今回のお話にて、現在の舞台におけるヒロインと主人公の関係深化が更に進んで行きます。
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○秦始皇8年(紀元前239年)魏家殺人事件改め事故五日目正午 秦国北部 温泉町
「三番車は二番区画に運べー!」
「間違ってもねこばばなんかするなよー!」
魏家山荘での同家秘宝探索及びに白漂と魏亶の捜索開始より三日後、同地は発見された財宝の処理に追われ、周囲から掻き集められた連座を免れし将兵と文官が財宝の処理に追われていた。
「…はあ、とりあえず…今回見つけた財宝の大半はこれで使い潰されますが、先の連座で大きく悪影響受けた北部一帯の行政網復興とこの地での被害救済、罰金の方はどうにかなりました…。本当にありがとうございます」
「いやまぁ、探し当てたのはうちの人の悪運と友人の意外な才能だからそんな私に言わなくてもいいわよ。最近は秦国内での金銀相場の下落が続いていたから、それを思えばギリギリ払える金額に収められて良かったわね」
そのために大きくなった白漂軍駐屯地本営にある本陣で、同地の名士である魏亶と、あまりの事態に近場で机仕事をしつつも身重だったにも関わらず急ぎ訪問してきた紅華が、互いにこの秦での基本通貨である半両銭と、近年において発行されて流通し始めているその金銀製を摘まみ上げながら会話していたが、それらには額が彫り込まれていた。
それらは白漂達の秘かな後押しで誕生した“計数貨幣”である。
通常、この時代の中華における貨幣は銅貨主体で、金銀も商工業発展に伴い使用されていたが秤量貨幣で価値は地域差が大きかった。
そのため、両替商が発生してコストが増加したり、広範囲を仕切る豪商が利益を寡占化しやすい状況を招き、新規参加者が生まれづらい状況が出来上がって一部による市場支配を招いて国政まで揺らされる事態が発生するようになっていた。
そこで、白漂達は秦での平均的な金銀相場を基準として計算し易い十進法に基づいて金銀貨幣の発行を推し進めたのである。
幸にも、北部や西部への進出に比例した西域との貿易拡大に伴う金銀流入量の増加と、それに模範を取った南方進出に伴う金山銀山の開発拡大で貨幣製造の為の原資には事欠かなくなっていたこと、元々未開地からの開拓で始まった秦では貨幣発行権は元から国家が握っていたので移行は他国と比べて容易であった。
一方で、その結果として秦国内では金銀価値下落とインフレが進んでいたので、此度の逮捕者大発生とそれに伴う北部行政再建費用、それに関わっていた分家からの連座による罰金を科せられていた魏家宗家には割とギリギリのタイミングであった。
「…それにしてもいいの? 金銀財宝の大半は此度の身内の失態への釈明の為の国へ返金という形にこの北の地での復興のために使うなんてして…?」
「あれだけの財貨…私の手には余ります。幾らこの国でも女性であれだけ相続するのは難しいのもありますし…。それに、私が持っていた所で良からぬ邪心で人生を壊してしまう人が生まれるでしょうから…。それに、本当に守ってほしいものをそちらに守ってもらえるようになったのですから。無論、人手不足は私も学者友人の伝手で協力しますから…」
そう言った世間も考慮して此度発見された遺産の処理について話を進める紅華と魏亶であったが、やがてそれと関係しつつも公人としてではなく女人の色が強まってくる。
「…そのために、例のお話…ご了承していただけませんか?」
「…私達もあなたとその家には昔からよいしょし合ってるし、その方がこちらとしても都合が良いし…あなたがくだらない事を考えるような女性でないのは知ってるけど…、あなたはあんな人で良いの?」
羞恥心を生じさせつつも、それ以上に女性としての愛欲からくる朱色で頬を染めている魏亶に、紅華は同じ女性として共鳴を覚えると共に嫉妬と心配の念も強めて問い直す。
「…文学で生きている者としてこういうのは微妙ですが…、言葉では言い表せませんけど…貴女と同じく…あのような人だからでしょうか…?」
「…ええ、そうね…」
その完全に少女ではなく女性として見るものを惚れ惚れさせる薄朱色を添えた情愛を求める魏亶の顔に、紅華も困った風にしつつも自身を深く占める存在を共にする女として深い理解を示す微笑みを浮かべていた。
「…けれどね、あの人とそういう関係を結ぼうというならそれ相応の準備が必要よ魏亶さん?」
「覚悟はしているつもりです。あのお立場ですから近場に侍るのなら最低でも自身の身を守れる程度の力量は必要な事も…。そしてーーーーー…い、今のお立場からして…よ、夜の方も早急にー…馴れていかなくてはいけないこともーーーー…??」
その上で続けられた紅華の問い詰めに、魏亶は始め慣れた余裕を感じさせる微笑みを返しつつも、直ぐに途中から齢相応に赤面した表情に変わるが視点が虚ろ気味になっていき、やがてパタンと長椅子からフラリと転げ落ちてしまった。
「…あー、魏亶さんわからなくはないけど想像くらいでそんなになったらとても持たないわ…っ!?」
それに始め紅華は羞恥心からくる卒倒だろうと思って介抱しようと手を伸ばすが、魏亶の赤くなった頬に触れた瞬間に手がビクッと震わされた。
○秦国北部 温泉町
「…それでどうだ? 体の調子は?」
「…もう腹痛は収まって身は元通りに戻ったよ。鍛錬でもいつも通りに動かせるし。ただ………“ある一点”を除けばね……」
魏亶の身に何かが起きた頃、先のテラス崩落及び堤防決壊事故を受けて、山荘を利用して設けられた野戦病院の一角として改装された高級旅館客室改め診察室で、扁鵲は白漂を診断していた。
「…とりあえず薬と今日これから行う以外の触診は試してみたし…、もう身内にもせっつかれている頃合いだから…早速試してみるか。着替えるぞ」
一旦、二人は話を切り上げるとそれぞれの間をカーテンで仕切って互いに相手の目から遠ざかり、数分後に仕切りが外されると二人の格好は一変していた。
『…全く、お前という存在は心身共に女の敵…私が元々居た世界なら間違っても“女王騎士”にならせてはいけない男だな…』
カーテンを外されて相手の男を見やる扁鵲はやれやれという風に頭を掻きながら白漂が前世で話していた主要言語でそうぼやくが、今現在の彼女の格好はそれから説得力を奪い去るものをしていた。
その身は白漂の前世においても長躯であることを美点に組み込む女性らしい豊満さと軍医として戦場も渡り歩く筋骨が調和した身であったが、白漂の記憶にあるのと同じ長裾の白衣は前が大きく開かれて、彼女の知性に卑屈さを生じさせないながら男を幻惑する黒の繊細なアルファベット風刺繍が施されたマイクロショーツと同色のガータベルトストッキングしか付けられておらず、加齢による緩みを感じさせない張りのある豊満な乳房の先端と足の付け根の陰部しか辛うじて隠せていなかった。
『…いやねー、今の扁鵲を見れば…あの怪しいキノコを食べてなくても男ならだれでもこうなると思う…』
それを椅子に座っている状態で見上げている白漂は生まれたままの姿であったが、その普段から常人を悠に凌いでいる肉の大業物は、全身から血を貪欲の集めているかのように禍々しくも痛ましい血管が無数に走らせながら更なる膨張を見せていた。
今現在、白漂は魏亶と共に遭難した際に食した謎のキノコを食べた事による体調不良、特に異常勃起の治療のために扁鵲から特別治療を受けようとしている最中だった。
『…ていうかそういう扁鵲も僕が相手で良いの?』
『私は別に弟子たちで優秀なのが育っているから彼らに譲ってもいいんだが…、当の本人達からせめて血を分けた子を設けて血筋を絶やさないようにしてほしいと押し通されたんだ。今までどうにかはぐらかせてきたがもうそれも出来そうにないしな。かといって結婚して縛られたくないし、仮にそうしても今のこの齢にこの中華ではせいぜい年寄りの後妻が関の山だろう。そうなると老化に伴い弱ってくる精子とかで上手く出来るかも…、もしできたとしても子供が弱い体で生まれるかもしれないから可哀そうじゃないか。だったら少しでの良い男の遺伝子を分けてもらう方が良いし、お前との子と言う事にしておけば煩さが減るからな』
『…こんな時でも医者としての性分が出るんだね扁鵲…?』
男としての情欲もしっかり覚えつつも相手の言動から疎外感をも感じる白漂だが、その扁鵲に目線を合わされて首に手を回されて顔を間近に寄せられると、彼女の瞳から確かな情愛と謝意の色を読み取る。
『…言っておくが私はお前が考えているよりお前に女としての情も抱いているつもりだ。お前との子なら欲しいという気持ちに偽りはない。険水での解禁には私も話を通して乗せてもらってるからな』
『…ああ、それは…これを直に感じればわかるよ…』
扁鵲改め扁鵲は白漂を椅子に座らせると、その雄々しくそそり立った男根にゴム風素材で包まれた指を這わせていく。
『……んん、あの晩から触診を重ねてきたが…今日のはさらに増して硬さと張りを増しているな…。女と寝ていないのは確かなようだ…』
『よく調べる前は幾らなんでもこの状態で女の子と下手に同衾したら貧血を起こしかねないと言ったのはそっちだろう。まあ、何人か頭ではわかってても体が我慢できずに忍び込もうとしてきた子がいたから危なかったけど…ん…』
医者故に扁鵲は視覚と感覚で男根には慣れているので動きもそれは見えていたが、やはり思いを寄せ合っている男である白漂が相手だとその頬には薄っすらと朱色が浮かんでおり、手の動きにも労わる様な愛情が籠っていた
暫くそうして先走り汁が十分分泌されて亀頭と指の間に粘液の橋まで出来るとようになると、扁鵲が一旦白漂から身を離し、豊満な胸を机上に預けて白漂目掛けて突き出した尻に掛かっている白衣をたくし上げ、その下で秘かに分泌していた蜜で濡れた女陰をクロッチ越しに晒しだした。
『…さあ、私の女の奥にある…無防備な卵子に…思うがままお前の精子を植え付けてくれ…』
『排卵日かどうかはまだわからないんじゃなかったっけ?』
『心配するな。私やお前が元々前の世界と違ってこの世界は魔術などマナを扱う技術は使えないが、こちらで長年に渡り取ってきたデータをもとに周期表を作り上げられた。今の私ならお前のその濃い精液だと一発で妊娠させられるさ』
そして、女としての情欲をもはや隠さなくなった淫靡な微笑みで、壁の一角に張られているカレンダーとその印を指さしつつ、扁鵲はその黒きクロッチをずらしてその開きつつも間に淡いピンク色の薄膜に包まれた女陰を曝け出した。
『大人ぶってるけどこの世界ではまだ男は知らない体だね』
『当たり前だ。お前と違って身を安売りする趣味はない。御託を言う暇があるなら早く腰を動かせ。お前はお前が思っている以上に求めてくる女が多いからな。いつ邪魔が来るかわから…あ❣』
我が身がまだ生娘であることを指摘されて扁鵲は眉を顰めるが、その直後の足の付け根よりプチっとした小さな痛みを添えてグワっと押し広げるような甘い圧迫感が立ち上ってきた。
『…んーーー、これはあまり痛みが生じてない方だね。締め付け方は生娘らしいけど…』
長年に渡る激務で摩耗していたらしい扁鵲の処女膜は、白漂が突き込ませてきた亀頭であっさりと破られ、彼女の脳には小さな鈍痛しか届けず、逆に初めて侵入してきた男根に対する驚きで膣は戸惑いつつも甘い感覚を呼び起こされてぎこちないながら雄の証しに纏わりついてきた。
襞肉は概ねビクビクとした震えを男根に伝えているが、所々で強く吸いつくか逆に怖がって避けているような浅いそれを感じさせており、白漂は却って嗜虐心を刺激されて腰を処女に対するものとしては早い動きと深度で腰を動かし始めた。
『んんんんんん❣❓ ひょ、ひょおおう❣❓、そ、そんなはじめからこんな…強す…ううううぅぅぅ❣❣❓』
自身の子宮からズンッと穿ち抜いて無理矢理甘い衝撃を流し込まれる感覚に、まだこの世界での身は処女であったばかりの扁鵲は随喜の涙を流されつつもそれへの慣れなさから哀願に近い声音で振り向くが、そこで白漂に手を引かれて強引に身を寄せられて嬌声を唇ごと彼のそれで塞がれてしまう。
『…扁鵲、匂いに集中して』
『…あぁぁぁ❓ な、何を言ってぇ…!?』
そして、愛欲に駆られた嗜虐心の笑みではなく真顔に戻った白漂の言葉を聞かされ、扁鵲は始め戸惑うが、直ぐにまだ遠くからだが聞き覚えのある匂いが近づいて来ているのに気付く。
『…どうして此処にいるのか、ここ目掛けて近づいて来てるかは知らないけど…、一旦中断する?』
『…………』
それを持って白漂が突き付けた選択肢に、扁鵲は理性による葛藤に苛まれながらも今世で再び目覚めた雌の性で尻肉がコツンと彼の腰に自然と突き出されてしまう。
『…早漏よりも早くなるけど、君を生殺しにするのは気の毒だからこの一発で一通りすっきりし合おうか…』
『ああ…んんん❣❣』
そして、二人は互いの唇で言葉を塞ぎ合うと速度と強さを乗せて互いの腰を打ち合い出だした。
白漂の男根は扁鵲に痛みを与えないギリギリのさじ加減を保ちながらも、その精経験から膣内で性感が鋭い場所を容赦なく突いて穿りだした。
『ンンンンンンンンンンン❣❓』
それは女性に自身の形を丹念に染み込ませていく労わる動きではなく、女を極みに達させる事のみを優先する動きで、自身の胤を一撃で付けるための力強さがあった。
当然、扁鵲は勢いよく突きこまれ続ける腰でその豊満な美白に包まれた尻肉が紅く染まらされ、部屋の外まで響くだろう嬌声を上げさせられてしまう状態にあったが、唇を白漂に塞がれて舌まで激しく嬲られて無理矢理抑え込まれてしまっていた。
(…まだ動きは拙いが…扁鵲の“医者”だからこそ培われた肉体に反映された…強い締め付けが生じて来たな…)
その扁鵲の脳内を襲う快楽による濁流でほぼ消滅した思考とは違い、女体は混乱からくる強張りが抜けて代わりにギチギチとした強い膣圧が生じてきた。
それを白漂は男根で急所同然に鋭い性感を突き続ける事でより強めさせ、一体感と摩擦を強めて愛液もより分泌させ、自身の陰嚢へ振り込まれる快楽を増加させて噴火を早めさせていく。
『んんんんんん❣❓ んんーーーーーーーーーーーーーーーーー❣❣❣❓❓』
『!!』
そして、それらの動きが始まって数十秒後、今までイカされ続けていた扁鵲の身は本日で最も強き極みに突き動かされて意識を失うまでに至らされ、それで生じた男根を引き千切って消化せんばかりの震えと締め付けを生じさせた彼女の胎内に、白漂は遠慮なくその白濁の胤を噴火の如き勢いで注ぎ込んだ。
「…大変よ扁鵲先生! 魏亶さんが急に高熱を出してそのまま倒れちゃったの!!」
「何だと? まず寝台に乗せろ」
それから数分後、身重にも関わらず魏亶を背負った状態で紅華が勢い良く扉を開いて診察室に現れるが、扁鵲はそれを先程まで情事で狂わんばかりに善がらされていた事など感じさせない真顔で迎え入れた。
ちなみに、その様子を寝台の下より盗み見ている影が一人いた。
(……何で紅華が此処に…? あ、漏れ出てる…)
紅華がこの診察室に来るまでの間に、その接近に気付いて絶頂で意識を失っていた扁鵲をいつもの格好に着替えさせながら色々裏技を用いて無理矢理叩き起こしていつも真顔に戻させた白漂で、今は彼女に時間を取られたせいで間に合わず裸体のまま自身の衣服を持って寝台の下に潜り込んで隠れ、扁鵲の足を伝って床に零れ落ちてきている自身の子種汁を見ていた。
○秦始皇8年(紀元前239年)魏家殺人事件改め事故五日目深夜 秦国北部 温泉町
「………うーーーーーむ…まだ収まってない…」
魏亶の急な病が生じた日の夜遅くにて、高級山荘を利用して設けられた野戦病院の病室の一角で、白漂は病衣越しながら自己主張を続ける愚息をペチペチと叩いていた。
(怪しいキノコ食したせいもあるらしいけど…2、3日くらい女の子と通じ合わなかったくらいでここまで昂るとは愚息め…。一発だけとは言え扁鵲にあんな孕んでないとおかしいくらいの量を注ぎ込んだのが昼間なのに…。仕方ない、許可は貰ってるし…早い子はもう限界も来てるのが何人かいる頃合いだし呼び寄せて静めてもらおうか…?)
精気が何時にもまして有り余ってる愚息の対処に、白漂が溜息を吐きたくなりつつもそれ及びに夜にお預けを喰らわされている女性も宥めるために動こうとしたその時、彼が泊っている部屋に聞き慣れた足音が近づいてきた。
「…夜分遅くになるけど入るわ」
「邪魔するぞ」
「………」
白漂の了承も得ないままに扉を開いて部屋に現れたのは、その正室である紅華と白漂軍医療責任者扁鵲に、その二人に肩から支えられている状態の魏亶であった。
「…昼間に足音を聞いて驚いたけど…何で君が此処に?」
「貴方達も巻き添え受けた今度の事件でここ北一帯から相当な数の役人が流刑されることになったから、その穴埋めのために近くの保養地で療養してた私も増えた机仕事の一環でここに寄らなくてはいけなくなったのよ…」
「いや、そんな人を疫病神みたいに扱われるのは理不尽だけどその愚痴言いたいならまだ理由はわかる。だが…何故、その二人まで…?」
「この子の様子を見てみろ。昼間の高熱は大分退いたが…今度は別の問題が生じている」
「……う…ぁ……」
扁鵲が空いている病床に寝かしつけた魏亶は昼間にて診察室に運び込まれた時のような汗だく状態には無かったが、肌は薄っすらと紅潮していて染み込んでいるような汗に覆われて、静かながら苦悶を宿した寝息を立てていた。
「…吐いた物や財宝隠し場所に残っていたキノコ類を調べてみたら、どうやらこの子も量の少なさから効くのが遅かっただけでお前と同じ症状になったらしい。とは言っても戦場で阿保みたいに鍛えられてるお前とは違って令嬢育ちだから…まーその辺のよりかは丈夫らしいが…、半端に体力があるせいで上手く寝かしきれてない。更に薬も効きづらい体質のようだからお前さんの力を借りに来た」
治療用の道具や薬湯の準備をしながら扁鵲は魏亶の容態を解説していき、その最中にて紅華が虚ろな表情で意識が判然としていない魏亶の上体を起こして彼女を白漂と向き直させてからこう言い放った。
「漂、魏亶さんも私達のように貴方の手で助けてあげて」
そう語る紅華の瞳は清流みたいな環境で純粋培養されたものによる薄い澄みではなく、これから起きる事を見透して受け入れ、周りと自身の縁を踏まえた女の覚悟を示す光が宿っていた。
入る事には入りましたが、ここまで長々と書いてやっと入り口の部分です。
次回から、魏亶で皆様が待っていたあのシーンが本格的に描かれる予定です。