※この作品はR-18です。

天下の大将軍になる!! ~夜の睦言~   作:oosima

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何やら、先週はいつもみたいに週一連載なのに途中から急にアクセス件数が増えてそれに比例してお気に入り登録が増えたり、本当の久しぶりに評価も新しく入ってたりと、色々と驚かされつつも嬉しいことが起きました。ありがとうございます。
今回、ようやく主人公が自軍に戻って今回の最終戦へ入れます。
それとアクセス件数18万件突破ありがとうございます。


204 和を結ぼうとしても穏便に済むとは限らない

 ○自由都市(ユラス・アプラス)攻略戦12日目朝 秦国北東部 新領地 某不安定地域(現内モンゴル自治区中東部) 黒竜江流域地帯 自由都市(ユラス・アプラス)○

 

「「「「「………………」」」」」

 

 自由都市(ユラス・アプラス)の上層部が講和に向けて切り替えるもそれでまた別の不穏な芽が芽吹きだし、城内にある高級酒場の彩兎館の主力バニーガール全員が居候兼アルバイトのある男によってアダルトな意味でコンプリートされた日より2日後、都市を包囲している秦軍は前日までの昼夜問わない攻撃は止み、代わりに整然と隊列を組んだ状態で何かを待ち構えていた。

 

「…昨日と違って静かになっているけど…」

「ええ、昨晩に向こうから送られてきた暗号文で、それまで反秦論を声高に叫んでいた豪商が投石機で自分達まで危険を覚えたから、講和に傾いてこの日に向こうから使者を送って来て条件付き降伏の交渉を始める事を決めたって書いていたけど…同時に、それまで穏健意見を唱えていた派閥が自分達に重負担を掛けられる内容に怒りを見せていたって書いてあったから」

「このまま穏便に終わればいいのですが…」

「穏当に講和なんて行かないでしょうね…」

「…いざという時に備えて、腹立たしいことにあの人が町の中から見つけてきた別(・)の(・)地(・)下(・)道(・)を使ってあの人用の例(・)の(・)装(・)備(・)も届けましたけど…」

 

 自由都市の正門を真正面から見据える秦軍本陣で、秦側の幕僚達は町側で如何なる動きが見えても対処できる布陣を構えながらも昨夜のことを思い出した。

 

「…ふーー、何かこういう暗くて狭い場所って落ち着くのよねぇ…」

 

 その昨夜、秦側が掘っているその坑道の一本を竜騎の一員であるミナイは歩いていた。

 前世は人であった頃にあるオタク趣味が強い電気街のオタク向けコスプレカフェのバックヤードで、同僚達と共に狭い部屋で泊まり込みの労働をしていた悲しい記憶からか、こういう暗くて狭い場所はミナイにとって落ち着きやすい場所であった。

 

(…でも、何で町側からの投げ槍に紛れさせた暗号文にどうして、私一人にこの装備をもってこの坑道の奥に来るようになんて書いてあったんだろ…ん?)

 

 この場所を来ていた理由とその呼び出し人の名もあってミナイは坑道の中を進みつつも奇妙に思っていたが、その人がいない終着点に辿り着くと、彼女は他者の姿は見えないにもかかわらず誰かの視線と気配を感じて目を細めた。

 

「…っ!」

 

 僅かな明かりしかともされていないその坑道の奥底で、ミナイは人のニオイがするその箇所を正確に見抜くと、カラクリ重装甲籠手に包まれた拳でその岸壁を殴り割った。

 

「…凄いなあ、成長しているのは時々見ていた度に感じられていたけど…ここまでなっていたんだね」

「…あ! 白漂様!?」

 

 それで崩れた岸壁で露わになった小さな穴から見えてきたのは、先日の落盤事故で別の坑道の奥の向こうにレキシントンと共に取り残され、その時に迷い込んだ古い地下道を進んだことで自由都市に迷い込んでしまい、今はクハという偽名で町の中に潜伏し働きながら秦側に情報を送っている白漂の驚いた顔であった。

 

「し! あまり大きな声を出さないでね。河了貂達に気付かれたらここから大穴を開けられて僕の救助も兼ねて一気に町の中へ攻め込んできそうだからね。それも悪くないけどより被害が大きくなる可能性が高い」

「…そ、それはそうですが…皆…心配しているんですよ。初日の時は生き埋めになって最悪死んだんじゃないかって本陣の偉い皆さんは慌ててましたし…。 それに流れからしてそっち側が今いるその坑道って多分町側から掘られたものでしょうけど…、どうやってここまで近づいてきたんですか?」

 

 その白漂に叱られつつもミナイが至極真っ当な反論をしながら諫めて疑問も口にした。

 

「ああ、この自由都市攻略戦で色々確かめたい戦術や技術…特に坑道やその掘削方法で確かめたいものが色々あったから、ここで掘り進めてもらってた坑道の全て一通り見ていて地図の方も見ていたから頭の中に叩き込んでいたんだよ。その後にこの町のことを色々調べている間にこうした町側が昔に掘ってほとんど忘れられてるっぽい地下道を見つけて、その内の何本かが今も掘らせ続けてる秦側の坑道と重なりそうだから、その内で一番近づきそうな坑道の場所を割り出して暗号文でそれを報せてここへ君を伝言役代わりとして送り込ませてもらったわけ」

「そこまで割り出せる凄く良い頭してるのにどうしてさっさと戻って来てくれないんですか? 皆…軍務中はいつもみたいな感じにしてますけど夜はギスギスした感じになってて(実戦時以外は)気が弱い子は泣きそうな顔を見せるのもあって…」

「あーもうそんな鳴き声を出さないで、せっかく大人しい君に来ても立った意味が無くなるし…」

 

 自分が今にも涙を流しそうなそう言う気が弱い子になりそうな見本になりかけてるミナイを励ましつつ、白漂は詳細にこれから行うべきことを話した。

 

「…わかりました。今の状況は偶然起きた手違いで…今はそれも組み込んだ作戦中という事にしておきます…白漂様とここでまた会えたのを本陣ゲルに戻るまでは秘密にします。ですが…言う通りにしますから…ご褒美を今ここでしてほしいです…」

「褒美? 今ここで出来るものなんてないけど…あ」

 

 どうにか説明と励ましを終えた白漂だが、穴越しにミナイがボトムと鎧の足の繋ぎ目辺りの釦(ボタン)を外し始めた。

 

「…あなたのムスコさんなら十分だと思いますから、そのムスコさんに散々使われてこの数日で寂しい思いをしてきた私の体を慰めてください…」

「…ギスギスしてる主因って欲求不満っぽいね…」

 

 そうして鎧とボトムの股間部分に生じた隙間から見えるミナイの深い潤いを帯びて薄っすらと開いている淫裂と、羞恥とそれ以上の肉の渇望で苛まれた彼女の赤らめた顔で、後ろめたさと再燃させられた愛欲に押されて白漂もボトムと下穿きを降ろしてブルンと男根を曝け出した。

 

「…貴方もこの数日で溜まってしまっているようじゃないですか…あぁ❣」

 

 岸壁の厚さはそこまでではなかったようなので、十分な長さまで突き出されてきた白漂の男根をミナイは籠手を外した指で掴むと、潤いと飢えた乾きに満ちた淫裂へ導いて彼女にとって久方ぶりの嬌声を上げた。

 

(…うぅ…恐らくこの世界で人類史初の壁穴プレイをすることになるとは…)

 

 痴態的な意味で恐らく人類初の男となった身に白漂は言い知れぬ興奮を覚え、それはミナイにも感染していってその肉壺の動きが変わっていく。

 

「…アアァ❤️ 姿は見えないのに…いつもより貴方のこれが如実に感じられ…ぇアアァ❣❓」

 

 普段の交わりと違って愛する相手の姿が見えない分、繋ぎ目の感覚が鋭敏になってしまっているのか、交わった時点で二人は互いの肉の繋ぎ目が混ぜ合わされていくパン生地のようになったような一体感を覚えていく。

 ミナイにとって今の白漂の男根は自身に捻じ込まれた酵母の塊のようで、棒自体の形は保っているようにそこから細やかな無数の菌糸が伸ばされて細胞単位で犯していくような熱と堅さを与えてきており、それが彼の激しくも正確に性感の強弱に応じた抉り方をしてくる動きと合わさって全身が犯されて塗り替えられていっているような感覚を覚えた。

 逆にミナイの胎内は水の代わりに乳を用いて砂糖を多く用いた菓子の生地の様に普段以上の甘さを味わわせてきており、それに男根で直に触れてきている白漂は細胞の隙間から甘い蜜が染み込んで飲み込まれていそうな悦びを覚えていた。

 いつしか両者は腰や尻に打ち付けられる岸壁の堅さなど気にしないのが分かる速度で、お互いの腰と尻を動かすようになっていた。

 

「…ン!」

「フアアアアアァアアアァアア❣❣」

 

 そして、互いの尻と腰が岸壁によって赤く腫れた頃に、両者は繋がり混ざり合った互いの身がはじけ飛ぶような極みに至った。

 

「…とまあ、その時の受け取り相手にミナイちゃんを選んだのはどうせ気の弱いあの子じゃ押し通せるだろうってあの人の狡い考えよねぇ…」

「…………」

 

 その久方ぶりの激しくも甘い一夜の記憶から現実である今に戻ったところでミナイは、笑顔こそ浮かべているが薄暗いオーラを背から僅かにだが濃密に滲ませている紅華に、内心では今にも泣きたい状態にメンタルになっていた。

 

「あ! 紅武副将! 河了貂主席軍師! 都市側の正門が内より開きはじめました!」

 

 そこで天がミナイを哀れに思って助け船でも差し出してきたのか、自由都市(ユラス・アプラス)の正門が開かれてきて、そこから護衛に守られつつも強硬論を主張していた豪商達が沈んだ表情で姿を現した。

 

「…申し訳ありません。この期に及んでもなお時勢を読めぬ者達のおかげで平和に済ませられる道を選ぶのに時間が―――!?」

 

 豪商達はどの口で言うのかと言いたくなる釈明をしながら門から秦軍側に向けて歩を進めようとしたが、そこで彼の背の向こう側が強烈な紅蓮の閃光に包まれた。

 

「―――あギャアアアアアアアアアア!?」

「「「「「のわぁアアアァアアアアアァアア!?」」」」」

 

 その閃光は爆炎と強烈な衝撃波を持って悲鳴を上げた豪商を飲み込み、町中と秦側はその衝撃へのあまりの驚きから声にも表れた。

 

「な、何だぁ!? さっきの爆発はぁ!?」

「地下から掘り進めていた行動に例の薬を仕込んだ連中がいたか!?」

「い、いや! 火薬で使われている分は坑道掘りで使用されている分以上に使われた痕跡のあるものはありません!」

 

 それに秦側から何名かが既視感や疑惑を感じさせる声が上がるが、その間に自由都市(ユラス・アプラス)各所から次々と同じような爆炎が起こり、そこから周囲へ日の雨が細かく降り注いでより火は広範囲へ広がっていく。

 

『熱いいいイイイイ!?』

『キャアアアアアアア!?』

『な、何の妖術だぁ!?』

『こ、講和に反対する連中が邪魔しだしやがったぁ!』

『いや! 元々秦に降るのを反対してた金持ち共がその罪を消すために火事を起こしやがったぁ!』

『ハァァ!? 何を言いやがる!?』

『テメエらが賠償金捻出するために元から戦に反対してた俺らにまで重税掛けようとしたのが悪いんだろうが!?』

 

 理解不能な現象に対する混乱と、それで焚き付けられた怨恨と憎悪の阿鼻叫喚は町中で拡散して広まっていき、瞬く間に町中で血飛沫と剣戟に怒号が広まっていった。

 

「ど、どうしますか―――!?」

「どうもこうもない。いつもみたいにどさくさ紛れでこっちに都合が良い方向へ行くように動くしかないだろ」

「―――あってうおおお!? しょ、将軍!?」

 

 予想のさらに上を行く混乱に秦側本陣も混乱が生じようとしたところ、某巨人漫画の新型装備に似た黒基調で色々な装備が四肢やら背中やらに付いた衣装に身を固めた姿で白漂が戻ってきた。

 

「おいぃぃ!? 今まで町の中で何をやってたんだ!?」

「どうしたら降伏を決め込んだ町が目の前であっという間に内戦状態になってんですか!?」

「あんた今度は何をしやがったんですか!?」

「どうすんだよ!?」

「責任取れ!!」

「のわーー!? とりあえず静粛に! 特に事情知らない人が聞いたら余計な誤解を催しそうなのは却下!!」

 

 酷法国家秦というイメージを持つ他国民からすれば信じられない光景が繰り広げられるが、さすがに非常時なのでものの数十秒くらいで止んだ。

 

「…取り合えずー、僕も何か混乱起きて素直に降伏ーにはならないだろうって思ってたけど…まさか他にも“例の薬”を用いてくる勢力があって…、しかもこれだけの量をこんな風に使ってくるなんて思わなかった…」

「まぁ、あなたのこの数日間の状況を考えればここまで出来るわけがないというのは理屈でわかりますけど…このまま放っておくと自由都市は壊滅して今後のこの地の運営に支障をきたしますよ?」

「そうだね、とりあえず消火と救出を直ちに始めよう。但し城内に入るのは…特に低地に入るのは一部を除いて却下。火事を止める必要があるけどその巻き添えで溺死というのは嫌でしょ」

「は? 溺死?」

「例(・)の(・)坑(・)道(・)は僕がいない間も掘り続けていたよね?」

「は、はい予定通りにまで掘り進めていますが…?」

「よし、じゃーこっちにあるこれとこれと他にもこれの地下道でー…」

 

 それから白漂を中心にこれからの消火作業とそれに伴う自由都市攻略の最終作戦が急速に進んで行くが、すると先ほどの怒気や非難に変わって非常に微妙そうな表情が彼に向けられだした。

 

「…貴方って人は…」

「よくもまあこんなとんでもない事態でそんな即興で狡すぎる手を…」

「確かにすぐ出来て且つ効果絶大だろうけどさぁ…」

「やっぱりこんな状況狙ってたんじゃないですか?」

「何この能力面はともかく人間性はめっさ信用できない人に対して向けられるような視線の雨!?」

 

 いつも通り白漂がそれに心外そうな叫びの抗議を上げるが、それに構うことなく周囲は即座に彼がこの状況に応じて出した策を実行に移すべく迅速に動きだした。

 

『…ゲホゲホ! な、何ですのこの騒ぎは…!? 何が起きて…!?』

 

 数分後、市内各所で起きた爆発の影響でエルサリアは幽閉先の豪商邸の土牢から出られてやっと自由の身に戻れたが、同時に地上のあまりの惨状を目の当たりにして絶句してしまっていた。

 

(…こいつは何がどうなってやがる!? 秦軍の攻撃の可能性は…後の統治や支配にあの野郎の性格を考えれば可能性は低いな。だったらここ最近あまり姿を見せなくなっていたがあいつか…!? だが、これから秦軍が取るだろう動きを考慮すれば奴を討ち取れる好機は…!!)

 

 別の高台から趙遷が市内を満たしていく混乱を見てその脳裏に墨字意匠の者達の姿を思い浮かべるが、同時に獲物までの道筋を見いだせた餓狼の如き笑みを浮かべて市内を満たす人混みの中へ姿を消した。

 実際、趙遷の考え通りに秦側は市内と城外を遮る城壁の門辺りで即座に活動を開始していた。

 

『こちらの門からお逃げください! 市内に留まっていると焼死しますよ!』

『手に持つ武装をした状態での降伏は認められないのでご注意ください!』

『そ、外には火の手は及んでねぇ!』

『で、でも外は秦兵が!?』

『ごちゃごちゃ言ってる場合か!? さっさと逃げるぞ!!』

 

 既に開かれた城門から北の言葉で避難誘導を行い、場合によってはまだ開かれていない城門を衝車などで外からこじ開けて秦軍は内部の住民を逃がしていく。

 

『あ、あのぉ…会長に社長…いいんですか? 私達は避難しなくて…?』

『確定じゃないけどまだ風上はこちらにあるから大丈夫。周囲には運河もあるから…(いくら派閥が違うからって私達までいる状況で“火薬”を使ってくるなんて…品がない人たちねぇ。以前に反主流派から掛けられてきたあ(・)の(・)誘(・)い(・)に乗った方が良いかしら…?)』

 

 一方、そうした市内を高所区域の一角から眺めている彩兎館のバニーガール達は不安げな様子を見せていたが、それを夜蘭は窘めつつも頭の中では例の墨字意匠の者達へ不満を見せつつ、館内に戻ってお句を進んでいく。

 

「…そういうわけでそっちからこれから起こす事態を聞かせてもらったし、元から色々便宜を図ってもらってる身だから手伝うけど…ちゃんと安全は保障してもらえるのですよね?」

「大丈夫、その為の装備を幾つかは持ち込んでいるから。あとはそっちの協力も有ればーー-…多分」

「正直も時と場所によれば微妙になるな」

 

 館内の奥で夜蘭が出迎えたのは、いつの間にか戻ってきていた白漂及びに彼と同様の装備で身を固めていた少数の面々で、その中で彼にジト目を向けているのは普段の民族衣装風の意匠を幾つか取り入れつつも基本同じ装備に身を固めた羌瘣であった。




今回、やっと主人公が本格的にキングダムらしい場面(?)に戻りました。
それと、気になる装備も出てきましたけど、流石にガス噴射みたいなものはできません(…多分)。
次回、ようやくここ自由都市編での実戦的な意味での最終戦に入ります。
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