※この作品はR-18です。

TS転生者のR15本編に書けない話   作:さかきばらき

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書き方を微調整


1.4

 ある人曰く、左の頬をぶたれたら右の頬も差し出せ、と。

 

 まあ別に右の頬をぶたせることを推奨している言葉ではないのだが。

 それはそうと、自分はパピコを食べるときは一度に二本とも食べるし、アシンメトリー狂信者でもない。

 左の耳を舐め終えたら右の耳を舐める。これはひどく自然なことではないだろうか?

 

 脱力した表情でだらしない格好になった母様の横で体を起こし、右側へと移動する。

 快感で熟れきった身体を放置して冷ましてしまうのもつまらないので、自分の唾液でグジュグジュになった母様の左耳を指でかき混ぜるように刺激し続ける。

 指の長さが足りないから、耳の奥まで突っ込んでしまうような心配もない。ときおり爪のあたりが内壁を擦ると、「ぁぁ……っ♡」という喉の奥から漏れ出たようなため息が聞こえた。中耳炎とかならんよな。大丈夫だよな?

 

 さて、右耳開発である。右耳開発。大事なことなので二回言った。

 焦ってはならない。左耳の開発はこの分ならうまく進むだろうが、体の感度は左右対称なわけではない。

 最初から勢いよく刺激したら、ただ痛いだけで嫌な記憶として残ってしまう可能性もある。導入こそ優しく、底無し沼に引きずり込むようにしてやることこそ大切なのだ。

 

 ひとまず、左側で比較的感度の良かった耳のとんがりを右側でも試してみる。

 あまり力を加えず、指の腹で猫の喉でも撫でるかのようにスリスリと擦る。

 

「ふっ…ぅ……」

 

 母様は一瞬ピクリと身体を震わせるが、それは触れられたことに対する反射のようなもので、その後はマッサージでも受けているかのように気持ち良さげな表情を浮かべるだけだ。

 うんうん。やっぱり最初から反応するようなことはないよね。特に、このくらいの弱い刺激なら。

 

 しかし、この弱い刺激というものが結構重要だ。

 一流のアスリートほど本番の前に入念なウォーミングアップをするように、人の体っていうのは最初から最大出力は出せない。

 えっちなことだって大差ない。たとえ左耳とスペンス乳腺でドロドロになるまでイッた体でも、未開発の部位ではその性感を引き継ぎきれないから、まずは気持ちいいと思わせるのだ。

 

 同時に、もう一度胸のあたりを触り始める。

 こちらはすでに温まりきった部分だ。横乳の付け根あたりを指の腹でゆっくり円を描くようにしながら押していくと、それだけで母様は腰を反らせた。

 

「ぁあんっ……! 待って、いまっ……はぅぅ……、いまはっ、そこしゃわ(触)るとっ……あっ、おかしくっ……なるぅ……」

 

 母様は、耳先と胸を弄りまわす自分に懇願するように、潤んだ瞳で上目遣いをしてくる。

 ……なんか呂律の回ってない口で赤面しながらお願いされると、余計にエロく見えてくるな。気持ちよさを耐えるみたいに八の字型に寄った困り眉も、扇状的以外の言葉が見つからない。

 

「ほらほら、いいんですよ。……“おかしく”なっちゃいましょう?」

「なってるっっ……! もうおかしくなっ──く、ぅぅぅっ♡」

 

 敷き布団代わりの毛布を爪を立てて握りしめ、母様は再び盛大にイッた。

 ……胸の方で感じ過ぎちゃうか? 左と同じように、胸の気持ちよさを耳の気持ちよさとして刷り込みたいんだけど、触るたびイッちゃうんだったら耳の感覚をそもそも脳が認識してくれてないかもしれない。

 

 とりあえず、続けてみよう。押すくらいの強い刺激だと耳が開発できないから、乳腺は撫でるくらいのゆったりした感じで、耳の方を重点的に攻める感じで。

 サワサワという摩擦の音と、刺激が弱まったことでようやく酸素を取り込めるようになった母様の荒い呼吸音だけが部屋を満たす。

 耳の先端を扱(しご)くのをやめ、口を近づける。先ほどの左耳を舐められたときのことを思い出したのか、緊張で母様は一瞬体をこわばらせた。

 

「ふーーっ」

「っ! ふ、ぁぁあ……っ!」

 

 上々の反応だ。こっちも、内側はそれなりに弱いらしい。

 粘膜の感度が特別良いとか、母様は自分とえっちなことするために生まれてきたのでは……?

 

 息を吹きかけられるとイク。その感覚を覚えてもらうために、今度は耳にフーフーしながら、乳腺を撫でる指の力を強めた。

 先ほどまでの力強く押す感じよりは弱いけれど、このぐらいの方がゆっくりと手順を踏んで体がイッてくれるはずだ。

 

「まっ、ゃぅ……まな、それだめぇっ……♡ なんか、変な感じに……なってぇ……」

 

 刹那的な快感とは違った、体が一段階ずつ絶頂に近付くようにして感度が増していく。

 これくらいゆっくりだと、息を吹きかけられる振動、あるいは自身の動脈の収縮すら快楽を引き起こすことだろう。

 深イキするときの母様はこんな感じだ。段々と腰が浮き、波のように周期的に訪れる快感から逃げるように体をよじるが、次第にそのための動きなのか腹部の痙攣なのか判別がつかなくなる。

 ──そして、いまのように一瞬体が静止する。

 

「イッていいよ」

 

「っ!? ぅ、ぁ、あ、あああ、あ……♡ ん、んぅぅううっ……♡」

 

 耳元で囁いた瞬間、それに反応するように、母様はつま先まで伸ばしながらイッた。

 実際、本当の本当にイッている最中というのはさほど声が出ないらしい。

 気持ちよければイクまでの過程で喘ぐかもしれないが、こうして深イキしているときというのは、息も吐ききってしまっていて掠れた音が喉奥から漏れるだけだ。

 

「…………っ! ……!! ……ぁ、ぁ♡♡ ……!!」

 

 息も絶え絶えになりながら、ほとんど無音で腰を反らす。

 そして重力に従うようにクタッと体を沈ませ、ようやく息が吸えるようになって再び何度も下腹部を痙攣させた。

 こういう、イッてしまって声も出ずに快感に溺れる母様はとても愛らしい。この世界に生まれてここに至るまでに見た中で、一番女性が性的になる瞬間というのは、絶頂して腹部が勝手に波打ってしまっているときだと思う。切に。

 

「きもちよかった?」

 

 再度耳元で囁き、母様に問いかける。

 その声で、定期的だった腰の振動が一瞬小刻みなものになる。うん……見なかったことにしよう。

 

「もぅ気持ちぃぃのやぁぁ……♡ イキたくない……っ、もう、ゃーあっ……」

「れろ……んむ、ぇあ……ちゅ、ん……」

「耳も……っ! ゃああ……っ♡♡ ぅあ、にゃぁぁ……! きもち、いいよぉ……♡」

 

 なんか言われた気がしたのだが、自分も興奮でろくに理性がはたらいていないので耳舐めに移行した。

 我慢? 最初はゆっくり? 我慢できるわけないでしょう、ということで開幕から一番奥まで舌で蹂躙する。気持ちいいって言ってるね、ヨシ! 問題ないので続けよう!

 

 深イキはまだ残っているらしく、もはや乳腺を刺激しなくても耳の中で鳴る水音で母様は体をよじらせる。

 

「かあさま、かわいいよ♡」

 

「やっ、あっ、またくるぅっ……! ぅぅう……っ♡」

 

 たしかに、リップ音というのは息を吹きかけるのと同じぐらい耳にとって丁度いい刺激な気がする。

 耳フーでイかせる? 知るか、囁き声だけでイク体のほうがエロいだろ!!

 

「また、きもちよくなっちゃうの?」

 

「まなが……っ、気持ちよく、させてる……あっ、くゃぁぁ……っ♡」

 

 だって母様が気持ちよくなってる姿可愛いんだもの。

 姿勢を変えて母様に添い寝するような形のまま囁いたら、しがみつくかのように母様に抱きしめられた。ちょっと苦しい……。

 

「いいよ。イけ♡ イけ♡」

 

「……ゃ、くるっ、くるっ!! ぁあんっ……!!」

 

 熱くなった母様の身体が、ますます激しく震える。

 最後にもう一度、たっぷり愛情を込めて言ってあげた。

 

 

「イけ♡」

 

「……っ……♡♡ ……! ……っ♡」

 

 

 母様は足をピンと伸ばし、果てるまで身体を震えさせた。

 まるで、ここも、というかのように下腹部を自分の脚に擦りつけながら。

 

 ……そっち(下の方)も、いつか触らないとなぁ。

 

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