「んん……んっ、むぅ……」
唇を重ね合わせ、互いに舌を伸ばし絡ませ合う。混ざり合った唾液がニチャニチャと淫猥な粘音を立て官能を煽り、その音に昂ぶった女魔術師はより激しく舌を動かす。
舌だけでは物足らず、身体を押し付け彼の逞しい肉体に手足を絡ませる。さらに装備の上からでは分からなかった意外に厚く逞しい胸板に胸を押し付け、本能の求めるままに可能な限り彼と密着する。
女魔術師が内心人後に落ちぬと自負している豊満な双丘を彼の胸板に擦り付け、その硬く逞しい戦士の素養を―――――否、強い雄としての身体を堪能する。ただそれだけだというのに自分で慰めた時よりも強い快感が豊かな胸を満たし、乳首が硬く大きくなっていく。
勃起した乳首を擦り付けると痺れるような快楽が胸から脳へ直接流れ込み、彼に絡みついている手足から力が抜ける。思わず首を後ろに反らしたため唇が離れ、女魔術師と彼との舌の間に唾液が銀色の糸となって橋をかける。
それが切れて落ちる前に今度は彼の方から唇を重ねてくる。女魔術師は舌を絡めようとするがそれより早く口内へと自分のものより太く厚い肉帯が侵入し、口腔を我が物顔で蹂躙してくる。
女魔術師はそれを歓喜を持って受け入れ、自分が屈服した事を示すべく奉仕するように彼の舌を舐め綴る。口内に流し込まれた彼の唾液を甘露のように飲み干し、もっと欲しいと態度で示すため浅ましく舌へと吸い付く。
「ちゅるるる……んっ、ふぅっ、んふっ……」
下腹に当たる熱く硬い物の感触に、女魔術師はトロンと顔を蕩かせる。娼婦のように淫らに身体をくねらせ、腹部を彼の逸物に擦り付ける。一見すると愛撫のようであるが、実際には女魔術師が快感を得るための行為だ。
以前ゴブリンに刺された箇所。もう傷も無くなっているが、そこへ愛しい相手のモノを執拗に擦り付ける。そうしているだけで恐怖が薄れ、その代わりこれからこの肉塊に刺されるのだという期待感が高まる。
いやらしく浅ましい女―――――いや、雌に成り下がったという自覚はある。だが彼の前だけでなら、閨の中のみならばむしろそちらの方がいい。
本能の赴くまま、逞しい雄に抱かれ屈し快楽を貪る淫らな雌。それが今の自分なのだ。そしてそれは強制されたのではなく、自分が望んでなっているのだ。誰にも文句は言わせない。
そして自分をそうなるほどに魅了したのは彼なのだ。責任はしっかり取ってもらわねば。
「んぷぁ……ねぇ、きてぇ……」
胎の奥、女の本能を司る場所がたまらなく疼く。その疼きの命ずるまま、女魔術師は身体を離してベッドに横たわると足を開き彼を求める。
自ら足を開いて秘所を曝け出し男を求める。昔の自分が見たら心底軽蔑する姿だろうし、今の自分にしても官能に酔わねば想像だに出来ぬほど恥ずかしい行為だ。しかし女として愛しい男を求める心に、雌として強い雄を求める本能に火が付いたならばむしろせずにはいられない。
一切触れられていないというのに、小水を粗相したように濡れそぼり秘蜜に塗れた秘裂に彼の視線が突き刺さる。羞恥と快楽が入り混じって全身を駆け巡り、思わず女魔術師はブルリと身体を震わせる。
これだけでは足りぬのかと思い、淫らに腰をくねらせ彼を誘う。あまりにも恥ずかしく心臓が破裂しそうなほど脈打つが、お気に召したのか彼が身体を寄せてくる。今度は期待と狂喜で胸が高鳴り、女魔術師の顔には自然と笑みが浮かんでいた。
醜悪でグロテスクで凶暴で、不思議と愛しく感じる彼の肉棒。猛り狂うそれが女魔術師の秘裂の入り口へと押し付けられ――――――
「はぁぁぁぁんンンンっっ……!」
割れ目を押し広げ、膣内へと挿入された。
膣肉は侵入者を拒むどころか受け入れるように蠢き、奥へ誘う。同時に熱く硬く逞しい雄根を捕食しようと強く締め上げる。だが彼の剛直はそのどちらの動きも意に介さず、一定の速度で女魔術師の膣内を自分の形に変形させながら最奥まで到達する。
「く、ひぃぃっ……かはっ……!」
胎内の最奥、女の最も神聖な場所。雌の根源。そこの入り口に彼の男根の先端が押し付けられている。
焼けた鉄杭がそこから伸びて脳天まで貫いているような錯覚に陥りながら、女魔術師は彼の身体にしがみつく。そうしたい、という気持ちもあるがそれ以上にそうしないと自分がバラバラになって何処かへ飛んでいってしまう気がするのだ。
首に腕を回し、両足を彼の腰にギュッと巻き付ける。彼の身体を引き寄せ、少しでもその身体を、熱を、存在を感じるために密着する。真っ赤になって快楽に悶える女の顔を彼に晒しながら、女魔術師は無我夢中で唇を重ね餓えた獣さながらに彼の唇と舌を貪る。
彼もまたそれに応え、女魔術師の身体を抱きしめてくれる。硬く強い腕に抱きすくめられ、舌と舌とでも交わりながら腰を動かされると女魔術師は意識が薄れるほどの快感に満たされる。
腰を引く時は先端の肉傘が自分の膣壁を余すところなくこそぎ落し、突かれる時はそれが膣内を強引にこじ開けてくる。そして最も感じる子袋の入り口まで剛直が突き入れられる度、脳内で雷のようなものが閃き目の前が真っ白になる。
こうなっては自分に出来る事などなく、女魔術師はただただ彼の身体を抱きしめ舌を突き出すだけの存在と化す。ロクに声さえ上げられず、雄に蹂躙されそれを悦ぶ一匹の雌に成り下がる。
そうしているうちに彼の息遣いが荒くなり、腰の動きが切羽詰まったものに変化していく。それが意味するところを理解している女魔術師はこれまで手足に力を込め、自分がそれを欲している事を伝えると同時に衝撃に備える。
言葉にせずとも意図が伝わったのか、彼もまた女魔術師の身体を痛いぐらいに抱き締めてくる。そして一際強く、殴り付けるようにして腰を思いっきり突き入れてくる。そして鈴口と子宮口とを密着させ―――――
「――――――――っっっっっ!!!」
女魔術師の胎内に大量の熱い物が流れ込んでくる。どろりとした灼熱の液体。彼の精。彼が自分で気持ち良くなってくれた証。雄の絶頂の証。
それによって女魔術師の子宮はドロドロに溶かされてしまう。いや、子宮だけではない。手も、脚も、全身が溶けていく。溶けた自分は彼と混ざり合っていく。そうすることで彼の身体をもっと強く感じる事が出来る。
快感で意識や手足が吹き飛ぶ感覚と、身体が溶ける感覚。それが同時に襲ってくるが、自分を抱きしめている彼の腕の感触と重ねた唇。そして絡み合った舌の感触が女魔術師に自分はここにいる事を教えてくれる。
あまりにも強い快感で絶頂を迎えるどころか、絶頂に達した事すら分からないぐらい脳が蕩けている。危険な状態だと心の冷静な部分が訴えてくるが、彼は女魔術師の状態などお構いなしに再び腰を動かしだす。
このままでは彼に性行為で殺されてしまう。だが構わない。むしろそうしてほしい。彼に求められ、貪られ、このまま死んでしまいたい。
そう訴える本能に従い、女魔術師は力を振り絞って自らも腰を―――――
パチリ、と開いた目に朝日が入って来る。痛いぐらいの光だが、脳の処理が追いつかない。
左右を見渡しても誰もいない。いるのは毛布に手足を全力で巻き付けている自分だけだ。
頭の中が冴え渡って来る。ここは宿の個室だ。自分1人が取った部屋なのだから誰もいないのは当たり前だ。つまり、彼と激しく濃密に交わっていたのはただの夢―――――
「~~~~~~~!!!!!」
なんという夢を見ていたのか。声にならぬ声を上げながら、女魔術師は毛布に顔を埋め転がりまわる。あまりに転がるものだからベッドから落ちるが、構わず床を転がる。
恥ずかしい。恥ずかしくて死んでしまいたい。いやどうせ死ぬのならばあの夢のように彼との情交で、あの逞しい身体に抱かれ凶悪な肉棒に貫かれながら……
自分の頭に浮かんだ考えがより羞恥を増大させる。今なら顔から呪文が出そうな気すらしてくる。
何とか冷静にならなければ。最近は余裕があるといえ、依頼はこなさなければならない。何時ものように彼と顔を合わせて、余計な事は考えずにいなければ。顔を合わせて、肌を合わせて……
結局この日、彼女は彼と顔を合わせるどころか部屋から出られなかった。
様子を見に来た女武道家だけは何かを察し「今日はちょっと」とだけ言い、魔法剣士は女性特有の日なのだろうと解釈しその日は休暇となった。
小鬼王との戦いが終わり、夏が間近に迫ったある日の出来事だった。
おめでとう ! 女魔術師 は ムッツリスケベ から ガッツリドスケベ に しんかした!
俺は何故本編ではなくこちらに時間を……