バス停での一件の後、みこは別の怪異を見る事もなく無事に家へと辿り着いていた。
帰ってからはずぶ濡れになっていた所を母に見咎められた事でお風呂へ叩き込まれたくらいで、いつもと変わらない時間を過ごしていた。
夕飯を頂いて、片付けを手伝って宿題も終わらせて、生意気盛りの弟とテレビを眺める。
そんな普通の時間を過ごしているとアレはただの妄想だったのかな?とも思ってしまいそうだった。
(なんであんな事しちゃったんだろ……)
そんな事をつらつらと思い浮かべるみこは淡いクリーム色をした薄手のルームウェアを羽織り、ソファーで両膝を立てて座りながらテレビを眺めている。
フロントボタンのトップスとゴムウェストのアンダーは上下共に六分丈で生地の薄さも相まってブラとショーツが透けて見えている。
世の男性達が見たら狂喜乱舞して視姦してくるだろうその姿も、実の弟である恭介に取っては見慣れたいつもの格好であり、興奮のこの字すら感じる事はない。
観るとはなしテレビを眺めているが、頭の中では先程からバス停での出来事についての事を思い返してしまう。
気が付いたら消えていたあのオジサン。
(ちょっとだけ……残念だったかも……♡)
そんな風に思い返していたからなのだろう。
ゾクリ
「っぁ♡」
あの時に感じた快感が鮮明に蘇り、胎の奥から背筋へとゾクゾクとした疼きが走り抜けていくのを感じて思わず下腹部を抱えこむ。
胎の奥が、子宮の辺りがキュンキュンと蠢くのにあわせるかのようにみこの瞳がとろりと潤みを増し、熱く熱く吐息が蕩けていく。
「姉ちゃん、どしたん?」
少しシスコンの気がある弟の恭介がそんなみこの様子をスルーするなんて事はなく、少し心配げに様子を伺ってくる。
(うぅ……。今日はスルーして欲しかったな)
「あ……、うん。時間も遅いし。ち、ちょっと欠伸が出ちゃっただけ……」
大きく、そしてゆっくりと、ともすれば漏れそうになる喘ぐ声を殺しながら息を吐き、努めてダルそうな声を意識してそう応えた。
その声色に少し違和感を感じたように首を傾げるが、そこで時間を意識したのだろう。
時計へと目をやるとその場でグッと背筋を伸ばし、みこの方へと顔を向けた。
「そっか……。ま、いい時間だしもう寝るかな」
「うん。……そ、そうだね。私もそうするね」
「ほーい。んじゃ、部屋戻るわ。おやすみ」
「うん。おやすみ、恭介」
そうしてリビングの扉へと向かっていく恭介を意識する。
(はやく。はやく出てって)
今は一人にして欲しい。
その思いが強く出てしまって気ばかりが焦ってしまう。
ひどくゆっくりに感じる恭介がようやく扉を開いて廊下へと消えていく。
パタン
「っっっん♡ っくぁ♡♡♡」
下腹部を両腕で抱えたまま、ピクピクと腰が跳ねる。
(思い返しただけなのに♡)
そう、ただそれだけでみこの身体は甘イキしてしまっていた。
「ふっ♡ ……はぁぅ♡」
もう少し落ち着かないと、これでは寝ることすらろくに出来ない。
このままここでひとり遊びに耽ってしまいそうな程に疼く身体をなんとか落ち着かせようと荒く息を吐く。
「明日も……がっこだから」
そう自分へと言い聞かせるように呟きながら、疼く身体をなんとか少しずつ落ち着かせる為にギュッと更に強くその身を掻き抱いた。
──◇──
あれからようやく身体が落ち着いたと思ってテレビを見たら深夜のバラエティが始まっており、みこが感じていた以上に時間が経過していた。
母も恭介も既に寝入っている時間になっていたので、慌てて洗面所へと向かって足を進めた。
パタパタと足早に向かった洗面所でシャコシャコと歯磨きをしている。
後は寝るだけという気の緩みもあって、歯磨きをしながらつらつらと益体もないことを考えてしまう。
(今日はヤバかったな……)
(夢に出そうだし……)
(あ、部屋に塩盛らないと)
そんな事を益体もなく思い浮かべながら、ブクブクを口を濯いでんべっと吐き出す。
これで後はコップと歯ブラシを片して部屋へ戻るだけ……
そう思いつつ顔を上げた。
●●●●●
居た。
黒い三つボタンスーツのオトコがみこの右後ろにジッと立ち、鏡越しに見つめている。
180cm~190cmくらいになるだろうオトコの首は捻れて折れ曲がり、頭だけ天地が逆転した状態になっている。
その口から漏れ出る言葉はか細い呻きのようで要領を得ず、血走った目を見開いてただただみこを見つめている。
(なんでまた私なの?)
そんな考えが止めどなく浮かんできて、恐怖と相まって自然と涙が溢れてくる。
「…………あっ」
「いたっ……」
「目が痛ぃ……」
咄嗟にその涙を言い訳に利用して顔を洗う。
次に顔を上げて見た時は消えているやつだからと願望混じりに心で唱える。
(ガンバレ私)
そう唱えていざ鏡を見やる。
●●●●●
(いるし)
それから涙目になりながら何度か続けても一向に消える気配がない。
バス停の怪異の時に感じた淫猥な雰囲気など一切ないその佇まいに、ずっとこのまま朝までという最悪の考えさえ頭に浮かんでくる。
その恐怖と焦りによって手も震えだしてしまう。
(ヤバいヤバいヤバい)
(マジで無理だから)
「あっ!」
そんな精神状態で普段通りの動きが出来る訳もなく、蛇口レバーの操作を誤ってしまう。
閉めようとしたレバーを逆に全開にしてしまった。
「あぁ……。びちゃびちゃ」
開きすぎた事で勢いを増した蛇口の水が腕で跳ね返り、ルームウェアの胸元からズボンまで水が染み込んでいる。
元々薄手だったルームウェアがぺったりとみこの素肌に貼り付き、その肌の色さえもはっきりとわかる程に透けている。
濡れて貼り付いた光景は妙に色っぽく、とてもイヤらしい。
図らずも起きたトラブルによって、みこから漂う色気はただ佇んでいるだけのスーツのオトコをすら誘う程であった。
●●●、●●●●●●
(あっ)
ジッと鏡越しにみこを見続けたスーツのオトコがぐぐっと身体を前へ倒していく。
その動きに合わせるかのように、ただでさえ天地が逆転していた頭がゴキゴキと骨が削れるような音を立てながら背中の方へと捻れていく。
みこの右脇から正面に回ったスーツの男の顔がみこの身体に触れ得る程に近寄ると、濡れて透けるルームウェア越しにみこの全身を舐め回すようにして動いていく。
トップスから覗く形と色と張りには密かに自信があるおっぱいの谷間も、うっすらと腹筋の縦線が入った引き締まったお腹も体毛が薄く淡く微かに生えるだけのアソコを覆うショーツもじっとりとねっとりと視姦していく。
●●●、●●●、●●●●●●●●●●
(すごい……。見ら、れてる……♡)
先程まで漂っていた怖い雰囲気は微かに残るのみとなっていた。
あれだけみこが見えてないかどうかに執着していたスーツのオトコが、今は透けて見えるみこの身体以外眼中にないように見える。
その状態は、バス停のオジサン達の様子とも一致して。
(あぁ……。やっぱり、コウなったら他の事は気にしなくなるんだ♡)
怪異達の目的は定かではない。
しかし、見ることが出来る生きた人を探しているかのような彼らだが、一度ならず二度、それも連続して性欲や肉欲といった『欲』を刺激した事でその目的から逃れる事が出来るのだと確信した。
だからこそ……
(オジサン……。それとこのスーツのオトコの人を私が身体で誘惑したんだ♡)
そう自覚した途端、カッと燃えるような熱が下腹部から湧き上がる。
折角落ち着かせた先程の疼きが、より一層強くなってみこの全身を駆け巡っていく。
「っっ♡ は……ぁっ♡」
吐息すらも熱く濡れ、足から力が抜けそうになってカクカクと膝が震える。
火照り、腰砕けになりそうな今の状態を少しでも落ち着かせようと、再度顔を洗おうと思い立った。
(あ……。ダメだ)
しかし、いざ身体を曲げようとした所で気が付いてしまった。
(身体を曲げると、重なっちゃう♡)
今の状況でみこが身体を前に倒すとそのおっぱいも、お腹も、アソコをスーツのオトコへと重ね合わせる事になる。
バス停では視線と言葉だけであれだけイッてしまったのだ。
この状況で身体と重ね合わせてしまった時にどうなってしまうのか検討もつかない。
しかし、このまま不自然な格好で固まっていては、欲を刺激されているスーツのオトコではあっても、みこが見えている事に勘付かれてしまうかもしれない。
(これは……♡ しょうがない事だから……♡)
そう嘯いて、疼く身体を前へ倒しスーツのオトコと重なっていく。
●●●、●●●●●●●
ゾクゾクゾクゾク
(ふあぁぁぁ♡)
途端に全身に得も言われぬ怖気にも似た感覚が走っていく。
肌だけでなく、胎の内からもゾワゾワとした感覚が生まれ続け、その感覚がスーツのオトコの顔の動きに合わせて動き回るのだ。
ともすれば身体の内と外を同時に愛撫されるような異様な感覚ではあるが、みこの身体はそこに確かな快感を覚えていた。
ただ、その快感は怪異と重なる総ての場所に湧き上がっていた。
敏感なおっぱいとその先端で固く震える乳首、まだ自分の指しか受け入れた事のない色素沈着すらないヴァージンピンクのワレメ、そしていまだ何者にも穢された事のない子宮からすらもその刺激が生まれ続け、みこの脳髄を蕩けさせていく。
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「ふっっ♡♡ っっっ♡」
(ナニコレ♡ ナニコレ♡ ナニコレ♡ ナニコレェェェ♡)
バス停の時のように外から叩きつけられる快感とはまた違い、胎の内を直接愛撫される感覚を受けて、快楽に慣れていないみこの膝がガクガクと笑っていた。
既に立っていられる状況でもなく、へっぴり腰の状態で袖が濡れるのも構わずに洗面台へと突っ伏すように身体を預ける。
●●●●●●●●●●
みこがよがり快感に溺れる間もスーツのオトコはみこへと顔を重ねたまま全身をじっとりと動き回り、気持ちいい所を重点的に刺激していく。
「っくぅ♡ っっっふ……ぁぁ♡」
(だ……めぇ♡ イッックゥ♡ イッちゃう♡ お家でイカサレちゃうぅ♡)
ビクビクと腰が跳ね回り、濡れそぼつおまんこから止めどなく蜜液が溢れ出る。
昂ぶっていた身体は今やすっかりと蕩けきり、あと少しの切っ掛けがあればまた深イキしてしまう。
その絶頂の予感を感じてみこの胸が期待に震える。
「はっ……♡ ぁぁ♡ っっっ♡♡♡」
(もう♡ イク♡ イッちゃう♡ また違うオバケにイカサレちゃう♡)
誘うようにみこの腰がフリフリと振られ、それを感じ取ったスーツのオトコの頭がみこの胎内を焦らすようにゆっくりと蹂躙していく。
しかし、最後の切っ掛けを敢えて避けているのか、先程まで刺激していた子宮をギリギリ逸れるラインを取りつつズリズリとみこのお尻へと移動していく。
(キテ♡ はやく♡ 凄いヤツ♡ キテ♡ キテキテ♡)
後少しで深い絶頂に届かせてくれるその頭が齎す刺激への期待にみこの牝尻が震え、その右脇へとスーツのオトコが寄り添うように移動してきた。
そして……
●●●
グリュリュッ
「っっっっっっぁあ♡♡♡♡♡」
(イッッッッッッキュッーーーーーッッッッッッッッッ♡♡♡♡♡♡)
みこは自分の下半身が爆発したのかと思った。
一息に、膣口から子宮へと蹂躙するかのようにスーツのオトコの頭が蹂躙し、まるで特大のおちんちんで突き壊されたかのような快感の濁流がみこの全身を駆け巡った。
女子高生にあるまじき淫欲に塗れた蕩けた表情を晒し、その全身を震わせる。
バカみたいに痙攣するおまんこはプシュプシュと潮を吹き出し、スーツのオトコはその胎内でその潮の洗礼を浴びていた。
声すら出せない快感の奔流に呑み込まれたみこの腰がカクリと砕け、洗面台に持たれるようにして床へと崩れ落ちた。
──◇──
呆然としたまま息を荒げたみこが正気に戻ったら、バス停の時と同じようにスーツのオトコが居なくなっていた。
汗で濡れたルームウェアはまだ温かく、それほど時間が経ってないのだとわかる。
「……あ。…………また?」
発散され尽くしてスッキリとした感覚と、全身に漂う気怠さとを同時に感じつつ立ち上がって鏡を覗いても、矢張りスーツのオトコは居なくなっていた。
「……ぁっ」
どこか寂しさを感じつつも、なんとなくでショーツの奥へと指を差し挿れる。
「ん♡」
ゾクリと微かな快感が沸き立つが、その指先には確かな処女の証を感じる事が出来た。
「……ふぅ」
あれだけ激しく胎内を蹂躙されたにも関わらずに残るソレは、怪異との行為で処女を散らす事はないのだろうとわかる。
みこはソレが嬉しいのか寂しいのかわからず、深い溜息を漏らしていた。
「……そっか」
それでも、原因も理由もわからないけれど、死んでもなお固執するオジサン達が満足して消えているのならそれでもいいのかなと自然と感じられた。
そんなみこの胸中には、バス停でのオジサンにも、先程のスーツのオジサンにもどこか愛しさすら覚え始めていた。
色々なモノで濡れた洗面台とその周りを拭きとり、改めて自分の格好を見下ろすと、汗と体液でじっとりと濡れている。
初めて自分以外のモノを受け入れ、生きてきた中で一番と言っていい程に感じさせて貰った証。
いつもであればすぐにでもお風呂に入り直すのだけど、今日だけはそのままで、スーツのオジサンとの行為を残しておきたいという考えが頭に浮かんだ。
「……このままが、いいや」
ほわりと柔らかい笑みを浮かべたみこは、そのまま自分の部屋へと向かうことにして洗面所を後にした。
洗面台からベッドまで行こうと思ったら、みこちゃんが可愛すぎて洗面台だけでそこそこの文字数になったので投稿です。
感想で○○話のアヤツとの絡みが欲しいとか要望あったら送って下さい。
確実にとは言えませんが、頑張ります。
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改訂しました。
少しでも読みやすくなればいいな~。
後、スーツのオジサン喋らせてみた(言葉をとは言ってないという高尚な罠)
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21/4/9に生存報告&再改訂。