○秦始皇8年(紀元前239年) 秦国中央部 王都咸陽 王宮○
「それでですねー、西市に出来たパルティア人辺りの人の新しい服屋がですねー」
「え、本当ですか?」
「そう言えばその店の近くに出来た菓子屋の甘栗と寒天を用いた菓子がー…」
レキシントンの女性的側面が色々な意味で白漂によって暴かれた晩が開けた次の日の正午前、後宮との中間点に位置する王宮の奥で、加冠の儀のスタッフ兼御用商人の一人として王宮への出入りを許されている白漂第五夫人の譜孝と、第二王子慧を生んだ妃の一人扇琵が雑談していた。
「…あーそうそう、今回も夜のお仕事が単調にならない手伝いをしてほしいって依頼に基づいて新しい衣装をお持ちしましたー」
その中で譜孝は派手さこそないが繊細で且つセンスの良い意匠を施された木箱を開け、中から衣服を取り出した。
「…どんな感じの衣服かしらー………!!?」
扇琵はその衣装を始め興味津々な表情を浮かべていたが、全容を見せられると一気に顔が真っ赤になった。
「…あー、これは主に西域の非常に遠い国で侍女の方などが着るものの一種でしてー…」
「じ、侍女って…そのようなの…今の私の身では着る機会は…」
「いやいや、扇夫人(第二王子嬴慧を生んだことで扇琵が得た位。秦国における王の妃の位では二番目と高い)と大王様のお付き合いの内容を考慮すれば普通に着れて十分いけますよ。具体的にはですねー…」
新たに仕入れられた勝負服の詳細に扇琵は羞恥で顔を赤くしつつも、譜孝のニヤニヤした表情を添えたセールストークで再び引き込まれていった。
○秦国北部 朔方郡 朔方城 外港区○
「うわー! でっかい魚ー! こっちは籠に満載の胡椒ー!」
咸陽でのそのようなやり取りから数日後の昼、秦北部の中心都市であるそこでアーニャがはしゃぎまわっていた。
「もうすっかり元気になったなー」
「ええ、皆が面倒見てくれたおかげ。君も含めてね…」
そのアーニャと共に朔方城の市場の一つを信と水谷が歩いていた。
数日前に始拓での偵察部隊の大半を取り締まりった後、白漂達はその書類整理のためにここ朔方城へ戻ってきて、信達も必要な品の買い出しの為に付いて来ていたのだ。
「駄目よアーニャ、そんなに歩き回ってたら周りの人に迷惑が掛かるわ」
そこで娘のアーニャがあんまりにもはしゃいでいる姿を嬉しく思いつつも、水谷は色々人や荷物の出入りが多いこの区画でそれは危険と思って呼び止めた。
「…あう、でもー…おかーさん…信にーと一緒に出歩いてるのが嬉しそうだから…二人だけにした方が良いかと思って…」
「も~子供がそんなに大人へ気を使わなくていいのよ(う、うん…それはそうだけど…)」
(あ、やっぱり嬉しそう)
そのアーニャだが、この世界における実母である水谷にも秘密にしている事があった。
彼女はこの世界で生まれる前の記憶があり、それと共に前の世界で得た他人の心を読み取ることが出来る超能力も引き継いでいたのだ。
「あー、でっかくて形も良い胡瓜。水谷さーんこれも買うかー?」
「い、良いかもね…(…あ、こ、この大きさに形…浴池で偶々見ちゃった…信くんのアレによく似て…)」
そのアーニャの力は実母にして、未亡人の為か割とむっつり助平な水谷にも適用されていた。
アーニャの脳内で、厨房にて顔を赤く染めた状態の母に信が徐々に迫ってくる光景が映し出される。
『ふふふ、いけねえなあ水谷さん? せっかく仕入れた食材である胡瓜でそんなふしだらな事をするなんてよぉ…?』
『ゆ、許して信くん…どうしてもあの人との夜が忘れられなくて…!?』
『だったらもう昔の旦那なんか忘れさせてやるよ!』
『い、いやあああああああ❣❣』
(…あれ? 何でお母さん…そんな服が崩れて…そこへお馬さんみたいな顔になった信にーが飛び掛かって…?)
但し、前世の記憶は今の年齢ぐらいで終わっていて、今も五才くらいの幼女でメンタルもそれ相応になっているアーニャには、母のその未亡人の欲求不満さが強く出た未成年の視聴は禁止されるだろう妄想は見えてはいるが、何を意味しているのかよくわからなかった。
「おー、デカい鯉が釣れたなー。これって膾にすると上手そうだなー」
「そ、そうね…(も、もし…信くんに求められたら)」
「………?」
アーニャが首を傾げている間も、信達の買い物とそれに伴う水谷の妄想は続いていき、今度は母が机上にて大皿の上に裸で乗って、恥部等を中心として生肉や生魚の刺身が美麗に載せられている光景が見えた。
『あ、ああ…❤️ こ、こんな…食べ物で遊ぶなんて真似を…❤️』
『いやいや、先生が自ら切り分けたこの刺身が透けてその艶ある素肌と共に丸見えだぜ…』
『そ、そんな❣ そんな足の付け根をタレのお皿代わりにするなんて…つ、冷たい❣』
(お母さん、何か裸になってること多いけど何でだろう…?)
アーニャがその後代の成人向け作品を思わせる母の思念が理解できずに首を傾げていると、別れて別の買い物をしていた玲花とステラに河了貂が戻ってきた。
「お待たせー、そっちも買い物が済んだみたいね」
「おー、そっちも上手く仕入れられたようだなーステラ」
「水谷さんも久々の男の人との買い物は楽しかったみたいだねー」
「れ、玲花、そんな妙な言い方をしないで…」
「何をそんな顔を赤くしてんだよ先せ…いてぇ!? 何すんだ貂!?」
「喋んな馬鹿」
一方、戻ってきたその女性三人組はアーニャと違って、水谷の信に対する好意の詳細が分かっており、それへの思惑は各々で異なっていた。
(…いずれは私達4人は信君には秘密にしてるけど彼と正式にも籍を入れる予定だけど、この際に水谷さんも入れれば、領内に混住してる南方からの移民組と私達の元から住んでいた林涼とか北の人間の仲人にも良さそうねー)
(!? 信にーの娘にアーニャがなれば始拓の皆がもっと仲良しに!?)
そう考えている玲花の脳内で、花嫁衣装になった彼女や河了貂にステラ、晳琭と水谷が引き攣りつつもにやけた表情の信を取り囲んでいる姿が見え、そのもっと周りで地元の皆が肩を抱き合っている姿にアーニャは驚く。
(…始拓域内の机仕事とかを考えれば、今は水谷さんに子供達向け学校の先生の合間に砦でやってもらってるけど、ここ秦でも女性がそうした仕事をするには抵抗があるって人が多いし。いっそ爵位の上がった信と身内になってもらえればそういった声は抑えられるのよね。私達だけじゃー信がお馬鹿なことした時の掃除は手間取るし…。他にも遠征中は始拓のことは気にしなくて済むし…)
(!! アーニャが信にーが父になるのを受け入れればみんなが平和に!?)
アーニャが見たステラの脳内では、民政方面には疎い信に変わって水谷が始拓を治めて、皆が“信の馬鹿じゃなくて水谷先生が土地を正式に仕切ってくれるようになって良かった!!”と歓喜する光景が浮かんでいた。
だが、ここまで続いたアーニャの高揚はこの場で最も信との付き合いは長い彼女によって打ち壊される。
(…何でこの馬鹿にこんな他にもっと良い貰い手が良そうな子が寄ってくるのかなぁ…? そう言えば家の包丁は一本もうそろそろ寿命が近づいてるのがあったっけ…? この際だから高めだけど切れ味の良い方を選ぼうかと思ったけど…安い方が切れ味悪い分痛いって話だったなー…?)
(!? 何か血まみれぶしゃーな光景になってるー!?)
見た目は臍を少々曲げた程度の表情だが、思考の中では瞳が虚ろな暗さに包まれた河了貂の足元に、脇腹を安物の包丁で抉られて悶え苦しんでいる信の姿を映し出されており、それを見たアーニャは震撼した。
「ん? アーニャちゃんどうしたの? そんな怖そうなものを見る顔で引きつって…?」
「!! あ…あーーーー、アーニャ…父いなくて寂しー…、父がいなくて夜は一人で寂しそうに泣いてるお母さんがつらそー、貂ねーや皆と家族だったらいいのにー…」
「え…、何をそんな言いだして…? ぇ、ぇええ…??」
玲花はそれを見て怪訝な顔を浮かべるが、そこで現実に戻ったアーニャが(自身の願望もあって)周囲の女性達、特に河了貂に向けて強く甘えだして彼女を陥りかけたダークサイドより引き戻し、彼女達を戸惑わせつつもまんざらでもない気分にさせた。
(…他はほぼ全滅したが…どうにか入れたぞここへ…!)
ちなみにその近くを、レキシントンが適当に放った投槍によって片目及び顔の半分を失い、続けてパクラが製造した新型爆薬“爆酒”が原因の崖崩れで全身に大けがを負いながらも、包帯より僅かに見える片目に浮か秦に対する憎悪はより強まっている冴侮綸がヨレヨレとした足取りで歩いていたが、身内に変化に意識を割かれていた信達が気付くことは無かった。
○秦国中央部 王都咸陽 後宮○
「…ふーーー…今日は久々に慧の様子を見て、扇琵の竪琴でも聞くか…」
冴侮綸の生存で朔方城にて再び不穏な空気が漂い始めてから数時間後、本日の政務を終えた嬴政は後宮内の口にしている面子がいる部屋を目指していた。
「いるなー、それでは入るぞ―――」
「あ、お、お帰りなさいませーご主人様―♪」
「―――お………??」
目当ての人物がいる気配を見抜いた嬴政は辿り着いた部屋の扉を気安い表情で開くが、そこには青紫色と白を基調としていて、下は左足が丸見えのロングスカートで秀麗な脇と豊満且つ美麗な胸の谷間が丸出しのメイド服を纏い、黒い前髪を青紫色のヘアバンドで止めているという煽情的なメイド服を着た扇琵が、布団のシーツを物干し竿から外している光景があった。
「……何をしているんだ?」
(ぐふ!? い、痛い…胸が! 譜孝さんはこの初めの反応も見抜いていたけど…実際にこの数奇で且つ可哀そうな子を見る眼差し…実際に体験すると想像以上に胸が苦しいわ…!)
だが、オタクなら喜びそうなその光景を嬴政は微妙そうな表情で小さくそうぼやき、直面した扇琵は血と涙を流したくなる表情で口元を抑えた。
「…うーーー、ははうえーー…くるしいぃぃ―ーー…」
「!? ああ! ごめんなさい! 直ぐに退けるから!」
そのまま微妙そうな感じで時間が流れそうだった二人を戻したのは、先にしまわれていた布団のシーツが風で飛んできたのかそれがかぶさってしまい、苦しそうな声を上げ始めた御昼寝中の嬴慧であった。
「? 珍しいな。洗濯物をするなんて…」
「は、はい、担当の方が今は急用で他の部署に向かっているので…譜孝殿から貰ったこの汚れても大丈夫な侍女用の作業着で乾いた布団類を締まっていってるんです…ただー、洗濯物は昔から苦手なんですけど…」
嬴慧を救助した後に再び洗濯物を仕舞い出した扇琵だが、その王妃らしからぬ光景以上に嬴政は彼女が洗濯をしていたことに違和感を覚えるも、その理由に気付いて細目になりつつも男としての本能が刺激され始めた。
「…あー、確かに…それは洗濯には邪魔になるな…」
「へ、陛下…そんな昼間からここを見られても…」
嬴政の視線からその豊かで美麗な胸を隠すように扇琵は他所の方向を向いて、残りのシーツ類を降ろし始めるが、その度に彼女の胸が布を押し出してずらしてしまう。
思春期に入り始めた頃より大きな成長をし続けている扇琵の胸は、洗濯物を干そうとするたびにてそれへ突っかかって主の邪魔をする難物と化してしまったのだ。
それは男の大多数の劣情を煽る行為であり、北の地にいると友と顔の他にも色々とに始めてきたこの男も動かすには十分過ぎた。
「大変そうだなー。俺も手伝おう」
「!? へ、陛下!? そんな玉体を煩わせなくて…あ❤️」
表情はいつもの真顔のままで自身の背にピタリと付いてきた嬴政の急な行動に、扇琵は戸惑いを覚えるがそれは彼女の尻へ布越しながらも当てられた堅くも熱く大きな肉の感触で更なる羞恥と愛欲へ変えられてしまう。
扇琵のナイスバディとそれにミスマッチしたセクシーメイド衣装によって血を集めさせられた秦王のボトムを突き上げている男根が、扇琵の尻の合間にロングスカート越しながら押し当てられてきたのだ。
「煩わせたくないなら協力して早めに済ませよう」
「は、はい…」
扇琵は嬴政の優しい声で女としての安らいだ喜びを得つつ、彼の雄の象徴で自身の雌が滾らされていく悦びの合間に立たされながら洗濯を再開した。
(…うう…陛下の手付きが思ったより慣れてて早いから上手く進んでるけど、その分に大きく速く動くから…布越しだけど陛下の逞しいのが私の尻の合間をスリスリって擦り抜けて―――)
「あ、扇琵ーここにいたのねー」
「―――え…っ!?」
外での作業と今の自身の格好で高めさせられている性感と、それに乗じた雄の熱さは扇琵の理性を見る見るうちに浸食していったが、そこであろうことか球泰が姿を現してきた。
「な、何かしら球泰さん?」
(む…ん?)
扇琵は球泰が近づいてきて自分達の痴態が知られる前にシーツを大きくずらして嬴政と自身の衣装を隠すが、その自身をないがしろにする行為に嬴政は眉を少々顰めるも同時に彼女の身のある変化にも気付いた。
「いやーねー、何かさー最近…一部の宮女で怪しい拝み屋の話しみたいなのが流行っててねー…」
「あー、噂の“天安教”の事かしー…!?」
球泰が降ってきた話に扇琵も心当たりがあったらしいが、そこで彼女の脳髄に下半身から脊髄を稲妻のように駆け上がってきた快感が襲ってきて口籠らせた。
扇琵の濡れだしていた女性器が突如として外気に晒され、蜜が太腿を細くも濡らした感覚が生じたのだ。
「ん? 何か顔が赤いけどどうかしたの…?」
「い、いやー…何か身がここ最近の急な気温の変化が多いからか…体調崩しやすくて…それかも…っ!!?」
顔の赤みが増していって身がカクカクと断続的に震えだした扇琵を球泰は訝しむが、それを上手く誤魔化そうとした扇琵を彼女の曝け出された淫裂より大きく押し広げられる甘くも身が割けるような感覚が襲い掛かり、一気に腰が抜けて膝を付けてしまいそうになる。
「…わ、私ー…この後には宮女最大の仕事があって…その時の陛下に不躾な顔を見せたくないから…今は仮眠取らせてくれないかしら…? 相談があるなら次に時間があった時でもー…」
「うーーん…そうしておくわ…」
それをどうにか武芸を嗜んで得た心身の強さで扇琵はどうにか耐え凌ぎ、球泰をどうにか帰らせることに成功する。
「…へ、陛下…! こ、このようなあられもない姿を晒しかけるような真似など…ど、どういうおつもりですか…!?」
球泰の姿が消えてから、扇琵が背後を羞恥とそれを後押しする情欲及び恨みがましさが混じった顔で振り返ると、そこには彼女のスカートをたくし上げて下着をずらし、露わになった大きい美白の尻を掴んでその足の付け根へ己が強直を何食わぬ顔で捻じ込んでいる嬴政の姿があった。
「どういうつもりってお前のここから愛液が滴り落ちてバレるかもしれないと思ったから、俺ので蓋をした方が良いかと思った」
「そ、そんなの屁理屈で…あぅ❣❓」
嬴政の他所の方向を向きながらの反論に扇琵は目尻を上げて責任を追及しようとするも、そこで愛しい雄の亀頭で子宮口を優しくも深くなぞられる感覚で嬌声を上げそうになり、状況から歯を食い縛ってどうにか耐えようとする。
「くうぅぅ…ははうえぇ…」
だが、そこで扇琵の居室の寝台の上で寝かされていた嬴慧が寂しそうな寝言を漏らした事が彼女を窮地へ追いやってしまう。
「おや、慧が寂しがってるようだからそうしなくなるようにしないとな。俺が支えて部屋へ戻そう」
「へ、陛下…だったら一度は抜いて…アア❣❓」
それにニヤッとしたややゲスイ顔を浮かべた嬴政は扇琵を逆駅弁スタイルで抱き上げ、彼女とともに部屋に戻ると嬴慧に近づいていく。
「…ほうら扇琵、嬴慧が寂しがらないように…また新しい弟か妹を設けるとしよう」
「へ、陛下ぁ❣ こ、こんな淫靡な思い付きをまだ寝ているとはいえこんな小さな子にやられるのは困りま…あうううううぅぅぅぅ❣❣❓❓」
「んにゅうぅ…?」
数分後、嬴政は柔らかくも芯の弾力はしっかりとしていて且つ蜜のように蕩けて混ざり合う餅のぶつかり合いと混ぜ合いを思わせる扇琵との肉の交合を悦びつつ、その相手である扇琵に息子が眠る寝台へ手を付かせる後背位の姿勢で責め立て、物心がまだ付いていないとはいえ息子の間近で味わわされる羞恥と快楽で喘ぐ扇琵は痙攣をおこしたような極みに達し、その中で生じた白濁の噴火で互いの意識は混ざり合って天井へ打ち上がって吸われるような極みの上限をさらに上げ、その時の淫靡な飛沫と押し殺されて声量は抑えつつも深く重い扇琵の嬌声で嬴慧の寝顔に奇妙がる色を滲ませた。
今回、明かされたアーニャの情報の一部からわかると思いますけど、この子の元ネタは人気スパイ漫画スパイファミリーで、顔芸と可愛さで人気の同名キャラです。
ちなみに、今回メイド衣装になった扇琵ですけど、その姿は元ネタである戦女神シリーズの人気キャラであるルナ=クリアの使徒化後のまんまです。