最初の導入になりますので濡れ場は殆どありません。
始まりの蜜は甘美に
薄暗いダンジョンの中。
普段ならモンスターの叫び声と冒険者の怒声、或いは戦闘音が響き渡るこの空間に、そこにはふさわしくない音が響いていた。
ダンジョンの正規ルートから大分奥まった場所にあるそこから漏れる音は、普通の冒険者なら聞き逃してしまうほど小さく、しかし確かな湿り気を帯びていた。
「じゅる…んぅ……じゅるぅ♥」
「う、ぁぁ……凄いです。アイズさん」
小さな水晶によって照らされる白髪の少年の瞳は虚ろで、上気した頬は赤く染まり、口から零れる吐息は甘い臭いを滴らせていた。
そんな少年、ベル・クラネルの股に顔を沈める金髪の少女もまた、虚ろな瞳を濡らしながら、目の前のモノを一心不乱に舐め回していた。
自身のモノに夢中の少女を見つめながら、ベルは定まらない思考の中でこうなった
きっかけは数時間前、ダンジョン入り口で憧れの存在であるアイズ・ヴァレンシュタインと出会った事だった。
ジャガーノートとの一件以降、ようやく回復した身体を動かすため一人でダンジョンに向かっていたベルは憧憬との出会いに心を弾ませながら声をかけた。
「あ、アイズさん!!」
「・・・ベル、大丈夫だった? ソロで深層まで潜ったって聞いたから」
「えっと、はい。なんとか」
疾風は死んだことになっているため、ベルがソロで深層まで行ったと聞いたらしいアイズに、本当のことを言えないベルは頭を掻きながら頷いて返した。
話題を変えるため、ベルは多少無理矢理に話を変える。
「えっと、アイズさんも一人でダンジョンですか?」
「うん・・・・あ、えっと、ベルも一緒に来る?」
「え?!」
突然の誘い。
アイズからのまさかの誘いにベルの心臓が大きく跳ねる。
「い、行きます!! 連れて行ってください」
ほぼ即答気味に頷くベルは、こうしてアイズと共に深層一歩手前まで潜ることになった。
共にスピード特化型という事もあり、18階層で軽く休む以外特に障害もなく、二人は30層手前まで順調に進んでいった。
「は、早く進みましょうか」
嫌な思い出のある階層だったせいか、ベルは先行していたアイズの前に立ち、足早に進んでいく。
「ベル、急ぎすぎは————」
そんなベルを心配したアイズが、全てを言い切る前に———————
「ふべっ」
ベルがこけた。
警戒を怠ったベルは、足元の突起した石に気がつかず、流れるように地面に顔面を強打した。
ゴンッ と生々しい音にアイズは思わず背筋を振る。
「だ、大丈夫でふ」
幸いにもベルはレベル5。こんなことで怪我をするはずもなく、赤くなった鼻を抑えながら立ち上がろうとして、壁の水晶を掴んだ。
ボロッ と掴んだ水晶が崩れ、周りの外壁も合わせて崩れ落ちる。
目の前の光景に目を見開く二人だったが、ベルには心当たりがあった。
18階層から帰る最中、タケミカズチファミリアの面々と共にいた時にも似たようなことがあったからだ。
「アイズさん、ここに心当たりはありますか?」
「ううん。多分、未開拓領域だと思う」
目の前に現れた未知の空間に、一瞬躊躇いを見せるアイズだったが、心の片隅に沸いた好奇心と「気になる相手にいいところを見せたい」という思いと結束し、アイズの脚を一歩前へと押し出した。
「行こう。ベルは私の後ろに」
それが二人の仲を決定的に変えてしまうとも知らず・・・。
薄暗い通路は僅かに下り坂になっているようで、進むにつれ空気が滞り始める。
明らかに罠の可能性が高いにもかかわらず、二人は無言で奥へと進んで、いや。
奥へと誘導されていった。
鼻腔をくすぐる甘い香り。次第に濃くなるその匂いに、二人は思考を鈍らされ、ただただ匂いの元へと進んでいく
辿り着いた先は小さな広場になっており、楕円形になった空間の中心に腰の背丈ほどの小さな木が生えていて、その木には小さなサクランボのような実が一粒なっているだけだった。
部屋中に充満する甘い臭いはどうやらその実のモノらしく、二人の思考をずぶずぶと奪っていく。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ」
「べ、べる?」
荒い息を上げながら木へと近づいていくベル。
アイズの声すら耳に入らないベルは、まるで操り人形のように身体を引っ張られ、その若木へと手を伸ばす。
「べるまって、だめ」
僅かに残った理性でベルを呼び止めるアイズだったが、すでに遅い。
ベルは膝から崩れ落ちながらも、その実へと手を伸ばし・・・・・・口に含んだ。
小さな咀嚼音が響き、ベルの喉が上下した途端、ベルは咳き込み始めた。
明らかな異常に、アイズはふらつく身体でベルを抱きかかえようとする。
が、
「んぇっ?」
ベルの身体に触れた瞬間、全身を甘い痺れが突き抜けた。
身体の芯がびりびりと痺れ、耐えられなくなったアイズはベルと同じく膝から崩れ落ち、ベルの膝へと前のめりに倒れる。
味わったことのない感覚に腰ががくがくと震えるなか、真っ白になった頭が認識できたのは、酷く淀んだ瞳をしたベルの嗤い顔だけだった。
甘い甘い甘い甘いあまい・・・・・・・・・
まるで脳を浸していくような感覚にベルは思わず口元を押さえる。
ぐちゃぐちゃに溶けていく思考の中、僅かばかりの感情が早く治せと叫ぶ。
震える指先でエリクサーを取り出すが、今度は理性がそれは危険だと囁きかける。
「あ、あぁぁぁぁあ。—————んく」
一瞬の拮抗、勝ったのは感情。エリクサーを飲む瞬間、感情が嗤った気がした。
「ぁ————————————」
その時、自分の中でナニカが創り替わっていくのを感じたベルだったが、もうどうすることもできなかった。
ずれた焦点が戻っていくと、鈍った思考もゆっくりと帰ってくる。どこか熱の溜まった頭を振り、目の前を見ると、そこにはアイズが顔を赤く染め上げて倒れていた。
「アイズさん? 大丈夫ですか」
自身の膝に頭をのせ、お尻を高々と上げた状態で突っ伏すアイズの肩を揺すろうと肩に触れた瞬間。
「ひゃ♥ だめぇ♥」
「!?」
彼女はひどく甘い声でベルを拒絶した。しかし、顔は一切嫌がっておらず、蕩けた瞳を潤ませ、口の端からは涎が垂れていた。
目の前の少女の甘美な表情に、思わず生唾を飲み込むベル。
内から吹き上がる謎の欲求にベルは己を抑え込もうとするが、その紙板のような歯止めを目の前の少女は粉々に砕いた。
「……すん♥。ふふ、いいにおいがする♥♥」
自身の股間に顔を近づけ、より一層甘い声で無意識につぶやく少女に、ベルは自身の中に残った弱々しい理性が消し飛ぶのを幻視した。
「ふぅッふぅッ…アイズさん、もっと嗅ぎたいですか?」
「…えぁ?」
目の前の少女を自分色で染めたい。目の前の少女を、女を、雌を——————
ベルは荒い呼吸を沈めながら、アイズの頭をぐっと自身の股間によせる。
そんなベルの瞳は劣情に染まっており、漏れる吐息は先ほどの果物と同じ匂いがしていた。
ベルの突然の行動に呆けるアイズだったが、自身の鼻っ面に押し付けられた硬いナニかに直ぐに意識を持っていかれた。
革製のズボンをはち切らんばかりに押し上げ、ズボン越しにも伝わる熱量にアイズは思わず感嘆の吐息を吐く。そして何よりも、自身の嗅覚を占領するその雄臭い臭いに脳が焼けただれそうになっていた。
「すーー♥はぁーー♥♥♥」
肺の機能を目一杯使い雄臭さを堪能するアイズの顔は100人中100人が娼婦だと答えるほどに蕩け切っていた。
アイズは無意識に腰を左右に振りながら、目の前の臭いを吸い続ける。
これは雄の臭いだ。強者の臭いだ。お前が屈服するべきオスの臭いだ。オスを覚えろ。番を覚えろ。番を喜ばせろ。
むき出しになった本能がそう囁き、微かな思考を排除していく。
彼女の保護者であり親代わりでもあるロキとリヴェリアによって、最低限しか性の知識を教わっていない彼女は、しかし本能でどうすればいいのかを学習していく。
鼻で匂いを嗅ぐだけだった彼女は、わずか一分後には口をだらしなく開け、全身から雄の臭いを取り込んでいた。
「気にいったみたいですね。今度は直接嗅いでみたくありませんか?」
「はぁ、はぁ、はぁ♥………うん♥♥」
そんな自らの雄の
次回ターゲットは誰?
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