今回は昔でもそういう社交辞令あっただろうって感じの話です。
○秦始皇4年(紀元前243年) 秦国 中央部 王都咸陽 白一族宗家咸陽別館○
北の新領土の再編が大分進み、続けて趙国での羌瘣の姉の敵討ちを追えた白漂達は北に帰った所で、趙国宰相に就任した李牧の秦国来訪を知らされて中央に呼ばれた。
結果は、李牧と秦国右丞相呂不韋が中心となって秦に一部領土が割譲された事で秦趙同盟の成立となった。
その後の両国首脳による大宴が開かれ、そこで白漂は李牧相手に論破して地元への不信感を和らげる材料となった。
「…まあ、北の方も石の都と同じで同民族でも各種族(中国の異民族では民族の次の単位がこれらしい)で離合集散は勢力変化で左右するからそこまで気にせずにいいと思うわ。いざと言う時は大宴のときのやり込みで私が説得するから」
「そうか、ありがとう紅華」
大宴会が終わった後、白漂は咸陽で設けられた自身の王都での別館で連れて来た面子やその都での親族を交えて宴会を開いていた。
「あー失敬失敬! 今回の護衛班であるこの尾平の婚約者東美ちゃんのお通りだー! 今回の王都滞在を期に移住組に来てもらってその途中でここに寄らせたんだからちゃんと見納めろー!」
「きゃー」
「兄貴ー、恥ずかしがってるから無茶させるなよー」
「護衛と言っても
将軍でありしかも一方面での責任者の屋敷となれば規模も大きく、宴席は庭にまで及んでおり、尾平のように北に引っ越した自分達の下へ移住させる予定の親族や知人をその道中で招いている者も多かった。
「それにしても珍しいが中々センスがある垂れ幕に絨毯だな。似たのが多いから織ったのかもしくは考えたのは同じ子かな」
「鋭いですね。あそこで酒を振舞っている子ですよ」
今回の王都行きに随行していた燈騎が指差すと、そこには信らと比べてもまだ齢若いが麗しい少女が身よりも大きい大滝を抱えて酒瓶に酒を補充していっていた。
「はいはいはい、皆さんもっと飲んで次もまた頑張ってねー」
「おお! 嬢ちゃんまだ小さいのに力持ちじゃのう!」
「
「いやー、逞しいわねーお客さん」
その少女譜孝は周囲の視線を多く集められるだけの容姿の持ち主で気配り上手だった。
悪戯好きの猫を思わせる微笑みが似合う、実年齢よりも余裕を感じさせる大人びた美貌で、右目の下にある泣き黒子もまた魅了的に見える。
何よりも特徴的なのが彼女のボブカットで切り揃えられた髪の色であった。
「(前にいた世界で言うターコイズブルーだな…)独特の髪の色だね」
「はい、彼女の生まれた部族では時々あの髪色のものが産まれるようです。彼女はそこの部族で一番大きく腕が良い染料屋権服飾職人衆の跡取りらしくて…?」
だが、白漂は燈騎の解説の途中で自分達以外の視線を感じた。
敵意や悪意は感じられないが、自分達にも何処か興味半分という感じの品定めの眼差しを向けてきているような感覚であった。
「…大分気配は感じ取りにくかったが…そこだな」
「うわ!?」
同じく警戒よりも興味が強いという表情で羌瘣が生垣の一角に小石を投げると、そこがビクッと小動物のように震えた。
「え、な、何だ!?」
「そんなに驚くんじゃねえべ。ほれ」
「あ!」
尾平達が驚いたその直後、越がその震えた生垣の一角をむんずと掴んではがし、そこに一人の少女が現れた。
「え!? 女の子?」
白漂達の前に姿を現したその気配の正体は、男物の動きやすい地味な衣装を着ているが退色した事で明るい栗色となった髪を生やしているまだ十代半ばと思わしい、可愛く整った少女であった。
「そんなに驚くんじゃねえべ。この娘っ子は北で漂に降った行商部族の伝で新たに南から移住してきた用心棒とかを生業にしてる部族から護衛兼侍女として送られてきた庶徐という娘だべ。越達の親戚だし漂の爺さんと付き合いの有る部族の生まれでもあるべ」
「は、始めまして。このような登場になってご迷惑になりましたが…庶徐と言います。よろしくお願いします」
越の紹介と共にその少女庶徐は恭しく一同に頭を下げた。
隠れ潜んでいた事と登場の仕方があれだが、雰囲気からしても素直な良い娘であった。
「うわ! まだちょっと幼いがこれはまた可愛い…いでぇ!?」
(また前世か何処かで見たような容姿の子だな…まあいいが)
「さっきは越殿や羌瘣殿にばれましたけどこの子マジで潜入工作や戦闘が強いですよ」
「そうかー、じゃあとりあえず紹介も兼ねてその子も上げてみて」
「えええええ!? あ、あまり目立つのはちょっと…!?」
そのまま取り囲んできた周囲に無理やり宴席に引っ張られていく庶徐。
(実を言うと、さっきの譜孝殿と合わせてそれぞれの部族との関係強化のために未来の側室候補として送られてきた本人達も了承済みの娘さんで、既に各々北の部族平定で三百人将くらいにはなってると言うのは秘密にしておこう)
(うむ、そうですな兄上)
それを微笑ましげに見守りつつも大事な情報は主君に隠すという、地味に問題のある行動を取る燈騎と燈史であった。
「……ううううぅぅぅぅ…お腹がまだ重い…美味しいかったのは嬉しいけどあまり臭いが付く食べ物は駄目なのになぁ…」
数時間後、宴会も終わり殆どが各々の宛がわれた部屋で寝入ったり、もしくは庭や広間でそのまま鼾を当ててている屋敷の廊下を、使われた皿や器を片付けるべく庶徐が歩いていた。
(けれど楽しかったなぁ。近い歳の子とお喋りなんて戦に出るまでは殆ど無かったし―――)
「あ、庶徐いいところに来たわ。こっちを覗いてみて」
「―――い…?」
けれども楽しげな表情で廊下を進んでいた庶徐を、その先にいた譜孝が小声で呼び止めた。
彼女は何故か薄く開いた戸の前で前屈みになっており、頬は薄く朱色になっていて隙間から部屋の中を息を殺して盗み見ていた。
(何かしら―――)
「ああ…ふう…っ! 今日も逞しいわ…❣
「君だって今晩もまた艶やかだよ…」
「―――!?」
庶徐は興味半分でその誘いに乗って隙間を除き見ると、中には彼女の予想を超える淫靡な光景が広がっていた。
寝台の上で仰向けで寝転ぶ白漂とその上にうつ伏せで被さる紅華が互いの秘所を愛撫しあっていたのだ。
(…ま、間違いない! こ、これは夫婦の夜のお勤め…! 修行や間者に刺客の仕事で何度か見た事あるけど…こ、これは綺麗と言うか何と言うか…!)
何度か見たことのある光景にも拘らず、それらとは何処か異質さを感じさせる光景に庶徐は赤面しつつも魅入られてしまい、身がその場に留まりつつもモジモジと落ち着かない揺れを見せるようになる。
「うふぅ…はむ❤️ ちゅ……はぁ、戦場での武力と共に成長してるみたい…なんてたくましいおチンチンなの…❤️」
(う、うわぁ…戦地であんだけ勇ましい姿を見せてる奥様があんな常連の妓楼の子達みたいな顔を…)
ちょうど二人から白漂は足の付け根が丸見えとなる姿勢を取っており、それで隆々とした男根が薄明かりながらも丸見えとなって見えてしまっていた。
実家の商売上の都合でこうした色事や風俗には齢以上に詳しい譜孝もごくりと唾を飲んでしまう一物である。
「ひう❣ ああ…もうぅ…またそんな不浄な所までぇ❣ もうこうなったらぁ…❣」
(え!? 不浄な所までって何!? まさか…ぁ!)
その二人からは見えない紅華の臀部を白漂は緩急を付けた動きで自由自在に揉み解し、柔らかくなった肛門まで舌を這わせて彼女を仰け反らせるが、譜孝がその事に勘付きだした所で紅華はジュポンと唇を亀頭から離して白漂の上に跨った。
「あ、もう繫がりたいのか。余裕ないよ」
「…ふう、ふう…欲しいけど足りない物は他所からかっぱらってこいってのが長らく伝統だった蛮人の生まれですからね。奥の秩序のためにも貴方の種は一滴たりとも無駄にしない…あ❣❓」
そのままの勢いで白漂の聳え立つ男根を手に取り己の中へ導こうとする紅華であったが、そこで白漂が上体を上げてその動きを差し止めた。
「あー、悪いけど紅華。今回の秦趙同盟で魏への出兵がそう遠くない内に始まる。だからー戦場に一緒に行きたいなら身重になる行為は―――」
「ああ、そうね。だったらこれを使いましょ」
「―――あ…?」
理由を聞いて納得した紅華は脇の机に置かれている小瓶から何やら薬丹を取り出した。
「藍蘭の地元にある薬師達が生み出した避妊薬の“弱精丹”。これを収めた膣の中では殿方の子種の女性を孕ませようとする力は大分弱まるみたい」
「(おい、幾ら戦乱でこの時代の記録や物品は僕の時代まで残ってるのは少ないからって…オーバーテクノロジーじゃないか?)念のために聞くけど…効き目は?」
「藍蘭が知人の伝で妓楼に頼んだり囚人を用いて実験してみたら、1年を通して身篭ったのは三百組中五組だったらしいわ。あー水銀や鉛とか怪しい方士が使うような危ないのは混ざってないわ」
「…言っておくけど、それでも身篭ったら遠慮なく北に待機させるからね」
「分かってるわよ。だから…貴方もそんな無理しないでいいわ…ん……っ…!!」
その説明に白漂は不安混じりながらも士気を取り戻した下半身を誤魔化し責任を紅華に被せる発言をするが、それを承知してるかのように紅華は可愛いものを見る眼差しで微笑むと彼に向けて尻を高く掲げ、既に濡れているクレバスへ弱精丹をチュプンと沈めた。
「…さあ、来て下さいませ…♪」
そして、自身の長い美脚を支える大きな白桃を思わせる尻肉を自ら左右に開いて、紅華はその淫靡な蜜に濡れた朱色の薔薇を大きく広げる。
「…そういう時ばかり良妻ぶるなよ。っ…!!」
「っあああぁぁ❣❣」
それに白漂はややしかめっ面を憶えつつも、情欲に若い体が抗えない事も知ってるので素直に隆起した己の肉槍を突き入れ、それを蕩けた秘裂で受けた紅華は軽く背を仰け反らせて最奥までニュルリと導いて早速キュウキュウとしゃぶり出した。
(うわぁ…新婚の恋仲夫婦みたいな空気なのに…体の震えや一体感はまるで熟練の妓女みたいで…)
庶徐が見る二人の動きは、中の秘肉を細やか且つ激しく貪りあいつつも、肌の打ち合う箇所も性感を昂ぶらせあうもので、汗も周囲に飛び散らせるほどに動きも速いが互いに痛みを覚えておらず、両者もそれを承知の上での動きを重ねていた。
紅華の激しくくねる背筋にも白漂は正確に舌を這わせ、その柔らかく大きく震える尻肉も饅頭を思わせるように揉み解して、中での一体感をより増させていく。
白漂の一分の隙間も隙間も生じさせない堅く長大な肉槍に紅華は合わせて腰を動かし、降り始めている子宮口をキュウキュウと吸いつかせて先走り汁も貪欲に飲み干していった。
(うーーーん…二人とも若いからその体力任せな動きの激しさは分かるけど…あんだけやって痛がってないという事は色事もよく知ってそうね―――)
「……」
(―――!?)
その若さ任せながらも正確さも交えている交わりに譜孝も悶々とした熱を下腹部に覚えるが、そこで一瞬ながら白漂の狙い定めるものでありながら動じていない瞳と一瞬名から視線が合わさってしまい、その煽りで片膝で床を小さめにだが打ち鳴らしてしまう。
「っっっっ❣❓ あ、貴方ぁぁぁぁあああ❣ そ、外に誰かぁ…ひうぅ❣❓」
音から他者の気配に気付いた紅華が振り向いて制止しようとするも、そこでちょうどよく擡げてきた白漂の唇に言葉を塞がれてしまい、互いの肉体が織りなす貪欲さの増加の前に押し流されてしまう。
(う、うわぁぁぁぁ…何だか羨ましくなって…私が紅華様にあそこを替わってほしくなってきちゃ―――)
「……ッ……!!」
(―――!!!!!!??)
その淫靡さを深めていく情愛に庶徐はモジモジとしている足の付け根に指を這わせそうになりつつも寸での所で耐えていたが、一瞬白漂の眼が合ったときに声こそ出ていなかったが挑発的な笑みを添えて唇が“だったらこの子に代わって君が上がってみるかい?”と語ってきたのを確かにみた。
淫靡な誘いを掛けられた庶徐は目が丸くなって混乱のあまりに指先が下穿きごしながらも秘所へずれ込んでしまい、その予想だにしない甘い痺れに思わず扉に向けて身が大きく倒れてしまう。
「あ! 馬鹿!?」
「あう!?」
それに気付いた譜孝が気付くも既に遅く、庶徐は前のめりに倒れた勢いで扉を内側にむけて開き、さらに鼻っ面から床に打ち付けて悲鳴を上げてしまう。
「ああぁ―――❣❓」
「あ、しまった…!?」
それに快楽で忘我の境地にありながらも戦士の本能で気付きはした紅華が大きく背を仰け反らせた勢いで顔を上げたその時、その凹凸で強い捻りが出来た肉襞を膨れに膨らんだ白漂が彼女の降りに降り切った子宮口と勢いよく嚙み合わさって極みの震えが起きた。
「―――あっぁあああぁーーーーーーーーーーーーーーーー❣❣❓」
「っくああぁあああぁぁ!!」
それと同時に両者の極みの体液の噴出が付け根で爆ぜるように生じ、2人は互いにそこから溶け合い混ざるような快楽の高みに突き上げられてしばし震え続けた。
「……………す、すごい…」
「ふえぇえぇぇ……」
その淫靡なイキぶりに譜孝と庶徐はしばし茫洋とした表情でしばし見入られ続けた。
無論、その間に生来の立ち直りの早さから回復した紅華に捕まってしまったのは言うまでもなく、直感で気付いてて言わなかった白漂諸とも説教される羽目になるのであった。
今回は家政婦は見た的なノリで書きました。それと本編の白漂の紅華の尻への敷かれっぷりも書いたつもりです。今回出て来た子達の詳しい紹介はもっと後になる予定です。
次回は咸陽での観光道中での騒ぎを描きます。