原作自体も割とギャグとしか思えない描写もありますし…。
実際、中国の史書にはこれよりも冗談やギャグとしか思えない事柄が史実としてのせられたりしています。
○秦始皇9年(紀元前238年) 秦国北部 匩涼系領域内 白漂軍野営地本陣 総大将ゲル○
「…アァ❤️ 今夜も貴方のこれが…逞しいです…んん❣」
敵対者の窮状に対して白漂もまた策動を更に推し進めることを決意して数分後、彼のゲルの中は淫らな喘ぎ声に満たされていた。
寝台に仰向けで寝転んで書類に目を通している白漂の腰の上で、鎧を脱ぎ捨てて寝巻をはだけさせた王京が尻を振りたくり、彼の男根をその強靭且つ器用な動きをする肉壺で締め付けていたのである。
始めて交わった晩も年齢以上に育っていた女体は、戦者としての成長に比例するかのような女性らしい曲線美の深まりを見せ、ミミズが濃縮してできた蛸足のような肉壺は夫の男根を無意識のうちに躍動させて、互いの肉の悦びを引き立て合わせている。
「…んん…く…❤️ 王京さんのこれも…漂様のそれと落ちらない強い美しさが…ちゅう❣」
その王京を背後から抱きしめ、その豊満なサイズを持ちながら芯の筋力の強さで形を秀麗に保っている胸を揉み乱し、彼女の健康美あるうなじに舌を這わせる女性がいた。
「ひあぁ❣ あ、あなた…そんないつの間に器用で淫らな技を…❣」
王京が快楽と非難の交えた声で糾弾するその背後の人物は、羞恥に苛まれながらもそれ以上の快楽への飢餓感で葛藤しながらも突き動かされている姫昭だった。
姫昭は王京の首筋を舐め乍らその指で彼女の乳房を揉みまわし、揺れるその女体に合わせて柔肌に指を走らせて足の付け根まで指先を走らせ、男根による肉の掘削に合わせて肉の豆と花びらの縁を擽る様に手淫を施していく。
「…朔方侯に奥方様達、今宵もまたお務めご苦労様です。今宵は皆様達の滾りを少しでも沈められるようにと、珍しいお香をお持ちいたしました」
そうして王京を中心に閨が激しさを増していっていた時、地元で先に帰順を表明した部族の貢物の一つと称していた美女が、そこへ妖しげな香りを放つ香炉を持って現れた。
美女の名はモネと言い、波立った黄緑色の長髪と黄色の瞳を中心に妖艶な面貌を持っており、緑基調の踊り子や妓女を思わせる格好をしていた。
そのモネが焚いている香の煙もあってか、白漂達の肌を打ち合う音は増々強まっていく。
「…ヒアアァ❣❣」
「っ❣」
「ん!」
その密着した肉の混ざり合いの果てに王京は下腹部から脳髄まで穿たれるような極みに達し、それで仰け反った彼女の背に乳房を擦り上げられて姫昭も軽くいき、前者の足の付け根で深く潜り込んだ果てに白漂は王京へ白濁の極みを焼き付けた。
「(ふふふ、ちょろい連中ね…それでは…)それでは殿様、もっと素晴らしい夢をお見せしましょうか…」
その極みの震えに包まれた白漂の後頭部に向け、モネは豊かな髪に隠してあったらしい細長い針をバネ仕掛けのカラクリを用いて向けて撃ちだした。
「ほい」
だが、それを白漂は見向きもせず、愛読書の一冊に仕込まれていた鉄板を瞬時に抜き取ってあっさりはじき返した。
「はいよ」
「えい」
「がは!?」
その一瞬後には警衛しつつも悶々としていたレキシントンの腕がゲルの幕を素手で突き破ってモネの頭を掴み取り、吊り上げられた彼女の腹部を薙鍛が寝台の下にしまってあった愛槍の石突きで打ち据えた。
「…はい、まーこんな感じでまた今晩も來るとは思ってたけど…捷璘ーこれで今回の遠征中は何度目だっけ?」
「5日前の行商の献上品を装った踊り子のも含めてもう7度目ですね」
「ここまで多いと本当に生きているのが不思議以前に刺客送ってくる方がやる気あるのかって感じになりますね…」
色々と見慣れた刺客撃退の光景に、姫昭は硝子灯の下に置かれているを薬湯を飲みながら適当にぼやいた。
「はいはいはい、これこれは危ないから除いてー…ってうわ、女淫の中に痺れ薬まで仕込んでるし」
「そ、そんな…何故!? あの香に仕込んだ毒で対処などほぼできなかったはずなのに…!?」
縛り上げられた身をテキパキと調べられながらモネは動揺を隠せなくなるが、警衛兼夜伽に加わっているナイチンゲールは香炉の蓋を取り外して中身を見せた。
「この香炉でしたら事前に中身をよく似た香りを発する無害の香木に差し替えました」
「っ!? そんないつのま…あええええ!? ななな何それぇ!?」
次から次へと止めを刺していく言葉にモネは増々動揺を深めていくが、それはまじかに見せられたあるものを直視したことで雌としての本能に起因した恐怖も加わってくる。
「いやいや、どうせ痺れ薬やその類の香を用いて良くて眠らせて誘拐して人質に取ろうか普通に殺そうかしていた身で何をそんな痴漢被害者みたいな声を出しているんだ」
「殿様のその濡れたままで且つ荒れ狂っているままの一物を間近に見せつけられたらそうなりますよ」
「あ」
そのモネの悲鳴に白漂は怪訝な顔を浮かべるが、譜孝の悪戯を思いついた猫をおもわせる笑みを添えたその言葉で、自身の愚息が未だに臨戦態勢であることを思い出す。
「…お言葉ですが閨で血を流すのは不躾と言うもの。それでしたら閨では閨の流儀でその身に問い掛けるのが礼儀かと存じます」
「もう次は自分の番って所で邪魔されて腹立ってるねぇ」
モネに対して笑顔を浮かべながら静かだけど濃い威圧感を向けている姫昭に、藍蘭は苦笑したりする。
「…申し訳ありません。補充されてきた物資について予定にないものが混じってまして―――」
「フアアアアアァアアアァ❣ い、いやあぁ❣ もう…お許し…ク゚だしゃアアアァアアアイ❣❣」
「―――え…あ…」
姫昭の提言から数時間後、レベッカは周囲の警戒から戻ってきた総大将ゲルの扉を開けると、その中で淫靡に蕩け切った痴態を晒しているモネの姿を目にして、顔を齢相応にほんのりと赤らめてしまう。
「…なるほどねえ、向こうにはそんな事情があって他とはそういう繋がりが…じゃー、続きは明日以降の戦いで確かめて真偽を確認してからねー。何か報告もありそうだし」
「ふああああ❣❓ そ、そんにゃあ…お、女の子をこんなにしてぇ放っておくなんてぇええ…酷いぃぃぃぃ…❤️」
「それでどのような内容かな?」
「あ、はい…それがー最新の薬品に…何やら記載に無いものが…」
だが、白漂はレベッカが真面目な仕事の話を持って来るとモネへの尋問(?)を一旦止め、レベッカもまた顔を赤くしつつも真面目な表情に切り替わって新たな報告をし始めた。
○秦国北部 匩涼系領域内 白漂軍前衛一角○
「…さー、今日も色々と試しながら攻略を進めていくぞ。皆ー今日ももったかー?」
「「「「「持ってまーす」」」」
王京達を甘く喘がせながらモネに色々吐かせてから数日後、白漂は再び反秦系部族が立てこもる岩場砦からの矢が届くか届かないかの前線まで出向き、新しい兵器を携えた歩兵達を激励していた。
彼らは弓や弩と言った手持ち式の遠距離武器の他に、投石器を長柄の棒の先に付けた新しい個人向け遠距離兵器“石撃”を持つものが多数見受けられた。
石撃とは別時間軸の後代用語で言うスタッフ・スリングのことで、てこの原理で投石器の威力と飛距離を飛躍的に向上させたものであり、紀元前4世紀の古代ギリシアで使用されたものである。
この世界では対西方交易で入り込んだ物産から白漂が発見したものを、復元及び向上させたもので、その製造と修理及びに使用の容易さから他の部隊にも広まっている。
「…よし、じゃーー…攻撃開始!」
「「「「「ウオオオオオ!!!!」」」」」
そして、白漂がメガホン型拡声器を介して命令すると、兵士達は弓や弩からの矢と共に、石撃での攻撃を始めたが、それらで打ち出される攻撃は矢や石だけではなかった。
「ぐはぁ!? あ、あんだけ遠くから石を打ち込んできやがる!」
「怯むなぁ! 岩に隠れてやり過ごせ…ゲホゲホ!?」
白漂側は石に紛れて煙玉なども投げ込んできて、更にその煙玉には燃焼すると有毒成分を空気中に撒く素材が使用されていたので、反秦派部族の兵達の多くの目や呼吸器が痛み始める。
「…おおー、今日も派手にやってんなー。おかげであっちは怪我人が大量発生でその世話にも人が割かれてこっち側の人数は見張りも含めて減った行ったからこんなに早く大勢が進められたぜー」
その様子を、岩場の砦を秦側から見て右側から見下ろす山林の中腹の茂みから信達が盗み見ていた。
「…よーし、慌てずに十人ずつ吊り橋を渡って進めー」
「見張りは既に掃除済みだが油断せず音を極力たてずに行くぞー」
ちなみに、その信達を導いた紅華と庶徐による先導と簡易の整備がなされた山道を、細い列だが続々と秦兵達がぞろぞろと行進していって、既に結構な数が反秦派の岩場砦を見下ろすようになっていた。
幅は広くはないがそれなりにあった谷間には、秦側による弩砲や投石機で鍵爪付の縄を向こう側に掛け、そこから工兵を先に渡らせて、江殊幡技術も入った組み立て式野戦吊り橋を迅速に架けられて行ったので、こうして素早い大部隊の隠れた展開が可能となった、
「…よし、煙もあと少しで晴れるし…俺らも降りて行くぞ!」
それを見越して信は別動隊を動かし始める。
白漂はその動きを木々の風に靡く動きに混じる僅かな揺れと、その合間に数度だけだが見えた刀や鎧の反射光より見抜くと、新たな指示を出す。
「よーし! あの岩場砦と右側の山林辺りの境目目掛けて攻撃開始! 風向きも丁度良く岩場砦内部に向けて流れているからな!!」
「「「「「了解!!」」」」」
その指示を受けて、敵が砦前面に全力を注がざるを得ないように、遠距離攻撃を掛けていた秦側の弩砲や投石機は、敵側の砦の白漂が言った境目辺り目掛けて大量に撃ち込み出した。
『ぎゃああ!? 数と威力が増したぁ!』
『と、とてもじゃないが近寄れねえぇ!』
『ひ、怯むなぁ! 連中は梯子を持ってきてはおらん!』
その苛烈さと量を増した、矢や投石に毒と火炎など種々多様な遠距離攻撃に、反秦側敵兵は悲鳴を増しつつ、否応なしに山林側から意識が遠ざかっていく。
そして、負傷者が敵方の前線に出ている層の大半に及んで、岩場砦と山林の境目に生じた大火が消えて煙も収まると、炎上中に森の中で陣形を組み終えていた信達が姿を現した。
「シャア! 仕上げに攻め落とすぞぉ! 下の方にも縄を降ろして攻め手の入り口を増やせぇ!!」
「「「「「ウオオオオオオオオオオオオ!!」」」」」
煙の腫れた山林から現れた信達は瞬く間に砦を白漂軍本軍から見て右側から制圧していく。
続々と岩場から伸ばされてきた縄を駆け上って攻め手が増え続けていった。
『ええい! 怯むなぁ!後ろの山からも予備を全部引き連れて来い! そうすれば連中を包囲して潰せるぞ…!?』
押されつつある戦況の中で敵方の指揮官の一人が味方を激励するが、その最中に信達が下した縄の何本かを、岩場から見下ろせる白漂達は細長い
ちなみに、渡板を掛けやすい場所は、数日前の夜伽の最中に白漂が捕まえたモネを快楽責めで吐かせた内容に沿って架けられていた。
「よーし! 引き上げて渡板を岩場に掛けろー!」
「「「「「ウオオオオオオオオオ!!」」」」」
そして、渡板が岩場にいる信達の手で引き上げられていき、岩場と下を繋ぐ何本かの道が完成する。
そうして架けられた渡板の下側の前には、完全装備の騎兵達が既に準備万端で待ち構えており、その先頭には白漂とバラントの姿があった。
『ま、まさかアイツら!? ここまで馬上で来るつもりか!?』
『馬鹿を言うな! こんな馬一頭が通れるかも怪しい細長くて薄い梯子みたいな橋をあんな重装備で駆け上れるわけが…!?』
それを見た反秦組織の者達は困惑と驚愕に襲われつつも敵の意図を見抜き、その直後にそれは不可能と断じようとするも、彼らの見立ては数秒と経たずに裏切られてしまう。
「それじゃー行くぞー。いろいろ工夫を凝らしている渡板だけどさすがに限界はあるから騎兵の間隔は人間で言う五歩くらいずつ空けて行こうねー」
「(…将としての視野の広さと深さ、それを生かす素の智慧が非常に深いのはわかったが…それ以上に高いのが、一人一人の得手不得手を見抜いて育てていく手腕がまだ測り切れんな…少なくともまだ付いていくべき相手なのは確か…)よし、では我らも行くぞ」
白漂は軽い調子で、一方のバラントは内心で色々思考しながらも口数が少ない無表情で、共にその渡板を駆け上って岩場砦へ乗り込んでいく。
その後を下の騎兵達も強者から白漂の注意に従って馬上で駆け上がっていった。
「うわぁ!?」
それでも時々は何人かが馬ごと落ちたりするものの、渡板と同時にその下へ用意された綿花入り大型クッションの効果で、誰もが酷くても人馬共に軽傷程度で済まされた。
「はい、どーん!」
「っ!」
ちなみに、先に馬上で駆け上がっていった白漂達は岩場砦内部を初見の身ながら器用に斬り進んで行くが、内部構造も数日前に襲ってきた女刺客を白漂達が快楽責めで吐かせた内容から把握済みであった。
『『『『『うわぁアアアアアアアァアアアアアァ!!??』』』』』
そうして強まり続ける秦側の攻勢の前に、連日にわたる遠距離攻撃で多数が疲弊しきっていた反秦側には、悲鳴を上げるしか実質的に成す術はなかった。
○秦国北部 匩涼系領域内 白漂軍野営地本陣○
(…砦に生き残っていた捕虜の捕縛及び後方への移送と、砦内に残っていた各種資料の収集はほぼ完了。次はー…)
反秦組織の一つが立てこもっていた砦を攻め落とした時から数日後のある昼間、白漂は自陣に戻って後始末の状況を頭の中で整理しながら、敵が立てこもっていた岩場砦に移された本陣内を散歩しつつ、築城の指揮もまた取っていた。
同拠点は北涼方面における各要所と秦本国を繋げる交通の要所であり、更に抑えられれば周囲の反秦の各勢力を分断できる要衝であったため、奪い返されたりしないようにする必要があった。
『おーい、捕虜達よ飯だぞー』
その本陣が構えられた岩場砦から見下ろせる低地の外れには、この地も含めた周辺の制圧された反秦勢力による捕虜収容所が出来ており、今はそこへ仮住まいとなっている捕虜達に飯が配られていたが、その食材にはこの時代のこの地域にはまだない筈の食材が多数見受けられていた。
『う、うめええ…うめえぞ…この“馬鈴薯”って奴…』
『ああ、焼いたり煮たりしてもほくほくとした味わいが良い…』
『味は“甘藷”ってのと比べれば薄いけど…おかげで他のどんな食材にも合うしなぁ…』
その食材の中で一番大きな比率を占めているのが、この時代の者達には馬鈴薯と呼ばれている“ジャガイモ”であった。
ジャガイモは白漂の前世の生まれ故郷である新大陸にしかこの時代には存在しないはずの作物だったが、この世界ではフェニキア人によって新大陸から地中海世界へ持ち込まれた後、バビロニアに届いた所で同地を訪問していた蒙毅達の帰国に伴って秦に辿り着いた作物の一つであった。
ジャガイモは別時間軸のモンゴルにおいてもその高い収穫量と、痩せた寒冷地でも育つ特色から一般的な食材の一つとなったほどである。
『ふむふむ、なるほどなるほど…』
捕虜達にはそうした新規購入の作物も含めた料理が振る舞われていたが、その様子を秦から派遣された文官達が聞き取りや盗み聞きなどを駆使して感想などを聞きだしており、それぞれの食材や料理にどれくらいの効果があるのか調べていた。
「色々と見慣れない食物も大量に持ち込んできていたのを見た時は首を傾げましたが、この状況を見越してですか…」
そうした捕虜収容所の様子を、白漂に同行している捷璘もまた納得した表情で見つめていた。
「人間の争いって根元まで調べるとその大半は食い扶持が得られているかどうか…もっと極端に言えば食い物が手に入るかどうかだからねー。わざわざ食い物が有り余っている状態になれば他所へ奪いに行こうって考えをする人は自然に減る、比例的に犯罪をする人間も減るわけだよ。それは君達が身をもって知ってるでしょ」
「単純ですが真理ですね」
捕虜収容所の様子からも見える白漂の先を長く見つつも万人に受けやすくされやすい器用な思索に、捷璘は感心することの慣れるようになっていた。
「かくいう僕達も子供の頃に飢えた時は近場に張られた趙兵の陣地に火をつけてそのどさくさ紛れで向こうの物資を盗みまくってやり過ごしていました」
「…あなたを通してみると人とは矛盾の塊だと改めて思いますね…」
一方で、その敬意を押し下げる経緯を真顔であっさり口にする白漂に、乾いた笑みを浮かべる事にも馴れつつあった。
当分はこういうほのぼの(?)とした主人公サイドでの戦場の日常を描きつつ、これまでのフラグの幾つかの回収と、次の長編への準備も進めていく予定です。