ドラえもん のび太のアカメが斬る!本当の宝物 作:雛月 加代
「う〜〜〜〜っ。」
アカメに殺気を向けられて静香は内心震えだす。口では強がっているが、彼女の体は恐怖のあまり全く動かなくなっている。
(少なくとも・・・・今の私に勝てる相手じゃない・・・けど・・・そんなこと気にしてられない。)
静香は家から持ってきた護身用のナイフを構える。すると
「『待てーーーーーーっ!!!!!!』」
振り向くとそこには
「武さん!!スネ夫さん!!」
見知った顔がまた姿を現した。
「静香ちゃん、僕たちも手伝うよ!!行くよ、ジャイアン!!」
「まかされよ!!!」
そう言うと静香の真正面に並ぶ二人だったが
カチッ
「葬る・・・・・・・」
刀を構えたアカメが襲いかかってくる。
「わっ、ちょっと待って!!」
アカメは刀を振り、スネ夫の首を
ドガッ
「待った。」
だが寸前でアカメが後ろに引っ張られる。
「何をする?」
後ろを向くとそこには
「やりすぎだ。」
見知った顔が現れる。
「レオーネさん!」
「チェルシーちゃん、クロメちゃん、シェーレさんも。」
その光景に緊張が切れたのか静香はその場に座り込む。
「いいんだ、みんな。」
「『「『「『「???」』」』」』」
声の主に全員の視線が集まる。
「分かってた。いつか報いを受ける日が来るって・・・。どんなお題目をつけようが、やってきたことは殺しなんだ。そこに正義なんてある訳ない。いつ報いを受けて死んでもおかしくない。」
「のび太さん・・・・・・」
「だからせめて仲間の手にかかって死にたいんだ。」
「のび太、お前・・・・・・・。」
「ジャイアン、いつも僕を鍛えてくれるのにエラーばっかりして、ごめんね。僕、運動神経ゼロだから。」
「のび太・・・・・・」
「スネ夫、こんな僕を別荘に招待してくれてありがとう、嬉しかったよ。」
「のび太・・・・・・」
「静香ちゃん、一緒に宿題するって言って答えばっかり写してごめんね。僕は卑怯な人間だ。」
「のび太さん・・・・」
それだけ言うとのび太は涙を流し始める。彼の言葉に表情を曇らせる静香たち。だが
「お前は友情を履き違えている。仲間の意味がまるで分かっていない。」
「???」
「なっ?」
「えっ・・・?」
アカメの言葉に静香は勿論ジャイアンとスネ夫も唖然とする。
「アカメさん、何を!?」
静香の言葉を無視し、アカメは再び倒れているのび太に刀の先を突きつける。
「いい加減つまらない、芝居はよせ。」
「『「芝居・・・・・・?」』」
「のび太はお前のように単純じゃない。いつも悩んでばかりの意気地なしだ。」
アカメの言葉に静香、スネ夫、ジャイアンは視線をのび太に移す。
「フフフッフフフフフッフフフ。」
泣いていたのび太が突然ドス黒い笑みを浮かべ、笑い出す。その様子に
「善人の皮を被った悪魔・・・・・」
アカメたちの目が鋭くなる。
のび太はアカメたちといる
-
と幸せなので彼女たちとずっと一緒にいたい
-
と特に何とも思わない
-
と疲れるので彼女たちと縁を切りたい