※この作品はR-18です。

天下の大将軍になる!! ~夜の睦言~   作:oosima

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今回は未来知識から来るギャグ系が中心になります。


021 物流と人は相互しあうもの

 ○秦始皇6年(紀元前241年) 合従軍大戦函谷関攻防戦十六日目深夜 秦国北部 九原○

 

 偵察や調査で匈奴が完全に北に去ったと分かった九原城での宴は終わり、見張りを残して大勢が酒気などで眠りに付くか、戦中から解放されて貯まりに貯まっていた情愛を愛する者やそこに商機を見出した女性たちとぶつけ合っていた。

 

「あん❣ あ❣ あ❣ あ❣ はあああぁ❣ すっごい強靭だわぁ❣」

 

 それは決戦終結後でも大きい事以外は周囲の将兵らのテントとさして変わらない伍鬼のゲルでも同じで、寝台の上で胡坐を搔いている彼に対面座位でしがみ付いている鼎寧は隠す素振りもなく素直に自身を穿ちぬく快楽の剛直に歓喜の声を上げていた。

 金糸の様な髪が屋根の中央から降り注ぐ月光で薄らと輝き、その神秘的すら感じさせる髪とは裏腹の陽気な妓女を思わせる鼎寧の笑みはギャップで却って明るい色気を存分に振るっていた。

 

「…っ! 相変わらず何処でも素直に愛欲の喜びを前面に出すな鼎寧は…周囲に申し訳ないと思わないのか…」

 

 その彼女を抱きしめる伍鬼はやれやれという声音だが表情は慣れ親しんだものをしており、鼎寧は頬をやや膨らませて彼の顔を両手で固定して向き直させる。

 

「ここを堅くしてるからって言葉も堅くしてるって我儘な旦那様ねぇ、そもそも貴方が横槍で私が飲むはずだった酒樽を皆に振舞った分に比べれば安いもんじゃない。それにー隊長の貴方が終わった後も硬いままだったらー皆も遠慮してー貯まった精で過ちするかもしれないわよ…んあ❣❓」

 

 自身の豊満且つ芯の固さで形も丸く保たれている巨乳で伍鬼の大きな頭を挟みこむ鼎寧の尻を、伍鬼はしっかと掴みあげて大きく助走を付けてから膣奥をその体躯に見合う剛直で突き上げて彼女を仰け反らせた。

 ちなみに昼間の腕相撲大会で景品である秦では高級品として周りだした葡萄酒は、優勝した伍鬼が皆に配り終えて飲みつくされたのだが、それが酒を狙っていた鼎寧がより活発に彼から快楽を絞り上げようとする原因となっていた。

 

「そうか、ならお前を早く満足させて皆が必要以上にここまで来てくれてる女達に当たらないようにしないとな…ふん!」

 

 その鼎寧の腰と尻肉をがっしりと大きな手で掴み、力強くありつつも女体の敏感な場所を正確に舌と男根で荒らしていく伍鬼。

 女人でありながら戦場で並みの武将を悠に凌ぐ武勇を誇る女体はそれらしい凹凸を持ちながらも、内実は濃縮された筋骨で膣も男根を圧し潰さんばかりに強く、それが夫の体躯に似合う男根と隙間なくかみ合わさって、互いの秘肉が削りあわされて溶けて混ざり合っているような錯覚を覚えさせる。

 

「っっっっ!!」

「あーーーーーーーーーーーーーーーー❣❣」

 

 そして、互いにバチンという肌を打ち合う音が最大で鳴り響いたその直後、体躯に似合う膨大な白濁の噴火が雄の穂先からそれに抉じ開けられた雌の肉門を突破して肉の城内を白く水浸しにしていく。

 甲高く町中に伝わりかねない嬌声を上げて仰け反る鼎寧を、伍鬼は下肢から全精気が抜け出ていってしまいそうな脱力感を味わいつつも、並の女性なら折れてしまいかねない膂力で抱きしめて交合を解かせまいとする。

 一方の鼎寧もその豊満な乳越しでも並みの男の頭なら果実のように圧し爆ぜさせかねない腕力で、伍鬼の頭にしがみ付いて快楽の剛直から抜けまいとしていた。

 

「……っっっっは~~~~~~❣ 本当に優しくかっこいい顔して下半身は野獣ね旦那様♪ それではー第二回戦か―――」

「だーめ♪ 互いにイキあったら交代でしょ❤️」

「―――あぁ! り、理査ぁ!」

 

 極みの余韻の震えに満ちた女体で腰を再び鼎寧が動かそうとしたその時、背後から理査が彼女の両肩から掴みあげて強制的に交合を解いて寝台の脇に放り投げた。

 伍鬼の前で仁王立ちしている理査は既に衣服を脱ぎ終えて生まれたままの姿になっている。

 

「お前らしくないな理査」

「だってぇ姉さんと貴方のあれだけ激しい交わりを見たら理性なんて殆ど溶けてしまうわ❤️ ほら、その証拠にここも蕩けちゃってるしね♪」

 

 鼎寧の胎内に膨大な精を放った後も隆々としたままの伍鬼の男根の前で、理査は静かな情欲の火を宿らせた流し目を向けつつ彼に四つ足を付いた状態で尻を近づけ、そのエキゾチックな艶を感じさせる濃褐色の大きな尻と深みのある朱色の花弁を見せ付ける。

 

「っ!」

「っっっぐぅ❣❣」

 

 それに伍鬼は言葉を不要と見なして理査の尻をしっかと掴み引き寄せると、そのカリ首の深さと血管の凹凸では白漂程では無いが十分にある、体躯に見合う雄根で彼女の尻肉に杭を打ち込むように突き込んでその長躯を大きく仰け反らせた。

 久方ぶりに味わう戦場以外の躍動感に理査は姉とは違って嬌声こそ出さないものの、並みの骨肉なら噛み千切りかねない口腔筋で歯を噛み締めて性の喜びを実感する。

 伍鬼もまた、先程の鼎寧の並みの男根なら締め千切りかねないそれには劣るものの、十分すぎるほどに強い膣圧をしながらも、所々がコリコリと堅い襞肉で指圧するように器用な理査の肉壷に身をよりいっそう昂ぶらせていく。

 

「…………ああん、もう…さっきまで私をよがらせといて…挙句に姉から寝取ろうとするなんて…いけない旦那様に妹ねぇえ…❤️」

 

 二人がしばらく身を打ち付けあっていると、そこで交合の解除から緊張が解けて睡魔に襲われていた鼎寧が目を覚まし、脹れっ面で四つ足で二人に近づく。

 

「っっっ~~~~❣ もう姉さん…だったらぁそれくらいの器量を見せてよね…っ❓」

「っん…❓ 妹だったら~姉に遠慮しなさいよ~~❤️」

 

 そこで肌が白黒はっきりしてる対照的な異母姉妹は愛欲に火照ったままの顔を近づけ合うが、そこで一瞬だけ色事ではなく戦場に臨んだ剣呑な光を瞳に宿し、ベッドのシーツの下に伏せられている自分達の得物に意識の相当数を振り分ける。

 

「えーい! 生意気な妹はお仕置きよ…」

「死ねぇ! 石の都から来た連中がぁ!」

 

 そして、鼎寧が理査の頭を掴んで自身の白濁の雫がまだ滴っている足の付け根に押付けようとしたその時、天幕を切り裂いて匈奴兵らが襲いかかってきた。

 それは愛の営みに勤しむ三人の四方を取り囲んでの凶刃であった。

 

「天国を味わいながら死ね―――」

「ふん!」

「―――えっばあああぁ!!?」

 

 だが、その凶刃が無防備そうに見える裸体の背に吸い込まれようとした瞬間、シーツから伍鬼の手で瞬時に取り出された矛が横薙ぎで彼らの後ろ半分を胴から両断した。

 

「そうれ!」

「「「ごるばぁ!?」」」

 

 そして、同時に鼎寧がシーツの下から取り出した自分の得物で反対側の匈奴兵の頭を横薙ぎで粉砕して脳漿を撒き散らさせた。

 

「っっっっっっ~~~~~~❣ ふううう……もう、結構な感覚だったけど…死体を見るとやっぱり余韻が早く退くのがいけないわねぇ…」

 

 そこで伍鬼の脳の制御を離れた下半身に突き込まれて栓を抜かれた白濁を子宮で浴びた理査は、襲撃で恐れまでは生じていないが警戒と理性を怠っていない表情を浮かべつつも制御が緩んだ下半身で心地良い火傷に似た極みを短くも濃厚に味わう。

 

「…近づくまで気付かれなかったという事は…本隊が退いた後も少数で忍び込んだままの兵辺りかしら」

 

 交合を解いて子種汁を足の付け根から垂れ流しつつも寝巻きを着なおした理査は敵襲を告げる銅鑼を鳴らした。

 その音に即座に見張り及び宴会は後日の順番になっていた兵士達も即座に目を覚まし、瞬く間に起床し武装した状態で兵舎から出て出動していく。

 

「っ! そこぉ!!」

 

 だが、彼らが駆けつける前に鼎寧はゲルを飛び出してその鉄鎚を再び横なぎに低く振るった。

 

「「「「「ごぎゅああぁぁぁ!?」」」」」

 

 薙ぎ払われる陣幕の向こう側より現れたのは、同じく潜んでいた匈奴の侵入者の第二陣らしき者達であったが、彼らは剣先を向けられないままに鼎寧の剛槌で両足を粉砕骨折されて脱落となった。

 

「…んーー、とりあえずこの辺りでの見ない顔で怪しい匂いがぷんぷんしてるのは捕まえたわね―――」

「隊長ー! 何が起きたんですかーーーって副長ーーーーーー!?」

「―――えってあ、こんばんわー竜川ー、ん? 何その初心な子みたいな赤ら顔してー?」

「姉さん、今の格好格好ー」

「あ、はしたない真似しちゃったわね♪」

 

 周囲から駆けつけてきた兵士らの真っ只中で鼎寧は自身がまだ生まれたままの姿である事に気付いて軽く舌を出した。

 

「あー、皆ー真夜中に起した所の侘びで鼎寧から目の保養をしてもらったらー酒で酔ってるものも含めて起して集め直して点呼をしてくれー。まだ何人か潜り込んだままの匈奴兵がいるかもしれーん」

「さー見せてあげたから早く起きて調べだしてねー。出ないと今度が引っぱたくから♪」

 

 そのまま寝巻きを着なおした伍鬼の号令で集まり整列していく部下達の前で、鼎寧の鉄鎚ほどでは無いが十分な質量で短い柄の石突より長いベルト状ロープで繫がった流星錘を片手だが豪速で投擲する理査。

 

「ぐびゃあぁ!?」

 

 それで陣幕の陰に紛れて逃げようとしていた匈奴の侵入者の尻の骨肉が千切れて砕ける鈍い音が悲鳴と共に木霊した。

 

「…隊長と同じく苦楽を共にしてくれてー白の方は能天気だが気さくで黒の方は理知的だが誰にでも丁寧でー中華とは色合い異なるけど美人なのにー…あれ見ると夜這いとか裸見た後でもする気無くなるね…」

「夫婦になったら夫婦喧嘩になりゃあこっちが血塗れだな…」

 

 その光景に金色が明瞭な色気を添える白人美女の眼福姿を目に出来た興奮を一気に氷点下まで押し下げられた伍鬼隊の兵士達であった。

 

 

 

 

 

 ○秦国外西方 山界深部某戦場○

 

 秦国の西部国境の西側には、白漂の前世で言うチベット系や東南アジア系の人種が中心となっている広大な深山地帯で構成された山界が広がっている。

 春秋の覇者の一角に数えられる秦国穆公の時代が終わった後に同国との交流は途切れたが、王弟反乱鎮圧の時に現秦王嬴政と改めて盟約を結び、それから白漂による秦北部領土拡大に伴う異民族との交流拡大で、ルートはまだ部分的だが今までにない規模で人と物の流れが起きていた。

 

「「「「「ガアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」」」

 

 それは山界で最大勢力を誇っていて且つ秦国と盟を結んでいる楊端和軍の戦いにも現れていた。

 彼らと対峙して血みどろの死闘を繰り広げているバンコ族は、彼らと大戦を繰り広げているだけあって戦上手であり、その変化にも気付いていて故に戸惑っている。

 

「な、何だぁ!? あいつら今までと違って鎧を着ているぞぉ!?」

「それに鉄や青銅とは違うが同じくらいに攻撃が通し辛え!!」

 

 バンコ族の悲痛な叫びの通り、一部の者達を除けば今までは腰に布や蓑を巻いて仮面をつけている以外は屈強な肉体だけが防御力の要であった山民族達が、今や大半が鎧を付けて今まで以上に攻撃をものともしない勇猛さで襲い掛かってきていたのだ。

 

「いやー、すっごいなーこの北の草原連中と色々考えたり試したりして生まれたこの鎧に盾と履物ー」

「ああ、まさか敵はこの甲冑等が殆ど麻を重ねて膠で煮込んで漆を塗って作ったものとはまだ殆どは思っていないようだ。まさかここまで柔軟性を保ったまま丈夫になるとは…白漂は本当に思考の幅が広く深い…」

 

 以前に交渉で北の地を訪れていたメラ族のカタリとキタリの兄妹もそのうちの一人で、二人が着る今の衣装も麻を幾重にも重ねて膠で煮込んで漆を塗って作られた鎧であった。

 実際に白漂の前世の古代ローマも青銅鎧の次は同様の素材と製法の鎧が用いられており、青銅鎧より軽量でありながら片手剣や並みの威力の矢では破壊できない防御力があった(流石に全力の攻撃や、楊端和みたいな強者のそれは防げないのは言うまでもない)。

 今までは高温多湿な環境が多いので、中華と同様の鎧では重く動きを阻害され通気性も悪いので体力の消耗が早まり、嫌がって筋骨隆々とした肉体そのものを鎧としていた山民族達にも通気性の良さから受け入れられていた。

 何より、山界なら幾らでもある麻に漆が主原料だから調達も修理も容易であったので爆発的に広まった。

 

「…まー、最初に白漂が言った様に弱点がないわけではないがー…?」

 

 カタリが自身の麻鎧を頼もしげに撫でつつもある懸念を口にしたその時、それがまさしく起きた。

 

「大変だー! バンコ族が堤を一部壊してそれで先陣を切ってたキリ族が大勢濁流に飲み込まれたぞー!」

「…む、早速来たか…」

 

 カタリ達が急いで現場に駆けつけると、そこには濁流とその中に麻鎧が水を含んで重くなってしまって飲み込まれていくキリ族の姿があった。

 

「あ、確か漆が切れてたからそれ塗らないまま手柄急いで先進んでた馬鹿連中だ」

「事実でも言うなキタリ、助勢するぞ」

「りょーかい」

 

 そのまま味方の窮地を救うべく濁流の傍で続く至当に乱入するメラ族。

 一方、楊端和の本陣にもその報が届いていた。

 

「ええい! バンコ族め早くもこちらの新兵器の弱点に気付くとは狡猾な奴らめ!」

「まだ防水処理をしておらん族の者達は濁流付近から離れさせよ!」

 

 本陣で楊端和を幼少から世話している長老達の遠征同行組が忌々しげな言葉を吐く。

 

「バジオウは如何した!? あやつめ此度の具足も要らぬと言ったから一番身軽で足も速かろう!」

「それが味方の鎧の保管場所が火計にあったという知らせを受けて飛び出したらそのまま行方不明に…また迷ってしまったかと…」

「何じゃとぉ!? ええい! まだ方向音痴は治っとらんかったかぁ!」

「この事は姫様にはまだ言うでない! これを聞くと便利な道具を得たばかりだからそれの好奇心も手伝ってまた一人で―――」

「あー長老ー、もうあの方なら出てしまってますよー」

「―――えってまた消えてるーーーーー!!」

 

 だが、本陣にも拘らずその山界の王の玉座でもある椅子には既に誰も居らず、長老達は愕然としてしまった。

 

「ふー、よーし辿り着けたな…」

 

 一方、濁流が続いてる戦場で孤立してしまっている山民族軍の一隊の元に、漆塗りの動物の胃を束ねて作られた浮き袋を水気と共に落としている一人の女性が現れた。

 藍蘭レベルの長躯でスポーツモデル風に引き締まりながらも女性らしい凹凸も有る身を、南国衣装風ながら気品の良さも感じさせる女性衣装と甲冑に身を包んだ、金髪碧眼の怜悧で懐の深さを感じさせる超が付く美貌と調和している美女であった。

 

「ゲハハハハハハ! 遂に来たなぁ山界の女王ぅ!!」

「!? な、楊端和様が何故ここに!?」

 

 そこで周囲の茂みから現れたバンコ族、濁流からどうにか脱出したばかりでようやく存在に気付いた山民族達の視線を一身に集めているその美女こそが、山界の今の王である楊端和である。

 

「…よーし、とりあえず…効果も試し終えたところだし…お前達は死ね」

 

 その後、下卑た欲情と殺意に満ちて襲い掛かったバンコ族の歓声は、楊端和の無慈悲且つ怪力と優美な技を併せ持った剣の前に断末魔の悲鳴に変えられた。

 

 

 

 

 

 ○秦国外西方 山界深部某戦場 楊端和遠征軍野営地○

 

 結局、本日のバンコ族との大戦も終わり、勝利の宴が開かれている楊端和軍の駐屯地の一角で、二本の角が鳥の嘴状に生えている仮面が特徴的な鳥牙族の長であるシュンメンが神妙な表情で水面に映る自身の姿を確認していた。

 その身は関節の稼働率を今まで通りに保ちつつも、他の麻鎧とは一線を画す雰囲気の甲冑で包まれていた。

 

(…よし、今回で実戦も試して耐久性も問題ない。関節の柔軟さや機動力に俊敏さも鍛錬で肌丸出しだった頃より上がっている! これなら…後の問題は…)

「如何したシュンメン、その鎧がよほどお気に入りのようだな」

「! 女王!!」

 

 自身の勇ましい姿に確信を深めていっているシュンメンであったが、そこで楊端和が背後から華やかな微笑みを添えて現れた。

 

「何故ここに…?」

「いや、先ほどまでの合戦ではまだ身が火照ったままで眠れなくてな。その前に鍛錬して汗を流そうと思ったんだが…相手をしてくれるか?」

「(願ってもいない!)ふ…断る理由などありません…」

 

 そのまま短い言葉の遣り取りのみで互いに剣を鞘から抜いて構えあう両者。

 この状況にシュンメンは己の勝利を予感する。

 

(…ふ、俺の麻鎧は只の麻鎧ではない。蜀の方よりもっと南の深山の高山だけで取れる希少な蔓の麻を丹念に使用している。更にそこから何ヶ月も膠と特殊な油に漬けて取り出しては何週間も天日干しで乾かしてまた漬けるという工程を繰り返すことで…他の連中の麻鎧と同じ重量に柔軟性でありながら数倍もの強度を得ている! これで最初にやり合ってから飽くなく鍛え続けてきた戦技と合わせれば如何にあんたでも勝てる道理などない!)

「どうやら自身があるようだな…行くぞ!」

「上等―――!!」

 

 そして、両者は互いに地を強靭な脚力で蹴り飛び立って襲い掛かった。

 

「―――ぐ……ふ…!!」

 

 そして、空中での数秒間での斬撃の応酬の結果、シュンメンは全身をズタズタに切りつけられた上半身裸体の状態で地面に投げ出された。

 

「おー、あれだけ斬りつけたのに半分までしか刃が進んでないなー。いいなー私用に同じものを好みの意匠で作らせよう♪」

 

 シュンメンが着ていた鎧は、斬撃が終わった直後に紐を正確に切り裂いてばらした楊端和の手にあり、彼女に珍しくウットリとした表情を浮かべさせていた。

 

(……ぐ、ま、まだだ…まだ勝負終了の言葉は告げられてないから終わってはいない! 念のためにあいつも事前に口笛で―――)

「ボエエエエエエエエエエエェエエエエエ!!」

「!」

(―――えって来たー! ランカイーーーー!!)

 

 そこでシュンメンがほぼ死に掛けに見える状態でなおも立ち上がろうとしたその時、人でありながら人とは思えない風貌で、汗明すら悠に凌ぐ巨躯の大男ランカイが現れた。

 嘗ては王弟反乱軍に所属していたが、敗北後は山の民に連れて行かれてシュンメンが教育係をしている男ランカイである。

 

(ふふふ! 平地の平服しか着てないように見えるがあの下には俺が着てたのと同じ素材に製法の内鎧を着せてある! 更に白漂の所から出回りだしてる砂糖菓子なる美味な菓子で餌付けも徹底しているからあいつは教育係の俺の言う事は何でも聞く! あいつと俺が組めば女王の戦力を超えることも可能! さあ! 来るんだランカイィィィーーーーーーーーーーーーー…イイ!?)

 

 ドスドスと地鳴りを上げながら近づいてくるランカイにシュンメンは勝機を再び見出すが、あろうことかランカイは彼の至近をそのまま通り過ぎてしまった。

 

「さあ、皆の所に戻ろうか。シュンメンも戻れよ」

「ボエエエエエェェエエエエエ♪」

(…って何時の間に同じ手でそいつを手懐けてたんだよあんたーーーーー!?)

 

 そのまま豊かな胸の谷間から取り出される砂糖菓子をくれる楊端和を肩に乗せて好調な感じで野営地に戻っていくランカイの背を、シュンメンの声になっていない絶望の声を乗せた弱々しい手がしばらく縋るように翳され続けた。

 それは数日後に、今の彼らの死闘(という名のそんなに珍しくないじゃれ合い)の遠因の一つとなった東の国からのある使者が来る数日前の事であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラクター設定⑬

鼎寧(ていねい)

容貌/ティナ・アームストロング(DOA)

年齢/22歳(始皇6年(紀元前241年)時点)

出身/秦国北方領土(コーカソイド系)

身長/189センチ

体重/66キロ

3サイズ/B99W62H93

得物/巨大金槌型鉄鎚(ヴァグン(ヴィンランド・サガ)の得物みたいな感じ)

趣味/格闘(プロレスっぽい)

 異母妹の理査と共に伍鬼四千人隊に所属する副長(千人将)。伍鬼の第一夫人

 容貌元ネタどおりの明るく陽気で気さくな美女。

 戦場では勘が鋭く見た目によらない怪力で、鉄鎚を豪速で振り回す豪傑。

 

キャラクター設定⑭

理査(りさ)

容貌/リサ・ハミルトン(DOA)

年齢/21歳(始皇6年(紀元前241年)時点)

出身/秦国北方領土(アラブ系とアフリカ系の混血)

身長/185センチ

体重/60キロ

3サイズ/B96W59H90

得物/金槌型流星錘

趣味/水泳

 異母姉の鼎寧と共に伍鬼四千人隊に所属する参謀(五百人将)。伍鬼の第二夫人。

 容貌元ネタどおりの知的で冷静だが気さくな美女。

 戦場では勘が鋭く見た目によらない怪力で流星錘を自由自在に振り回すが、状況判断に優れて視野も広い知将の側面が強い。




今回は濡れ場は始め程度にして中盤以降はあやふやな未来知識とこの時代の知識とひらめきの影響し合いを原作ねたに絡めてみました。
次回は遂に今回の言いだしっぺ氏との本格的な対決に移ります。
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