※この作品はR-18です。

天下の大将軍になる!! ~夜の睦言~   作:oosima

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今回は当時の天文とそれに付随する文化を絡めた話になっていますが、他にもあのご老人の最後とそれの本時間軸での変化も載せています。


027 意に沿わぬ状況でも進んでいくのが道

 ○秦始皇6年(紀元前241年) 秦国外西方 山界 青海 高原地帯 某塩湖湖岸○

 

「……ん…く…あ、日が昇り始めてる…」

 

 子供から大人への階段を上った日の翌朝にて、河了貂は天窓から見える青くなり始めた空を目にして上体を起こした。

 

「今日の編成の最終確認をしないと…痛ぅ!?」

 

 続けて立ち上がろうとしたものの、河了貂はその矢先に足の付け根から登ってきた裂傷が再び開いたのと酷似した痛みを覚えて顔を顰め、同時に昨晩を思い出して顔を赤らめる。

 

「……お、思い出した…た、確か俺…玲花やステラと組んで…信を逆に襲って…あ、うううぅぅぅ…!?」

 

 昨晩の思いもよらない形での想い人との初夜の記憶に悶えて敷き布に顔から突っ伏したところで、河了貂は自分以外にゲルには誰もいないことに気付く。

 

「あ、起きたのねーもう少しで朝食の準備が出来るから待っててねー」

 

 そこでゲルの入り口を開いて玲花が顔を覗かせてくると、その背後にある大鍋から香ばしい匂いが漂ってくる。

 ちなみにその傍らには山の民の長老の1人である老婆の姿もあった。

 

「うひひひひひひ、若いというのはいいねえ。昨晩にあれだけ盛りあってて次の日にはまた家事に直ぐ移れるんだからねぇ」

「……んぐ…と、とりあえずまだ人目に出れない格好だから…ま、待ってて」

 

 仮面で見えないが童話の魔女の茶目っ気のある笑みを河了貂は見越して顔を引き攣らせて口篭る。

 それを弄られるのを嫌った河了貂は再び入り口を締めて中で普段着に着替え直すのを名目に逃げた。

 

「…とりあえず…昨晩は河了貂もいつもに比べて積極的だったけど…やっぱり婆様の仕業なの?」

「ひょっひょっひょ、まーそれはどうかのう? まー血気盛んな若衆の面白い姿を見たくてその背を押したりする性が何処の老人にもあったりするものじゃて」

 

 それを見送った玲花の問いに我知らずと言う表情を老婆は向けるが、その背後に回された両手は何らかの丹薬を詰められて揺れるたびにジャラジャラと鳴る竹筒が握られていた。

 その後も、暫く信達は西方山界での戦に身を投じ、武と兵法を研ぎながら秦側の勢力西進に大きく貢献していくが、この事が両者の発展に大きく寄与して行く事になる。

 

 

 

 

 

 ○秦始皇7年(紀元前240年) 秦国北部 朔方郡 朔方城○

 

 合従軍との大戦の年が明けて次の年にて、北方有数の大都市朔方城では町中が落ち着かないながらも期待で焦れているという雰囲気に包まれていた。

 

「うーーー…うー…」

 

 その中で一番落ち着きが無いのが、螺旋状の都市の中心にある居城の書斎でウロウロと部屋の隅から隅へ往復を繰り返している白漂であった。

 そこで書斎の扉が勢いよく開いて城勤めの侍従が嬉し涙を隠さぬ表情で飛び込んできた。

 

「漂様ー! お生まれになられました! 紅華様が玉のように可愛らしくも元気なご嫡男をお生みになられましたー!」

「っ! それは本当か!?」

 

 その報告に、白漂は自分が父になった喜びが予想以上過ぎて思わず本棚の一つを倒れさせた。

 

「カカカカ……この耳は漂様のお父君の生まれたての頃のようじゃて…」

「何を言っておるんだ里甲爺、ここの目元はその奥方になったあいつの勝気だった童の頃を思い出させる」

「英成殿、生まれながらに丈夫で気が強そうなのは一目で分かりますけどそんな持ち方じゃまだ座ってない首に負担が掛かりますぞー」

「お前はこんな時でも細かいな子界」

「髪の質は俺の妹の生まれたばかりに近いな」

 

 一方、生まれたばかりで産声をまだ上げながら産着に包まれている白漂の長男を、古参の老将や壮年将校に側近達が懐かしげな顔で囲んでいた。

 

「…ありがとう小父殿達、皆のおかげであの人の血を増やせました…」

「こ、紅華殿! まだ子を産んだばかりで身を上げるのは…」

「…あーーー、確かに戦場や槍を投げつけられたり何本も矢を浴びたときとも質が違う痛みだったけど…むしろーやっと身が軽くなった感じがするわー…んしょ」

「お腹が大きくなっても机仕事の合間に直ぐ復帰できるようにと剣を振ったり弓を引いたりしておりましたからのう」

 

 その様子に嬉しげに微笑んでいる紅華は、先程生産んだばかリにも関わらずややよろけているものの寝台から降りて二の足で立って周囲をドギマギさせた。

 

「…嫡男が生まれたという事は、とりあえずちゃんとお育ちになられれば相続争いにこの子たちが巻き込まれることはありませんね…」

「まー、家督とこちらが自前で稼いだ財は別だけどな。フフフ…」

 

 次に赤ん坊を回されてきた杏橋は心なしか安堵の表情を浮かべ、藍蘭は面白そうな顔を浮かべているがどちらも空いた手で下腹部を大事そうに撫でていた。

 二人は合従軍戦後で暫く大戦は起きないだろうとの判断で夫と共に周囲に次の子宝を薦められ、先日に見事懐妊が発覚した身である。

 

「それで紅華殿、ご嫡男のお名前は如何に成されます?」

「…そうね、合従軍戦で出陣する前にあの人と決めているわ…女の子なら慶…男の子なら陵…この子は白陵」

「カカカカカカ、良き名ですな。それでは早速あの方にお見せしましょ…!?」

 

 だが、生まれた嫡男を城主に見せようとした里甲の腕から紅華は赤子である白陵を奪い返した。

 

「あー、里甲殿達ー、あの人も子が生まれそうだと急に聞かされてまだ落ち着いてない地から早馬を走らせて来たと聞いてます。まだ疲れてそーで可哀想だしそんな父の姿が始めて見る父だなんてこの子にさせたくないのでー、あの人に見せるのはここにいる皆とその家族でまわして見せてからにします♪」

「「「「「…………え…」」」」」

 

 そして、初見のものは惚れ惚れとさせつつも知人にはさり気無く含みを感じさせる微笑を見せる紅華のその宣言に周囲は停止する。

 

「それでー王京さん、あなたには漂様が順番を破って無理にここまで来て恥を晒す事が無いようにあの人の目付けを正室として命じます」

(…あ、この眼差し…やはり内心では私がほぼ飛び込みで嫁いだ事を根に持ってる目だわ……)

 

 それから発せられた続きの言葉に、王京は棘が生えた筵の上に座らされた被疑者のような心境に陥り、周囲の女性達からその身を案じられた。

 

「……いやー、これでとりあえずー奥方との長男兼嫡男が生まれたって事でー私たちの将来の漂様への輿入りへの道はとりあえず開けたってことねー」

「ちょ、ちょっと殆ど寝静まったからってここでその発言まずいよ!」

 

 昼間の城主跡取り誕生への祝辞も落ち着いて、夜空に星と月が瞬き始めた時間帯で内城の城壁の望楼の一つより譜孝が愉快げにそれを摘みに酒を飲んでおり、真下の階から庶徐が慌てた顔で注意してきた。

 

「そんなに慌てなくていいでしょー。お子様の序列が先に決まったほうが馬鹿な野心生じた女でもない限り後から嫁ぐ私達も跡目争いに巻き込まれる心配は無いんだし…それにー良い殿方には変わりないんだからいいじゃな…!?」

 

 その庶徐の注意にも譜孝は始めカラカラとした軽やかな調子でかわそうとするが、その最中に彼女の顔に珍しく緊張した色が浮かぶ。

 

「ん? どうしたのーそんな予想外中の予想外なお客さんに出くわしたような顔をして…え、あ、あれって……!?」

 

 譜孝の普段見ない表情に庶徐は始め困惑するが、彼女の眼の先を追うとその理由に行き着いて双眸を細める。

 

「…あー、お父ーーー…何かお空にでっかい流れ星があるー」

「え…あれは…彗星(ほうきぼし)!?」

 

 昼間に比べれば少ないものの、祝辞の名残で普段の夜よりも多い通りの通行人達も気付いたその空に浮かぶ異変の正体は彗星であった。

 その幻想的な雰囲気に学には疎い者達は物珍しげな視線を浮かべるが、通じている者達のそれを見上げる表情には喜色は少なかった。

 

「おーい、繊維業の娘っ子よー。占いにも詳しいお主らの目にあれはどう映るー?」

「里甲様ー、彗星なんてその現れ方には良いものなんて少数派でしてよー」

 

 そうした後者に入る里甲と譜孝の会話を聞けば分かるとおり、この時代では彗星は異変の予兆と考えられ、形状の現れ方に応じて吉凶は分かれるが多くは凶兆として見なされてきた。

 まだ自然科学の研究が十分とはいえないこの時代は、占術が大きな影響力をもっており、そもそも中華では風水の起源が城郭守護系軍事学にあるように、長きに渡って受け継がれてきたことから来るその経験則は馬鹿に出来ない側面もあった。

 実際、彗星は白漂の前世では外宇宙から未発見のウイルスを持ち込んできたりするという説もあり、凶兆と言うのも根拠がないわけではない。

 そして、この彗星の発生からそう遠くない日より南方からある急報がまず届いてきた。

 

 

 

 

 

 ○秦国 蒙家領内○

 

「はぁ! はぁ! それで容態は!?」

「い、意識不明の危篤が続いています!」

 

 白漂の根拠地から遠い秦国内地の一角を蒙恬が側近達と共に馬を走らせていた。

 その理由は祖父蒙驁が危篤に陥ったという急報を聞いたためである。

 早馬を走らせ続けて居城に辿り着くと、そこには同じく急報を受けて駆けつけてきた秦国内外の人々が集っており、その中には蒙恬の見知っている顔もいた。

 

「信! 来たのか!」

「ああ、西域攻略が落ち着いて北への帰りの途中で聞いて駆け寄ってきた!」

「み、皆様落ち着いてください! い、今先程白老様が目を覚まして起き上がられました!」

 

 彼らが城主専用の大部屋に入ると、その中心に据え置かれた寝台より蒙驁が落ち着いた様子で上体を起こしていた。

 

「…おお、お主らも戻ってきておったか…」

「爺ちゃん!」

「蒙驁大将軍!」

 

 孫にそれと同世代で目をかけていた若人らの参上に、身に何本か針術で針を刺されていた蒙驁は嬉しげな声を上げて振り向いた。

 

「…さ、さっきまで…まだ生きてるほうが不思議な冷たさだったのに…」

 

 信よりも半日早く着いて治療に加わって針術を施していた玲花も驚く。

 それに温和な笑みを浮かべた後、周囲を見渡して蒙驁は語り始める。

 

「…フォッフォッフォ…何処にでもおる才気ある若人のおかげで…少し時間を延ばせたか…他にも…これだけ集まってきおったか…じゃあ、臨終の前の挨拶代わりに…昔話を始めるかの……」

「「「「「………」」」」」

 

 紡がれだしていく言葉を人々は黙って耳を傾ける。

 

「儂は…英雄になりたかった…じゃが母国の斉で出鼻を挫かれ…故郷は諦めて息子と共に各国を巡りに巡って…ようやく辿り着いたこの極西の秦で足を付けて少しずつ芽を出させられた…が、その隣で六将らが出鱈目な勢いで武功を積んで引き離していきおった…」

「漂の爺さん達…」

「全く…早く逝けと思わせるまでに馬鹿みたいな早さで駆け上がっていきおった……が、それ以上に…あんな風になりたいなーーーー……っと思う自分もいた…そう言えば…それ以上を目指しておる倅は何処に居る?」

「そ、それが蒙武様から前線で動きがあるので離れられないと連絡が…」

「……っ…」

 

 この場にいない父親とその理由に蒙恬は珍しく舌打ちする。

 

「…フォッフォッフォ…あやつらしいわい…それでは…あやつと共に六将の先を目指す…ここにいる者…いない者どちらの若人に…英雄を見上げるしかなかった老人からの教訓じゃ…」

「…………」

 

 額の布を外して羌瘣もより深く聞き入ろうとする。

 

「……皆で共に高みに上れ…。但し…いつも手を取り合うという事ではなく…時には対立も含めて、皆が意識しあって高みを目指せばその関係は相乗となってより大きな力を産む……」

 

 言葉に宿る懐かしさが深まると共に弱まっていく声を、皆が全神経を注いで聞き取り続ける。

 

「…わしは入れなかったが…あの六将らも…そういう感じの戦友であったぞ…」

「じーちゃん…」

「…本当に…長旅じゃったな……最後に…奴らに…負けぬ英雄の卵を見れたのが…良かった…のう………っ…」

 

 そして、蒙驁の手が寝台よりゆっくりと落ちて、数秒経て一堂から嗚咽の声音が沸き起こった。

 

 

 

 

 

 ○秦国北部 朔方郡 朔方城○

 

「…合従軍も切り抜けた次の年に…白老も逝かれたか…」

「……日が経つごとに…時が進んでいるのを実感するわね……」

 

 数日後、鳥で蒙驁逝去の報せを聞き、そこからまた遅れて信達の帰還を受けた朔方城での一夜で白漂と紅華は近況を改めて見直していた。

 

「…黒羊及び周辺は地形及び人口…それと旦那様のお達しでの植生の調査も完了と…」

「大軍を隠しやすい要所であるだけでなく、開発が進んでいる中原国家では重要な山川藪沢ですからね。併合すれば軍事的だけでなく経済的にも趙は痛手となるでしょう。それに託けて三晋成立時の経緯で邯鄲とは関係が元から悪い周辺城邑も引き込めば…」

「屯留での不穏な動きが気になるが…」

 

 寝台の白漂に寄り添う紅華と違い、藍蘭と杏橋は傍らにある卓上に広がる趙の黒羊及びその周辺の詳細な大地図で駒をしきりに動かしていた。

 

「王京、そちらの伝で集まった元王齕軍教官とこちらの練兵担当のすり合わせは?」

「…え、えぇ…元々生き残り自体が少なかったので…白漂軍に吸収合併されるという形で上手く進んでいます。ですが…その…」

 

 その傍らで生産体制が確立した紙で情報量が多い書類を幾つも広げながら王京が解説するが、彼女の顔は他の女性3人と違って羞恥で赤らめていて余所余所しかった。

 

「如何したのかな? 遠慮せずに言ってごらん」

「…それでは無礼を承知の上で…幾ら会話の内容が真面目でも房事と並行しながらだというのはあれかと…」

 

 現在の王京は薄絹で織られた半分透けている寝巻きの状態であり、同様の他の女性達では紅華は大きな美乳を晒しながら寝転ぶ白漂に跨る形で交わっており、妊娠初期段階で身を案じられてか藍蘭と杏橋は寝巻きのスカートは大きく捲られながらも足の付け根から零れている白き雫はいつもと比べて量が少なかった。

 白漂の奥は女性に生まれたのが勿体無いと評されるまで武勇が有って机仕事も伸び続けており、それに実家の伝などを結びつけて家の処理も上手いので夫には私的な裏の参謀部的な位置付けにまでなっていた。

 

「いやねえ、この子たちの話って有意義な情報が多いし理もちゃんとあるけどその分に長くて…真面目にしてるだけだと寝る時間も削られるから如何したもんかと言ったら藍蘭がだったら房事と同時にやれば良いとか無茶な事を言い出して…」

 

 その煽りで時間を有効活用するために、夜での相談に情報整理を房事と並行して進める辺り、女性の並列思考への適応力の高さと二面性を白漂は毎晩思い知らされてもいた。

 

「ぐちぐち言いながらも数回で慣れて私達を毎晩寝かしつけている旦那様が何を言うのかな?」

 

 下腹部を大事に撫でながら藍蘭は不本意そうな白漂の説得力が殆ど感じられない剛直の下で揺れる玉袋をムニュムニュと揉み、精巣を丹念に揺らして子種を奮い立たせるような巧みな手淫に喜んだ剛直が、自身に被さって大きく動く紅華の蜜壷との隙間を更に埋めていく。

 

「男の武器を猛々しくしておきながら説得力のない言動はお止めください。当分あの子を抱かせてあげませんよ?」

「う…そ、それは許してくれ…」

 

 それを自身の強い膣圧で感じて身を更にビクッと振るわせつつも、まるで筆降ろしに歓喜の涙を流しつつも相手のお姉さんの気分を伺う童貞の如き白漂の反応に嗜虐心を憶えながら腰の動きをより多彩にしていく。

 紅華の子を産んだばかりとは思えない貪欲な磯巾着を思わせる蜜壷は更に蜜を増やして、それを吸った男根の表面に締め付け溶かし飲み込んでいくような快楽を与えながら、自身も幾度となく味わいつつも飽きない突き穿つような穂先に子袋を抉じ開けられて白陵の元になった子種を爆ぜるように吐き出させた。

 

「っっっっ~~~~~~❣❣ あ…かは……❣ こ、これじゃあ…直ぐに…二人目が仕込まれてしまってそおぉ……あ…❤️」

 

 子を産んだばかりにしては引き締まり形も垂れている下腹部をタプタプと内部から揺らす子種汁に、紅華は微笑ましげに下腹部越しに撫でるが、その最中に杏橋がキュポンとコルクを抜くような景気良い音を添えて巨根を紅華の肉壷から抜いて王京に振り向く。

 

「…さて王京、これからあなたの房事の勉強に移りましょうか」

「!? え、ご、ご婦人方がこんなにいられる前で殿方とそんな―――」

「お前とてそのご婦人の今や一員だろうに…ほれ、旦那様に愛撫されるだけが妻の仕事じゃないぞ。末永く幸ある関係を築きたいなら自分から攻める度胸と技を身につけることだ」

「―――あううう…」

 

 杏橋の指導に王京は表情が強張って後ずさりしだすも、藍蘭に背後へ回りこまれて軽く突き飛ばされる形で濡れたままの夫の男根に顔を近づけてしまう。

 普段は凛と秀麗とした美貌と怜悧な闘志が調和した勇ましい顔が、初めて客に身を委ねる事になった新米妓女のような悶え顔に変わっていることに、先走り汁とそれに押されて性感に残っていた子種汁の残滓が鈴口から滲み出てくる。

 幾度となく我が身を貫いてきた男根を始めて至近で見詰める所業に、王京は自然と口内に生じていた唾をごくりと飲んで瞳に情欲の火が本格的に盛り出していた。

 

「精を放った後は敏感になっていますから…まずは過敏なカリ首と裏筋に亀頭は避けて…」

「はい………ちゅ…❤️」

「…………」

 

 羞恥をこらえながらマジマジと熱心な双眸で男根への初めての口淫を奥の先輩達の指導下で始めた王京に、白漂は止めるのに罪悪感を憶えたのと彼女のなれない悶え顔への嗜虐心に押されて制止できず、精々視線を斜めに向けながら彼女のさわり心地の良い髪越しに頭を撫でて上手く誘導するにとどめた。

 

「…表面にこびり付いている私達の愛液と子種が混ざった液を舐め取るように…代わりに自分の唾液で塗装する感覚でいくのです…それで徐々に鈍い箇所から鋭い箇所へ…」

「こ、こうでしゅか…?」

「あ、ずるいぞ二人とも…私の舌にも味わわせろ…ちゅるり…♪」

 

 杏橋の紅潮しつつも冷静な表情での解説を受けて、王京は濡れた男根を舌で舐めてその上を走るピリピリとした独特の苦さに次第に惹かれていき、藍蘭もそれが物欲しげな表情になって加わって貪欲に舐めて飲み干していく。

 普段はライバル関係でギスギスしがちだが、戦関係では気が合って盛り上がり、それが連鎖してか房事でも白漂を協力せねば攻略できない城に見立てているように心身ともに夜では共同で競いながらも弄くるようになっていっていた。

 

「…もう、側室なのに正室の私をないがしろにして…だったらこっちにも考えが…えい♪」

「うわ」

 

 その事を憶えつつも、側室達が夫を自分抜きで弄っている光景に正妻としての矜持に触れられた紅華が少々ムスッとした顔を浮かべ、白漂に69の体勢で覆いかぶさると口淫に加わって更に胸までムニュリと男根に用いてきた。

 

「あ…ずるいぞ…じゃあ、私も…❤️」

「このままだと手抜きになりますね…ん…❤️」

「ううううぅ…な、何て人たち…」

 

 その柔らかき奇襲攻撃にお姉さんキャラの矜持が刺激された藍蘭もその褐色の巨乳、杏橋は冷静な面持ちで白き爆乳、王京はそれらにアワアワと普段見せない表情を見せながらも武人としての反射神経がその熟れ出している美乳をふぐりの方へ押し当ててきた。

 

(…あ、ああ…こんな…嘗ていた世界のハーレム系成人向け小説主人公のような世界に我が身が置かれるなんて…普通なら修羅場になって血みどろになっても可笑しくないのに…何より、こんな毛並みが異なる美女達の玩具にされてる状況に悦んでしまってる我が身が情けない…?)

 

 迫り続ける温かい柔らかさと芯の筋肉で美麗な形を保った四つの双乳に、男根は更に血を集めさせられつつも嬲るように絡みつく舌で唾液を染み込まされて、自制心諸とも脆くさせられて表層から削られて美女達の口内に飲まれていってるような極楽に、白漂は自身の浅ましさも直面させられた気になって歓喜と悲哀が混じった涙で紅華の秘裂を更に濡らすが、そこで救いを求めるように見上げた夜空に信義を結ぶ友でもある主君の姿が浮かぶ。

 

『…漂、恥じることは無い…俺など…ここでは国と女性達のための種馬でもあるような身だ…』

(いや!? そんな樹木の下で悟りを開いた西方のあの賢者みたいな顔でそんな事言われてもーーーー…!?)

 

 だが、その主君が言い放ったその自身と同じく説得力が全然ない言葉への内心での突っ込みに白漂は股間から力を幾分か削ぎ取られてしまう。

 

「…むぐっ!」

「うお❤️」

「あ❤️」

「きゃあ❣❓」

 

 その僅かに生じた切れ目から一気に堰を突き破って溢れ出た白濁の洪水で、穂先を咥えこんでいた紅華は目を見張り、その唇との隙間から勢いよく漏れた白く粘り気のある矢に藍蘭はニヤッとした笑みを浮かべ、杏橋は目を丸くし、まだ口淫に慣れてない王京は初めて顔で味わう子種汁の熱さに驚いてしまった。




最後の所でどうにか今回も成人向けの部分も乗せられましたが、急ぎたい次への繋ぎの側面がありますので薄めになりました。
次回は本編で軽く扱われたあの事件とそれを受けた各所の影響を中心にした話しに変更します。
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