※この作品はR-18です。

ドラえもん のび太のアカメが斬る!本当の宝物   作:雛月 加代

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第八章:無力さを斬る

「大丈夫ですか?」

 

そう言いながらシェーレはゴミ捨て場で倒れていたメガネの男性を支える。

 

「大丈夫、大丈夫。ヒック・・・ちょっと嫌な事が会っただけです。」

 

相当飲んでいたのか、顔が真っ赤である。すると男性の頭にある光景が蘇る。それは数年前までうけ持っていたある教え子の顔。毎日遅刻ばかり、テストはいつも0点、授業中では居眠り、跳び箱は飛べない。しかし心の底では彼を気にかけていたため、人として一人前になって欲しいと願っていた。そして数時間前、学校の職員会議では。

 

「殺人犯ってなんですか! 野比はそんなこと・・・・・」

 

「そんな可能性を信じているのはもう先生だけですよ!!??」

 

ブチッ

 

その言葉に男性は思わず、校長を殴ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

【剛田家】

 

(のび太、俺はバカだから、なんて言葉をかけたらいいのか全く分かんねえ。どう励ませばいいのか全く見当もつかねえ。俺のすべきことが分かんねえ。)

 

ジャイアンは部屋の隅で丸くなる。自分の力の無さを今更呪っていた。今まで何度も、このようなピンチを乗り越えてきた。だが、今は頼りの友(ドラえもん)はいない。『ガキ大将』という肩書きでみんなを支えてきたつもりだった。だが今回ばかりはどうしょうもない。結局自分は何もできない唯のいじめっ子だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【骨川家】

 

(これまでを振り返ってみると、僕は・・・・・君に対して余りにも不親切だったというか・・・・。所謂、その・・・・意地悪だったような気もしなくはない、事もない・・・。ひょっとして僕の事恨んでる?嫌なやつだったなんて・・・・・)

 

スネ夫はベットの上で丸くなっていた。両親が心配になって部屋をノックするが、返事はしない。彼もまた自分の力の無さを呪っていた。今まで何度もハラハラするような冒険をしてきた。こんな時にあいつ(ドラえもん)がいればとため息を零す。パパや従兄弟に助けを求めたが、ダメだった。結局自分は何もできない唯のマザコンだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【そしてその夜】

 

激しく雨が降り注いでいた。当然、道には人っ子一人いない。だが今、この空き地に彼女はいた。ジャイアンの迷惑コンサート、スネ夫の自慢話、出木杉の発表会が行われていたこの場所に。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

雨でずぶ濡れになっているので分からないが、目から大量の涙が溢れている。何故ここ(空き地)に来たのか分からない。ここに来れば、また『あの頃』に戻れるかもしれない。五人で楽しく笑い、怒り、泣き、呆れていたあの頃に。そう思わずにはいられなかった。

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

泣きながら、思い出に浸っていると、

 

「大丈夫か?」

 

後ろから声をかけられる。振り向くとそこには見知った金髪のグラマー女性が傘をさしながら、立っていた。

 

「分からないの。」

 

「???」

 

「幼馴染なのに・・・・・私じゃ、のび太さんを止められなかった。私じゃ、助けてあげられない・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「アカメさんたちに出来て、何で私には・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「頭がグチャグチャになる、何なのこれ!?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「わたし・・・・・・わたし・・・・・・・・・」

 

そう言いながら静香は膝から崩れ落ちる。流れ出す涙を降り注ぐ雨が洗い流してくれた。

のび太はアカメたちといる

  • と幸せなので彼女たちとずっと一緒にいたい
  • と特に何とも思わない
  • と疲れるので彼女たちと縁を切りたい
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