○秦始皇9年(紀元前238年)
国境や新領土などの各所で戦が続いている中でも、その中枢である王都咸陽は復興特需の余韻もあって賑やかなままであった。
その中でも、秦の発展を目指す試みによる変化は各所で垣間見えていた。
「…へーー、あの役人が言ってたあれってこの法律に基づけばおかしいんだー」
「よし、帰ったら仲間と共に証拠を集めてより偉い人に報告しよう」
「おーい、それでー今の所は法令に変化はあるかー?」
「無いなー、それよりも今はあの旧匈奴の財布をしていた自由都市の新報が幾つかあったなー」
それは咸陽で中華とその外界異文明を繋ぐ中華側の主要玄関口となっている西市にもあり、人々は広大な市場に設けられたその屋根付きだが開放的な館の壁一面に書かれた文書に注目していた。
その館は“正報館”と名付けられており、秦国の現法令の全てや国内外の状況、各種の(人々のやる気を底上げしやすい)豆知識など様々な書類が全ての壁に書かれて無料で常時一般公開されている施設であった。
これも嬴政と白漂の話し合いで生まれた施設で、人々が知るべき情報を知る事が出来ない、知るのが遅れてしまう事で生まれる不利益や問題を減らすために生まれたものである。
この時代に限らず、法令というのは書類が高いこともあって一般民衆にはその大半が周知されず、法令を取り仕切る側にはそれを良いことに腐敗を行う例が後を絶たない。
特に国や地域に時代にもよるが、中央政府の目が届きづらい中華の地方では地方官僚が好き勝手し易く、その汚職が元で多くの王朝や国家の衰退を招きがちであった*1。
故に、そうした腐敗が行える余地を可能な限り減らすため、嬴政は白漂との話でこれを発想して周囲の文官と細かく調整したうえでこの施設を建てたのである。
幸いにも紙の大幅な早い誕生と及びに製紙法と印刷技術の進歩で、必要な書類は従来に比べて安価且つ大量に準備できるようになったから可能となった。
今現在は咸陽で配布と更新が行われ、その次に各地方の中心都市へ伝達され、地方の中小都市や農村では要地でそれらを見た人からの口コミであったが、それでも今までの法令が官以外には周知されない状況と比べれば雲泥の差があった。
「それで戦の方はどうだ?」
「あー南方の方じゃー
「最近はその次に堅陽ってのもよく聞くなー」
「あー、何かー城主が女性で病がちで、側近の人達も亡国の亡命者とかが多いけど凄くやり手って話の~…」
「それとさー北の旧匈奴領はどんな感じだ?」
だが、その中で人々は法令以上に(秦政府が自国の利益になるように調整してはいるが)国内外からの最新ニュースの方に気が取られており、それは人々の会話でも明らかであった。
「白漂将軍が嘗て匈奴の財布をしていた
「マジか!? もしかするとこの秦も遂に東海三国と同じように海とも繋がるかぁ!?」
「そうしたら陸だけじゃなく海の上での商売にも加われるかもな!」
「いやぁ、確かその例の町はめっちゃ独立心強いって話だから朔方侯でも攻略には苦労するかもしれねぇぞ」
「だったら俺らも商売しに行って助けに行った方がよくねーか?」
「それで海と直に繋がれば間にある他国のムカつく連中に中抜きされずに済むかもよ!」
特に国内外を広く行き交う行商人達は、行き交う会話から新たな商機を見出して次の儲けをより多く得るべく言葉に熱が籠っていっていた*2。
そうした民間からの立ち上る熱は秦の新たな推進力となり、今の躍進を支えている証として西市は今も活気に満ちていた。
「…このままいくと秦もまた東海の覇権争いに加わるか。例に聞く満州の連中と絡まって…」
「それはそうで面白そうですけど、果たして旨味が大きく取れますかねぇ…くくく…」
その市場の様子を同地の一角にある高楼の茶屋の席から、例の墨字意匠の衣服や装飾を付けた男達と、別の時間軸ではまだない筈の和装で身を固めて編み笠で顔を隠している者達が興味深そうな顔でそうして活気づく市場を見下ろしていた。
○秦始皇9年(紀元前238年)
『…う…ぅァアアアア!? わ、儂の金がァアアアアアア!?』
秦国の王都で多くの行商達が次の儲け話の接近を嗅ぎつけて士気を高めていた頃、北の大地ではそれとは反対に大損の危機を迎えて、それだけでなく破滅が近づきつつある証の声量で悲鳴が上がっていた。
『うわ、見ろよカナヨクの倉庫…ほとんど丸焦げだぜ』
『昨晩に秦の連中が火をつけた油が満載した壷を投石機やら弩砲で正確に撃ち込んできてご覧のありさまだぜ』
『まー昨日にそれを大声で誰かが知らせて非難させてくれたおかげで死人や怪我人は出なかったけどよー』
『でもまあいいじゃねえか、孫もだけどあいつら奴婢だからってろくでもない扱いしてたし…罰が当たったってことじゃねーの?』
『町のお偉いさん達は今回ので秦側に対して不利になるって言ってるけど…ぶっちゃけあいつらが身内で決めてる掟のせいで俺らは普段から自由なんてねえんだから別に誰が上に立ってもなぁ…』
その悲鳴の主は秦の法治体制で儲けが減ると思って反対派を支援している自由都市の豪商達のもので、そんな彼らに低賃金で使役されている立場である町の人口の半分を占める下層民の人々は火事を物珍しくは思いつつもあまり同情の念を生じさせていなかった。
「…思った以上に町の貧乏連中とボンボン共の仲はわりーな」
「そうだね、じゃー僕らも今回ので色々彼方此方が揺らいで口が緩んでいる人も増えているだろうから聞いてくるとしよう」
集まってきている群衆の中に野次馬として混じっているアカキ(レキシントン)とクハ(白漂)もそうした周囲の声を聞いており、他のその場を離れていく人々に紛れて姿を再び消した。
○秦始皇9年(紀元前238年)
秦の王都で朝にそんな事があった日の次の日にして、そこで話題にも上っていた町で火攻めによる火災があった日の翌日の晩、その現場となった倉庫街を小さな影が歩いていた。
『…くそ! あいつ等も奴隷を虐めるのは楽しんでやがったくせに急に抜けていきやがって!』
その影は質が良い衣装で固めている少年だが、後代で言う小学校高学年くらいの年齢にしては強い性根の歪みと腐敗に満ちた苛立ちを周囲の壁にぶつけている少年であった。
『単に仕事が愚図だったり顔がムカついたしたからミミズを食わせたり雑巾の搾り汁を飲ませようとしただけだろ―――』
「ぁあ❣ だ、旦那ぁぁぁ…❣」
『―――お…え…?』
後代のあるゆるキャラみたいな感じの探偵に目を付けられそうな所業を口にしながら歩いている少年だが、そこで物陰よりこの時代でもその年頃では聞くのはまだ早い甘い呻き声が響いてきた。
(…え、な、何だ…この声…?)
少年がその呻き声に恐れと自覚はないが少しの欲情を覚えて倉庫の間にある薄暗い路地を進んでいくと、その先で想像の斜め上をいく淫靡な光景が広がっていた。
「…だ、旦那ぁぁぁぁ❣ こ、こんなところぉぉぉぉ…❣ だ、誰かに見られたらぁぁぁ…アア❣❓」
「そういうわりにはここは大洪水だけどギュウギュウに締め付けてくるけど♪」
月明かりに照らされている倉庫街の一角で艶を帯びて色欲に苛まれるアカキ(レキシントン)と、その彼女を立ちバックの姿勢で責め上げているクハ(白漂)の姿があった。
現在、クハ(白漂)はアカキ(レキシントン)に対する前回のミス*3に対するお仕置きとして、ここ倉庫街みたいにいつ人にバレるかわからない場所で彼女を抱くようになっていた。
「ちゅるゥウウウゥウ❣ ああ…❤️ クハさぁあんん❣ この私がアアアァご奉仕してるのにいい…❣ そんな大きな子ばっかりにかまけてぇええエエ…じゅるうるるるる❣❣」
そのクハ(白漂)の尻に顔を寄せてその中心にある穴と彼の男の象徴を舌で責め上げているのは、赤紫色のウェーブロングヘアーと金色のうさ耳を揺らして颯爽とした感じもさせる素早く正確な舌捌きをしている金兎であった。
「ンンン♪ 君を無視しているわけじゃないよ♪ 単に君がもたらしてくれる悦びが僕の腰にはいい刺激になって、それがアカキ(レキシントン)もより悦んでいるだけだよ」
金兎の情欲しつつも悔しそうな奉仕を受けつつ、クハ(白漂)はその尻からじわじわと染み込んでくる細やかな刺激を腰の動きに乗せ、元から自身の閨にいる女性達の中で状況から今現在唯一傍にいるアカキ(クハ)のある程度慣れたが故に貪欲に締め上げて吸い付いてくる肉壺を上手く掻き混ぜていた。
「…ァアアアアアアアアアアアアアアァアア❣ 旦那ぁアアアァアア❣❓ お、俺ええええええええエエ❣❓ こ、子袋がァアアアア口から噴き出ちま…ァアアアアアアアァ❣❣❓」
その緩急と変化に刺激を巧みに付けたクハ(白漂)の男娼顔負けの腰遣いと男根裁きに、多少慣れていた程度のアカキ(レキシントン)ではそう長く持ちこたえるはずもなく、彼女は口腔から極みに釣られて内臓まで吐き出してしまいそうな声量で極みの嬌声を打ち上げた。
「ンン!」
クハ(白漂)はそれで荒れ狂ってのた打ち回る大蛇の胎内の如き胎内を、余裕をもって肉の砲身ごと吸い上げられるような心地に変えて、彼女の長躯相応に奥深い子宮口まで突き上げて、彼女の悦びを深めて且つ自身もそれで悦べた証しとして白濁を注ぎ込んだ。
「…アアアァアア…❤️」
「…ンン、アカキ(レキシントン)も締め付けが強いだけじゃなく…色々と器用な動きをこなせるようになったね…ア!?」
十数秒後、ズルズルと壁に淫靡な汗の痕を描きながら腰を落としたアカキの淫裂より、ギュボンと重くも淫靡な音を添えて男根を抜いたクハ(白漂)だが、その一瞬の隙をついて彼の腰に別の尻が不意打ち気味に叩き付けられて彼の背を壁に押しつけた。
「ンンンンンンンン❣❓ アアァああ❣ やっぱりぃぃぃ❣ 見ていた時に思ってたよりもぉおお凄い一物ゥウゥ❣❓ けれどぉぉこの兎衣装に掛けてぇ決して負けませんよぉぉ❣❣」
奇襲を仕掛けてきた尻の正体は、アカキ(レキシントン)との激しい情事を見せつけられて横やりをしつつも軽くあしらわれた感じがして悔しそうな顔を浮かべた金兎であり、既にバニースーツのクロッチはずらされて淫蜜を滴らせている淫裂は正確にまだアカキ(レキシントン)の愛液で濡れたままの男根へ被せられた。
「…全く、お客様が余韻に浸っているのにこんなせっかちな真似を…これもまたお仕置きしないとね」
「ふあああああ❣❓ お、お客様ぁぁ❣❓」
そうして自身の愚息に被せられて颯爽とした素早くも正確な肉襞の動きで締め付けてくる肉壺に、クハ(白漂)は体の方では喜びつつも金兎のなりふり構わない行動に少しムッとした顔になって姿勢を女性式セルフ立ちバックから強引に変えた。
「金兎、あそこで何やら盗み見している人がいるからその人にもよく見えるようにこの姿勢で近づいてあげよう」
「ええエエ❣❓ お、お客様ぁああそれはぁアアアァ❣❓」
クハ(白漂)は逆駅弁スタイルで淫肉の繋ぎ目が公になりやすい体位に持っていくと、金兎にその羞恥心を刺激する言葉責めをしながらあの盗み見している少年が隠れている物陰に向けて少しずつ近づきだした。
「ァアアアア❣❓ だ、駄目ですウウゥウお客さぁああんん❣❓ こ、こんなのぉおお大勢の人に見られたらぁ私ぃお店でええ働けませぇええええん❣」
下からズンズンと且つ重くも正確に急所を抉ってくる男根に、金兎は過去に同衾した男達と桁が違う快楽の深さと重みに子宮が麻痺してしまいそうな心地に陥るが、矜持の高さと今後の仕事の都合から何とか彼をいかせて倒れさせて止めさせようとする。
「あーその辺りについては大丈夫、君は集中し過ぎて気付けていなかったようだけど最近の城内の景気の悪さで苛立った人とかがこの辺りで鬱憤晴らそうと集まってきてるから…」
『アァ!? お客さんらめええぇ❣❓』
『うるせぇ! この町を守ってんだからこれくらいいいだろ』
『ああん❣ ここからはぁ別料金ですよぉ❣』
周辺の目に見えない物陰から、クハ(白漂)達とは別にこの場へ劣情を解き放とうと集まってきていた城内の兵士や妓女等の嬌声に呻き声が響いて来ていた。
「アアアァ❣❓ そ、そうですけどおおおお❣❓」
それを指摘されて金兎は妙な安堵感を覚えて体の方はより快楽に集中できるようになり、脊髄を駆けあがってくる稲妻のように強まる肉の悦びの強まりに喜びつつも、まるで自分がその辺のはした金で買える女にまで落ちてしまったような錯覚に陥り、屈辱感とそれ以上の快楽を覚えるようになってしまう。
「…んん! 君の中は中々に正直だね…では、僕もそろそろ―――!?」
クハ(白漂)はその雄々し過ぎる男根もあって金兎の肉壺を一部の隙間なく満たし、それでいて彼女の高速で動き回るコマの内部の様に絡みついて締めてくる肉壺を楽しむようになっていたが、その間も将軍として磨かれてきて今も上限を感じさせない五感と第六感は動いて彼に危機を覚えさせた。
今現在、この町を包囲している秦軍は昼間に剣戟を交えつつも、夜になると内部に潜入しているクハ(白漂)による情報提供で、物資の保管場所や反秦派が籠っている箇所を、この時代では精密な正確さで投石機や弩砲で攻撃を行っていたりしていた。
だが、精密兵器が発展した後代でも誤爆などが発生する以上、この時代での飛び道具となるとそれの発生頻度は段違いに多い。
「ギャアァアアアアアァアアアァアア!?」
今回もその内の一つである石弾が倉庫街の一角に撃ち込まれ、それを契機として連鎖的に発生した倉庫群の倒壊は少年も巻き添えにして悲鳴を上げさせた。
「あっぶなぁ―――!?」
それを直前の石弾で空気を切り裂く音で気付いたクハ(白漂)は流れ弾が倉庫へ直撃する寸前にその場から勢いよく飛び立つが、それが情事で最も意味がありつつも今は望んでいないそれを引き出してしまう。
「アアアアアアアアァアアン❣❣」
クハ(白漂)に抱えられた状態で飛び上げられたその弾みで、大きく突き上げられる形となった金兎は子宮ごと全身を男根で穿たれたような感覚で極みに押しあがって、震えるような極みの証しを口から突き上げ、その流れで胎内も素早く正確な動きをする肉襞が痙攣を起こしたような極みに押しあがってしまう。
「―――あぅ!?」
「あぶねえぇ!」
それでクハ(白漂)は着地を誤ってしまい、後頭部から勢いよく倉庫街の壁に当たりかけるが、極みの余韻も引いて意識が戻って情事を嫉妬と羨望と共に見守っていたアカキ(レキシントン)に抱きとめられて助かった。
「…あーーー…た、助かったよアカキ(レキシントン)」
「まあ、当然だけどよぉ…やっぱ今は外でするの止めねえか…? 時々流れ弾みたいに皆の所から石や火矢が飛んでくるし…」
「そうだねぇ、けれども今さっきので一人だけだけど埋まった人がいるみたいだし…一応助けておくかー……あ…」
クハ(白漂)は助けてくれたアカキ(レキシントン)に礼を言いつつも彼女からの諫言を聞き入れ、とりあえず先ほど聞こえてきた悲鳴の主を瓦礫から救い出した。
『…あ、ぁぐ…だ、だしゅげ…』
「あ…この子…確か…」
そこでクハ(白漂)はその悲鳴の主が、昼間などに奴隷へ苛烈な扱いをしていたので表向きおだてて止めさせ、ついでに反秦派豪商を父に持っていたのであれこれその弱みを聞きだした少年であることに気付いた。
キャラクター設定65
容貌/ゴールドバニー(ランスシリーズ(鬼畜王ランス))
年齢/21歳(始皇9年(紀元前238年)時点)
出身/北涼地域某所
身長/166センチ
体重/56キロ
3サイズ/B90W59H89
得物/何らかの格闘技
趣味/颯爽とした対応
鬼畜王ランスに出た施設桃源郷に所属するバニーガールの一人ゴールドバニーのこの世界での同位体。
原作同位体と同様に颯爽としつつもドジな一面もある女の子で、戦災孤児の身の上で夜蘭に身請けされてそれに恩義を感じつつも、強い男に対する鑑識眼もあるので行動が素早い。
毎晩に渡って逆夜這いして落とそうとしてきた仲間達を逆に手籠めにしていくクハ(白漂)を見て、興味を強めて自分こそは言いなりにしてやろうと尾行するが、その先でのアカキ(レキシントン)と彼の激しい情事を見て逆に焚き付けられてしまい、乱入して落とそうとするも経験と技が全然違い過ぎていつも通り陥落させられた。
次回は、あの社会派系探偵漫画に悪い意味で出てきそうな少年の身に起きた非常事態を契機に、