ドラえもん のび太のアカメが斬る!本当の宝物 作:雛月 加代
東京にあるとある高校。その屋上にあるベンチに座る一組のカップル。
「ふ〜。」
シェーレの膝に頭を乗せる。
(柔らかい・・・・・)
いや、ただ単純にやわらかいわけではなく、適度な反発のあるこの弾力性。
(これが女子の太ももというやつか・・・・・)
「どうですか?私の膝枕。」
「ピチピチの素晴らしいおみ足をお持ちですねシェーレさん。」
おまけに良い香りがする。シェーレがいつも使っている石鹸の香りだろうか。そんな女の子特有の香りに包まれて、一瞬ここが学園の屋上だということを忘れかける。
「ふふっ、こうすると、のび太の顔がよく見えます。」
「う、うん・・・・・」
シェーレの白くて細い指が、そっとのび太の顔に触れる。
「なんか、これ落ち着くな。」
「そうなんですか?」
「うん、なんか落ち着くというか・・・・安心する。」
春特有の暖かさと目の前にあるシェーレの笑顔に癒されるのび太。
「こうしてると、段々眠くなってくる・・・・・」
「食べた直後に横になると、牛になりますよ?」
「シェーレが膝枕とか言い出したからでしょ?」
「ご迷惑でしたか?」
「いや、迷惑じゃないけど・・・・・こうして膝枕されてると、不思議な気分になってきてさ。」
「不思議な気分ですか?」
「こうして膝枕するってことは、お互い信頼し合ってるからできることでしょ?僕らぐらいの年になるとさ、こんなに無防備になって誰かと接する機会なんてまず無いし。」
「たしかにそうですね。」
「だから不思議なんだ。親でも親戚でも友達でもない。仲間(彼女)だからこそ甘えられるって、こういうことを言うんだなって思って。」
「私に、甘えたいんですか?」
「わかんないけど、たぶんそうなんだと思う。自分が自覚していないだけで・・・・・」
シェーレの目をじっと見つめる。
「やっぱり、僕は幸せ者だな。」
「私も幸せ者ですよ?こうしてあなたに堂々と触れられて、甘えたいなんて言われたら・・・・。私、もっと調子にのって甘やかしてしまいそうです。」
「そうなの?」
「はいっ、思い切り甘やかしちゃいます。」
シェーレに四六時中甘やかされる生活。ずっと彼女にベッタリな私生活も悪くないもしれない。
「ま、まあ別に甘えたくて自分から膝枕してもらってるわけじゃないけどね。」
「でもたまにはこうして甘えてみるのもいいかなって、顔に書いてありますよ?」
「・・・・・・・・・・・。」
「ふふっ、図星みたいですね。私の勝ちです。」
そう言って嬉しそうに微笑むシェーレ。
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