〇秦始皇9年(紀元前238年) 秦国東北部沿岸地帯 沿海郡*1 沿岸部〇
「…これが…」
龍城よりさらに東方へ向けて黒竜江による船旅に出て数週間後、秦王嬴政は此度の巡行で目的地の一つを目にして息を飲んだ表情になっていた。
「…ええ、大王様…これが“海”です」
それをまるで旅へ共に出た孫を見るような穏やかな顔で見守る昌文君は、その目的地点に深く懐かしい様子を見せていた。
「懐かしいなぁ。
「大王様、丞相閣下、大将軍閣下、此度は秦に恭順してまだ日が浅い我々満州の地まで訪れてくださりありがとうございます」
そうして感動を見せる嬴政や昌文君と白漂に対し、秦国に心中の意を示して“沿海郡”として組み込まれた同地の取りまとめ役で、将軍の位を貰った康熙が美しく礼を示した。
「康熙、遠方に位置する秦をこの海へと導いてくれて感謝する。そこでだがお前が暮らしている町をさっそく案内してもらいたい」
「名誉ある任務ありがたいものです。永明城*2はどうぞあちらに…」
その康熙の案内で嬴政達はこの秦国東北部で最東端に位置するこの地の中心へ向かうことにした。
『さー! 糖槭*3の樹蜜が良いのが入ったよー!』
『倭鋼*4はどれくらいだい?』
『粟の相場はー…』
「…流石に咸陽や朔方城ほどではないけど、この町も大きいな。これが海に面していることの利か…」
数時間後、この地における最大都市で同地主要民族満州の今の中心地である永明城へ王として入城した後、そのどよめきが鎮まったのを見計らって嬴政達は変装してその市場を訪れていた。
『おい、何だあの双子っぽい兄ちゃん達…?』
『見た目は何処かの豪商のボンボンだけど、身に纏う空気が…』
『同行している連中も堅気の緩んだものじゃねえなー…』
『何かあの王様やあのアシェリートの息子に…』
『何か
「…色々な国から色々な人種が訪れているから市井の住民も多くの目が冴えて肥えているね」
その市場の大きさや賑わいに取引される物産の質量からこの地の重要性を理解していく白漂だが、変装状態でもその雰囲気を感じとる周囲の地元民の目利きの良さとその多さに着目していた。
「(…行き交う群衆ですらこれなら、纏めている者達には距離の遠さからまだ気づけていない逸材も少なからずいるな…)康熙、次は造船所を見たい」
「かしこまりましたー。どうぞこちらへ―…」
嬴政はそうした眼差しもまた見分しつつ、今の自分が最も目に収めたいものへ向かいだした。
『おい! その竜骨は太さからしてこっちのじゃない!』
『その船は下の三番目の船渠(造船所にあるドックのこと)へ移せ! もう完成してるから次の満潮の時にー…』
「…凄い。こんな北の地にここまでの造船所が…フェニキアのティルスを思い出す…」
そして、東海に面するその造船所を見て蒙毅は西域への外交や通商で訪れていた地の一つを思い出す。
「…この造船所を構成する材木…それに家々の建材…やはり原料は糖槭か」
「はい陛下、堅牢ですから樹蜜を取る以外にも船に家屋などこの地では多く使われます」
「でも、これほどの町やその周辺で見てきた周囲の村落の様子だと、その消費量は膨大になるだろう。ただ切って使うだけではあっという間に無くなるだろうけど、周囲の山にははげ山はほとんど見当たらなかったし、だとしたらー…」
「はい、朔方侯、今は亡き母が植樹及び山林の管理を確立させてくださりましてー…」
「船の構造が中華のものとは大分違いますが…これはティルスへ行った時にノルド人達が乗っていた船と似ていますが‐…」
「これは五代ほど前の時代に、この地に漂着してきた異人達が伝えてきた様式に基づきますが、その人々も色目人のように肌が白くてノルドの民とー…」
そこではヴァイキング・シップに似た満州船が代償問わず建造されていっており、康熙は造船所の案内役及び説明役になっていた。
『おい、北側の十七番目の船渠にまた死体が流れ着いたようだぞ』
『正体を隠してるようだけど康熙様が秦王やその取り巻きを案内しているから隠せ』
『どうやらまた倭人のようだな。その船らしい木片もよく流れてきてるし…』
『…確か、今の倭国の実権を握る天鳥のが、
『…奥羽辺りはまだ抗っていると聞くが…』
『倭から戻ってきた従姉の話からして、もうそろそろ限界かもしれねえな…』
一方、その広大な造船所の片隅に異邦人の死体が流れ着いていたが、それは発見した住民達によって秘かに土葬されたことで、今この時点で秦側が関知することは無かった。
「…色々と情報量の多い一日だったなぁ。案内で教えられたもの以外にも市井を回った皆が集めてきた情報も明暗問わず多いし…」
数時間後、夕方になった頃合いにてこの地での借宿に戻った白漂は報告書を捌き始めていた。
「…アアァ❣ こ、腰の動きからしてもぉ…急いでる感じがぁぁ❣」
そしていつも通り、白漂がいるその執務室には女性の深い艶を帯びた嬌声が大気を震わせていた。
白漂が肘をついて報告書や地図を広げている机の下には、レベッカがその桃色の髪以上に頬を桃色に染めた状態でその形良く大きな尻を彼の足の付け根へ押し付けてグチュグチュと重くも淫靡な水音を奏でていた。
「…君の腰も体力無視していつもより激しく尻を振って締め付けが強いけど…」
「…らってぇぇ❣ あの日で一緒に抱かれたぁマルタとセレーナはぁ授かったのにぃぃ❣ 私だけは出来なかったんですも…おおおおぉぉぉぉお❣❓」
机の下はいつも通りに淫靡な水溜まりが出来てそれはレベッカの震える手と膝で揺れていたが、そこで彼女の桃のような甘さと瑞々しさを伴った胎内が一際震えた。
「…ん!」
「おおオオオオオオオ❣ き、来てるううううぅぅ❣ 今度こそぉぉぉぉ根付いてるゥウゥウゥウゥ❣❣」
その極みの震えを伴って沸騰した桃の果実酒のような熱さと甘みを伴った胎内へ、白漂はドブドブと爆ぜるような子種汁を噴出させ、レベッカは胎内から広がっていくその激しくも甘い極みの一部にされたような心地へと至った。
「……秦が海に繋がったことへの国内外の注目は予想以上だな。西方に位置する揚端和たち山界からももっと関係を強化したいと来ているな。嬴政のいる咸陽を介しつつも自分達も北涼の陸路とテングリ湖を中心とした河川網を利用して加わりたいと…。その整備にも協力するということで…。ゼノビアがこの地へ来るまでの間に第五王子の嬴穆様を産んだことで咸陽との関係はさらに強化できたから、現地とも血縁を要に強化しようというあたりだな。先に政へ根回しして同意しているし…」
数分後、白漂は今宵の子種を貰えてイキ疲れて眠りについたレベッカを寝台に寝かしつけると、報告書や調査書のいくらかを読みながら永明城で泊っている館の中庭を散歩していた。
「…やはり、あの“荒間”での計画を進めるべきか―――」
「た、助けてくれー!」
それから白漂が思索を深めながら館を囲む壁の裏口に出たところで、中華六国の訛りが強い悲鳴を上げながら傷だらけの男が茂みから逃げてきた
「―――あ、じゃあ止まって取り調べられろ」
「あごべぇ!?」
白漂はその男を一瞥もせずに自分の足をその慌ただしい男の逃げ足に引っかけて盛大に転ばせ、男は顔から大木に衝突して首が危ない角度へ曲がって地に沈んだ。
「…貴方といるとこうした輩が絶えませんね」
数分後、櫓の中に忍び込んで館の中を盗み見ていたら、影武者モードの白漂を見て秦王と勘違いして館に忍び込もうとするも、そこで警備兵に発見されて他国から来た間者なのがばれたところで逃げ出すも、白漂による足引っ掛けで派手に転倒して縄になった男の連れられて小さくなる背を、竜騎の一員が少しうんざりした様子で見送っていた。
「まあ、これも偉くなった分のお代だよ。その分以上に良い生活を流血と税金でさせてもらってる身だし。君の実家や地元含めて色々な所から君含めて人材を送ってもらえるしね」
「だったら早く夜はお館にお戻りください。皆への負担が増しますから…!」
それに対してもう慣れた様子の白漂の背中を、その隊員は片手で彼の背を押して館に押し返しつつも利き手で即座に長剣を抜くと館の近くの茂みへ瞬時に切り裂いた。
「ギャア!? 手がぁ!?」
「目、目がぁ!」
「モガァ!?」
すると、その茂みの葉に混じって血飛沫や切り飛ばされた指が飛び、続けて喉元や手元に両目から血を迸らせる男達が、短剣や孥などを手元から落としつつ飛び出てきて、他の警備兵で次々とお縄に掛かっていった。
「…また他所からの刺客だな。気配でバレバレだけど…とりあえずありがとうハサエラ」
「まあ、これも今の業務に含まれますから…万が一貴方の身に何かあったら私達だけでなく秦と山界どちらも困ります…」
その高速剣技の煽りで竜騎隊員の兜が外れてその頭が露わになるが、それには夕日でも輝いて見える金色のドリルヘアが混じっていた。
「まあ、君にとっても仕事だけじゃなくて大事な存在になれたら男として嬉しいよ。ハサエラ」
「…まあ、山界と秦の友好のために、貴方とは言葉と仕事だけでは済まない関係を周囲の許可込みでもう深め合ってしまっていますから…」
そうして金色に輝くセミロングのドリルヘアを揺らしてサファイアのようの大きく青い瞳が調和した絢爛な美貌でまんざらでもなさそうなやれやれ顔を白漂に向けた美女の名はハサエラ・ラビ。
秦国外の西方に位置する山界の出自で、そこを統べる楊橋和が嬴政との友誼で秦との関係を結んだ後、山界から友好の証として送られてきたゼノビアたちの一団の一人で、若いが王弟反乱における咸陽奪還戦にも参加した剣豪の一人である。
今は、楊橋和の遠縁の親戚だということと、ヘレネス系や東遷十氏族の血を引くことから、北涼方面で勢力を拡大させている白漂軍に入っており、その戦闘力の高さと賢さに山界では良い所の出であることから竜騎の一員となっている。
「…まあ、その地位や稼ぎも君達との協力あってこそのものだからね。そのお礼を早くどっちにも良い感じになるようにしたいけど…今宵も大丈夫かな?」
「……貴方のその言葉が公務と実利だけのものではないことは、もうこの心身で知り合っているつもりですから…私には拒む必要も権利もありませんから…」
そのハサエラは館に帰った白漂に連れられる形でこの地での彼の執務室に入ると、眉を八の字にするが赤くなった頬を彼の首筋へ自然と預けた。
「……はふ❤️ ちゅるるるるぅぅ…あむぅ❤️ ああ…今夜も私の友人も含めて他の子の匂いがするのにぃ…まだ逞しい…❤️」
数分後、ハサエラは寝台に腰かけている白漂の足の間に割って入ると、彼の足の付け根へ羞恥と肉欲で赤くなった顔を寄せて雄の証の赤黒い先端に舌と唇を巻き付け、戦働きもこなす濃縮された筋骨の長躯ゆえに目立つ白く大きな乳房で竿をシュッシュと挟んで擦りつけていた。
「…次は楊橋和からの手紙だな。山界北部から西域及び北涼テングリ湖を通じて海まで通じる交易網整備のため、これまで送ってきた侍女兼業扱いではなくて、正式な側室にも付ける娘を送りたい。なお、咸陽…もとい嬴政からの認可は貰い済み…いだ!?」
そうして下半身から美しさも交えた快楽の上昇を味わいつつ、白漂は今後の相談も含めた手紙の内容を仕事の一環で確認していたが、それを読む途中で痛みが足の付け根から立ち上ってきた。
「…ちょっと、私みたいに交わっている子がいる時に新しい子を迎えそうな話はお勧めできませんよ。知り合いにここを噛み千切った子がいましたから」
視線を下ろすと少し赤い歯型が付いた亀頭をギュッと掴みながらハサエラがジト目で見え上げてきていた。
「…ごめんごめん、けれども君も含めて皆の働きで一人だけを愛し続けるって身には戻れなくなってるからね…うわ」
読み上げた内容が女心に鈍かったことを悪く思いつつもそのストレスをさりげなく向こうにも分かち合わせようとする白漂だが、その身は獲物にとびかかる猫のようにしなやかな筋骨で出来たハサエラの飛び掛かりによって寝台へ押し倒された。
「…だったら私にも“皆に分け与えないといけない愛”を今宵も早くください❤️ この夜の仕事では私はあいにく体力がありませんから…いやに女性慣れしてる貴方のこれで口で疲れさせられる前に…ここへ形として…ああ❣」
そうして仰向けに押し倒された白漂の腰の上にハサエラはむすっとした顔で跨ると、戦場で翼が生えているようだと評される素早さで彼の男根を胎内へ導いた。
「…アアアァ❣ 今夜も入れたばかりから大きくて届いてぇ…❣ どうしてあの子達を孕ませてるのにぃ同じくらい捻じ込まれてきたぁ私の身体は未だ…にぃぃぃぃ❣❓」
身の細さから下腹部にボコッとした縦棒状の膨らみで存在感を示してくる男根を、自身の美しい美白の肌越しにハサエラは愛しそうに撫で始めるが、そこで男根は胎内を開始早々から搔き乱し始めた。
「…ああ、だから…君にも早く僕との子が宿るように…早めにこの身が宿せるようにしないとね…んんん❣」
「そ、それはそうだけどおおおお❣ 幾らなんでもこんなに早くゥウウウゥウ❣❓」
そのハサエラの細い分濃縮された筋肉が齎す強い締め付けと、戦場で見せる早く且つ正確に敵の急所を切り裂き穿つ剣技のように男根の弱い箇所を責める肉壺を味わいつつ、白漂はそれを高めながら彼女が女性としても雌としても悦びをいつも以上に享受できるように腰を動かし出した。
「…んんんんんん❣ 駄目ぇええ❣ こ、この身がぁぁ二つに裂けちゃいそ…アア❣❓」
それから数分もかからぬうちにハサエラはその乳房がブルンブルンと上下に激しく揺れて千切れ飛びそうになるまで上半身を揺らすが、誰かの足音が近づいてくるのを不幸にもこの状況でも山育ちからくる優れた聴覚で気付かせてしまう。
「将軍! 貿易港の方で大事が―――!」
「ひああアアアァアアァ❣❓」
その数秒後にナクタが冷静ながら緊急さも感じさせる様子で執務室へ入るが、そこで上司の彼女に痴態を見られたショックもあってハサエラは極みに達してしまう。
「―――あ…」
「…っ…! あー…ナクタ…大丈夫。色々と締まらない状況だけど話を聞くことは出来るから…」
本日の夜の仕事の最中だったことに数秒遅れで気付けたナクタに対し、彼女の前で混乱による肉壺の躍動で子種が迸ってしまって腰が良い意味で抜けそうだった白漂は、頬をポリポリと掻きつつも続きを促した。
「…! 貿易港の沖合で倭国のものと思わしい大型外洋船が難破してそこから大勢の乗員が海に投げ出されている! 助けようとしているけど今の海が嵐のように荒れているから上手く進んでいない!」
「!?」
そのナクタの報告の内容を受けて、白漂の脳髄は即座に意識の全リソースを色事に分散していた分も含めて現実へ戻り、自身の直感が告げたこれを無視するなという命令に従って身体を強制的且つ瞬時に戦時状態へ引き戻した。
「キャア❢❓ は、白漂様…そんな急に…アア❣❓」
それの流れで勢いよく男根を抜かれて極みの余韻から現実へ無理やり戻されたハサエラは寝台へ降ろされるが、白漂はそれに構わず服を着直して外へ向かった。
キャラクター設定68
ハサエラ・ラビ
容貌/ハサエラ・ラビ(闘神都市3DS版)
年齢/21歳(始皇9年(紀元前238年)時点)
出身/秦国外西方山界
身長/178センチ
体重/60キロ
3サイズ/B94W60H95
得物/長剣
趣味/山間での乗馬
容貌の元ネタのこの世界での同位体。
楊橋和の遠縁ながらも親戚だが出身部族は小さい山岳民族の出身で、王弟反乱時に山界からの援軍参加に若い身だが参加した。
容貌の元ネタみたいな人外の血が混じっているような逸話が出身民族にあり、西洋的に美しい容貌だけでなく細身に似合わない膂力を始めとした身体能力の持ち主。
白漂は楊端和とは違う意味で尊敬しているが、その女性関係は一応容認しつつも紅華達ほどにはまだ割り切れていない模様で、白漂には女性としての好意も強めつつも閨で文句を言う回数は多い。
次回、史実の中華ファーストEとその影武者、史実の中華最高E(の名を冠した(?)少女)が危険へ一緒に飛び込みつつもそれで関係を深め、その深層へ触れる予定です。