○秦始皇9年(紀元前238年)初頭 中華北東部 燕国 某港湾都市○
「…よし、良いぞ。今この時間帯ならおたくら密航者でも大丈夫だ…」
咸陽で正月の式典が開かれていた頃、燕国の港の一つに大型船が停泊してそれからある一団が上陸していた。
中華の辺境に位置して且つ秘密主義で鎖国体制を取っている燕国だが、史実と違って利益幅が大きい東海貿易の影響で同国海岸には検査がありつつも大規模な港湾都市がいくつか存在しており、その内の一つより彼らは裏から手を回して密入国に成功したのだ。
「…ふう、今回も密入国と趙北部との秘密連絡は上手く行きそうだな…。代わりにこの少人数となってしまったが…お前もいいのかここまで来て…?」
「仕方ないだろう。李牧様が動けない以上は私があそこの皆を話して回って繋ぎとめるように動かないと…」
彼らは身持ちが分からないように帽子やフードで姿を隠していたが、その内の一人は出港する前のそこでの借り家の地で偶々聞いた楚の貴族達の不穏な密談の内容が気に掛かっていた。
『彼等との関係を無碍にすると僕と今居候してる趙のあいつのお爺ちゃんが武霊王と当時の単于を殺して仲良かった二ヵ国を近年まで続いてた潰し合いに走らせた真犯人だってことがバレちゃうでしょ』
その言をその者は必死に虚言か冗談の類だと自分に言い聞かせるが、どうしても頭の中から消える事は無かった。
「おい、聞いたかー?」
「ああ、匈奴の話だろ」
「?」
だが、そこでたまたま横を通りかかった港湾労働者たちの噂話がその人物の疑問を更に深める切っ掛けの一つとなる。
「…匈奴の今現在の頭曼単于だけどよー。もうマジで先が長くないみたいだなー」
「あー、それで現在の単于の地位を屠各種が継いでから病気を表向きの理由として中心から遠ざかって、先の雁門の戦いにも出ていなかったあいつが動き出したって…」
「…!?」
その噂話が彼ら密航者たちを北の大地と北中華を広範囲に巻き込む大乱の参加者に組み込んでしまうことになる。
○秦国東北部 某街道○
燕国の港に南方からの密入国者が入港し、咸陽で昌文君が不審な報せを聞いてから数週間後、その件の地に向けて白漂達は軍勢を連れて猛スピードで北上していた。
「…おい! 後ろと結構離れて来てんぞ! 大丈夫かこれで!?」
「構わぬ! ここは前線からも離れた主要街道だから大規模な敵襲の心配は要らん! 今は白漂様が北の地へ帰るのを間に合わせるのが先決じゃて!」
その先頭で信が疑問を上げているが里甲が答えて静かにさせる。
それだけ、今現在彼らを咸陽から走らせている理由は大きかったのだ。
「…まさかこれまで対趙戦へ戦力を集中できなかった原因である
その先頭を行っている白漂は個人的には咸陽での正月式典参加を名目にした久方ぶりの長期休養が潰されたことに個人的にはショックを覚えていたが、それ以上に将としてこれから自身が関わることになる北の大政変に対する思考に脳と意識の大半が費やされていた。
白漂達の咸陽滞在最後の日に、秦の北部戦略では趙と共に難題となっている
前々より密かに弱体化が進んでいた所で雁門での大敗で盛大に後押しされ、それを遅れさせるしか出来なかった頭曼が亡くなれば、当然その衰退は加速するのは必須であり、それは国境を接している秦には攻め及び引き抜きには好機である。
だが、同様の事は同じく
「…あ、あいつら…もう既にここまで…!?」
その猛スピードで北進している白漂達の姿を、街道より見下ろせる山腹より例の燕の港湾都市に上陸して同国から秦へ密入国してきたあの一団が見下ろしていた。
「案ずるな。こうなればむしろ俺達にとっても好都合だ」
それに不安げな表情を見せる一人を、銀髪の面貌は整っているが酷薄な雰囲気を感じさせる青年が窘める。
「…今回起きる戦争に乗じて…最低でも秦の力を半減させに掛かるぞ」
「「「「「!!?」」」」」
そして、青年が放ったその宣言に一同は驚愕の意を示した。
「…ん? 嫌な視線をあの山から感じるな…む?」
一方、盗み見されている事に勘付いて彼らがいる山に視線を向けかけた白漂だったが、そこで進んでいる街道の進行方向先より早馬が護衛付きで見えてきた。
「急報ー! 急報ー! 白漂将軍は何処におられるかー!?」
「ここだ。何があった?」
「け、今朝の方に朔方城に彼方から使者が来たのです! それで伝えられた内容はこの書簡の方に…!」
その表情と雰囲気に只ならぬものを感じた白漂は早馬の伝令より受け取った書簡を即座に読みだすが、それには彼に両眼を見開かせる内容をしていた。
「…どういう事だ?」
「漂、どうかしたのか?」
「貂、これを幹部以上で直ぐに回し読みさせて」
「え…何が書かれ……………て!? え、こ、これは…!?」
「更に速める。水軍で黄河を遡らせている歩兵団を率いている面子にも鳥で報せて。咸陽にも同様だ」
「は、ハハァ!!」
白漂はその内容に静かだが深い衝撃を受けて更に思索を続けつつ行軍を速めさせた。
「…報告通りに連中は耳が速いな。こちらも急ぐぞ…!!?」
その変化に銀髪の男と一団もまた馬を走らせようとするが、そこで人のものでありながら人とは別格の声量を持った咆哮が背後の山より彼らを震わせてきた。
「…!? な、何だ…あの叫び声は…!?」
「ま、まさか…この声はほうけ―――」
「直ちにこの場を離れよ! 先の咆哮で奴らが幾つか小隊をこちら側に差し向けて来たぞ!!」
「―――うっては、ハハァ!!」
その咆哮に一団は驚き戸惑うが銀髪の男達は森の中へ姿を消した。
○秦国中央部 王都咸陽 王宮○
「…お、おい! 北の同じ方角から伝書鳩がやけに来ているぞ!」
「な、内容はどうなっておるのですか…!?」
「こ、これは…何が起きて…!?」
白漂達が北の地より受けた報せは鳥で翌日の王都にも直ぐに届けられ、担当官達はその内容に大きな驚愕と同時に困惑を覚えていた。
「な、何が書かれておいでなのですか!?」
「と、とにかく大王様方にご報告する! 軍総司令含めて重臣の方々も朝廷におられるはずだ!」
「ハハァ!!」
直ちに担当官達はその場から駆け出した。
「む、な、何だ!?」
「今は北方問題で会議中ぞ!」
「も、申し訳ありませんがその北方からの急報なのです!」
「「「「「!!!??」」」」」
その担当官の急な参内に朝廷に集う者達は驚きつつも叱りつけるが、担当官達が持ち込んできたその北からの報せは彼らもまた驚愕と困惑に落ちらせるには十分過ぎた。
「「……………………」」
その中で驚きを大きく示していなかったのは、顎髭を余裕綽々と撫でている呂不韋と、それに最初から気付いている嬴政だけであった。
○秦国北部 朔方郡 朔方城○
「濯句より歩兵団が到着しました!」
「姚確と捻戯からの兵団は第二十三区画に回せ!」
咸陽に北からの伝書鳩が届けられて数日後、白漂達が帰還してからも朔方城は多数の軍勢とそのための物資が行き来しており、喧騒は夕方になっても絶える気配を見せなかった。
「信、そっちの皆も集まり終えたみたいだな!」
「ああ、もう集まっている軍の7割が既に北に向けていつでも出陣できるようになってる!」
その中には白漂達が朔方に戻る道中で黒羊方面より合流してきた蒙恬の姿もあった。
「蒙恬様! くれぐれも到着して早々に女性を口説こうとしていた昼間のような真似はなさらないでくださいませ! これから向かう先は我らにとって殆ど未体験の戦場ですぞ!!」
「わ、わかってるよ胡漸爺、そんな夜中に大声を出さなくても―――」
「あ、お三方ー気を抜くのは禁物だけどどうやら戦にならない可能性の方が高いらしいわよ」
当然、その場の空気は緊張下で張り詰めていて蒙恬達も普段のちゃらけた雰囲気は薄れていたが、その真面目な空気にステラが一石を投じてきた。
「―――お…え、どういうこと?」
「情報部の人から聞いたんだけど、どうやら向こうの方からねー…」
「「「「「…………はい!!!??」」」」」
そして、ステラの口から話された続きの内容はこの場に集っていた者達の大半の虚をつく内容であった。
○中華北東部 燕国西部 対匈奴前線某城砦○
「何ぃ? 向こうから使者が来ているだと~?」
蒙恬達が困惑の表情を浮かべさせられていたのと同じ頃、秦とは正反対に位置する燕の西側国境の一角にて梁魁も同様の反応を示していた。
「ああ、向こうから使者も来ていて既に王都と話を始める約定は付いているようだ。咸陽にいる外交官達から届いた鳥の報せで既に秦側も概ね同意らしい」
それに対し彼に比べて頭身は当然劣るが、この時代の女性の中では背が大きくてキリっとした面貌を持つ女性が受け答えていた。
「じゃー、具体的に連中はどういう内容を持ちかけて来てんだ?」
「細かい調整はまだだが内容は概ねこうなっている。鳥で既に送られてきた内容はこれだ」
女性から渡された伝書を魁は読み進めると困惑の色を更に強めていく。
「……はぁ、これって体面とかなんとか取り繕うとしてるが…ほぼ…」
「…どうやら西側のあの男による実質的な東西分裂状態が、今回の重病によって内戦にまで悪化しそうな状況らしい。この際に信頼できない外縁部は体よく斬り捨てて負担を減らし、西側の奪還に注力したいということだろう」
女性の推測に梁魁はハッとした表情を浮かべてある名を口にする。
「…レベロントのおっさんか」
「ああ、屠各種が単于の地位を強引に継いでから病気を理由に西側で静まり続けていた連中が、今回の重病の件で暗躍しだしたようだ」
「…きな臭えな…」
この時、梁魁は今年の北の大地で起きる、後の世界史においても最も複雑怪奇なものの一つと称される大事件の臭いを感じ取っていた。
○秦国北部 朔方郡 朔方城 内城○
(…色々怪しいけど、まさかこんな流れになるなんて…)
燕から秦へと戻り、夕日が沈んで夜の帳が深くなった時間帯でも、人や物資の往来は日中に比べて少々小さくなっただけで続いている朔方城の内城にて、白漂は北から送られ続けている情報で黙考しながら廊下を歩いていた。
(…王位を継ぐ家系が変わってから生じていた内部対立が雁門での大敗を切っ掛けに深化したというのは前々より聞いていたけど、当代がもう政務に望めなくなるまでに後先短くなったからこれを機とした外部による侵攻を恐れて、この際に維持できない部分は切り離して西側に位置する前王家派の討伐に集中したいというのは現実的にあり得る。だが、妙に何かが引っ掛か―――!?)
だが、その思考の海にあまりにも深く入りすぎていたためか、白漂はある部屋の前を通りかかった所で、そこの扉が勢いよく開いて飛び出てきた敵意は無いが余裕のない剛力を宿した何者かに反応する暇もなく掴まって引きずり込まれてしまう。
「―――あ………って君は…?」
「…う~~~~! うぅ~~~~~……!!」
そのままの勢いで扉を閉められて星明りと月光だけが頼りの室内のベッドへ引きずり込まれた白漂の上に覆いかぶさってきたのは、唸り声こそ挙げているが頬が紅潮しきって身が情欲からくる汗と震えで覆われているマルタであった。
「…って何でそんな風になってるの?」
「わかんないわよ…けど、何故か…王都にいた頃からなり始めて…今じゃあここまで身が貴方を欲しくなるまで飢えだしてるのよ……!!」
(……あ、そう言えば…)
今現在の愛欲が抑えきれていないマルタの様子に白漂は咸陽での出来事を思い出す。
数週間前の咸陽での滞在中にて、マルタは城下町の飲食店で再びカルチャーショックからくるゲロネタで周囲を騒がせたが、そこでほぼ同時にスカウトマン相手に喧嘩腰で絡んできたそっくりな宮女である球泰に間違われて、王宮の使いに捕まってそのまま彼らの目的地である咸陽での白漂の別館に連れていかれた。
それから館に戻された後でそっくりさんの宮女で自身に間違われて白漂兵に縛られて連れ込まれた球泰と邂逅したのだが、その際にお互いの主君である白漂と嬴政に対し、そっくりさんと比較して自身の主君に対し非常にムカつく感想を抱いてしまったのだが、それを当の主人二人には見破られてしまっていたのである。
その結果、上司二名は秘かに彼女らの食事には健康や滋養に良いが強い媚薬も兼ねている食材を秘かに回しつつ、伽からは遠ざけるという非常に陰険な仕返しを行ったのであった(周りには妊娠している事や日々の働きを考慮しての気遣いや秘かな褒美だと強引に押し通した)。
白漂はその事を、今現在の欲情が耐えきれないレベルまで達して発情しきった肉食獣の如きマルタの姿から思い出すが、それを遮るように下半身から慣れ親しみつつも飽きる気配が無い甘く痺れるような感覚が立ち上ってきた。
「…はむぅぅぅ❤️ じゅぷゥウウウゥウ…❣ ちゅうウウゥ…❣」
白漂が思い出していた間に、マルタが彼のベルトを緩めてボトムと下穿きを降ろさせ、まだ血が集まり切っていなかった男根を咥えて口淫で責めてきたのだ。
亀頭をアイスクリームを舐め溶かすように舌で嬲ったり、敏感なカリ首に歯を立てて穿ったり、裏筋に吸いつくようなキスをしてメキメキと血を集めさせていく。
「…ぷっはぁぁぁ❣ ああ…バビロンの塔の如き背徳の証しがァァァ…❣ は、早くぅぅぅぅこれを…お…あっはぁぁぁぁ❣❣」
そして、血を集めきってドクンドクンと心臓の如く血管を幾重も浮きだたせている男根の雄姿を、マルタはある時間軸の後世で書された大淫婦の如き朦朧としつつも愛欲で濡れ切った瞳で確認すると、即座に口を亀頭からキュポンと離してその上に跨り、既に大洪水状態であった淫靡な肉鞘を勢いよく降ろし、瞬時に下ってきていた子宮口まで達させた直後の早々に久方ぶりな忘我の極みに達した。
「…………………」
一方その頃、マルタが白漂を引きずり込んだ場所とは別の内城の一室で、一人の女性が地図や地理書の類を読み漁りながら寝台の上に腰を下ろしていた。
女性は明るいレンジ色のショートヘアーをメタリックオレンジカラーの髪飾りで彩り、曲線美を描く長躯には薄いオレンジ色で大部分が透けているセクシーなネグリジェを纏わりつかせていた。
(…今宵の夜伽は久々にサシで私が出来るくじを引きぬけたから、まだ時間があるから別に支障はないんだけど…何か他の子に先取りされた感じがするわね…)
その女性とは、予定上では今宵は白漂と二人きりで睦言を楽しめられるはずのナミであった。
「…ふぁアアアァアアアァアアアァアアアァ❣❣ またイクゥ❣ イッぐううゥウウウゥウううゥウウウゥウうううううううう❣❣」
ナミが不審を覚えてから数十分後、マルタは仰向けで寝台に寝ている白漂の上で腰を激しく振りたくり続け、今もまた絶頂に達して背がおれんばかりに仰け反っていた。
それを楽しそうに見上げている白漂の身はマルタから撒き散らされた汗に涙や唾で濡れ切っていて、二人の繋ぎ目もまた溢れ続けている愛液で大湿地状態と化していたが、ある一点でマルタは不信を覚えていた。
(……ま…た…私だけぇ…❤️ な、何でぇ…まだ種がァアアァ………❣❓❓)
マルタが舌をだらしなく白漂に向けて降ろしながら唾液を滴らせているのに対し、彼女の胎内に収まり続けている白漂の男根が一度も暴発していなかったのだ。
それ故に、マルタは自分だけ極みに達する度に強まっている子宮の子種に対する飢えが強まっており、体力だけが削られていっている状況と重なって焦燥に似た朦朧を強めていたのだ。
マルタが極みの余韻に引かれていってその事で疑問を強めようとしたその時、充血して突き出ている敏感な乳首に白漂がクリっと爪で摘まんできた。
「ヒァ❣❓」
「マルタくーん? 君さーこの前の咸陽行きでーそっくりさんの球泰さんや大王様と顔を合わせた時にさー、なーんか不躾な事を考えたりしなかったかなー?」
結合部分に全神経が集中されていたマルタに乳房へのその刺激は不意打ちとなり、ビクッと震えて意志力がさらに弱まった所で白漂は彼女を言葉責めしてきた。
「…な、何のこと…!?」
「あーら、惚けるのなら~今日はこの辺にして~今夜話す予定がある子のところへ僕は行こうかな~~~♬」
「な、何ですって…えぇぇああ❣❓」
その内容にマルタは始め惚けようとするも、快楽で意志力が弱くなっていたその女体から男根が徐々に抜かれ始めると呆気なく陥落させられてしまう。
「ま、待ってぇぇぇ❣ い、言うからぁぁぁ…❣ あ、あの日いぃぃぃぃ…お、王様を始めぇ見た時いぃぃぃ…❤️ 貴方よりぃあの方の方がァキリッとしててかっこ良かったなぁぁぁぁぁって思っただけでぇ❣❓」
子宮にまだ本能で求めている子種汁を注いでもらえない状況で今宵の閨が終わりそうになっている状況に、マルタは戦場で死に直面した時のような悲痛な危機感を覚えて呆気なく咸陽滞在での不敬な心象を口にするが、そこで白漂に身を掴まれて姿勢を入れ替えられ、勢いよくキュポンと男根を胎内から引き抜かれてしまう。
「…そっかぁぁぁーーーー…、 マルタって内心では僕の事頼りないって思ってたんだぁぁぁ…。じゃーそんな僕がー君の子の父親になるなんて気が引けちゃうな~。心苦しいけど君とその子の将来の為にも~もう関係はこれっきりにしようかな~~~? も~萎えてきちゃったよ~~~」
「ふぁああ!? そ、そんな何を言って…!?」
それからテキパキと衣服を着直して部屋を後にしようとし始めた白漂に、マルタは死刑執行を逃れようとする罪人の如き必死な表情でその身に抱きついて止めようとするが、そこで白漂は己が側頭部より二本一対の獣の角が生えている姿を彼女の眼に幻視させる小悪魔的な条件を言い放った。
「…あーー、もしもマルタ君がー誠意ある姿勢を示してくれたら~僕の愚息も元気取り戻すかも~」
「せ、誠意…?」
「寝台の上で大きく足をコイネーにあるVの字みたいに開いて~、“どうか此処に貴方の逞しい逸物を再び捻じ込んで下さいませ。さすれば貴方様の子の一人を身籠って産んでみせます。それで王都で不遜な思いをした罪をお許しくださいませ”というな感じで謝ってくれたら~」
「んんなぁアアアァ!? あ、あんた…ああ!?」
その余りに女性のプライドを容赦なくぶち壊す悪魔的条件にマルタは一瞬こそ怒りで肉欲を忘れるが、それもまた白漂が彼女の手を振り切って再び背を向けだすと急速に萎えしぼんでしまう。
「ま、待って…!」
「ほほう?」
それに絶望的な表情を浮かべたマルタは、ぎこちないながら白漂に向けて仰向けで下半身を向けてゆっくりと両足を大きく開いていく。
「…ど、どうかぁ…わ、私のぉ濡れ切った女の穴にぃぃぃ…もう一度ぉ貴方様のぉぉ肉槍をさ…しこんで下さいませぇぇぇ…❤️ さ、さすればァ…貴方様のぉ御子のお一人を孕んでみせますからぁぁぁ…それで不遜な思いをした罪をお許し下さあああああいいい…❣ い…ウウゥウうぅぅ……❣❣」」
そして、快楽と子孫を残すことへの渇望に負けた証拠を言葉にして紡いだ直後、マルタは顔を逸らしてシメジメと悔し涙までも流し始めた。
「(…あ、まずい…やりすぎたかな。これは終わった次の日には般若になるだろうから今の内に悦ばせまくって軟化させておこう)…はいはい、泣かないでね…それ」
「んッァアアアアアアアァアアアァアアアァ❣❣」
それに男としての罪悪感とこれまでの経験に基づく嫌な予感を覚えて、白漂はマルタの大きく開いた足を掴んで固定すると、彼女の濡れ切って大開きしている女陰へ己が男根を再び捻じ込み、その蕩け切りつつも強靭且つ器用な締め付けをしている彼女の胎内を荒々しく掘削しだした。
「はぁぁアアアァアアアァアアアァ❣❣ や、やっとおおォ来るううゥウウウゥウ❣❣」
それはこれまでの女体だけをイカセル動きではなく、直ぐに忘我の極みに達させて無防備となった胎内へ自身の種を植え付けるための行動でもあることをマルタは感じとり、背を折れんばかりに大きく仰け反らせて嬌声を周囲への配慮も無しに突き上げまくった。
「……んんく…僕もぶっちゃけ…我慢してたからね………んん!!」
「んんっああああああああああああぁアアアアアアアァアア❣❣❣❓❓❓」
そして、白漂がマルタのマグマの如く蕩けつつも火口の如く大きく開いて全てを飲まんとしている子宮口に己が肉の穂先を打ち付け、血潮ごと吸い上げられるような快楽と共に白濁の大噴火を撃ち放ち、マルタの意識を過去最大の快楽の昇天へ突き上げた。
「…………さてと、マルタも眠りに付いたし…そろそろ時間だから彼女の部屋に…?」
数分後、幾度もの極みの果てにようやく相手の男と共に迎えられた悦びを胎内に留まっている子種汁の熱い高揚感と共に感じつつ寝息を立て始めたマルタを背に、白漂は彼女が眠るその部屋の扉を閉めて背を向けて歩き出すが、そこでその背に勢いよく大きくも柔らかく心地よい二つの肉感が襲い掛かってきた。
「…全く…あたしも特別手当に目が眩んで媚薬入りの滋養に効く食材を混ぜたりしたけど…、あたしとの晩にまず他の子の所に引きずり込まれるなんて…」
そして、白漂の耳元に、拗ねた雌猫のように柔らかくも艶のあるその声が囁いてきた。
「今日こそはアタシがヒイヒイ言わせる晩にしてやるんだから❤️」
「…全く面倒な事ばかり企てる子だなぁ…」
白漂の耳元に囁きながらその首筋に舌を這わせてきたその肉感の正体は、今宵の彼の閨の相手であるナミの形良く豊かな双乳であった。
「…あ、そうそう…面倒という単語で思い出した。面倒事と言えば…確か
「え? この流れで思い出すのがそんな
ちなみにその煽りで白漂が軽い調子で思い出して口にした内容の思わぬ重大さに、今度はナミが困惑の色を示した。
最後の最後でようやく、されども非常に微妙臭い感じに主人公の口から出ましたね例の事件の概要…。
次回から話の舞台は秦の国外に移る予定です。