も殺してきたというのに、緊張のせいか手が震えが止まらず、汗が止まらない。誰かを傷つけるのに、ここまでの抵抗を覚えるのは初めてだ。
「ぅ……ぁ……?」
そうして一人葛藤していると女司祭の口から呻き声が漏れ、薄く目を開けて辺りを見渡すように首を巡らせた。
自分を囲むように倒れ伏すゴブリンたちの焼死体。心配するように自分を覗き込んでくる、優しくげな蒼い瞳。彼が助けてくれたのだろうか。
「ぁ、ぁりがと──……?」
そして女司祭が感謝の言葉を言おうとした瞬間、強烈な眠気に襲われてそのまま眠りに落ちた。
彼女が目覚めたと知るや否や、彼女の太ももにスリープダートを突き刺して強制的に眠らせたローグハンターはそっと彼女の耳元に顔を寄せた。
「これからお前に酷いことをする。許してくれ」
このまま彼女を連れてどこかに消えてしまおうと、彼女ではなく自分が死の迷宮に向かい、世界を救えばいいと、心の暗い部分がそう囁いてくる。
だがそれでは未来が大幅に加筆、修正されてしまう。彼女が大司教とはならず、自分との接点が失われてしまう可能性が高いのだ。
そうなれば最後、彼女がただの小娘として生きたこの世界は、自分と彼女が出会うことのない世界は、まず間違いなくあのかつて来たりし者の侵略を抑えきれない。彼女という楔がなければ、自分はあの自称女神に勝てなかったのだから。
未来を極力変えず、彼女の傷を最小限にして
幸いも言うべきか、彼女の衣装はゴブリンの手で剥がされている。あとは自分で彼女を汚す覚悟を決めるだけだ。
そうして覗き込んだ女司祭はゴブリンに囲まれ、絶体絶命の状況からとりあえずは脱したからか、その表情は安堵に包まれ、呼吸も一定で落ち着いている。今から自分がどんな目にあうかなど、想像もできまい。
はぁと深々と溜め息を吐き、頭を抱えたローグハンターは雑嚢に手を突っ込んで女教諭から渡された小瓶──勃起薬を取り出した。
ゴブリンの死体に囲まれた場所で愛する女を凌辱するという状況で、流石のローグハンターの一物とて勃たない。それを危惧して渡されたものだが、彼女が用意したというだけで嫌な予感がする。
だが、仕方ないと再びの溜め息を吐いた彼はその小瓶の中身を煽ると、ドクンと心臓が跳ねる音が聞こえ、下半身──特に一物に血が集まり、熱がこもっていくのがわかる。
胸を押さえながら小さく唸ったローグハンターは、念のためと女司祭の両手を縄で縛り、正体を隠すために目隠しで彼女の目を覆う。
あとは寝ているためか力が抜けている両脚を開き、その間に納まりながらズボンとパンツをずらし、薬の影響でいつにも増して固くなり、熱を持った一物を取り出した。
そのまま亀頭に唾液を垂らして簡単に湿らせ、片手で軽く塗り広げて潤滑油代わりに。
その刺激だけで背筋を痺れされる程の快感が走り、一物がビクビクと震え、鈴口からは先走り汁が溢れてくるが、それを耐えながら彼女の秘裂に亀頭を添えた。
一切の湿り気を帯びず、ピタリと閉じた縦筋は、来るもの全てを拒んでいるよう。
だがそれに構うことなく亀頭を押し付ければ、唾液や先走り汁が潤滑油となって秘裂に滑り込み、途端に膣肉が入り込んだ異物を止めようと締め付け、押し返さんとひだが蠢く。
「んっ……!ぅ、ぁ……っ」
女司教はピクンと反応を示し、表情を強張らせて恐怖に震え始めるが、ローグハンターは構わずに一物を奥へと進ませた。
進めば進むほど膣肉が強烈に締め付けてくるが、そこを強引に掻き分けて突き進む中、ある程度まで入り込むと、途端に侵入を拒むように締め付けが強くなる。
僅かに進んでみれば、亀頭に何か薄い膜のようなものがぶつかる感覚があり、それが彼女の処女膜であることが容易に想像できた。
本来ここでゴブリンにより奪われる彼女の純潔を、未来から来た恋人が横取りすると言えば聞こえはいいが、やっていることはゴブリンのそれと同じか、一度助けた所を犯している以上、ゴブリン以上にタチが悪いだろう。
だが、やらねばならない。ここで彼女の純潔を奪い、凌辱せねば、世界は滅びてしまうのだ。
「すまない……っ!」
彼は涙を堪えながら謝罪の言葉を口に出し、直後己の拳で持って自分の喉を潰し、一時的に声を出せないように──出たとしても、ゴブリンの声ように意味不明な雑音の羅列にしか聞こえないように──すると、腰を突き出して一気に彼女の処女膜を突き破った。
ブチン!と膜を突き破る感触と、破瓜の血の嫌な温もり、食いちぎらんばかりに締め付け、異物を追い出さんとする膣肉の感触に、凄まじい自己嫌悪を覚えて吐きそうになるが、すぐにそれを抑え込んだ。
そしてそれからほんの一瞬の間を開けて、弛緩していた女司教の身体に力が戻り、口から「ぇ、ぁ……?」気の抜けた声が漏れたかも思うと、
「──っ!?痛っ、痛い!な、なんで、わたし、助かった筈、なのに……っ!?」
誰かに助けられた筈なのに、何かに犯されている事実に直面した彼女は悲鳴をあげ、やだやだと我儘を言う子供のように首を左右に振り始めた。
その姿に更なる罪悪感を叩きつけられるが、ローグハンターはそれを受け止めながら腰を振り始めた。
動かす度にぐちゅ、ぐちゅと潤滑油の湿った音が鳴り、鋭いカリによって破瓜の血が掻き出されてくるが、今の彼はそれらを気にする余裕はない。
「やだ!やめて、許して……っ!ひぐ、いや、やだぁ!あぐ、痛い、痛い、からぁ……っ」
パンパンと音を立てて腰を打ち付ける度、女司教は痛みに喘ぎ、目隠しを涙で濡らしていく。それで透けてしまわないかと心配になるが、とにかく今はやることをやらねばならない。自分はゴブリンと同じか、それ以上の畜生にならねばならないのだから。
じたばたと暴れる縛った手を片手で押さえつけ、黙れと言わんばかりに彼女の首に手を掴み、軽く締め上げる。
「かっ……!ぎっ、ぅぅ……!やめ、やめで……、ぐ、ぐるじ……!」
軽く力を込めただけなのだが、頭に血が溜まっているのか赤く染まり、酸素を求めるように舌が飛び出して宙を彷徨う。
そう、自分はゴブリン以下の畜生だ。今は彼女に傷跡が残らない程度に痛めつけ、徹底的なまでに心を折らねばならない。
覚悟を決めたローグハンターは
その間にも腰を振り続け、破瓜の血を塗りたくりながら胎内を徹底的に痛めつける。
「ひぐっ……!やだ、汚い、やめて、やめてください……!許して、許してくださいっ……」
動く度に全身をかける激痛と、身体を汚していく生温かくぬめる液体の嫌悪感に、女司教は全身に鳥肌を立てながら許しをこうが、ローグハンターは止まらない。
空いている手で彼女の腹を殴り、爪を立てて身体のあちこちに引っ掻き傷をつけていく。
「お゛!?ぎゅ!?ぎぃ!?やめ、やめで……!ごめんなさい!ごめんなさい!許して……!お゛ぐ!?」
どすどすと鈍い音を立てて拳を柔らかな身体にめり込ませ、爪の先で白磁のように美しい肌に浅い傷をつける。
殴る度に膣肉の締め付けが強くなり、引っ掻く度に彼女は身体を揺らしながら悲鳴をあげるが、ローグハンターはそれを愉しむように己に言い聞かせ、悪役を貫き通す。
彼女から抵抗の意思がだいぶ消えた事を察した彼は、両手で彼女の腰を押さえつけると、今度は本気で腰を振り始める。
パンパン!と平手打ちのように鋭い音を広間中に響かせながら、ゴブリンじみた嗤い声をあげ、この状況を楽しむように自分を押し殺す。
「ひぎっ!や、やだぁ……。あぅ、ひぅ……!やめて、もう、ひぐ……っ」
一物で子宮口を押される度にゆさゆさと身体を揺らし、辛うじて膨らみがある程度の胸を揺らすが、ローグハンターは片手で控え目な胸を鷲掴み、わざと爪を立てて揉みしだく。
爪が柔らかな肉を貫く感覚に目を背けたくなるが、今の彼女を直視することが自分への罰だとして、じっと彼女の裸体を見下ろす。
殴打した場所には痣が残り、あちこちに引っ掻き傷があるものの、やはりその美しさは変わらない。時を経ればその美しさに磨きがかかるのだから、今の彼女がああなるのかと感慨深くなる。
だがそんな彼女への愛情を一旦捨て、今は畜生になりきるのだ。
彼女の耳元に顔を寄せ、ゴブリンのそれに寄せた息遣いを聞かせながら、はっ!はっ!はっ!とわざとらしく何かを堪えるように短く切った呼吸を繰り返し、腰の動きを早めていく。同時に一物の中を熱いものが駆け上がっていき、亀頭が僅かに膨らんでその時が来た事を彼女に教えた。
それだけで彼女も察したのだろう。目隠しの下で目を見開くと、逃げるように腰を振るが、既に奥深くまで入り込んだ一物がその程度で抜けることはなく、むしろ子宮口に吸い付いて離さない始末。
「やだっ、やだ、やだやだやだ!やめて、それだけは許して、やめて……っ」
女司教はせめてもの慈悲をローグハンターに求めるが、彼は構うことなく腰を振り続け、トドメを刺すために一旦抜けるギリギリまで腰を引くと、一気に腰を打ち付けて子宮を押し潰すように一物を押し付けた。
同時に堪えていたものを解放し、彼女の子宮に溶けた鉄のように熱く、粘着く精液を吐き出した。
「いやぁああああああああ!!!」
子宮に吐き出される、火傷しそうなほどに熱い何か。
未知の感覚に女司教は喉が割れんばかりの悲鳴をあげ、強張った身体を弓なりにしならせた。
だがローグハンターは離さない。背中が浮こうが構うことなく腰を掴んで離さず、一滴残さず注ぎ込まんと腰を押し込み続ける。
そして長い吐精が終わり、子宮が膨らむ程の量の精液を注ぎ終えたローグハンターが腰を引いて一物を抜くと、栓を失った子宮から精液が一気に逆流し、ごぽりと音を立てて秘裂から溢れ出した。
白く粘着くそれに赤い血が混ざっているのは、膣肉に塗りたくった破瓜の血が精液で洗い流されたからだろう。
「ぅ……うぅ……。やだ、誰か、助けて、誰かぁ……」
それをじっと眺めていたローグハンターだが、不意に彼女の啜り泣く声が聞こえたのを合図に意識を彼女に戻した。
彼女はうまく力も入らないだろう身体に鞭打ち、縛られ、目隠しをされた状態のまま、芋虫のように這っていこうとするが、ローグハンターはそんな彼女の足を掴んで手繰り寄せ、いまだに精液を吐き出している秘裂に亀頭を添えると、今度は一息に腰を突き出して最奥まで挿入。
「ぎっ……!あ、ああ゛ああああ゛ああ゛ああ!!!」
今度は片手で頭を押さえて地面に押し付けつつ、持ち上げた腰を片手で押さえて逃さないという意志を示す。
「やだ、やめて……っ!うぐっ!もう、充分でしょう!?ぅ、あ……!もう、私を汚さないで、いっそ殺してっ!!」
パンパンと音を立てて腰を打ち付けながら、うめき声を交えつつも吐かれる自暴自棄の言葉を聞きつつ、それを無視するように拳を彼女の背に打ち据えた。
ぐちゃりと肉が潰れる異音が鼓膜を揺らし、「かひゅ!?」と肺の空気が口から漏れる音が耳に届く。
げほげほとむせる彼女の声を聞きながら、ローグハンターはすぐさま二度目の射精を行い、子宮を満たす古い精液に新しい分を追加。
「ぐっ、ぅうううううう!!」
女司教も再び射精された事実に涙を流しながら歯を食い縛り、悲鳴を押し殺すが、ローグハンターはそんな彼女の心を折るように無慈悲に腰を振り続け、合間合間に暴力をもって彼女を痛めつけていく。
「ひぎ!?あぐっ、ぎ、ああああああああああああああ!?!?」
そしてついに我慢もできずに悲鳴をあげてしまえば、あとはもう止まらない。彼女の悲鳴は一晩中消えることはなく、喉が潰れてもどこからか絞り出された悲鳴が上がり、暗い洞窟の中を木霊する。
そのせいか、彼女は気づかなかった。彼女の悲鳴に混じり、嗚咽を漏らす誰かがいた事を。
その誰かによって、まだマシな地獄を味わっている事を。
「──ですか?大丈夫ですか!?」
女司教は聞き馴染みのない声を合図に目を覚まし、異様に重たい瞼をどうにか持ち上げ、上手く焦点が合わない中で声の主に目を向けた。
「ぇ……?ぁ……、ここ、は……?」
自分の口から漏れた、自分でも聞き取れない程に掠れた声に驚きつつ、その相手──至高神の侍祭に場所を訪ねた。
侍祭の方も混乱しながらこの街がどこの街なのかを説明し、改めて目の前の女性──酷く窶れ、全身に痣や引っ掻き傷がつけられた女司教の容体を確認。
呼吸はしっかりしているが、まだ意識がはっきりしないのか、青い瞳はどこか焦点が合っておらず、表情には怯えと困惑の色が強い。
だが、何があったのかを聞かねばならない。彼女にとって辛いことでも、彼女の口から聞かねばならないのだ。
そうして彼女に問いかけようとするよりも早く、女司教が口を開けた。
「わ、私は、ゴブリンに、でも、なんでここに……?途中で気を失って……。なら、あの人は?私が見た幻?でも、あれ……?」
ペタペタと自分の身体に触れ、同時に守るように自分を抱きしめながら、なんで、どうしてとわかる筈もない問いかけを自分に投げ続けている。
そんな彼女の姿を見かねてか、侍祭が彼女の傍に両膝をついて座ると、そっと彼女を抱きしめた。
「大丈夫、ここは安全です。貴方は金色の瞳の冒険者様に連れられてここに来ました。その方は貴方の事を頼むとだけ言って、去ってしまいましたが……」
ぽん、ぽんと泣く子供をあやすように背中を叩きながら、努めて優しい声音でそう告げた。
「金色の、瞳……」と彼女の言葉の一部をおうむ返しした女司教は、なら自分が見た蒼い瞳の男は誰だったのかと疑問符を浮かべた。
だが、そんなものはどうでもいい。いや、何もかもがどうでもいい。
女司教は顔を伏せ、嗚咽を漏らしながら泣き始めた。
一人彼女の涙を受け止める侍祭は「とりあえず、中に入りましょう」と彼女の手を引いて神殿の中に入って行った。
そんな二人のやり取りを近場の建物の屋上から観察していたローグハンターは、無表情のまま踵を返し、雑嚢から
やることはやった。あとは彼女が再起し、世界を救い、水の街の騒動でローグハンターの手により救われる。その筋書き通りに動けば、何の問題はない。
問題はない、のだが……。
「惚れた女を強姦して純潔を奪う、か。どこからどう見ても、悪役は俺だな」
彼女の目を治す為とはいえ、随分と遠回しで、大きな博打をしたものだと自嘲し、『隔世状態』になりながら転移の巻物を開いた。
そこに示された座標は未来の王都の地下水道。自分が通ってきた時間の歪みを、そのまま通って元の場所に戻る。
成功するかはこれまた博打。成功しても、岩の中に封印なんてことになる可能性もある。だが、それでもやる価値はある。
自分がやったことの結果を──ほんの少しだけ変わった未来を見るためには、今回の騒動に下す神々の判断を知るためには、こうするしかないのだ。
覚悟を決め、ふーっと深く息を吐いた直後、巻物から放たれた閃光が彼を包み込み、やがて止んだ。
光が止むとそこには誰もおらず、あるのは燃え滓になった転移の巻物の残骸のみ。そしてその燃え滓も風に吹かれて消えていき、痕跡を残すことはない。
彼が未来から来た事を知るのは、そして未来に帰って行った事を知るのは、天上の神々のみだ。
感想、リクエスト等ありましたら、よろしくお願いします。