○始皇3年(紀元前244年) 秦国北部 朔方郡 朔方城○
濁流に飲まれた漂と杏橋が杏族本拠地に戻れて2週間後、漂は彼女達を含めた北方民族の有力者を引き連れて居城に帰っていた。
「…………何と、城門にこのような仕掛けを考案されるとは、杏橋殿は兵法でも学ばれていたのですか?」
「半分は中原から流れてきた母とその一族から習いました。後は残されていた書物と独学です」
「成程…こちらの言葉が流暢なのはそれで理解できる。ですが……」
朔方城で建設中の試験用水力式機械の作業場で、楚水はその責任者となった杏橋の工人としての造詣の深さに只々感心させられていた。
「何だか杏橋の工人としての腕おかしくないか?」
「いや伍鬼おかしいよ実際、こんな複雑且つ高度なカラクリは技術大国である韓でもあるかどうか微妙だし。ただぁ……一つ心当たリがあるんだけど」
「心当たり?」
「……いや、あの
「そういえばあの崩落の計の後でも杏族が湖面に貼った山道復旧の繋ぎの大型の組み立て式桟橋凄く便利だったな」
「あーあの材木と羊皮による浮き袋で出来た組み立て式のね。一日で掛けた所からして北方民族の技術力は中華に引けを取らないというのがわかったけ……」
「すげー! 人の手も借りないで水の力だけで臼が回って麦が粉になってる!」
同じく現場に居合わせていた河了貂達も真面目な様子で話し込んでいたが、途中から馬鹿みたいに騒ぐ声が割り込んできた。
「…………あいつ良い歳して何を騒いでるんだよ。聞いてるこっちが恥ずかしい」
いつもと変わらず平常運転な信の様子に河了貂が恥かしげに目を瞑ったその頃、少し離れた場所の望楼より漂は新たな風が吹き始めた城内を楽しげな目で見下ろしていた。
(……まさか水力で動く工業機械を設計・実現するなんて…確か史実での秦の次に来る漢の時代で同様のカラクリが作られていたと専門書で読んだ事があるけど…)
「漂将軍、試験用に作ったカラクリですがやはり杏橋の見立て通り木製では摩耗が速くて長期間の実用品には向かないようです。やはり各部族からの鍛冶屋の増員とその育成を急いだ方が…って聞いているのですか?」
「………あ、ごめん」
(……何ていうか、子供っぽい所があるわね。けれどそこが可愛い)
時折、意識が興味関心のある出来事に惹かれたりして紅華の叱責を受けることがあるが、その対応力の高さと視野の広さで漂は各勢力の調整をこなしていた。
但し、日々増え続けている書類の量に各所建設工事の視察を名目に逃げ出そうとしていることが多々有り、そのため紅華ら妻三人が交代制でその秘書(という名の監視役)を請け負い、自然と彼女たちも文官業務に慣れつつあった。
(……始めたばかりの頃は知る事ばかりで大変だったけど、長老や経験豊かな老文官達が教えてくれるから最近は随分慣れてきたわ。ん………?)
その一環で新規移民の人員名簿に目を通し始めた紅華だが、彼女はそこでここ最近多く感じてきている奇妙な視線がまた向けられてきているのを武人の性で知覚した。
紅華が視線を下ろすと、望楼の最下層部にて何名かの文官が呆けた赤面で自身を見上げてきていて、彼女に気付かれたのを知ると慌てて会釈してそそくさと場を離れていった。
「……何やってるのかしら―――?」
紅華が怪訝に思ったその時、望楼を強風が突如襲い掛かり手摺に身を乗り上げていた彼女は思わず落ちそうになってしまう。
「―――あってうわ! 落ち…!?」
不意を突かれた紅華は手摺からずり落ちそうになるが、そこで足から漂に思いっきりひったくられて落下を免れた。
だが、その勢いと強風が重なり今度は漂を押し倒す形で膝を付いてしまう。
「危なかった。怪我はないか紅華?」
「……あ、ありがとう。私は大丈夫―――」
「失礼します。今月の新工房建設に付いて新案が出来まし―――」
「「―――っ!?」」
二人の鼻の先が触れそうになるまで顔を近づけ合ってしまっていた所で、彼らがいる望楼の一室の扉が開いた。
「―――た…………?」
扉を開いて現れたのは杏橋だった。
ちなみに杏橋の視界には、仰向けで倒れた漂と彼と丁度腰の位置で馬乗りになっている紅華の姿があった。
「……ここ数日は確かに休息もあまり取れていませんが、他の業務もあるのでそうしたことはなるべくお早めに済ませてください。それと出来れば私たちの時間も…」
数秒ほど目をぱちくりとさせた後、杏橋は書類を机に置くとそのまま部屋を後にした。
杏橋の気配が感じなくなると、顔を真っ赤にした紅華の頬に漂が頬が薄らと朱色を帯びた苦笑いを浮かべつつ撫でてきた。
それと、自身の足の付け根に生じた空白を感じさせる潤いに、そこと接触している漂の体に熱く硬い隆起が置き始めことを知覚する。
「…………そういえば、後継作りもちゃんと仕事の内に入るわよね。次の会議まで少し時間が空いてるし…」
「紅華さえよければ僕は拒否する理由はないけど…?」
「……………」
無言で恥かしげに頷いた紅華を見て、漂は彼女の体を腰から手で撫で始める。
帯は解かれ、紅華の上衣が力なく前を開いて豊かに実った胸が下着越しに視界に晒される。
だが、漂の手がその下着を外し柔肌を大気にさらけ出させようとした所で、紅華は彼の手を止めて代わりに自身の太ももへと導く。
「時間があるといっても少しだけだし……今は少しでも多く貴方の息吹をここで感じたいの…」
「うん、わかった……じゃあ、まずは君の身を抱き上げるから…」
「………あ…❤️」
太ももには汗に混じって紅華の秘裂から染み出てきた蜜が混じり出しており、それを指で感じた漂は彼女の腰を手に取り立ち上がった。
抱き上げつつも器用に指を動かして紅華のスカートを外して床に落とし、既に力が抜け年相応の女性に戻った彼女の上半身を机に俯せで預けさせる。
自然と紅華の下半身が仁王立ちの姿勢で漂の視界に晒され、その長弓を思わせる長く引き締まった白い美脚が渇望と不安で微かに震えだし、その付け根に位置する下着に隠された女陰がそれに薄らとした染みを作って美脚に何本かの筋を生じさせる。
「まだ触れただけなのにこんなになるなんて……空膣を作らせてすまないな」
「…はしたない女だと思うかもしれないけど…もう、言葉よりも体で教えて欲しいわ…❤️」
「…うん、っ……!」
「…あぁっ❣」
羞恥心と色欲で潤んだ流し目を向けてくる紅華に嗜虐心を刺激された漂は、彼女の足の付け根に指を這わせると、男性を受け入れるには十分に濡れそぼった女陰を外気に晒し、既にズボンを下ろし下履きから開放され充血した亀頭を当てて一気に差し込んだ。
数日ぶりに味わう肉棒の感触に紅華の体は喜びを背の仰け反りで示し、その締りも加わった膣肉は彼の子種を早く絞り出そうと早速全体に絡みつき揉み始めた。
「…………あぁ…、前に交わったのは一週間前なのに…何だか前よりも大きくなってる感じ…んん❣」
毎日押し寄せてくる書類整理やそのための勉学に追われて空膣が続いていた紅華の肢体は、その渇望を武と戦で鍛えられた腹筋も含まれる肉襞の蠕動に上乗せし、サイズから隙間なく収まっている漂の男根に血管とカリ首の凹凸一つ一つに至るまで締めつけていた。
まだ交合を始めてから間もなかったからか胎内の潤いも少々足りないため、二人の接合箇所にはちょうどいい抵抗感のある摩擦が生じ擽ったい快感を与えていく。
「……っ…相変わらず…君の足は精緻に作られた長弓のように…!」
「…そ…れは…ぁあ❣ いきなり足を……ああん❣ 片足は…体が揺れやす…いのにぃぃ❣」
その摩擦に漂は紅のまろみのある紅華の白い尻肉に手淫を施し凹凸を付けることで圧迫感に微妙な差異を与え、更に性感を互いに高めつつその手を彼女の片足に伸ばし思いっきり高く上げさせた。
二人が紅華の足を調整弁代わりとして微妙に絶えず変わってくる肉の感触をしばらく楽しんでいると、扉を隔てた廊下側より新たな物音が聞こえてくる。
「ところでこの前に見たオアシスから送られてきた帳簿と統計はどうなってるんだ?」
「ああ、それなら白漂様の第二夫人である藍蘭氏が纏めた資料のおかげでもう完成しそうだ。あの女人は女の身で生まれたのが惜しいくらい財政と商業に強いぞ」
「……っ! この声って―――!?」
新たに文官らしき声が聞こえてくると、紅華は羞恥心が再び芽生えて腰の動きが止まりそうになるが、その時に生じたぎこちない震えが漂の男根に変則的な快楽を与え、自然と彼の腰を大きく突き動かさせた。
「―――っうぅぅ❣❓ ひょ…う……今は…動かないで…❣」
「あ……すまない…けれどこの状況は……」
絶え間なく亀頭と陰茎に襲いかかる甘い快楽に漂は腰の筋力を締めて耐えるが、後ろの扉を見やりまだ鍵が掛かっていないままの状況を思い出して、廊下側の声が少しずつ近づいてきている事に思わず腰が引けそうになる。
だが、漂の発達した亀頭のカリ首が紅華の膣道の性感が高い場所に引っかかったらしく、紅華は漂の手を固く握り締めてそれ以上掻かれないようにしてしまう。
「…そ…こ弱いんだから…あう! 動かないで…えぇ❣❣」
「それはそうだけど…このままなのはこっちも危ない…!」
弱々しく背をねじって潤んだ瞳で制止の懇願をしてくる紅華に、漂は申し訳ない気持ちになりつつも下半身から登ってくる快楽とで板挟みになりつつあった。
静止した所で紅華の肉襞は絶えず緩急と形状の変化を付けた締めつけを続けており、それが漂の男根を更に喜ばせて血流を集めて膨張率と振動をましていき、それがより双方の密着度上昇と性感上昇に繋がって嬌声に対する耐久値を削りに来ていたのだ。
「しかし白漂将軍は相手が見つかって良かったよな~。王騎将軍や麃公将軍は妻を娶っていないから跡取りいないし…」
「両家の跡取り以上に後継者不在のままで逝去でもしたら、後の行政や軍の再編などで問題が出てくるだろうから大変だよ…」
聞こえてくる会話の内容は漂達を気遣うものも含まれていたが、気を使うなら早くこの場から離れてくれというのが今の彼らの心境だった。
「紅華、顔を寄せてきて」
「え……あっむぐう…❤️」
ただでさえここ一週間の激務で精が溜まっていた漂は今にも嬌声を上げそうな紅華の口を自身の唇で塞ぎ、そのまま声を力で抑えた状態で短時間に終わらせる事を決意した。
躍動こそ小さいが漂の男根のカリ首は紅華の膣内の弱い箇所を集中的に責め立てていき、中々大きく動けない焦燥感も手伝い却って彼女も急速に子宮が下り出す。
その子宮口の吸い付きは空膣も手伝って亀頭に鋭い吸引に似た刺激を及ぼし、漂も尿道から精を吸い上げられるような気持ちよさを覚えて睾丸が大きく疼き始めさせられてしまう。
(紅華…! 幾ら何でもこれは……!)
「…んん❣ む…ふぅぅぅ…らってぇ―――❣❓」
射精の予兆を感じていよいよ極みを合わせるべく膣内が鋭敏になった紅華に、漂はアイコンタクトでどうにか自制を促そうとするが、扉の向こう側の足音が近づいてくると高まった警戒心が却って二人の感覚を敏感にさせてしまう。
「ん? 扉に鍵が掛かっておらんぞ。誰か中に…?」
「―――っうぅ~~~~~~~~~~~❣❣❣❣❓」
「っづ!」
ドアノブに手が触れた音が聞こえたその瞬間、背を大きく仰け反らせて極みに達したのを示した紅華の体内が大きく収縮と痙攣を繰り出し、それは子宮口に吸い付かれていた漂の男根の最後の堤防を決壊させた。
せめて声だけは抑えるべく紅華の唇を自身のそれで塞ぐ漂の腰も釣られて突き出され、最奥まで差し込まれた男根は紅華の子宮に火傷を与えそうな精液を吐き出した。
「…………あ…ああ…もう…終わった―――」
「おい、先日に第三夫人の部族から来た鉄の資料が届いたぞ」
「そうか、今行く」
「―――あ……れ……?」
一週間ぶりに味わう極みと子種汁の感覚に脳が焼け切れかけた紅華は、茫洋とした瞳を扉に向けるが、向こう側から遠ざかっていく足音が聞こえると瞳に微かながら光が戻り始めた。
「……ふう、今度は城内の多忙さが功を奏したか…っ!?」
数秒程たって漂が一安心という表情を浮かべかけるが、紅華がむすっとした顔で彼の睾丸を結構な握力で握り締めると苦悶のそれに変わる。
「全く……あの状況で更に奥まで来るなんて何を考えてるの…」
「そうは言っても……紅華自身も体は喜んでるだろう……」
「それはそうだけ…ど……あ」
この自身の体内が漂の熱と子種に満たされていく悦びに比べれば、部外者に自身の痴態を見られそうになる危険など却って快楽を深めるスパイス程度にしか、今この時の紅華にも思えなくなってしまっていた。
そして、漂も彼女も精がありふれてる十代後半ゆえに心と体は別物である。
「ごめん……まだまだ溜まったままだし…何より紅華も艶やかだしね……」
「……もう、会議で恥かかないようにここで抜けるだけ抜いて落ち着かせないとね…じゃあまず鍵を掛けときましょう」
「その間も繋げたままにしたいけど良いかな? 僕が抱き上げて動くからさ」
「……………馬鹿…❤️」
結局、会議が始まる数分前まで二人は若気のままにお互いを貪り合い続けた。
まあ、二十歳手前の体力と欲求が有り余ってる若人カップルならこんな事あってもふしぎでは無いですよね(ゲス顔)。
こういうノロケ話も上手く書いて行きたいものです。
評価や感想をお待ちしております。