○秦始皇9年(紀元前238年) 秦国北部 朔方郡 朔方城 内城○
「…はい、貴方、本日の机仕事の分です」
ジークリンデ改め捷璘を抱いて、その次の日に彼女の正式な嫁入りを受けての数日にわたる婚礼の儀を終えての翌朝、白漂の鼓膜を嫌な意味で聞き慣れた紅華の公務におけるその第一声が重く震わせてきた。
「…ねえ、紅華…朝から机仕事は普通だけどさ…これ、量が尋常じゃないものになってなくない??」
「それはまーそうでしょう。ジークリンデさん改め捷璘さんを迎え入れた事で、関係を得た旧
「いやいや! いくら何でもこの量は異常すぎるでしょ!?」
急な領域拡大は国家にとって様々な問題を齎すもので、その現場の一角に再び立たされることとなった白漂の悲鳴じみた咆哮がそれを現した。
「貴方様が龍城で派手にぶん投げたのが主因かと?」
「あ、はい、すみませんでした」
それに対し、紅華はいつも通り平静な声音だが背後に尋常ではないプレッシャーを背負った満面の笑みでこの現状の原因を説明し、白漂に家中での身の程を思い出させた。
「…中華で亭主が正室に実権を握られる…市井の人々の耳と口も侮れませんね」
その光景を紅華の斜め後ろに控えていた捷璘は目を丸くして見ていた。
「ちょっと何で新妻を家庭内の修羅場に立たせているわけ?」
「鉄は熱いうちに叩けと言う言葉もありますから、この子にも早く我が家の流儀を教えていった方が良いでしょう。匩涼系の方々との交流にはこの子とその実家の伝手も必要です」
「まだ未熟ものですが早く追いつけるように努力します」
「そんなに硬くならなくていいわ。昔はあなたの方が立場は上だったし、それよりも今は私達の旦那様のサボりを上手く防いでいく方法を学んでちょうだい」
(…こうなるから嫁の増員はあまりしたくないのに…)
捷璘も交えて自身の小さな逃げ道がどんどん縮小していく未来に、白漂は内心で悲しい微笑みを浮かべながら書類に手を付けるほかなかった。
「…ふーー、匩涼系の書類もまだまだ届いてくるし…当分はうちの人も壷詰め状態にしないといけないわねーーーー…ん?」
数時間後、白漂を上手く執務室へと閉じ込める事に成功した紅華は、新規加入要人の妻女や女性有力者達との話し合いに向かうために城内の廊下を歩いていたが、そこで同じ男性を(一応)愛する女性達の猥談を耳にした。
「え!? ついさっき部屋の中で二人っきりで誘ったのに断られたの!?」
「うっそー、信じられない…」
「偶々そんな気分じゃなかったんじゃない?」
「いや、それがー今朝に私が起きたばかりのあの人を中庭で誘った時も―…」
(……ん?)
だが、普段と異なるその猥談の内容に紅華は不審を覚えさせられた。
○秦国北部 朔方郡 朔方城 内城 大寝所○
「…あーーー、疲れたー…っ今日は久々に
仕事が再開した日の晩、白漂は寝巻に着替えた格好で今宵の寝床にドサッと寝転んでいた。
「城主様、
「ありがとう、そっちも遠慮なく入ってきていいって伝えて」
その状況で閉ざされた扉の向こうから城仕えの一人の声が伝ってきて、それから扉がゆっくりと開かれて一人の女性が入室してきた。
「こんばんわ、久々に二人っきりの夜になれたわね」
「うん、本当に少なくなったよね。二人っきりで夜を過ごす日なんてーー…え」
現れたその女性は正室である紅華で、白漂は当世で最も信愛を置く女性の登場に昼間からの疲労感もあってか始め穏やかな表情を浮かべるが、当の妻が不審そうな表情でずんずんと普段に比べて勢いよく近づいてくると困惑を浮かべた。
「…うーー、見た感じ病気と言うわけじゃなさそうだけど…」
「え? 病気って何が…っ!?」
クンクンと嗅いできながらあれこれ心配げに視線で舐めまわしてくる妻に白漂は戸惑うが、紅華は戸惑う旦那に構わずに今度はそのボトムと下穿きをあっという間に取り払った。
「…ここもいつも通り無駄に元気が有り余ってる状態だけど…大丈夫かしら…?」
「い、いや…積極的なのは嬉しいけど何を―――」
「あなた、今日はまだどの子にも手を付けてないらしいでしょ」
「―――お…?」
久々の一対一の逢瀬で見せてくる積極的な姿勢で旦那を戸惑わせつつも、紅華は問い掛ける。
「…昼から何人か机仕事で机から離れられない貴方の隙を狙って何人かの子が誘惑したりして来たけど、体よくあしらわれたり、逃げられたりしたって口々に言っていたけど…」
「…紅華、今日が何の日なのかもしかして忘れてる? え? もしかして僕のことどうでも良くなった?」
「え!? 何その親に捨てられそうになってるのに気付いて必死に愛嬌見せようとしてるけどそもそも愛嬌見せる方法を教えてもらえてなさそうな子供みたいな顔…あ…」
だが、その問いを受けて白漂が何処か不安を帯びた引き攣った笑みのドアップで迫ると、紅華は若干引いてしまうが旦那の背後の壁に貼られている日付を見てハッとした。
「…この日は僕達が夫婦になった日だよ。今の身じゃ君とだけ交わるというわけにはいかないけど…この日くらいは夫として愛する妻と誰にも関わられず深く浸りたいってのが人情というもんでしょ」
そう耳元に囁いた後、白漂は紅華を深く抱き寄せた。
「…どうせ他の子達にもそれぞれ違う愛の言葉を用意してるんでしょ」
「そうしなきゃ仕事続けられない身に押し上げられてますからね」
夫と妻は深い付き合いが故の皮肉も口にしつつも、互いの慣れ親しんだ温かい感触を味わい合った。
「…ああ❤️ ん…ちゅうぅ…❤️」
「はむ…♪」
数分後、皮肉を言い合っていた両者の口は、言葉ではなく舌と唾液を交わらせ合っていた。
戦場と閨の両方で磨かれあってきた両者の肢体は、異性の情欲を引き立てる魅力があったが、その肉体を隠す衣服を互いの手が慣れていて且つ艶めいた動きで外していっていた。
「…んぁ…❤️ 今日はいつにもまして大きい…❤️」
「愛する妻の前だからね…男なら見栄の一つや二つは張りたくなるものでしょ」
「ええ…じゃあ、次は見栄だけじゃないってのを証明してもらいましょうか…ん…❤️」
その中で紅華の利き腕は夫の雄としての象徴への手淫に向けられ、その逞しさを再認識すると自然に彼の身を仰向けで寝台に横たわらせた。
「…ただ受けるだけじゃつまらないな…そ…あ?」
数分後、寝台に横たわらされた白漂は、心身共に深く溶け合っている妻の口淫を髪の感触と共に味わいつつも、受けているばかりの状況に飽きを覚えて動こうとするが、カリ首に歯をやや強めに突き立てられて封じられてしまう。
「駄目❤️ 家族の将来のために私が仲人してきたせいもあるけど…他の子とも共に肌を重ねるようになった貴方を…久しぶりに独り占めできるんだから…❤️ それに…この身はもう貴方を味わっていると自然にもう…ん❤️」
白家の閨を仕切る正室としての顔を見せ乍ら、独占欲を隠そうとしない一人の女として紅華は艶やかな笑みで再び亀頭に吸い付くと同時に、その素地から豊かだったが淫靡な夜戦の積み重ねと女性としての成長で更に増した双乳で竿も包み込んだ。
白漂は自身の男根が愛する妻と癒着したような快楽を味わいつつ、この口淫を通して彼女の淫裂から滲み出た愛液で敷布団が少なからず変色していっているのにも気づく。
紅華の口淫もまた高値の妓女並みに上達しているが、純粋な性技として見れば彼女よりも上手い女性は白漂の閨には他にもおり、その技の違いを白漂はその身で知っていた。
だが、心身共に深く溶け合っている様な関係を持つ妻の口淫は、そうした技とは別に深く味わいたいという念を強く生じさせ、白漂は普段なら制御している白濁の突き上がりつつある衝動を束縛せず、その高まりに自然と心身を委ねていた。
「…ん!」
「む❣❓」
その果てに、白漂は自然と陰嚢が破裂したような解放感を覚えて同時に身がぶるっと一瞬震え、それを紅華は瞬時に察知すると唇と乳房をより深く男根へ組み合わせ、己が口内と喉を白濁の奔流に備えさせた。
「ッ❣❓ ッッッッッッッッ~~~~~~~~~~~~~~~~~❣❣❣❣」
それから一瞬の間をおいて解き放たれた、我が子の元となった夫の白濁として火傷させるような熱を宿した奔流を、紅華は亀頭に吸い付かせた唇を堅くカリ首に纏わせて受け止め、びた一文なく漏れ出てくる子種汁を口内で咀嚼しつつも喉をゴクゴクと鳴らして胃へと送り続ける。
「…ぷっは❤️ 相変わらず半分溶けた黄油みたいな濃くて粘りっこい…これだけ出してまだこんなに…❤️」
十秒以上かけて男根と喉の痙攣を時々交えた躍動が終わると、紅華が唇を離してそれと亀頭の間に太い粘液の橋が出来上がっていて、彼女の腹部はやや膨らんでいるように見えた。
それだけの子種汁を普段と違って際限なく吐き出しているにもかかわらず、夫の男根は平時の複数を相手にしている時以上に血を集めているようにも見え、それが正妻としての矜持を満足させながら、その奥底に潜む雌としての愛欲も更に刺激し、既に滲み出ていた愛液は量を増して何時でも受け入れられるように準備を終えていた。
それを知覚していた白漂は紅華の手を取って立ち上がると、彼女に柱の一本へ上体を預けさせ、その片足を掴み上げて淫裂に男根を狙わせる。
「…今日は他の子もいないから、悪いけど収まるまで君に用いさせてもらうから♪」
「…ええ、何なら…向こう三年近くは大きな戦は起きないようだし…三人目も宿してもらおうかし…アアァ❣」
その逞しい雄の身体を今宵は独り占めできるという優越感と、それに釣られて生じる女として最大の欲望で増々飢餓感に似た空膣を覚える淫裂へ、白漂の男根はジュポンと大きくも深い水音を添えて捻じ込まれた。
既に深く濡れて膣に大きさからくる裂傷の可能性の無さと女体の飢えを、器用さと貪欲さを増した動きを見せる磯巾着の如き肉壺とそれに深く嚙み合って混ざり合うような悦楽を既に伝えてくる男根から悟ると、白漂は序盤から早く深い腰遣いを見せ始める。
「アアアァアアアア❣ あ…なたアアアァ❣ これじゃああ…もうすぐに声が大きくなっちゃ…あむ❣❓」
待ち望んだとはいえ早々から子宮のみならず内臓までも突き上げて心地よく温めるような肉棒に、紅華は歓喜の悲鳴を上げつつもその大きさから周囲に対し羞恥心も覚えるが、その音源たる唇は白漂のそれに塞がれて代わりに唾液をすわれ始める。
「…あむ…ぷっは♪ 全く…他の子達の尻にまで夫を敷かせようとするのに…ここは彼女達の誰よりも貪欲な口だね…上も下も♪」
「ッぷっはぁぁ❣ 言っときますけど…こうしたのは貴方の精に対する貪欲さに味わわされてきたのが原因ですか―――❣❓」
そのまま十数分以上かけて上下両方の口で攻められ続けて内臓全てが火傷するような熱に味わわされた後、紅華は下の口から一瞬で胎内を満たして脳髄すらも消し飛ばし、意識だけが真っ白に見える天上へ突き上がるような爆ぜを味わわされた。
「―――あっぐアアアァアアアアァーーーーーーーーーーー❣❣❣❣❓❓」
「ッ!!!!」
鼓膜を突き破ってきそうな妻の嬌声でそれを確認しつつ、白漂もまた紅華に引き上げられて大空に舞い上がっていくような心地で、彼女の子宮に噴火の如き子種汁を噴出し続けた。
「……アアァァァァァァ…❤️ まだ…今だに出てて…❤️」
十数秒後、極みが落ちて半分朦朧としながらも戻ってきた視界で、紅華はまだ胎内で断続的に震えると同時に、並みの男性の射精と同じ量の残滓を注ぎ続け、自身の足元にビチャリと白濁の水溜りを生じさせた夫の逞しさに再び子宮の熱を上げさせられていく感覚を覚えた。
それを射精直後の鋭敏な亀頭で感じた白漂は、紅華の両足を掴んで繋がったまま姿勢を変えると、逆駅弁の姿勢で彼女を担いで歩き始めた。
「…あ❤️ 貴方これって…」
そして、気付けば紅華は中庭を見下ろせる大寝所の手摺にまで近づけさせられ、下に人がいれば夫と繋がっている箇所が丸見えになるだろう状況に追い込まれ、羞恥と共に更なる情欲の蘇りを覚えた。
「…他の子達には断っていて寂しい思いをさせている子もいるから、今宵はせめて自分で体を慰められる材料を与えておいた方が良いとは思わない?」
「…馬鹿❤️ どうせ日頃の恨みと…気持ちいいからしたいってだけの変態の気質の癖に…❤️ それに…貴方のことだから嫌だと言ってもこれに乗じて押し通すつもりでしょ…はむ❤️ ちゅ…アアァ❣❣」
自身の耳元に妖しい笑みを浮かべて屁理屈を口にする白漂に、紅華は他の側室や愛妾達への罪悪感を覚えつつも、それ以上の快楽と優越感を覚えて彼の我儘に唇を添えて乗った後、再び彼と肉の悦びを昂らせ始めた。
「…あ、紅華様…良いなぁ…❤️」
「…凄い…あ、あたしじゃあんなの…ん❣」
その後、二人の交わりに気付いた白漂の閨の他の女性達が、中庭の物陰に集って隠れて嫉妬と情炎に駆られ、秘かにその交わりをネタに我が身を慰め始めたりもした。
「❣❓ い、今さっき気付かれた❣❓」
但し、戦場と同じ警戒心をこの状況でも緩めない白漂夫婦に彼女達は気配から筒抜けで、時々隙間から視線を寄せてくる彼女達に笑みを送って、慌てふためかせたりもした。
「…ん❤️ 貴方…ここをこうされるのも好きでしょ…ちゅうウウゥうぅぅ…❣」
「君だって耳とかをこうされるのが…はむ♪」
「へ、へええ…そういう手もあるんだぁぁ…」
時として相手の身の弱い所への責めや喜ぶ方法を口上付きで行い、それをまだ閨になれてなかったり、まだ呼ばれていない女性達には貴重な勉強会になったりした。
結局、二人の交わりは一晩通して緩急の変化は付けても続き、中庭を中心に周囲の情炎も引き立てながら続けられた。
何だかんだで、女性の尻に敷かれながらもその下半身から自身の属性を染み込ませていってますねこの主人公(笑)。