※この作品はR-18です。

The First Night -もかちゃんがミケちゃんと過ごした夜-   作:猫乃五十六

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後編

 明乃の身体は既に全身が性感帯になり、もえかの指先だけで快感を覚えるようになっていた。

 

 特に明乃の肉谷から姿を現した小さな小豆は、もえかの熱い吐息に触れただけで彼女の腰を揺らし、喘ぎ声を漏らしてしまうくらい敏感に反応するようになっている。

 

 もえかは指先で明乃の谷筋をなぞりながら、彼女に感想を尋ねてみた。

 

「ミケちゃん、どうかな、気持ちいい?」

「ひゃん、あっ、何か、頭、おかしくなってきた、あぁあん」

 

 明乃はもえかの質問へまともに答えられないくらい、押し寄せる快感の波に弄ばれていた。ここまで来れば、明乃が快感の絶頂に到達するのは時間の問題だ。

 

 もえかは再び明乃の肉谷へ顔を近づけると、顔と肉丘の間へ器用に指を割り込ませた。その指先で彼女の小豆に刺激を与えながら舌で谷筋を何底もなぞり始める。もう一方の手で明乃の乳首を摘まんで丹念に擦り続けていく。

 

「これ以上はヤバい、ひぃぃぃっ、ホント、ヤバい、あんっ」

 

 あと一押しだ。既に明乃は身体を反らせ、<晴風>に押し寄せる大海原の波のように快感の波に揉まれている。吐息は荒くなり身体を支える手はシーツを強く握っていた。

 

 もえかは明乃の小豆を咥えると、強く吸い付きながら舌で強めに押し付けたり転がしたりする。そして、予告なく彼女の小豆を甘噛みした。

 

 この不意打ちによって、明乃は堤防を乗り越える高波のように最終抵抗線を簡単に超えた。

 

「もかちゃん、ダメッ、ダメだって、あぁあぁぁっ、いやぁっ!」

 

 それを言い終えた瞬間に明乃は何度か身震いした。絶頂に到達した瞬間だった。

 

 彼女は身体中から力が抜けてしまい寝台に倒れ込んでしまう。彼女の肉谷からは愛蜜が零れ落ち、その香りが部屋に充満していった。

 

 

 

        ♠♡♠♡♠

 

 

 

 もえかは明乃を寝台へ仰向けに寝かすと、その上に跨った姿勢で彼女の肉谷の奥にある蜜壺に指を挿入する。彼女は破瓜経験が無い筈だが彼女の人差し指はすんなりと入った。

 

 そして、その指で蜜壺の内側を丹念に擦りながら抽送すると、明乃の身体は快感に酔い入れていく。時折浅い快感の波が押し寄せ、彼女は身震いを繰り返していった。

 

 既に明乃の身体はもえかに支配されていた。それは、もえかの願望を果たす条件が整ったことも意味していた。もえかは微笑みながら明乃に語り始める。

 

「ねえ、ミケちゃん、気持ちよかったかな?」

「うん♪」

「横須賀に帰ったら二人で遊びに行こうよ。私は温泉に泊まりたいな。エッチなこともしよう」

「う、うん……」

「ダメ? 何で目をそらすの?」

「えっとね、もかちゃんを気持ちよくする方法を勉強しないと……」

「じゃあ、私が気持ち良くなる方法を教えてあげる。でもね、その前に約束してよ」

「なぁに?」

 

 綺麗な桜色に染まったまま不思議そうな表情をする明乃を見て、もえかは微笑んでしまう。

 

 やっぱり、ミケちゃんはミケちゃんのままだ。子供の頃から変わっていないなあ。そんな言葉が彼女の心に浮かんでくる。

 

 もえかが知っている明乃は、施設で共に暮らしていた時から予想出来ないことばかりをしでかす女の子だった。その性格は小学校を卒業する時も変わらず、今でも変わっていない。

 

 ざっくりと説明すれば、おてんばとも天然とも言える性格だ。決断力と行動力はもえかを遥かに上回っている。その反面で深く考慮せずに突っ走ってしまう欠点もあるが、そんな性格だ。

 

 彼女はもえかと性格や価値観が全く違った。だが、不思議なことにもえかは彼女に興味を持ち、いつの間にか惹かれていったのだ。

 

 具体的な理由を説明出来ないが、それが岬明乃という女の子の魅力なのだ。

 

 そして、その性格や魅力が仇となって彼女や生徒たちに悲劇をもたらす可能性が発生している。それを防ぐためには、もえかの指(・)示(・)を明乃が素直に聞き入れてもらう環境を構築しなければならなかった。

 

 何故ならば、この艦の艦長は明乃であり、もえかは助言しか出来ないからだ。それだけではなく、航海中の状況判断と操艦指示はもえかより明乃が優れている。

 

 もえかは自覚していた。<晴風>航海中では、私の助言はイルカの鳴き声程度の価値しかないのだと。興味を持ってくれるが真剣に聞いてくれないからだ。

 

 でも、彼女としては二、三日間だけでいいから、明乃がもえかの話を素直に聞き入れて欲しかったのだ。そんな思惑と今夜中という時間制限で思いついたのが、明乃を性的快楽の沼に落としてしまうことだ。

 

 一度でもその沼に落ちたら、その快感を頭脳は忘れようとしても身体は記憶し続けるので再び沼に落ちる展開を期待する。その沼へ一人で入っても快感が得られないので、必然的にもえかを誘わざるを得ない。

 

 だから、彼女はもえかの機嫌を取るために、もえかの指示を受け入れざるを得ない状況になる。これがもえかの狙いなのだ。

 

 他にも方法は思いついたが、いずれも彼女の力不足で実現出来ないものばかりだった。明乃の胃袋を掴むには調理経験が不足している。逐次変わる戦況判断や航海技術は明乃に敵わない。

 

 恐怖や抑圧によって彼女を制御しようとしても無理だ。イソップ童話の「北風と太陽」の結末と同じになるだけだ。それだけではなく、明乃は幼い頃に事故で両親を失い臨死経験までしている。

 

 死に対する恐怖が鈍感になっている彼女に対して、そのような態度で攻めても効果が薄いのだ。

 

 もえかは真剣な表情になって明乃に向き合うと、彼女の目を見つめながら口を開いた。

 

「私との約束はね、私とミケちゃんが絶対に生き残ることだよ。二本の足で立って横須賀に帰ろう」

「えっ?」

「ミケちゃん、正直に答えなさい。機関銃を持ってスキッパーに乗り込むつもりだったでしょ?」

「な、何で、分かるの……」

「数時間前にミケちゃんの部屋に入った生徒から聞いたのよ。機関短銃を分解して整備中だったよね。私がミケちゃんと知り合ってから何年も経っているから、何を考えているか想像つくよ」

「だ、だって……」

「だってじゃない! そんな無謀で生還困難な戦闘は作戦参謀として認めません。ミケちゃん、貴女は何を考えているのよ!」

 

 この娘は本気だった! もえかは驚くを通り越して呆れてしまう。

 

 これから<晴風>は敵海洋武装勢力が待ち構えている海域に突入する。そして、敵海洋武装勢力と交戦しながらその海域を突破しなければならない。

 

 その戦闘中に<晴風>が航行不能以上の損害を受けた時、彼女は<晴風>からスキッパー一隻を降ろして海上を駆け抜けるつもりなのだ。

 

 <晴風>から脱出するためではない。敵戦力を誘引するためだ。その結果、<春風>が助かっても彼女がどうなるかは説明するまでもない。

 

 更に、明乃が負傷したら<晴風>クラスの生徒たちが何をするかも予想出来た。

 

 彼女が指揮する<春風>は、いつの間にか彼女が皇帝として君臨する小さな帝国のような組織になっていた。彼女の元には皇帝に忠誠を誓い献身的に行動する騎士のような生徒たちがいる。

 

 <春風>副長の宗谷ましろでさえ、明乃の無茶な指示を果たそうとするくらいなのだ。RATt事件を解決した立役者である岬明乃は、彼女が意図しないうちに生徒たちから神格化されているのだ。

 

 もし、彼女が負傷すれば銃弾飛び交う海上で彼女の救護に向かう生徒が現れるだろう。もしかしたら憤りで武装勢力へ無謀に突撃する生徒が現れるかもしれない。それが連鎖していけば全生徒が自殺的攻撃を続けてしまうし、保護対象は殺害されてしまう。

 

 機関銃を持った女子生徒が銃を撃っても、傷一つなく帰還出来るのは映画の世界だけだ。現実はそんなに甘くない。

 

 もえかは寝台に横たわる明乃の胸に顔を預け、穏やかに明乃を語り掛けた。

 

「ミケちゃんは頑張っているよ。私が事件に巻き込まれた時は身体を張って助けてくれたし、今でも皆を助けようとして色々と考えてくれている」

「あ、ありがとう」

「私は羨ましいと思う。ミケちゃんがしっかりしている所だよ」

「そんな……。私だけが頑張っても<晴風>を動かせない。皆が協力してくれるからこの艦は前に進めるんだよ」

「そうだよね。だったら、ミケちゃんが機関銃を持ってスキッパーに乗るのは間違っているよ」

 

 言葉に詰まる明乃を見つめながら、もえかは明乃の乳首を擦ってみる。少し擦っただけで彼女の乳首は弾力を増し、彼女の心臓鼓動音も僅かながら早くなった。

 

「ミケちゃんが居なくなったら<晴風>の指揮はましろさんが執る。でも、<晴風>の生徒たちはミケちゃんが居るから、まとまっているのよ。だって、宗谷さんだってミケちゃんに頼っている所があるよ」

「そうかな」

「<晴風>クラスじゃない私から見れば、そんな雰囲気があるよ」

「もかちゃんはそんな風に見えているんだ」

「だから、ミケちゃんは<春風>に残って欲しい。ミケちゃんが居ないと誰も動けない。正確に言うと、『ミケちゃんはこんな事をして欲しいんだ』って皆が思い描けるから、率先して動けるのよ。宗谷さんだと皆が指示待ちの状態になるから、上手く切り抜けられない」

「そこまで言われると、私も気軽にスキッパーに乗れないな」

「みんな、ミケちゃんが居なくなったら困るんだよ。一番つらいのは私だし」

「あっ、それが本当の理由なの?」

 

 今度はもえかが言葉を詰まらせてしまう。本音を漏らしたのはもえかのミスだが、それを突かれると明乃が余計な事を言い出しかねない。そんな明乃の口を黙らせるため、もえかは明乃の蜜壺に指を挿入していく。

 

 数分前まで明乃の蜜壺へ指を抽送していた時に気づいたのだが、蜜壺の内側にも明乃の敏感な所があったのだ。そこはザラザラしているような感触であり、指先で擦ると明乃が何度も喘ぎ声を漏らしていた。

 

 だから、彼女はその箇所に指先を当て、指の関節だけを動かして丹念に何度も擦り始めた。明乃も自分の敏感な箇所が発見されたことに気づき、抗議の声を上げる。

 

「もかちゃん、ズルいよ。私が質問したことを誤魔化そうとしている」

「私はミケちゃんに気持ち良くなって欲しいだけだよ」

「それを誤魔化すって言うんだよ」

「ねえ、寸止めって言葉を知っているかな?」

「……もかちゃん、私を気持ち良くしてください」

 

 もえかはその指先を動かしながらもう一方の手で明乃の手を掴み、もえか自身にとって敏感な部位である肉谷に案内する。そこは明乃が無造作に指を動かしただけでクチュリと音を立ててしまうくらい、彼女の身体も準備が整っていた。

 

「ミケちゃん、私のポイントはここだよ。この縦筋を指先でなぞると気持ちいいの」

「ここがもかちゃんの弱い所なんだ。もうグッチョリ濡れているじゃん」

「ミケちゃんの喘ぎ声を聞いていたら反応しちゃった」

 

 さっそく明乃が指を動かし始めたが、その指先はぎこちない動きをしていた。だが、慣れてくるとスムーズに動くようになり、もえかの性的快感を高めていった。

 

 もえかも負けずに明乃の蜜壺に挿入した指を動かし、明乃を絶頂に追い込もうとする。

 

 見つめあう二人の顔は桜色に染まっていき、吐息は喘ぎ声が混じる甘い吐息に変化していく。彼女たちの腰から愛蜜が跳ねる音が聞こえ、それが彼女たちの性的興奮を高めていった。

 

「ミケちゃん、気持ちいい?」

「あっ、もかちゃん、あぁんっ、私も気持ちいいよ」

 

 二人の身体から零れ落ちる愛蜜は、愛撫する指先によって弾かれて部屋の隅々まで飛んでいく。彼女たちの部屋は明乃だけではなくもえかの香りも混ざり、その香りがシーツや布団カバーに染みついていった。

 

「あっ、あはぁん、ミケちゃん、気持ちいいよ」

「あんっ、もかちゃん、また、頭がおかしくなってきた、あんんっ」

「もっと気持ちよくしてあげる」

「あんっ、あっ、そこはダメ、気持ちいいけど、そこはダメ、ひゃん」

 

 もえかは愛蜜で十分に濡れた指先で明乃の肉豆を擦ると明乃は喘ぎ出し、腰を浮かしながら左右に何度も揺さぶっていく。女の子が快感に酔いしれている時の独特な腰の動きは、明乃が絶頂に到達しつつあることを明らかにしていた。

 

「もかちゃん、ダメ、ホントにイきそう」

「私もイッちゃいそう。ミケちゃんも一緒にイこう」

「ヤダ、もうダメ、もかちゃん、もかちゃん、イッちゃうよぉ」

「あはっ、私も我慢出来ないぃぃぃ」

「いぃぃぃっ、イッちゃうぅぅぅぅぅ、いやぁっ!」

「あんっ、あぁぁぁっ……、あっ!」

 

 二人が絶頂に達した瞬間、声を抑える事を忘れた二人の歓声が部屋中に響き渡った。

 

 

 

        ♠♡♠♡♠

 

 

 

 一人用の寝台に二人が寝るのは窮屈なのだが、二人は器用に寝そべり肩で息をしていた。

 

「ミケちゃん、気持ち良かった?」

「うん、もかちゃんは?」

「私も気持ちよかった。横須賀に帰ったら二人でエッチなことしよう」

「うん。私、もかちゃんのために頑張る」

「私もミケちゃんを助けるよ」

 

 これでミケちゃんの暴走は阻止できたかな。もえかの冷静な頭脳はそのように判断していた。

 

 単純に性的快楽を求めるだけであれば狭い艦内でする必要が無い。

 

 もえかだって経験したことが無い世界情勢の急変化に巻き込まれれば、明乃が思い詰めてしまうのは仕方が無いのかもしれない。

 

 その変化とは、横須賀海洋女子学校で生徒の実技訓練用に用意されている旧式航洋艦<晴風>が、某王国の内乱と救出した漂流者によって日本政府の外交カードになってしまったからだ。

 

 これに比べればRATt事件なんて軽いほうだ。

 

 某王国では王家を支持する治安組織と王家に反旗を翻した武装勢力が内戦を繰り広げている。

 

 その王国と国境を接する某大陸国が怪しげな動きを始めていた。内戦の混乱に乗じて版図の拡大を狙う大陸国は、治安組織を暴徒と認定し武装勢力の支援するために国境に軍隊を集結させている。

 

 大陸国の国境侵犯を阻止するためには、行方不明になった王家の生存者である小さな王子を某王国へ送り届け、王家の後継者だと宣言しなければならなかった。それだけで大陸国が諦めるとは思えないが、日本政府はそのように判断していた。

 

 だから、彼女たちは漂流者を某王国に送り届けなければならなかった。彼女たちが敵海洋武装勢力が浮遊する海域を迂回したとしても、それが別の海域に移動するだけである。<晴風>を待ち構えている状況は変わらない。

 

 近隣国の「ブルーマーメイド」や「ホワイトドルフィン」が敵海洋武装勢力を排除するのは期待出来ない。日本国と大陸国の外交的衝突に巻き込まれる事に気づき、その海域から退避してしまったからだ。

 

 日本から「ブルーマーメイド」や「ホワイトドルフィン」の艦艇が緊急出動しているが、その合流を待っているうちに大陸国は国境を侵犯するだろう。

 

 この状況を打開するためには、<晴風>だけでこの海域を突破しなければならない。だから、彼女たちも必死だったのだ。

 

 そこまでもえかが思い巡らしていた時、ふと重要な事を思い出す。これをしないと始めてはいけない大事な儀式を忘れていたのだ。

 

 彼女は明乃へ顔を向けると、彼女は綺麗な桜色に染まった顔に蕩けた目でもえかを見つめていた。もえかは彼女を見つめながら優しく語り掛けていく。

 

「ミケちゃん、最初にすることを忘れてた」

「なぁに?」

「愛の儀式だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女の言葉に応じて顔を向けた明乃の唇に、もえかは優しく唇を重ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 航海艦橋には当直生徒以外の人影はなかった。もう少し経てば通常の起床時刻ではなく特別に設定した時刻になり、起床ラッパの音によって寝ぼけ眼の生徒たちが配置につく。

 もえかは艦橋の窓際に近づき夜明け前の空を見上げた。彼女の肩には明乃から没収した機関短銃の吊り紐が掛けている。

 実は、<晴風>の乗員のうち彼女だけが真相を知っていた。もえかだけが使用出来る暗号帳で彼女の能力を評価している人物からの暗号通信を解読していたからだ。

 全ては<晴風>が遠洋航海訓練に出発する時から始まっていた。彼女たちは学校から渡された訓練計画書に基づいて航海している。それには航路と目的地への到着日も指定されていた。

 何故、この航路を指定されたのか。何故、その航路に王族の王位継承者が漂流していたのか。何故、敵海洋武装勢力が<晴風>の動向を把握しているのか。何故、近隣国の海上治安組織である「ブルーマーメイド」や「ホワイトドルフィン」が敵海洋武装勢力を排除しようとしないのか。

 その疑問を一つづつ解いていくと深慮遠謀な企みが浮かび上がる。<晴風>とその生徒を亡き者にすることで、政変で混乱する某王国に日本が軍事介入する口実が得られるからだ。

 もえかも被害者の一人になってしまったRATt事件で、それを解決した立役者として全国に名前を広めた岬明乃が敵海洋武装勢力の攻撃を受けたとする。

 その結果、彼女以下三二名の生徒と数名の同乗者が事(・)故(・)死(・)すればどうなるか。特に女子高校生というパワーワードは、どの世代にもインパクトを与える言葉である。

 そんな事件が起これば国内世論は沸騰し敵海洋武装勢力の討伐が声高に支持されるだろう。そして、その勢力が暴れまわる原因となった某王国への軍事介入も支持されるだろう。
 
 つまり、<春風>は日本に暗躍する政治勢力の陰謀工作に巻き込まれていたのだ。

 横須賀海洋女子学校の校長以下数名がその陰謀に気づいたが、刻々変化する情勢に追いつけず後手に回っている。この事態を解決するのは岬明乃が掴み続ける幸運と<晴風>の生徒たちが持つ技術に掛かっていた。

 もえかは夜空の見上げながら呟いた。

 「ミケちゃんを傷つけたら私は絶対に許さない。ミケちゃんは私のものだよ」

 水平線の向こうに広がる空は赤みを増しつつある。敵海洋武装勢力との会敵は刻一刻と近づいていた。









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