ドラえもん のび太のアカメが斬る!本当の宝物 作:雛月 加代
いつものように肉まんを食べながら街を歩くアカメ。
「???」
店のあちこちに飾られている靴下やヌイグルミに目がいく。
「もうすぐ、クリスマスか・・・・・」
そう呟きながらアカメは本屋に入ると、レジの前に並んであった雑誌の一つを手に取り、中をみる。
「・・・・・・・・・・・・・。」
「え?出かける?」
玉子とのび助はクリスマス・イヴに二人だけで出かけるというのだ。
「ずるい!二人だけで高級レストランで食事なんて・・・・」
滅多に外食しない野比家。なので高級レストランで食事と聞いてはのび太も黙ってはいられない。
「のびちゃんにはアカメちゃんたちがいるでしょ?たまにはデートにでも誘ってあげたら?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「もうそろそろ恋人の一人でも作ったらどうだ?もうすぐ卒業だろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「恋人か・・・・・・」
両親の言ったことを考えながら、スーパーに御使いに行くのび太。すると
ドン!!!
考え事をしていたので、少し前方不注意になっていたかもしれない。
「きゃっ!」
「あっ!ご、ごめんなさい!」
角を曲がって来る人影に気付く事が出来ず、派手にぶつかってしまった。ずいぶん軽い感触だ。声からして、可愛い女の子。早く謝らないとと思いつつ、視線を向けると、
「ぅぅぅ・・・・・」
目の前に見知った少女が転がっていた。荷物を周りに撒き散らし、尻もちをついてしまっている。
「アカメ?」
「あ・・・・の、のび太・・・?」
「大丈夫?怪我してない?」
「ああ、大丈夫だ。」
のび太が差し出した手を握り、立ち上がるアカメ。だがその途端、絶句した。見れば、地面には本が数冊散らばっている。
「ああ・・・・ごめん、おっことしちゃったのか。今、拾うから・・・・・」
「いい!!!!自分で拾う・・・・っ」
「本屋帰り?アカメが本を買うなんて珍しいね。」
アカメが制止するより先に、のび太は手を伸ばしていた。足元に落ちている一冊を手に取り、埃を払う。わざとじゃないが、自然とタイトルが目に入ってきた。
「ーー【クリスマスデートの告白が成功する方法】!?んん?」
「そ、それは・・・・!」
思わず表紙に目が釘付けになってしまう。
パシッ
するとアカメはのび太から本を取り上げ、背中に隠した。
「そ、それ、アカメが買ったの・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
アカメは答えない・・・・けれど、その態度だけでも充分だった。
(まさか他の本も・・・・?)
のび太は恐る恐る、散らばっている他の本にも視線を落とす。
(【ただの友達から恋人へ!!】【プロポーズから結婚!!】)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
唖然としてその場に立ち尽くすのび太。
のび太はアカメたちといる
-
と幸せなので彼女たちとずっと一緒にいたい
-
と特に何とも思わない
-
と疲れるので彼女たちと縁を切りたい