ドラえもん のび太のアカメが斬る!本当の宝物 作:雛月 加代
ぐいっ!
かろうじてズボンの端をつかんだものの勢いにつられ、体が屋上の外に引きずられてゆく。
「うおおおおっ!りゃああああっ!」
ぐらりとバランスが崩れて、前に倒れた体が、がしんと縁にぶつかりあう。空いている手と足で縁を抱きしめて、なんとか踏みとどまったものの、すぐに次のピンチは訪れた。
「(おっ、重いっ!人の体がこんなに重いなんてっ!マンガとかじゃ軽々つかんでるけど、片手だけじゃキツ・・・・)うわああっ!ああああああっ!」
と、捕まれていた男子が突如奇声をあげ、ぐらぐらと体を揺らし始めた。
「こっ、こらっ!動くなってば!この状態で動かれたらシャレにっ・・・・・くううううううっ!」
体が動くたび不規則に重心が揺れて、ずるずると指の間からズボンがずれてゆく。
「駄目だっ!・・・・・抜ける・・・・・もっ・・・・もう限界だ・・・・・ちっ、ちくしょうっ・・・・誰かっ!誰かああああああっ!」
神さまでも仏さまでも、正義の味方でも誰でもいい。ただ、このピンチから救い出してくれる誰かを求めてタクミは声を張り上げた。と、その時・・・・・・
ボンッ
小さな破裂音が耳に響いたかと思うと、タクミの視界を氷山が覆った。
(なっ、なんだこの氷は!?)
ふわっ
(うっ・・・・・なんだか眠くなって・・・・ダメだ・・・・力が・・・・抜ける・・・ちくしょう・・・ごめん・・・ごめん・・・・)
「大丈夫だ・・・・・・そのまま目を閉じて・・・・・」
(あれ・・・・・エスデス・・・・・・・あ・・・・・もう、駄目だ・・・・)
「う、うーん・・・・」
目を開けると、そこには見知った少女の顔があった。そしてここは保健室。
「お。目を覚まし・・・・」
「ああああっ!」
上半身を起こし、タクミは声を上げた。
「ん?」
「俺、落としちゃったのか?なあ!落としちゃったのか?」
興奮したタクミは、エスデスに詰め寄る。
「安心しろ。アイツなら大丈夫だ。見ろ、お前の横のベッドで寝てるぞ。」
「え・・・・・・」
慌てて、言われたほうを見やるとすうすうと寝息を立てる男子の姿。
「そっか・・・・・助かったんだ・・・・急に眠くなって、てっきり手を離したかと・・・・よかった・・・はは、ははははっ。あ・・・・・・」
「ケガでもしてないかと心配したが・・・・・本当に無事でなによりだ。」
いっさいの濁りのない、心からの微笑がタクミを撃った。
(ヤ、ヤバイぞ、これは・・・・・胸がドキドキして・・・・どんどん顔がゆるんで・・・・鏡がなくてもわかる。俺はいま・・・・120%ニヤケてる!優しくて綺麗で、ナイスバディで・・・・。ああ・・・こんなステキな子に気にかけられていたなんて・・・・)
「おい、タクミ。一つ聞きたい事があるんだが・・・・・」
「なっ、何だっ!好きな女の子のタイプなら・・・・・」
「あ・・・・いや、そっちで寝ている男はタクミの友人なのか?」
「え?ああ・・・いや、今日初めて会ったんだ。」
「ほぅ、ならなぜ助けたんだ?あんな危険を冒して・・・・・」
「そりゃ、友達だろうが、他人だろうが目の前で死のうとしてるヤツを放っておくわけには行かないだろ。ま、あんなに危ない目に遭うのは予想外だったけど。」
「そうか・・・・」
「なんか、ヘンかな?」
「いや・・・・・実にお前らしい答えだな。」
リクエスト 2 は・・・・・・・
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続けた方がいい
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やめた方がいい