天城を組敷いたまま固まる私。とりあえず、私の分身は天城の中をガッツリと貫き、ドクドクと脈を打っている。
(…えっと、どうしよう)
「…千尋さん?」
少し涙を滲ませた天城が、私を見上げる。声を掛けられ、さらに硬直する私。そんな私を見つめ、天城は微笑む。そして、天城の中がキュッと締まった。
「……うっ」
温かくヌルついた天城の中が、私の分身を包み込む。私は、腰を動かしたくなる衝動に刈られた。
「好きに動いて下さい」
そう言って、私の腰に天城は足を絡め、ホールド。
(いやいや、そんな事言われても!)
頭の中で慌てふためく。混乱している私に、天城は私の顔を引き寄せ、濃厚なキスをする。すぐに私の舌は絡め取られ、貪られた。次第に、私の思考は麻痺したようになり、無意識に腰を動かし始める。一突きする度、全身を駆け巡る気持ち良さ。天城の中も突く度に締め付け、さらに奥へと誘う。私は天城の中に体重を掛けながら、奥を突き上げた。
「……あぁ!」
キスしていた天城が、堪らず声を上げる。分身の先端に当たる確かな感触。
(天城の子宮、柔らかくて気持ちいい)
結合部が、イヤらしい音を奏でる。私の分身が、何度も子宮を突く。その度に、天城の中は何度も締め付け、射精を促す。私の耳元で、天城は甘い声を上げている。
「…う、もうイク!」
「…あぁ…中に…出して」
汗を全身に滲ませ、天城が言う。私はその言葉を素直に受け入れ、天城の中で射精した。ドクドクと精子が吐き出される。私の雄としての本能が、天城を孕ませようと、結合を深め密着させた。乱れた呼吸で抱き締め合う私と天城。
「フフフ、これで心も身体も、千尋さんのモノですね」
そう言って微笑む天城。その微笑みはとても艶っぽく、私の分身は再び固くなり始めていた。それを感じ取り。
「…もう一回?」
囁くように言う天城。そこで、誰かが咳払い。私と天城が、視線を声のした方に向けた。そこに立っていたのはミサト。ミサトは、頬を染め気まずそうに視線を反らしている。硬直する私。一方、天城は身体を起こそうとしていた。咄嗟に私は腰を引く。分身が抜け、天城の中から白濁の液が溢れ出る。白濁の液に混じる鮮血が、天城の処女喪失を示していた。
「…天城」
「フフフ、千尋さんに初めてを奪われましたわ」
嬉しそうに言う天城。
(…あぁ、もう…)
片手で顔を隠し、心の中で悶える私。天城は、まだ少し固く反っている私の分身を、愛おしいそうに優しく撫で、ベッドの下に落ちた着物を掴んだ。
「…葛城さん、私達に用事があったのでは?」
着物の袖に、腕を通しながら、天城が言う。天城に言われ、ミサトが思い出したように、私達を見た。
「ちょっと、面倒臭い事になってて。一緒に来てもらえる?」
ミサトの焦った表情。
(…何か、イヤな予感が)
私は内心そう思ったのだった。
私と天城は、ミサトに連れられ、部屋に通された。そこは、ゲンドウをはじめ、オペレーター達がいる作戦室。私達に視線が集まる。みんな、目を見開いていた。中には、頬を染めている女性陣の姿も。理由は、私が天城をお姫様抱っこしているからだ。
(…やっぱり、そういう反応になるよねぇ。でも仕方ないじゃん。天城、恥ずかしい事言うから)
それは、この作戦室に向かう廊下での会話。天城は、とても歩き難そうにしていた。
「天城さん、大丈夫ですか?」
ミサトが問う。天城は微笑み。
「大丈夫ですわ。ただ、まだ千尋さんのが入っている感じがして」
言いながら、下腹部に手を添える天城。その言葉に、ミサトは頬を染め。私は絶句。一瞬、思考を止めそうになったが、私は無言で天城の身体を持ち上げ、今に至る。
「…んで?何?」
私は平静を装い、天城を下ろしながら問う。
「…それが」
困惑の表情で、ミサトは言葉を止める。視線がモニターに向いている事に気付き、私と天城も視線を向けた。モニター越しに映っているのは、絵里と希。その表情は怒りだった。
『…碇司令。倉本さんを『帰せない』とは、どういう事ですか?』
「そのままの意味だ。彼には、ここに残ってもらう」
『残ってもらうって。碇司令、私は言いましたよね?出張という形でならと。それに敵の殲滅は済んだ筈ですよね』
「…ああ」
『でしたら、倉本さんがそこに残る理由はないですよね?』
前のめりに、絵里が言う。
「確かに、使徒は殲滅。脅威はなくなった。…今のところは」
その言葉に、絵里の顔が強張る。
「しかし、いつ使徒が攻めてくるか分からない以上。彼には残ってもらいたい」
『…そちらの言い分は分かりました。でも、それは私達の基地も同じです。倉本さんは帰してもらいます』
どうやら、この押し問答が続いているようだった。
(イヤな予感、的中…)
私は溜め息を一つ。絵里達が私に気付いた。
『倉本さん、帰ってきてもらえますか?』
「残ってもらえるな?」
絵里とゲンドウの言葉が重なる。私は頭を掻いた。
『天城。倉本さんを連れて帰るって言ったわよね』
私の横に立ち、裾を掴んでいる天城。天城は、モニター越しの絵里に視線を向け、私を見つめる。上目遣いの天城。その瞳は潤んでいた。
(…反則だよぅ…その目)
胸がキュンキュンしている。私は本能的に、天城の唇を奪いたくなった。
(ダメよ…ダメダメ。落ち着け、私)
自制心をフル稼働。一度、深呼吸をし、私は転移を発動させた。その場から消える私と天城を、ミサト達が驚いた表情で見ている。次の瞬間には、絵里の目の前に、私と天城は立つ。私は、裾を掴んでいた天城の手を優しく外し、絵里の横に立つ。先程まで目の前にいた私が、モニター越しに映り、ミサト達の表情が困惑していた。
「悪いけど、俺を頼りにされても困る」
『……し…しかし』
「勿論、要請があれば協力する。それで構わないか?」
『……分かった。それで構わない』
苦虫を噛み潰した様な表情のゲンドウ。
「んじゃ」
そう言って、私はモニターから離れた。絵里が私を見ている。
(転移出来れば、あそこに残る必要ないし)
そこで、私はふと考えた。
(…ちょっと待って。転移って、何を基準にしてるのかなぁ?)
無言になった私に、何か言いたそうな絵里。私はそれを見ない振りをした。近付く天城に私は一瞥、視線を反らした。無言で私は転移しようとした。
(…転移出来ない)
私がイメージしたのは地下牢。腕を組み、思案する。
(場所で転移してる訳じゃない?)
そう思って、私はまだ逢っていない嫁達をイメージする。やっぱり、転移が発動しない。黙り込んでいる私を、絵里達が見つめている。
「…明石はどこにいる?」
「…えっ?多分、倉庫の方だと思うわ」
絵里の答えに、私は明石をイメージする。すると、転移が発動。私は瞬時に明石の所に転移した。急に現れた私に、明石が驚いている。
「…うにゃ!?びっくりしたにゃ~!?」
「ああ、すまん」
とりあえず謝り、私は天城達の所に転移した。すぐに戻ってきた私に、絵里達も驚いている。
(成る程、イメージした人物の場所に転移するんだ。でも、逢っていない人物の場所には行けないのか)
「…悪い、地下牢に戻るわ」
そう言って、私は部屋を出る。慌てて、私の後ろをついて来る天城。とても歩き難そう。
「何でついて来る?」
「千尋さんの側にいたいからですわ」
私の問いに、そう答える天城。不安そうな表情をしている。私は無言で天城を見つめた。
「…千尋さん?」
私の無言が、天城の不安感を募らせたのか、天城は私に手を伸ばす。それを制止する私。
「俺と一緒にいて大丈夫なのか?」
「今は、千尋さんの側に…」
「分かった」
天城の言葉を遮り、溜め息混じりに私は答えた。不安そうだった天城の表情が、明るく変わる。私の腕を掴み、両腕を絡めた。腕に抱き付いた天城と一緒に、地下牢に戻る。ベッドに腰を下ろす私。同じように、天城も腰を下ろした。そして、すぐに私に抱き付く。
「…天城、ちょっと休みたいから、離れてくれ」
「嫌ですわ」
(…天城、性格変わってないか?)
戸惑う私を余所に、天城はその日、ずっと離れずにいたのだった。
使徒殲滅から数日後。私は、音乃木坂基地内を、散策していた。使徒殲滅のあの日から、私の処遇は一変している。地下牢で監視されていた私は、基地内にある別棟に移された。勿論、監視無しで。但し、監視しない代わりに、この音乃木坂基地に在籍する事が条件付きだが。
(…出来れば、ひっそりと過ごしたかったけどね)
本当なら、なるべく接触せずに、みんなを影から援護するつもりだった。
(予想通りにはいかないものだね)
物思いに更けながら、景色を眺める。街路樹が植えられた道を歩いていると、エンタープライズとビスマルクが、一本の街路樹を見上げていた。
「どうしたんだ?」
私の声に、二人はビクッと反応し、振り向く。
「……あぁ、君か」
「何かあったのか?」
私の問いに、二人は互いを見合せ、何故か頬を染めながら、一歩下がった。私は首を傾げる。
「…猫」
「猫?」
「……そう、猫が木から降りられなくなってて」
言われて、私は街路樹の一番上を見上げた。そこにいたのは、一匹の猫。猫の位置を確認した私は、おもむろに木に登り始める。驚く二人。
「…あ…危ない」
「怪我をするからやめてくれ」
二人の言葉を聞きながら、私はどんどん登り、猫を掴んだ。暴れる猫を、しっかりと腕で抱き込み、素早く木から降りる。私はすぐに、猫を放す。猫は、脱兎の如く逃げた。
「なんて無茶を」
「…いや、こんなの無茶の部類に入るか?」
私の返しに、二人は目を丸くする。そして、吹き出すように笑った。
「君は、良い人だな」
微笑むエンタープライズとビスマルク。
(あぁ、二人共可愛いなぁ)
心の中でほっこりする私。私は、しばらく二人と談笑を始めた。どのくらいの時間、二人と話していたのだろう。突然、二人は顔面蒼白になる。背後に感じる殺気。
「…千尋さん、とても楽しそうですね?」
いつもの声より、一つ下がった天城の声。私はゆっくりと振り返る。凍り付く程の黒いオーラを纏い、満面の笑みの天城。
「浮気はダメですよ?」
嫉妬心剥き出しで、天城は言った。
「二人と話してただけなんだけど」
「千尋さんは、私とだけお話しすれば良いのですわ」
(…怖!?やっぱり、ヤンデレだよ!でも、天城だから許す!)
私の腕を掴み、引き摺るように歩き始める天城。天城を横顔を見ると、頬が膨れていた。
(天城。やっぱり可愛いわ!)
私は、主導権を天城に握られている事に気付かず、心の中で悶絶していたのだった。
天城のグッズ。欲しいなぁ!公式よ…、そろそろ出して(涙)