TS転生者のR15本編に書けない話 作:さかきばらき
最後の一口を食べ終え、冷たい水も口移しで流し込むようにして母様に飲ませたあと。母様をちょっと押し倒すような感じで横になってもらって、その上にポフリと体を投げ出した。
食後すぐに激しく動いてしまうと気持ち悪くなるから、こうして胃の調子を整えているのだ。
母様の双丘の間に顔を挟まれ、スベスベとした肌の感触を体全体で味わう。耳元からは、トク、トクという優しい音が聞こえてくる。
体の上に乗っている娘の重みを愛おしむように母様に抱きしめられ、肩まで伸びた髪をゆっくりと撫でられる。
昼間あれほど運動し、食後、かつ母様の胸の中に抱きしめられているという現状。
正直言って役満である。眠りめがけて一直線である。
咥えて……間違えた、加えて、この頭ナデナデ。殺しに来ているとしか思えない。眠りに、落ちて、落ち……
……ませんが!
ここが、正念場なのだ。
性感帯開発には2パターンある。ひとつは、元々感じやすいところで最大限まで感じさせて、「ここを触られるとこれだけ気持ちよくなれる」と脳に覚えさせること。もうひとつは、さほど感度の良くない部位を、気持ちいい部位と同時に刺激することで「ここも気持ちいい」と覚えさせること。
正確に言えば、一番最初が前者で、それ以降後者の方法で少しずつ感度を成長させていくのだ。それだけに、初めて秘部を触る今日。そこでいま感じられる最大限、つまり感度の天井を、できるだけ高いところで覚えて貰う必要がある。
NTRTAにあたって、初動は大切だ。じわじわと気持ちよくさせていく方法では時間がかかりすぎてしまい、あの
だから、こんなところで……眠るわけには……いかな…………
んっ、と熱い吐息が漏れた。
胸の側部を、小さな指先がなぞったのだ。
自分でもおかしく思うことではあるが、たったそれだけで体に電気が流れたかのような感覚になる。
知っている言葉で言えば、「気持ちいい」というものだろう。しかしそれは、マッサージを受けたときのような心安らぐものというよりむしろ、頭の中や心、体をその蜜のような甘美な感覚で侵そうとする、そんな激しさを伴うものだ。
いつからかは分からない。けれど、この愛おしい小さな女の子が生まれてから。
幼児らしい稚拙な可愛らしさはもちろんある。自分の産んだ娘であるから、なおさらだ。だがそれ以上に、年不相応な美しさとも言える雰囲気と、また、どこか不思議な空気をまとった女の子である。
この少女……いや、幼女に、体のいくつかの部位をほんの少しでも触れられるだけで、テレサの心は期待に満たされてしまうし、体は「気持ちよさ」を求めて反応してしまう。
世の母親というものが全て自分のようだとは決して思えない。現にテレサ自身の母親とはこんなことなかった。そもそも、共に森に住む民の誰かがこんな「気持ちよさ」を知っているとも思えない。
だって、こんなの覚えてしまったら普通ではいられない。
みんな、真面目にのんびりと暮らしている。仕事をし、食事を作り、夜はゆっくりと毛布の中で眠る。
でも、こんな「気持ちよさ」を覚えてしまえば、仕事には集中できないし、食事を作る時間さえ勿体ないし、夜はゆっくりと……。
先ほどアイリスの前で(勿論見えてはいなかっただろうけれど)、今日初めて触られたとある部位をグチュグチュと激しく、でも優しい手付きで愛撫された。
ドアノブに体重をかけていなければ立っていられないほど腰は砕け、咄嗟に下を向いて隠したけれど、顔だって誰にもみせられないくらいに崩れていたと思う。
そもそも
そして、アイリスのいるすぐ近くで触られて、羞恥心だって沢山感じたけれど、それ以上に幸福感を感じてしまったのだ。
扉ひとつ隔てて、下半身をさらけ出してしまっていた。だというのに、幸せを優先して感じてしまう。
普通じゃない。そんなことは分かっている。でもテレサは
口移しで夕食のシチューや水を飲まされたのだって、その最中、頭は「うれしい」という言葉でいっぱいだった。
何も考えられなかった。外の世界の人間二人分くらいの時間は生きてきて、それなりに大人の森人の一員になれたつもりだったけれど、生まれたての赤ん坊みたいに思考がままならなかった。
でも、誰だってそうだ。あんな、気持ちよくて嬉しくて幸せな感覚を知ってしまえば、誰だって馬鹿になる。
──今だって、胸を少し撫でられて、体が跳ねてしまうくらいには。
(……さっきまでの、続きするんだろうなぁ)
意識せずとも、ドキドキと鼓動が速まる。
食後は胃が重たいから少しゆっくりしていたが、こうしてちょっとずつ体の色んな所を触られて、ゆっくり焦らされて、そして気付かぬ内に自分のものとは思えない甘い声を漏らしてしまうのだろう。
それは恥ずかしいし、あんまり聞いてほしくないけれど、それでもやっぱり声が出てしまうのだ。逆に、我慢すればするほど、後々だらしない声と姿を晒すことになる。
そうしてしばらく待った。
が、おかしい。ほんの少し胸を触ったきり、
「うそ……」
思わず声が出てしまった。
テレサの可愛い天使様は、自分の慎ましやかな胸の間に顔をうずめ、幸せそうにスヤスヤと眠ってしまっていた。
先ほど胸を触ったと思ったアレは、胸の横に添えられた手が、たまたまピクリと動いた拍子に当たってしまっただけなのだろう。
いや、確かにまだ小さな子供なのだ。テレサとそういう事をシている時間の分睡眠時間が足りてなかったのかもしれないし、それ以上に体力も使い切ったのだろう。
だから、理屈は分かる。けれど、「馬鹿になってしまった」テレサには納得行かないものであった。
「そんなのってないよぅ……」
「お昼寝」のあと疲れて一緒に寝落ちたかと思えば、何も考えられなくなるほどの快感で起こされ。もはやいつも通りの思考ができなくなった状態で、アイリスから夕食を受け取り、口移しで支配するように食べさせられ。
つまり、散々スイッチを入れられて、焦らされて、今夜私は壊れてしまうんじゃないかなんていう、期待とも恐れとも知れぬ感覚にゾクゾクと背筋を震わせた挙げ句の放置プレイである。
(でもこんな幸せそうに眠ってるマナを起こせないし……、もぉぉ……)
体が疼いて止まらない。なのにその原因となる幼女はスピピと眠っている。
「……ばか」
悔しさ紛れに強く抱きしめ、顔を近くまで持っていった。
鼻孔をくすぐる髪の匂いが甘く背徳的で、より一層疼きが強まっただけだが。
最近伸びてきた髪に顔をうずめ、肺を膨らませて香りを取り込む。
同じ洗髪剤を使っているはずだが、それだけではない。きっと頭皮の匂いなどが混ざって、絶妙な状態を作り出しているのだろう。
「まな……、まなぁ……」
まだ、仮名も真名も決まっていないから、普段の呼び名を言いながら、起こしてしまわない程度に香りを楽しむ。これが真名を呼びながらであれば、さらに幸せを感じられたことだろう。
香りは記憶を呼び起こすもので、いつもこの小さな女の子にされていることが頭を埋め尽くす。そして、自然と片方の手がテレサの下半身へと動いていた。
──クチュ。
「あ、はぁ……っ♡」
元からか、それとも匂いを嗅ぐ内になってしまったのかは分からないが。
指先で触れたそこは、もう恥ずかしくなってしまうくらいにトロトロに仕上がっていた。
でも、いまは誰も見ていないし、聞いていない。恥じらう必要なんてないのだ。
「うぁ、ぁぁっ……♡ まなぁ♡ まな、すき、すきっ──ぁんっ♡♡」
先ほど腕の中の女の子にされたのを真似するように、指先でそこの表面をなぞっていく。まだ中には指を入れていないけれど、視界がチカチカしていた。
相手のことを呼ぶと気持ちが良かった。母親が娘のことを好きなのは当たり前だろうに、好きというとさらに気持ちよくなった。
そこで香りを吸い込むと下腹部が熱くなり、キュウと締まるような感覚の一瞬後に腰がブルルと震えた。
(これ……っ、「おかしく」なるやつ……っ♡♡)
もう何度も、気持ちよさが極まって「おかしく」なる瞬間というものを覚えさせられた。
いまのは軽めのもの。それでも、下腹部から頭まで電気が駆け上がってくるようなあの快感には視界が眩む。
一番凄いのになると、視界が眩むどころか意識が飛ぶ。より正確に言えば、視界が眩んで気持ちいい状態が続き、自分がどこかにいるという感覚も薄れ、ただただ「気持ちいい」という意識で頭が埋め尽くされる。快楽で脳が浸され、ずっとふわふわどこかにいるような感覚になる。気が付いたら、ベッドの上でグッタリと横になっているのだ。
「あぁ……っ♡ 気持ち、いい、よぉ……っ♡♡」
中以外では、一番気持ちよかった部分。少し他の部分に比べて硬いそこを指の腹で転がすと、それだけで何度も体が震えた。
というより、もうずっと「おかしく」なっている。きっと、
「すきっ♡ すき、すきっ♡ すき……っ、ぁ、はっ……♡」
マナはそもそも力が足りていなかったのかも知れないが、自分の指なら痛くないギリギリまで激しく強くできる。
そのことと、相手は腕の中で無垢に眠っているという事実が相まって、気持ちよさもおかしなことになっている。
こっちも、と思って、今度は「穴」の方に指を入れてみた。
子供を生むためだけの場所だと思っていたそこは、その実、一番気持ちよくなれる場所らしい。
「ぁ、ぅ、ぁあっ、ふぁ、ぁぁああっ♡♡」
もはやロクに言葉も紡げなかった。
ここを触ると気持ちいい、ただそのボンヤリとした溶けてしまうような思考の中で、鼻孔をくすぐる甘い香りと、下腹部から昇ってくる電流、それらに身を委ね──
「────ぅ、ぁ……♡」
「一番凄いの」を味わって、意識が途絶えた。
ほのかに感じた切なさは、これが抱きしめた女の子でなく、自分の指であったためだろうか。