○秦始皇10年(紀元前237年) 元陽暦1年4月27日夕刻 中華西部 秦国西部 車師郡
妻の一人である捷璘に枕営業の斡旋をされて数時間後、白漂はそれへの複雑な思いに蓋をして調理場を出歩いていた。
「…お、戻ってきたか信ー?」
「おー、今日の分のまだ抵抗したり、襲おうとしてきた連中をぶちのめしたから残りはまだ抵抗している連中の所へ送ってくとこだ」
そこへ本日の前線担当をしていた信が武装を解除させた捕虜を引き連れて通りかかった。
「あーそうか、じゃーしっかり匂いを嗅がせるんだぞー」
「…お前よ本当にこういう最初わかりづらいけど後からやばくなってくる嫌がらせは得意だよなぁ…」
今現在、西域駐屯の白漂軍では、抵抗してきたので負かして捕虜にした先住民を、このように調理場の様子をさりげなく(?)見させて、まだ抵抗を続けている部族や集落へ放つという戦法が流行っていた。
「…あ、あれ…何だろう? 見たことないけどぉ美味しそうな匂いがぁ…」
「こら! 列を離れるな!」
そうなれば抵抗力の弱い者達は思わず振り向いたり唾を垂らしたりするが、それも白漂軍は新兵達に捕虜の扱い方を学ばせる練兵に用いていた。
「おい! 見苦しい真似をするな!」
(…あいつがあの集団で一番の強硬派で偉い奴だな…)
他にも反発を見せる捕虜もいたりはするが、それを秦兵達は記録を取るほかにも、そういう不穏分子を見抜く術を身に付けるための教材としていた。
「…な、何でぇ実際にやり合って味方を殺した連中まで解放してんだ?」
「あーこれ、
「…い、蝗?」
そんな中でも今の状況に不審と困惑を抱くものが大勢だが、羌瘣など一部の者達はこの地での争乱の締めくくりの準備が始まっていることを感じ取っていた。
○中華西部 秦国北部 涼湖郡 涼湖(テングリ湖)中南部 北涼府 白家居城○
「…ふーん、敦煌街道から先…三十四の恭順した部族が思った以上にこっちが見せる作物への食いつきが良いから、種籾が足りなくなったので今の三割増でまた送ってくれと…」
一方その頃、
「…戦に出なくて済むのは良い事だけど、前線の皆には悪いね紅華―」
「まあ、今は去年の終わりのような大国が何十万とぶつけ合うような大戦は何処も秦との間には起こせない状況だから、今はお腹が膨らまずにすむ男の若衆の才能を育てる良い機会と思いましょ」
人々が暮らす城下町整備に比べてスローペースだが形になってきている今の居城で、白漂の妻達に混じる形で河了貂の姿があった。
「…いやー、まさかー韓救援戦から帰ったばかりの時にー、五人纏めて種を仕込むなんてー…あなた達も結構やるわねー」
「…あ、いやー…それはそのー…いつでもこうできるように日頃から準備は色々していたというかー…」
そこで書類の山を抱えて通りかかった玲花の苦笑している姿が示す通り、彼女ら信と肉体関係を結んでいた五名全員が彼の子を身籠ることに成功し、今は机仕事の都合もあって家同士の付き合いがある白家の所へしょっちゅう寝泊まりしていた。
「…でもー、まさか子供が出来るなんてー…。もう出来ないと思っていたけどー…」
「それで出来たって診断貰った時にポロリと小さく泣くくらいに喜んでいたわね」
「ちょ…そういうのは言わないでよステラ!」
「…あの時はあいつの勢いもすごかったがー、色々こっちが仕掛けた薬もとい罠も―――」
「あー晳琭さんその話は口にしないのが礼儀よー」
「―――もがぁ…」
「さすが水谷さん」
戦友で愛する男との子を我が身に宿しているという共通点を抱えていることが、何だかんだ
「いやぁ、信殿も一晩で五人に女性が一番喜ぶ贈り物をされるとは…大雑把そうに見えてやりますね」
「姫昭、お前たちの旦那には負けるから」
「…それはそうですが…」
但し、この居城の今は留守にしている主の(半分枕営業な)愛の営みの結果が大勢歩いている状況には負けるとも言えた。
「…まあ、今は子供を産んだばかりで腹が空いている子達を補佐役として同行させて、減精丹とかなるべくその傍に長く居られるように工夫はしているけどー…」
「まー、その辺りは向こうで人気がある右賢王家出身の捷璘と、旧単于家の血を引く薙鍛も同行しているしー、あの二人はどっちも人間性が信頼できて且つ文武どちらも男に生まれなかったのが惜しい位に成長しているからー。特に薙鍛の槍は小規模のとはいえまだ戦が起きている西域では役立つだろうし…」
「まー、あの二人には
(…あの馬鹿、俺たちがいない間に向こうで盛ったりしてないかなぁ…。その時、どっちの脇腹刺そうか…)
「…ねえ、こういう時はどうしたらー?」
「…あーうん、うちにはああいう子はあの人の目利きで事前に除けられるからいなくてわからないというかー…」
レビレート婚などがある北涼の生まれでその辺りは大らか且つ器用な紅華に対し、山民族出身とは言っても秦で育った河了貂のその辺りへの不器用さは、その虚ろになり始めた瞳と思考にも表れており、信の女性達は白家の閨の面々に小声で相談を持ち掛け始めた。
○秦始皇10年(紀元前237年) 元陽暦1年4月27日夜 中華西部 秦国西部 車師郡
「…へーー、本当にこれらの作物…特にこの木薯はアク抜きの手間はあるけど育てやすいし味も強くないから色々使い道が多いなー」
白家と信の一家の面々が悩みだして数時間後、夕日が沈んだばかりの時間帯で、その彼女達の旦那二名もいるその地で、モリガンは夜食を作っていた。
秦に移籍するまでは戦ばかりで自由奔放に暮らしていたモリガンだが、元々要領良く器用な性格なので、今は捷璘など先輩の教えもあって急速に女性らしい技能も身に付けていっており、教え方も上手いので彼女自身も楽しむようになっていた。
「…くーー…すーーー…」
「本当に寝顔も綺麗な人ー…夕方の終わりの急な戦でもゾクッとする鋭い色気があったけどー…」
その彼女が炉で料理をしている背の向こうには、本日の実戦兼練兵と机仕事を終えたばかりで、仮眠に入っている白漂の静かな寝顔があった。
彼の傍に付けられてから、そのキレ過ぎる昼までの戦ぶり、割と好き嫌いの気は強いが机でも見せる知性の深さと広さ、夜での絶倫ぶりを間近で見せられてきた。
(…本当に、味方としては部族の長の立場からして頼もしいけど、凄く勿体ないわね…。せめてー一戦はマジでしたくなるなー…う♪ 腕が疼いてきて…足の付け根も…ジュンってし始めてきた…!?)
自分が嫁ぐだろう男の寝顔に、モリガンは始め恋を覚えたばかりの娘の薄い朱色を頬に浮かべるが、すぐに魔女のように艶と獰猛さを帯びた笑みを浮かべたところで、すぐさまになじみのない気配を覚えた。
「…そこか!」
モリガンはすぐに自分の得物で防具でもある漆黒のマントを羽織ると、大将ゲルを囲む茂みの一角に飛び込み、その中でコマのように高速回転した。
「ギャアァ!?」
「ぐぅぇええ!?」
すると周囲の小枝や茂みはまるで刈り取り機に巻き込まれた草のように一瞬で切り裂かれて宙を舞い、そこへ隠れていた現地反抗勢力の夜襲部隊だろう連中は巻き添えを受けたかのように次々と深手を負う。
「く、くそぉ! この蝙蝠女がぁあああ!?」
何名かは傷を堪えて飛びかかるが、モリガンの回転するように揺れるマントで視界を塞がれた直後に黒というその色と夜の闇で見えづらいそれに仕込まれた穴から、彼女の仕込み剣を叩きこまれて絶命されていく。
「な、何だこの女は!? 夜のこんな闇でも見えるってのか!?」
「ひ、怯むなぁ! 今はあいつしか護衛はいないから数で押せばやれ…!?」
それに圧倒されつつも襲撃者たちは戦闘続行しようとするも、その彼らの頭上を一瞬で銀色の閃光がズバンと大きく重くも鋭い切断音を伴って一閃した。
「「「「「ギャアアァアァアアアア!?」」」」」
その直後に幹から真っ二つにされたオアシスで貴重な植物であるヤシなどが将棋倒しとなって、襲撃者たちを一人残さず押し倒した。
「…全く、少し隙だらけになったように見せただけでしょっちゅう襲い掛かってきてぇ…」
「!?」
そして、自分の背後にいつの間にか無表情で虚ろな瞳だが目元がやけに翳を帯びている、普段とは大幅に異なる凶相をした白漂の姿があり、モリガンは思わずギョッとした。
白漂の手には縄を伸ばされた十星戟が握られており、どうやらそれを鎖鎌のようにぶん回して木を切り倒して刺客の残りを一網打尽にしたようである。
「…あのお二人が…貴方は時々目覚めが極度に悪くなる時があるって言ってましたけど…本当だったんですねー…」
「…その割にしちゃー、君は何だか恐れつつも待ち遠しかったって感じに震えているけどねー…」
「……っ…」
モリガンは今現在で最も気になる男の新たな一面を見た気分で新鮮さを覚えていたが、それで無意識に生じていた我が身の変化に気付かされる。
「…思ってみればー、君とは殺り合ったことが一度もなかったから…寝起きの目覚まし兼夜食前の運動としてー…今ここでやらない?」
「…そうですね。楊端和の命令とお願いで秦に移ってきましたけど…自分を側室として娶る殿方がどれくらいできる方なのかー…この身で実際に確かめてみたいですねー♪」
いつしかモリガンも頬に汗を一筋流しつつも飢えた雌豹の如き笑みを浮かべ、地面を強く踏み始めた。
「シャンディ、ちょっといいかな?」
「はい、死体の片づけとまだ生きている者達の取り調べはこちらでしますので…将軍はどうぞ…」
「…よし、じゃあ…始めようか…」
そこで周囲が慣れた様子で襲撃の後片付けを始めると、白漂は静かにだが急速に戦意と闘気が蘇り始めた瞳を向ける。
「完全に目が覚めるまでお待ちした方が良いんじゃないですか?」
「戦場じゃあそうしてる敵がいたら普通に優先して片付けに行くものでしょ。それにーそんな優しいようなことを言いながら次の瞬間に襲い掛かったりしてきたのは何度も見た」
「ええ、そうですね…っ!!」
それにゾクゾクとした感覚を強めつつ、モリガンは飛び立った蝙蝠の如き勢いで地面を蹴りたった。
「あら、さすがに速い」
「ああ、速いがー…」
死体の片づけと捕虜を引きずったりしながらも捷璘と薙鍛はそれに感心しつつ、その先にどうなるかという概ね予感できている顔もあった。
「しっ!!」
「!?」
実際、その前で白漂が地面を大きく抉るように十星戟を斜めに横ぶりした直後、モリガンは視界を埋め尽くす土煙と急な浮遊感を覚えさせられた。
○秦始皇10年(紀元前237年) 元陽暦1年4月28日正午 中華西部 秦国西部 車師郡 車師山脈 反秦勢力某山城○
「…ううー、狭いよー…」
「おい! こっちに小便を捨てるなよ!」
白漂とモリガンが刺客を片付けた勢いでそのまま剣戟を交わした晩が明けて翌日、この地でもう唯一となった反秦勢力の拠点となったその山城は、各所から潰されてここまで追い払われてきた敗残兵や流民でごったがえとなっていた。
「…うーん、砂漠が多くて乾燥してるけどー…さすがに堅気がほとんどとは言え何万とぎゅうぎゅう詰めになってるのが谷を挟んだ向こうにあるとー…時々すごく臭いよなー…」
「そのことにはあんまり触れるな。飯がまずくなるぞー」
「へーい」
一方、そこへ追いやって包囲している秦軍側は潤沢な補給なので、今も彼らの視覚や嗅覚でとらえられる範囲内で大鍋を用いて昼飯の準備を進めていた。
「………」
そうして料理を進めている面子の中に、モリガンもいたが彼女は普段と違って昼前の人前に出て、身もそわそわしてて何処か落ち着きがなく、頬にも薄っすらと残り香のような朱色が浮かんでいた。
「あ、風が強くなり始めたから蓋で鍋を塞げ。砂塵が入るぞ」
(…そう言えば昨晩…あの人のあの一撃でぇ…私の体もぉ…あの砂煙くらいに宙高く舞ったっけ…❤️)
それで周囲の言葉の内容を受けて、モリガンは指示通りに動きつつも昨晩に我が身を襲った災難(?)を思い出し、時々内股になった。
○秦始皇10年(紀元前237年) 元陽暦1年4月29日正午 中華西部 秦国西部 車師郡 車師山脈 反秦勢力某山城○
「…まずい、食料がもうこれくらいしか…」
「お、おい! 今度はアカラ山の親戚が逃げて来たぞ!」
次の日、外から見ても明らかに人口過密な状態となっている山城ではもう早くも兵糧の残りが心配になってきていた。
「おーい、甘藷とその地瓜燒酒*1が届いたぞー」
「あ、その五番目の車は直接厨房に持って行ってー」
一方、秦側の方はその様子を見ながらも普通に食事の準備を進めていた。
「あ、この篭の甘藷の皮をむいてー」
「あ、はーい(…ああ❤️ そう言えば手合わせしたあの晩…あの人の一撃で宙高く打ち上げられて…それで戻っていく途中であの人に受け止められたけど…その一瞬の間に落下の勢いで衣装や装備を一気に破り取られてー…)」
その一人に今日も混じるモリガンはご立派な甘藷の一本を手に取り、もう慣れて且つ速い動きで皮を包丁でくるくる剥いていった。
(…ああ❤️ 今朝に朝の起こし役を任された時…朝勃ちしてたあの方のもぉ竿はぁあれだけ毎晩荒淫してるのがぁ信じられないぃこの甘藷の皮を向いた部分のようにぃ綺麗な色なのにぃぃゴツゴツしててぇ…❤️ それでぇその先はぁこのまだ皮を向いてない部分の甘藷みたいにぃ赤黒くてぇぇ…❤️)
「おい、まだ慣れてない身なのはわかるがもう少し抑えた方が良い」
「…え…あ…ごめんなさい…」
その間も瞳は何処か潤って呼吸には落ち着きが無くなり始めたところで、少しジト目になって頬に薄朱色を浮かべた薙鍛に注意された。
○秦始皇10年(紀元前237年) 元陽暦1年4月30日夕刻 中華西部 秦国西部 車師郡 車師山脈 反秦勢力某山城○
「もっと飯をくれよ!」
「これでも捻出した方だ!」
モリガンが甘藷で淫蕩な記憶を思い出した日も終わって次の日の夕刻、山城の中は食料を巡り揉め事が起きるようになっていた。
「…凄いわねー。まだ植えてから一週間しか経ってないのにー。こんな荒れ地や砂漠ばかりの土地でー…使っている水はこれだけでーここまで育つなんてぇ…」
その砦を囲む谷や柵の向こう側に広がる木薯の畑をモリガンは出歩いていた。
残る武装勢力の襲撃を撃退し続けている秦側は、しまいには彼らに見える範囲でその周囲を囲むように移民を移住させて畑まで作り始めたのである。
「アク抜きした木薯で饅頭*2を作りますから戻ってくださいねー」
「はーい」
そんな状況で他にも見張りはいるので、モリガンは夕食の準備のために陣幕へ戻っていった。
「…いやー、やせた土地でもたくさん採れるし、味は薄いからどの食材とも基本的に合うのが大きいわねーこれー…」
数分後、調理場でモリガンは木薯をすり潰して乾燥させた粉で饅頭作りに加わっていたが、そこで自らの手でこねている生地とそれで揺れている自身の豊満な谷間が否応なく重なって見えてしまう。
(…あー❤️ そう言えばあの夜にー…あっという間に裸にされてーこの戦の時には邪魔にしかならなかった胸がー…この生地みたいに最初は優しくじっくりとー…次第に無茶苦茶だけどすごく気持ちよく揉みまくられてー…❤️ あ…まずい…乳首が服の上からでもわかるくらいに立ってきちゃったー…)
目覚めたばかりの愛欲はモリガンの脳髄に日常と色欲の思い出を容易に結びつけてしまうまでに重くなっていった。
○秦始皇10年(紀元前237年) 元陽暦1年5月7日夕刻 中華西部 秦国西部 車師郡 車師山脈 反秦勢力某山城○
「…おなかが空いたぁ…」
「もう…三日前から水以外…何も口にしてないよぉぉ…」
モリガンが木薯の饅頭作りでも自らの体を疼かされてしまって一週間後、もう山城の中は飢えてやせ細った面々が大半を占めるまでに追い詰められていた。
「えええい! 皆よ泣きごとを言うなぁ! 我ら以上に向こうも厳しいのだぁ! 畑などを作っているのが良い証拠だ! 他に外でまだ抵抗をしてる者達が奴らの補給線を断てば奴らも退かざるを得ん!!」
そんな中で疲弊がまだましなリーダー辺りは無理やり人々を奮い立褪せようとするが、そこで止めの一撃がやってきた。
「たた大変ですー! 向こうから何百もの馬車が兵糧などを満載して近づいてきておりますー!!」
「んなぁアア!?」
そんな彼らの僅かな希望を秦側の補給部隊はあっさりとへし折った。
「…うわー、これだけの一団がこれくらいの護衛でここまで来れるようにするなんてー…やっぱりすごいわねあの人ー…」
「あ、この車の分はここで配る分の種籾だからあちらに回してー…」
モリガンはそんな抵抗勢力の感情など知らない様子で補給品の整理も学んでいた。
「…へー、これが木薯の種かー。地面に挿し木するだけで増やせるのに種まで持ち込ませてくるなんてー…」
「挿し木だけで増えた分は元々と特徴もほぼ同じになるから、病気に対する抵抗力も同じになって、疫病が一度はやると一気に全滅なんてこともあり得るからね」
「…へー、そうなんですねー…っ…」
その中でモリガンは種籾を手にしたところで、それまでも隣で共に作業している愛おしさをこの滞在で大きく強めた男である白漂との情事に重ねて見てしまう。
(…うぅ❤️ 今朝もまたあれだけこの人の白い種を注ぎ込まれてー…あううぅ❤️ またジュンってして子種が漏れ出てきてー…❣ わ…私ってーそんなちょろい女になったつもりじゃなかったのにー…いや❣ ああ…でもぉ今じゃあ木薯を見てるだけでぇその芋にこの人の逞しすぎる一物を思い出してぇ…今もおおそれがぁ膣に中に入ってるような感じを覚えてぇぇ❣ それでぇぇ木薯の砂漠や荒れ地でも育つ力をぉぉこの人の絶倫な精力に重ねちゃってぇえ❤️ どっちかっていうとーこの人との夜がー無茶苦茶濃厚で激しくて長くてー…ほ、他にもあんだけの子と睦言を交し合いながらどういう体力と体をしてんのこの人―…❣❓ まー…先輩方が言うには今現在の夜伽の比率はー新妻である私に寄っているらしいけど―――)
「あーそうそう、君が寝ている間に調べたけどーどうやら僕の種が君のお腹に根付いたみたい。帰る途中でその子の名前を考えよう」
「―――お…え!?」
「それから君の秦での名前だけどー、改名は北涼府に帰っての正式な婚姻からになるけど、君の秦での名前はその綺麗な緑の髪からちなんで
「いやいや!? 今この流れでそんなことを言うのー…あぐはぁ!?」
そうして腰が落ち着きなくカクカクとしたところで、白漂から急に吹っ掛けられたその話題で勢いよく膝が崩れたモリガンは下顎を馬車の二台で打ち据えてしまった。
「…ご報告ですー。先ほど山城の方からもうそちらが出した条件で良いので降伏したいとのことでー…え? モリガンさんが倒れてー?」
「あ、大丈夫。急に姿勢を崩して倒れて顎を打っただけだからー」
それからモリガンが顎を抑えて地面を半泣き顔でのたうち回りだしたところで、今回の実質終戦宣言が齎された。
その後、最後まで抵抗してから降伏した者達はこの地を離れて東の別の要所ではない地へ移住させられることになり、白漂達はその空きを埋める者達の移住と生活基盤を整えるために必要な文官達への引継ぎと、秦本土や地盤の北涼へ帰ることが決まった。
次回、主人公達の帰り道の様子と、各国の様子が中心になります。