ドラえもん のび太のアカメが斬る!本当の宝物 作:雛月 加代
「のび太!」
「騙されないでください!」
「そうだよ、アカメちゃんがそんなこと言うはずがない!」
「お前の理想こそまやかしだ。」
クロメたちが部屋に入ってきた。アカメは彼女たちに視線を向けるが、すぐに視線をのび太に戻す。
「・・・・・じゃあお前はどうするのだ?私を殺すとでもいうのか?」
「そ、それは・・・・・・」
アカメはのび太に近づき、彼の額に手を付ける。
「こ、ここは・・・・・・」
のび太は目をあける。そこはさっきまでいた場所ではなく。見慣れたいつもの空き地だ。
ザッ
振り向くとそこには血まみれの梨華が地面を這いつくばっていた。
「あ・・・・・梨華!?」
「野比くん、良かった。無事だったのね・・・!」
「梨華、なんでこんな傷だらけに・・・・・!?」
梨華を支えながらのび太が顔をあげると、そこには異常な光景が広がっていた。
「ヒャハハハ!!殺せ殺せえ!!誰でもいいブッ殺してやるよ、アハハハ!!!」
「テメエ、誰に向かって口利いてやがる!?ブッ殺してやる!!」
「なんだよこれ・・・!?なんで人間同士で殺し合ってんだよ!?」
目の前の光景にのび太は言葉を失う。
「それが・・・・暴徒化する人が急に増えて、歯止めが効かなくなってるみたいなの・・・・・。世界中で戦争が勃発しているわ・・・・」
「・・・・・・・・え・・・?」
「野比くん、早くここから逃げ・・・」
ドスッ
「え・・・・?」
梨華の背中に剣が突き刺さり、彼女はその場に崩れ落ちる。
「梨華!?梨華!!」
すると今度はなつみが姿を現す。
「もうどうでもいいや。キング様も、帝国カンパニーもなくなってしまった。私たちにはもう信じる物がなくなった。もうどうだっていい、疲れた。世界なんてどうにでもなればいい。あはっはははは!!!」
がぶり
すると危険種の口が現れ、なつみの頭を食いちぎる。
「!?」
のび太の顔になつみの返り血が飛び散た。
ガブ
カブ
危険種はそのままなつみの身体を全て食い尽くす。
「これでわかったかのび太?おまえは、こんな世界で生きていけるのか?」
「違っ・・・・違う。オレが望んだ未来はこんなんじゃないっ・・・・・オレは・・・・ッ。」
のび太は震えながらその場に崩れ落ちる。
「わかっただろ、のび太?人間とはこんなにも恐ろしいものなのだ。だから・・・・な?私と共に世界を統一しょう?」
アカメはのび太の頬を掴むと、そのまま唇を重ねてきた。
「アカメたちのことは頼んだぜ!」
するとのび太はあの時言われた言葉を思い出す。
「私たちはあんたの事をいつも見てるんだから!だからもうみんなを悲しませないで!それも約束よ!」
「いつだって、どんな時だって支え合うのが家族。だから一人ぼっちとか間違っても思うんじゃなわよ!?」
「!?」
のび太の目に光が宿る。
「!?」
粗同時に、アカメは目を見開いた。
そこは音も、光も届かない暗い空間。少女はひたすら泣いていた。ここはどこなのか、なぜここにいるのか、自分が何者なのかも分からない。
トン!
「???」
いきなり肩を叩かれる。
「アカメ!」
「・・・・・の・・・・び・・・・た・・・?」
口から少年の名前がこぼれ落ちる。
(あれ・・?)
自分はこの人を知っている。
「さっ、帰るぞ!」
「・・・・どこに?」
少女は首をかしげる。
「みんなの所に決まってるだろ?」
「・・・・みんな・・?」
「待て!!」
「『???』」
突然声をかけられたので、振り向く。
「騙されるな、のび太!」
アカメがいた。
「私はここにいる!そいつは偽物だ!」
アカメは叫びながら少女を指差す。
「・・・・・・・・・・・・。」
「私はお前と一緒なら絶対に幸せになれる自信がある。だから私と一緒になってくれないか?」
そう言うとアカメは手を差し出す。だが
「誰だ、お前?」
「・・・・・・え?」
のび太の言葉にアカメは言葉を失う。
「私が分からないのか!?私はアカメだ!!」
「違うな、アカメはここにいる!」
そう言いながらのび太は少女の手を強く握りしめる。
「何故、私が偽物だと言える?」
「・・・・・・・・・・・。」
アカメの問いかけに少女はのび太をじっと見つめる。
「分かるに決まってるだろ?長い付き合いなんだからさ・・・・」
さも当然とばかりにのび太はため息をつく。
「お前はのび太じゃない!お前の言うことは全てまやかしだ!」
形成が不利になり、アカメは焦り出す。
「それはアカメが証明してくれるさ!ね?アカメ?」
「!!!」
のび太は少女に視線を向けると、少女の目に光が輝き始める。
「そうだ・・・・私はアカメだ!ナイトレイドのアカメだ!そしてお前は野比のび太、私の大切な人!」
その言葉にのび太は小さく頷く。
「お前こそ、一体誰だ?」
「えっ?」
突然の質問にアカメの意識はキョトンとした声をあげる。
「お前はアカメじゃない。一体何者だ?」
「私は・・・・・あれ、あれ・・・・私は・・・・・俺は・・・・・俺は一体・・・・誰なんだ・・・・・?」
ベルナルドの思考が停止した、ベルナルドの意識が完全に消滅した。
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