○秦始皇9年(紀元前238年) 秦国外北方
文明が複雑化して広範囲に及ぶこの時代には、商人もまた定住して店を構えるものの他にも諸国をまたにかけて移動する者達も大小さまざまだが存在していた。
「……はい、これで…」
「前よりもお上手ですね。やはり…二人で…それも殿方の貴方としていると楽しいです」
それは水商売においても例外ではなく、大型隊商を営みながら移動妓楼も兼ねている西遊が
「そうかなぁ? 前の世界の故国では一流ダンス教室の塾長の娘さんで期待の新人をしていた君に言われても自身はないけど貂蝉」
白漂と共に時代違いだかこの時代の者に相手を代わって欲しいと思わせるその貂蝉という女性は、濃い亜麻色を帯びた美麗な黒髪を腰まで伸ばしていてパッチリと大きくも凛々しく整った両眼を中心に可愛さと大人びた雰囲気が調和した美貌をしていて、この時代では高い170センチ近い長躯だが武道の気配を感じさせつつも舞踏で磨き抜かれた良好なスタイルをした美女であった。
「いいえ、実際にお上手になってますよ。戦場で見せられている切り替えの早さと上手さをそのまま舞踊に移して交わらせたような身のこなしで…ふふふ♪ それと前の世界の話は無しですよ」
言動からして貂蝉もまた白漂とは前世の時代や地域を近しくしている仲らしいが、彼女はそれに触れられるとわざとらしく不機嫌そうに頬を少し膨らませると、舞踏の足回りを数段速めた。
「うわ…! ちょ…僕こういう芸は潜入先で新人という設定の動き程度にしかまだ習えてないから…」
「あらあら? 戦場で命のやり取りをしている殿方の武技に比すれば所詮は女子が織りなす遊興ですよ」
そうして他愛無い会話や舞踏のプライベートレッスンが繰り返されているように見えて、白漂と貂蝉は仕事や裏の話を手話で交わし合っていた。
『…昼間に君達の店で暴れていた暴漢たちだけど…、彼らの“天安教”ならではの小道具を持っていたけど…?』
『貴方もそれに気付かれましたか。ええ、中華だけでなくここ北の地でも広まっています。特に…情勢が不穏で治安などがよろしくない地域の人々を中心として猛烈な勢いで広まっている宗教のようです』
『…教義については前の世界でのアブラハムの宗教や仏教に斉陽系神道などの良いとこ取りなのや現代人とかなら浮かびそうな疑問に対して上手い答えを並べ立てているようなのを除けば、この時代のそれにしては真っ当な宗教だけど…まーこっちの東遷十氏族の方の経典も似たような感じだけど…』
『ええ、ですが…最近は信者達が増えると共に各地の領主との間で政治について色々と衝突が増加しているようです…』
『…その顔、どうやら近しい身内にも…』
『そちらについてはまだ調べている最中です。他には…』
そうした手話での情報交換が一通り済ませられると、やがて二人は劇場の中心で立ち止まって、お互い舞踏による健康的でしっとりとした汗を薄っすらと纏った微笑みを向け併せていた。
「……ふふふ、それでは興に乗った所で、劇の練習に付き合ってもらいませんか?」
「どんな内容かな?」
「そうですね…強いて言えば…身分と家の都合で表立って会えない…若き恋人の逢引の深層といったところでしょうか?」
そして、二人だけの劇の名を借りた逢瀬が始まろうとしたところで、貂蝉がゆったりとだが深く己が両手を白漂の首の後ろに回して顔を更に近づけ合わせた。
「…今の君、観客が見たら阿鼻叫喚の絶望を口から上げそうな顔をしてるけど?」
「ふふふ、演技など興覚めですよ。昼の客の方々がいる舞台の前の私は皆様の想い人であり…今この二人だけの劇では…私と貴方はまごうことなく愛し合う仲ですよ……っ❤️」
そう囁きかけている貂蝉の艶を帯びた微笑みは真摯に眼前の殿方への愛欲の熱に身を委ねた女のそれで、白漂の両頬をしっかと掴むと間断なく彼の唇に自身のピンク色の口紅が塗られたそれを重ね合わせた。
「…っ…ちゅるん…♪」
「はむ…はふううぅ…❤️」
互いの舌は重ね合う回数の少なさと反比例して濃厚且つ適切な絡み方をしており、その間にも両者の指は相手の衣服の紐を緩めさせていこうとするが、どちらも偶々かハッとした表情で一旦身と唇を離した。
「ちょっとこのまま生まれたままの姿へというのは捻りがなさそうじゃないかな?」
「奇遇ですね…。それでは私からお見せしましょう…ん!」
お互いの意図が一致しているのを察知した貂蝉は、一旦客席に腰を下ろした白漂の前で、舞台上の中心にてコマのように回る大輪の花の如き舞を始めた。
貂蝉の特上な美と引き立てあう装身具はカチャッと軽快な音を添えてその身から離れていき、まるで清流の甘梅雨の如く舞台上に落ちて澄んだ音色を奏でていく。
「む」
その中の一つだけ、蝶を思わせる紫水晶の首飾りが白漂目掛けて投擲され、彼はそれを反射で受け取って懐かしさを深めさせられた。
装身具の全てが床に落とされると、次にシュウッと軽快且つ滑らかにその透き通るような柔肌の上を衣服が遠心力に釣られて駆け抜けるように滑っていき、身から離れた後もしばらく彼女の身に纏わりついて天女の羽衣のように舞った。
「…ふぅ…ふふ❤️ 観客は一人だけだというのに…まるで都の大舞台で舞をし終えかのような充足感…これも貴方がこの身を毒してしまったせいですね…♪」
そして、舞が終わると貂蝉はその女性らしい豊満さと荒場でも舞をしとおし続けている引き締まった筋骨の調和で黄金律を構成している女体を輝いているように見える汗で薄っすらと覆わせた状態で曝け出し、白漂に艶を深めた微笑みを送った。
「…そういう僕も君にお熱を上げさせられてる観客の一人だとつくづく思わされるよ……ん!!」
貂蝉の身から投げ渡された首飾りを己が首に掛けると、白漂は舞台目掛けて自身が要る観客席より飛び立って自身の衣服に手を掛けた。
「あ…❣」
貂蝉が宙でバク転しながら自身の背後へ着地した白漂を見やると、既に彼は着地の前に全ての衣服を脱ぎ払ったようで、その無数ある傷痕も装飾に変える細身だが機能美を感じさせる筋骨で出来た長躯を恥ずかしがる素振りを見せず、ただ自然体で示していた。
「…本当に、これでは…御姉様達が自分達だけでは持ちこたえられないと私達まで受け入れられたのが分かりますね…❤️」
それに貂蝉は困った風な苦笑いを浮かべつつも、自身の子宮の熱が痛みを覚えるまでに高まっているのも覚えて、滑らかな足取りで白漂に近づいてその雄々しく聳え立った男根をしっかと握り、既に濡れそぼっている牡丹の如き鮮やかな紅色の女陰へ亀頭を導かせる。
「……本当に…幾万という男がその腕に抱くことを夢見るその身を寄せてくるなんて…んッ!」
白漂は貂蝉の温かくも溶かしてくるような蜜に包まれた秘所を亀頭で感じ取ると、彼女の柳のように細く引き締まった腰を掴んで大きく上げ、そのままの勢いで彼女の足の付け根を自身のそれへ振り下ろした。
「…っ❣ ぅ…ふあぁああ❣❓」
その久方ぶりに愛する男の肉棒で自身の女としての最奥まで一気にジュポンと穿ち抜かれる衝撃を、貂蝉の肉壺はしっかと掴みつつも抵抗感がないのではと思わせる滑らかで且つ甘露な蜜によって速やかに導いて、その精管と直に繋がったかのような吸引力の高い子宮口で膨張した亀頭に喰らいつかせると、彼女の脳髄は始めこそ歯を食いしばろうとするもものの数秒で押し切られて琴線を弾いたような短くも深い嬌声を上げさせられてしまう。
「……メキメキと上達しているのは舞だけでなく…見識やここも同じようだね…っ…!」
一方、白漂もまた男根を通して貂蝉の寛容さと同調しているようなその肉壺の柔軟さを味わいつつ、そこから愚息が自身の意思から解き放たれてグネグネと踊らされているように蠢かせる、複雑且つ繊細な舞台装置を思わせる彼女の胎内に呻き声を上げてしまいそうになっていた。
「…今回は私が間近より“社交ダンス”をお教えさせてもらいます。この状態でも出来るようになれば…次の人生も記憶持ちで前の世界に近ければ少なくとも恥を搔かなくて済むかと❤️」
自身の胎内を己が形に変えた白漂の肉体への歓喜を自覚しつつ、貂蝉は再び白漂の首の後ろへ自身の手を回して、その長く艶めいた両足を彼の腰の裏でホールドさせて、互いに身が離れないようにして交合をより深め合えさせる構えを取って、彼にこの時代にはまだない単語も含めてプライベートレッスンの誘いをかけた。
「君もちゃんと僕の上で教鞭を振るい続けられたら今後の舞台も安泰だね♪ それ…!」
「んん❣」
そして、白漂と貂蝉による淫靡な社交ダンスの個人授業が始まった。
「…そう❤️ まずは踵を中心に細やかな縁を描くように…んん❣」
まず初めに白漂に自身を抱えたまま小さくも細やかな円運動を中心にさせ、最小限度の体力と動作でゆったりと且つ優雅に動かさせつつ、その際の細やかな振動を上乗せした男根に己が胎内を小刻みに削らせていく。
「次にぃ…❤️ 背を少し互いに仰け反らせて…ふあぁぁぁあ❣」
更に、腰の躍動が増した所で貂蝉は緩急と角度に変化を付けたエビぞりを教え、互いの動きに妖艶さを加えつつも、お互いの肉が交じり合うところでも抉られ締められる甘美な強かさにも変化を齎して、周囲へ飛び散る宝石の雫のような汗を増やしていく。
「…んんっく!!」
「んん❣❣❓ っっっ~~~~~~~~~~~~~~~~~~っあぁ❣❣」
そして、円舞の如き激しくも躍動感のある美の円舞曲が終わった直後、白漂の足は静かながら重く深い足音と共に舞台の中心へ降ろされ、その勢いを乗せた灼熱の肉槍が今宵最大の上昇を果たして、甘美な舞踏に引き下ろされた子宮口と互いに打ち付けられあって混ざるような極みの一体感を齎し、互いに相手の遺伝子を求め合っている証の液体が胎奥で生じて打ち付けられ合い、白漂はその幾千も味わってきただろう快楽を咀嚼するように歯を食いしばらせつつ、眼前でその極みに突き出された嬌声を堪えようとするも最後の最後で抗しきれず短くも澄んだ琴線の如きそれを漏らした貂蝉のイキ顔を楽しんだ。
○秦国外北方
『…うおーー! 姉ちゃん体だけじゃなく技も冴えてるねー!』
『うわ! 四方から投げつけられた短剣が同時に打ち払われてそれぞれ別の的の中心にぃ!?』
白漂と貂蝉の久方ぶりの逢瀬より一夜明け、その激しくも艶美な情事が行われていた名残などもはや消え去っている西遊の大舞台では人種を問わない大勢の観客で賑わって沸いていた。
「……全く、これくらいの技で沸き立つとは…ここまで落ち込みが進んでいるか…あるいは他の事に掛かりきりなのか…?」
「あら、好評だから良いではありませんか」
演劇が終わって舞台上からバックヤードに戻っていく演者に混じっていた綴(もちろん変装済みの状態で、この場ではスカディと偽名を使用中)が嘆息混じりに対し、貂蝉は大人の笑みで隙間から次の演劇を待ちわびている観客達とそれに混じるあの男を見ていた。
『はいはい奥様に御姉様方、ご注文の梨入り茶でー…』
『あー、また来てくれたのね貴方!』
『お兄さん! 今度はこっちにも―…』
舞台に集う客達を接待する妓楼ボーイの一人に変装して、金持ちや有力者の女性達をお喋りで楽しませつつ様々な情報を引き出していっている白漂の姿が、貂蝉に懐かしさと頼もしさを同時に抱かせた眼差しを向けさせていた。
『…お疲れ様です。でも本当にお兄様の話術とお客様を飽きさせないネタの豊富さはスカディ(綴)さん達の演武と共にずっと店にいてほしいくらいですよ♪』
『褒められても嬉しくはない…』
『まあまあ、素直に受け取って』
しばらくしてバックヤードに戻ってきた面子を周囲は褒め、それにスカディ(綴)は不満そうに赤くした顔を逸らして、彼女を白漂は宥めすかしていた。
『どうです? お兄様ー気になるお話でもありますか?』
そのまま一同は周囲の者達とも違う外国語で他愛無い会話を交わしながら手話で情報のやり取りを始めた。
『玉石混交…と言いたいけど殆どが石で残りの玉ももう既に聞いている話と似たようなものばかりだね。前回の梁魁による暴露で各方面が揺れているから会議もいつに再開されるかわからない…』
『…うーん、こうなったらそこら辺のお偉いさんが親御のお馬鹿な御坊ちゃんの前で私達が魅惑的なドジを晒しちゃって絡んできたその子達を裏で締め上げて吐かせたりする?』
『その後に色々そっちが報酬代とか要求してきそうなので却下』
『えーでもさ―――』
『ごらぁ!』
『どういうつもりだぁ!?』
『―――あ…?』
進展がないという感じの白漂に踊子に変装して紛れている面子の一人であるセレーナがしたり顔で述べた提案を却下されようとしていた頃、まさに彼女が口にした類の人種らしき者達が客席で騒ぎを起こしていた。
『ああ!? 御放し下さい!』
『ここの子の一人が捕まってるけど相手は?』
『今現在の
『あーもう君が不吉な事を言うから現実にー』
『やだもう、大将軍ともあろう方が女の子に責任を押し付けるつもり…?』
この遊興の場において珍しくないテンプレ的な事態の発生を受けて、白漂がジト目をセレーナに向けると彼女は膨れっ面で返すが、そこで観客席よりその男達が投げ飛ばされる音が響いてきた。
『ぎゃあ!?』
『い、いでぇ!?』
『な、何しやがるんだテメ…!?』
男達は下卑さが多分に含まれた傲慢な態度を見せるが、それは投げ飛ばした相手の姿を目にした途端に青ざめた表情へ瞬く間に変わっていく。
『…全く、あなた方のような下種と同列だなんて…虫唾が走りますわ』
『お、お前は確か左賢王の…』
『チ、気分が悪くなったから行こうぜ…』
男達に減らず口を叩かせながら立ち去らせていったその者は、濃い紫を帯びた大きな瞳と同色の長髪を腰まで伸ばしており、これからの成長を戦士としても女としても期待させるメリハリが付き始めた身をしているが、気の強さが隠されずに自然体な美少女だった。
『貂蝉、あの子は誰?』
『ドレゲネ派に属している
『ふむ……』
その美少女エルサリアの技量の高さ、そして見識の鋭さと地位の高さとその影響力を白漂は即座に見抜きつつ、その口ぶりでの遠慮のなさか災いを招きそうなことを感じ取り、それが自身の滞在中には起きないように手を打った方が良いと覚えた。
○秦国外北方
「…うーーん、会談の再会の気配は無いし…昼間に見た何か波乱起こしそうな子がいたし、そもそもいろいろと今回の件で鍵になりそうな当時の
昼間での西遊における演劇が終わって数時間後、夕焼けが空を赤くし始めた時間帯にて白漂は駐留地にて久方ぶりの湯船に浸かっていた。
梁魁による暴露もであるように、自身の母が全盛期
最も、これは
林涼など秦に恭順した民族を中心に同国はそれらの今まで口伝されていた歴史の文書化を進めていたが、如何せん
「…漂さん、お邪魔しまっス」
「…ん? その声は…」
白漂が胸騒ぎを秘かに強めさせる此度の案件で眉を寄せていた頃、艶を帯びつつも影を感じさせない女性の声が鼓膜を震わせてきた。
白漂と共に戦場に出る女将兵達の一員らしい戦者としての筋骨や古傷の痕が目立つが、乗馬などで来る引き締まりを持ちつつも魅惑的な凹凸を描いた女体は北国特有の白い素肌に包まれており、緑がかった黒の流れるような長髪は右側にて赤い紐でサイドポニーにされ、成人を過ごしながらも少女を思わせる屈託のない美貌を構成している美女が現れ、白漂の隣で身を湯に沈めてきた。
「凛、どうしたのかな?」
白漂の前へ生まれたままの姿で現れたその美女の名は凛。
嘗てはここ北の地に住まう小規模民族の首長の家に生まれるが、燕との抗争で囚われて奴婢(奴隷のこと)として中華のある妓館へ売られた後、戦災でまた孤児になっていた所を紫夏と共に行商で回っていた白漂に救われた身の一人である。
その後は、泥竜などで働きつつも白漂の北への転任に伴って故郷に戻れ、それから現在では出身部族との付き合いという名目で朔方城にて侍女兼家妓の一員にもなっている。
「予定していた取引先が急に来れなくなって今日の舞踊の仕事が無くなったんスよ。それで部屋に戻ろうとしたら漂さんのお声を聴いて一人らしいでしたから」
「これ普通に浸かるだけが目的じゃないよね」
「大丈夫、あたしも紅華奥さん達にお許し貰ってる身の一人っスから。それに…城主様のここももう早速元気じゃないっスか」
童のようにただ添い寝するだけの関係ではないので、ここに来られた理由を察した白漂はジト目を向けるが、彼の脳が制御を掛ける前に凛の艶がある細い指が湯に沈んでいる男根へ伸ばされた。
「…ここはこんなに大きく硬く熱くなって…❤️」
「…凛、湯船の方にも何か仕込んだでしょ」
「ご明察っス。竜騎には兵員の他にも薬師として属している以上…薬の研鑽も日々しなくちゃいけないっスから…♪」
「君の場合はその美貌と技の方が大きいけどね」
「でもぉ、知らない内に湯から身に染み込まされたと言っても…もともとご立派と言ってもぉ…やっぱり城主様ってぇここいつもお元気っスねぇ❤️」
自慢出来ない経緯で身に着いた性技だが、今の凛はその技で恩愛深い相手の悦びを高めつつもその反応を高める事に快感を覚えていた。
だが、手淫を施されている白漂は現状と彼女の経歴を思い出す。
「そう言えば凛、君の民族では僕の母が属していた頃の
「…さあ、あたしが地元から石の都に売られたのは子供の頃っスから…」
愛撫を続けながら言葉を紡いでいく凛だが、その最中に彼女は何か思いだした表情を浮かべた。
「…そう言えば、近頃はここ龍城にも“天安教”って拝み屋さん達が大分姿を見るようになってるっスけど、その中にウチが暮らしていた頃の地元で別の宗教の説法していた人たちが何人かいたっス。それも何だか宮殿の方にも何人か出入り出来ている人もいるみたいっスよ」
「…そうか、そう言えば凛…君って今はここで滞在して公演してる西遊には友人が多いだろう。貂蝉を始めとして彼女達の代表はここの王宮にも出入り出来るくらいに信頼集めてる感じだから、彼女達と共にその天安教についても調べてくれないか?」
「はい、漂さんの指示なら餅のロンっス。けど………その代わりに…報酬の前金払いは今ここでして欲しいっス…❤️」
そして、それを契機に自身の出自と経歴に絡めた主君から出された頼みごとを凛は快く引き受け、代わりに愛欲を強めた微笑みで白漂の耳元に囁き、彼から対価を引き出すことに成功するのであった。
今回は久々に真面な大人向け話になりました。ちなみに最後辺りに出てきた女御子はうっかり天才魔術師の子ではありません。