※この作品はR-18です。

天下の大将軍になる!! ~夜の睦言~   作:oosima

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今回は久々にキングダムよりかなり前のあの春秋戦国漫画のあの人が登場します。
それと、主人公とヒロインがムフフを非常に不謹慎な場所で行ったりしますが、単に乗りyと勢いで書いているだけなので特定の思想などをあれにする意図はございません。


183 宴会は準備中から不手際が起きるもの

 ○秦始皇9年(紀元前238年) 秦国北部 匩涼系領域内 オアシス都市水階 仮政庁○

 

「…え? いない?」

 

 咸陽で嬴政と扇琵が緩急を付けながらも逢瀬を終える気配を見せなくなってから数時間後、シトモネ達は北の地での仮政庁の一つの前で、門番にそう言っていた。

 

「…本当にこっそりと急に少人数で抜ける事が多い人ですね…。普段の抜けた感じからは想像し辛い勘の鋭さと戦技を知ってる身としても、軽率が過ぎます…」

 

 数分後、仮政庁前を後にしたシトモネと同行者の一人が真顔でそうぼやいていた。

 この時代の女性にしてもやや低めの背丈だが中性的な衣装の上からでもわかる凹凸の目だった肢体をしており、暗い感じの桃色の短髪と暗い青みを帯びた瞳をしていて、無表情で目立たないが知的に整った面貌をしていた。

 一方で、その両手は肩から指先に至るまで赤い手袋に覆われており、背には彼女よりも大きい大型バッグが背負われていた。

 

「誾ちゃん、事実だけどそれ言っちゃ駄目だよ…」

 

 横を歩いているシトモネに苦言を呈されているその美女の名は立花誾(りっかぎん)。

 杏橋の従妹の一人で彼女の隊に所属する工人の一人でもあり、他にも白家では杏橋の侍女の一人で白漂の愛妾の一人もしている身だ。

 父方から継いだ立花の元々の呼び方は”タチバナ”であり、それが示す通りに北涼等と東海を挟んで存在する倭国の流れをくむ身でもある。

 

「…門番の方のお話しからして、この辺りにおられるようですが…」

 

 仮政庁を離れて十数分後、一行は白漂と杏橋が向かったとされる東遷十氏族の居住区に入るが、そこで立花誾は何かに気付いた様子でジト目を浮かべる。

 

「…え? 何その顔? ムカつきつつも何か放っておくわけにはいかないって感じで―――」

「…ッ❣ ン~~~~~…❣」

「―――え…?」

 

 それにシトモネは怪訝な顔を向けるが、途中で小さくも響いてきた艶を帯びたその呻き声を聞くと察知して、苦笑いして頬が真っ赤になった。

 まだそっちの経験はないが、シトモネも実家が北涼地域の大きな家でそっちの期待も兼ねて送られてきた身であること、白家での夜のお仕事を既にしている女性達から話を聞いている身であったためだ。

 

「…アアァ❣ どんなに唇を堅く結んでも…こじ開けられそうに…ッッッ❣❣」

 

 そして、その声に導かれるようにシトモネ一行が会堂(ケネス)に辿り着くと、懸命に嬌声を堪えようとしているが、所々でそれが漏れてしまっている杏橋の姿があった。

 

「…これくらいなら大丈夫。君の嬌声と艶ある姿を確認しても後で褒められない用い方をしようとする連中の気配は近くからはしないよ…」

 

 月明かりで照らされている聖堂の柱の側で杏橋が片足を大きく振り上げてI字に開かせており、その女体の柔らかさや器用さと共に柔軟な深さと動きを見せる淫裂を白漂は己が愚息で直に確かめていた。

 スラヴ系の雪のように白い素肌に包まれた長く美麗に引き締まった両脚と、その付け根にある妖艶な朱色に染まった淫裂が、戦場で巧みな技と知を見せる男の肉体と交わる光景は、性で深くつながる相手がいる者達にも刺激が強すぎた。

 

(…す、すごい…何度かうっかり見たことがあるけど…男の人のあれってあそこまで大きくなって…女性のアレって…それを受け入れられるようになるんだ…)

 

 ましてや処女の身ながら、実家に白漂と肉体関係を結んで子を産み、その一門に加わって家を繋げる事を求められているシトモネは、何度目になるかわからないが主と仕える女性の淫靡な交わりに直ぐ魅入られるようになってしまう。

 

「ちょっと吐息の音が大きいですよ」

「!?」

 

 それに連れてシトモネの吐息も甘い色を強めて呼吸音が強くなろうとするも、頬を赤く染めながらも冷静な表情の立花誾によって塞がれた。

 

「…ほら、今度は今の君自身の姿を見てみて」

「…❣❓ こ、これは…あぁ❣❓」

 

 その間にも静かだが濃密な交わりは続き、白漂は逆駅弁スタイルで杏橋を抱えて、建物内部にある礼拝者の身だしなみチェック用の大鏡で構成された壁の前に彼女を突き出した。

 杏橋はその情欲に魘された表情と、いつの間にかスカートの前面も外されて濡れて淫らな露を滴らせている繋ぎ目を見せつけられてしまう。

 それで生じた羞恥による思考の乱れと比例して深まる杏橋のカズノコのように細やかな肉襞で構成された器用な肉壺は、職人芸のように細やかで性格の吸い付きと締め付けを男根に纏わりつかせた。

 

「…ンン…♪ 大丈夫…少なくとも今この場に…邪魔しようなんて無粋な人はいないから…あむ♪」

 

 男根はそれに悦びを深めて更に張りと硬さを増し、胎内で蠢くたびに肉襞が削られて愛液と共に流れ落ちるような快楽を肉壺越しに味わう杏橋の唇を自身ので奪い、彼女の普段の理性と静かさなど見受けられない朦朧とした瞳を更に強めさせていく。

 

「…ンン!!」

 

 その鏡の前での高まり続ける羞恥心と肉欲の二重奏の果てに、白漂は胎内を構成する肉のカズノコに精子一つ一つを残さず座れるような極みに達した。

 

「ンンんッぐうゥウウウゥウゥウウウゥウぅぅぅぅ❣❣❣❣」

 

 それで子宮全体が灼熱の白濁で焼き溶かされていくような極みに杏橋は脳髄が蒸発し、意識が間欠泉のように天高く舞ったかのような極みに押し上げられた。

 

(…す、すごい…! 凄くい淫らなのに…舞い散る汗の一つ一つが宝石のように見えるまで…美し…!?)

 

 シトモネはそれに魅入られてしまい、そのせいで腕から自然と力が抜けて持ってきていた書類を落として音を鳴らしてしまう。

 

「ッ!? 誰です?」

 

 その音を耳にした杏橋は瞬時に意識が快楽の極みたる天から地上に戻って、戦場で見せる冷徹な能面に戻って太腿に装填している乾坤圏を投擲した。

 

「ッッ!?」

 

 それはシトモネ達が隠れている会堂内の垂れ幕を瞬時に両断し、シトモネは背後の柱に乾坤圏が深々と減り込んで、髪の何本かが斬り飛ばされた感触を声すら出せない驚愕や恐怖と共に味わった。

 

「? 誰かと思ったら技術班所属のシトモネか? どうしてここに!?」

 

 その姿に気付いた白漂は怪訝な顔で近づいてきた。

 

「!? いやいやいやいやアアァ! 近づかないでってぐはぁ!?」

 

 当然、その濡れたままの男根も近づくことになるので、伽の場面を何度か見る事はあっても至近でそれを見る事はなかった処女のシトモネは羞恥心で一気に沸騰し、尻餅をついたままだが這いずるように高速で後退って後頭部を思い切り壁に打ち付けて気絶した。

 

「…あ…しまった…」

「まあ、おぼこの身で貴方の荒ぶっているままの一物を近づけられたらそうなるでしょう」

 

 身だしなみを整え直している杏橋だが、表情こそ能面のままだだが雰囲気には女の悦びを味わっている所を邪魔された事で静かな怒りを含ませていた。

 

「とりあえず放っては置けないから宿泊先に連れて行こう。どうやら書類とかを持ってきたところらしいし…てい」

 

 そう言いながら白漂は持ってきていた一物をボトムの内側に収め直すと、持ってきていたバッグから鏢を何本か取り出してそれを室内の柱の何カ所かに投げつけた。

 

「「「「「…!!??」」」」」

 

 それらの鏢は跳弾の原理で当たった柱から別の柱の陰にそれぞれ飛び込み、そこから急所に深々と刺さって何が起きたかわからないまま絶命した様子の刺客がパタリと倒れるようにして現れた。

 

「…凄いですねぇ、もう死ぬところが想像出来ません」

「大した相手の気配ではないので様子見していましたが、一応他の皆も呼びましょう」

 

 その次に、シトモネが見つかった時には彼女を囮に既に何処かへ隠れていた玲花と立花誾が現れた。

 

 

 

 

 

 ○秦国北部 匩涼系領域内 某所○

 

「またしても送り込んだ刺客全員が殺されたか生け捕りとは…!」

「くそ! 白漂め隙が多いと見せかけて姑息な罠を張り巡らせおって…!」

 

 そうして見慣れた刺客の返り討ちが行われた夜が明けた次の日、秦国北部のまだ治安が安定しないない地の廃墟にて、そこを隠れ家とする反秦勢力や他国からの間者達が憤慨していた。

 

「…当たり前だろうが、あの李牧を負かした挙句に失脚に追い込んだ白漂を刺客で討ち取れるわけなかろう」

「!? だ、誰だ!?」

 

 憤慨しながらも次の手が見えなくなりつつあるその場に、新たな客人が姿を見せた。

 

「俺か? 俺は…秦に…白漂に恨みを持つ星の数はいる同類の中で…一握りの奴の首を狙える一席に付いた男の一人だ」

「「「「「……………」」」」」

 

 そう語る青年の若くも重みも宿したその言葉に、廃墟に集う者達は深く意識が向けられた。

 

 

 

 

 

 ○秦国北部 匩涼系領域内 オアシス都市水階 仮政庁○

 

 領内の影でさして珍しくない陰謀が蠢いていた頃、白漂軍の本軍が駐屯しているその地の中心部では、数日後に迫っている饗宴の準備に人々が追われていた。

 

「…酔い止めの薬は今よりももう一割増やした方が良いですね。それと直ぐ対処できるように本日に増設された二番倉庫に移しておきましょう」

 

 そこでロイドは宴会準備の仕切り役の一人になっており、その彼の迅速な指示を可能としているある人物がいた。

 

「ロイドさん、その酔い止め薬を入れた箱はもうお持ちしました」

「! その箱を全て一度に持って来るなんて早いですね」

 

 見た目に寄らない膂力と素早さで李填が各所の荷物の移動を迅速にこなしていたのである。

 

「…あの子のあの身体能力…絶対堅気じゃないよなぁ…」

「そうですな。儂個人の見解も混じりますが…偶然と片づけるには色々と見覚えのある動きを何度も見せますから…」

 

 その李填を、宴会場を構成する高楼の一つの上階より白漂と側近である第三将里甲が怜悧な眼差しで見ていた。

 そして、李填を盗み見ているのは白漂達だけではなかった。

 

「…ちょっと何よあの子…見た目可愛いからってロイド先生といつの間にかあんな中良さそうに…」

「本当よ! いつの間にかこっちで活躍してる朔方侯の側近のお一人の方の生き別れてたって言う妹の位置にいつの間にか収まってるし!」

 

 秦に恭順してからまだ日日が経っていないか、そこまで信を得ていない各有力者から送られてきた女性達が嫉妬を向けてきていたのである。

 

「よし…今度こそ行くわよ! ウェノ! 高怜!」

「ま、またやるの!?」

「やるのよ!」

 

 その女性達がまた悪巧みをこっそりやろうと動き出した。

 

「…よーし、次はこちらの食材を東の厨房に…」

 

 数分後、李填はまたその身には本来余るはずの大きな木箱を何段も重ねた状態で抱えて、宴会場予定地近くの廊下を歩いていた。

 

(…相変わらずすごい力だなぁ。それに耳も鋭いのか曲がり角から急に人が来ても立ち止まったり、方向を変えたりするし…よほど武術修行が厳しい道場だったのだな…)

 

 その様子は宴会場予定地でまだ働いている途中のロイドも見ており、非常にずれた評価を下していた。

 ちなみに、そうした宴会場予定地は数分前に悪巧みをしていた女性達も盗み見ていた。

 そして、彼女達の視線は李填とその周りを行き交う荷運び中の使用人達に向けられている。

 

(…前回はあいつを直接狙ったら呆気なく避けられた…。だったら今度の狙い目は…!)

 

 その場の物陰に隠れている嫉妬の女性達が糸を引くと、渡り廊下の天井を構成している板の一枚がズルっと剥がれて落ちてきた。

 

「うわぁ!?」

 

 それが肩に直撃した使用人の手から、油が満載した樽が幾つも零れ出て階段を勢いよく転げ落ちだした。

 その先にいたのは別の荷物を運んでいる途中の李填がいた。

 

(よし! 貰った…!?)

 

 それに嫉妬する女性達はほくそ笑むが、その期待は呆気なく裏切られる。

 

「あ、危ない」

 

 寸前の所で気付いた李填は当たりそうになったその女性の身には余る大きな幾つもの樽を片足で軽く蹴り上げ、けん玉のようにそれらを縦状に空中で積み重ね、そのまま高く振り上げた爪先の上にあっさりと乗せ、そのままの状態で地面へ降ろしたのだ。

 

「…それで次は…」

「「「「「………………」」」」」

 

 そのまま何事もなかったようにその場を後にする李填に、周囲と妬む女性達はポカンとした顔を向けるほかなかった。

 

 

 

 

 

 ○秦国北部 匩涼系領域内 某街道○

 

「大臣、これなら予定日通りに朔方侯が居られる予定地に付きそうです」

「うむ、ご苦労」

 

 宴会場予定地で李填に周囲が驚きを向けていた頃、そこと繋がる街道の途上を梁渓率いる燕国の使節団が進んでいた。

 彼らは合従軍戦後に秦との関係が回復に向かい、今年の龍城攻防戦で関係が深まり直した燕から表向きは友好使節団として派遣されてきた身だった。

 

(…うーーーむ、今回の外交は秦書にも史記にも載っておらんかったが…まーそこまで重要ではない使節団の一つや二つまで書いたりはせんか。まあ…あの子供の頃に遭難した山で熊に育てられたあの馬鹿息子が…、秦檜と並ぶ中国史の嫌われ者であるあの彼の側近とかを生け捕りで連れ帰ってきたときは心臓が止まりそうになったが…)

 

 その使節団の中心で一際厚い護衛をされている車の中で、使節団代表梁渓はいわゆる前(・)世(・)知(・)識(・)と原作の違いで頭を捻くらせていた。

 

(…合従軍戦も大変じゃったが…確かァ…史実通りに動けばこれから数年でもっと大変になるんじゃよなぁ…中国のほぼ全土を襲う大飢饉が起きてそれが原因の初の中国全土を巻き込む民衆反乱が起きたり、それに乗じて燕以外の東海三国の一つが排外運動を拗らせたせいで倭寇の最初の繁栄期を招いて滅亡したり、それで内陸まで侵攻して中原の何割かまで奪った倭寇と最後の合従軍の大戦が起きたり……)

 

 その中で梁渓の思考の中心にいたのは、ある人間が正史や原作と呼ぶ世界と違って楚に亡命中のあの男である。

 

(…そう言えば、秦書によればそれらの大凶事の原因を作ったということになっとる彼の最後はどうじゃったかなあ…? 最後は確かーーー…隠してた先祖代々のスキャンダルを知ってとち狂った妻に殺されたとか…他には側近にも見放されて一人で逃亡してそのまま行方不明になったとか…本紀と列伝の何方でも確証は持てないみたいな書き方じゃった―――)

「梁城侯、ご気分は優れませんか?」

 

 車の中で頭の中がこんがらがり始めた梁渓の思考を止めたのは、車外から掛けられた澄んだ雪解け水の潺を思わせる声だった。

 

「―――あ、ああ満州族の方の康熙君、心配は要らんよ…ただー昔の悩み事を思い出していただけじゃ…」

 

 その声の持ち主は、今回の燕側使節団の護衛も兼ねて満州族の代表として選ばれた康熙であった。

 

(…うーん、猫は九つの命を持つと言うけれど…まさか人生三度目になるとは…これも文殊様の導きかなぁ…。あの遠目ながら顔を見た秦の朔方侯…僕の前々世では中華最初の統一王朝で…一度目の僕の遠いご先祖様みたいらしい“涼”で始皇帝とか太祖とか呼ばれていたあの人…、前の生で同じ研究所にいた彼とよく似てたけど…)

 

 一方のその康熙もまたこれから向かう先にいる予定であるあの男に、色々な意味で懐かしさを覚えている感じで頭を悩ませていた。




最後に、我々の知る春秋戦国史にはないワードが出てきましたね…。これからどうなるのでしょうか…。
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