渋谷凛で痴漢もの バスでも電車でもどちらでも
『間もなく3番線に電車が参ります――』
電車のアナウンスが駅内に響く。スマホを確認していた私は画面を暗くしてバッグに入れた。
今日は久々のオフだからある写真家の人が出展している作品展に足を運んでいるところだ。
『活力』をテーマにしている人で景色だったり動物だったり、中には私たちアイドルの写真なんかもある。
見ているだけでやる気が漲ってくるっていうか、静止画なのに動いてるような錯覚に陥っちゃう。
言葉じゃ上手く説明できないくらい素敵な作品の数々で、少し前に触れてすっかりファンになってしまった。
『黄色い線の内側までお下がりください』
都心から二回電車を乗り継いできて、もう二回乗り換えなきゃいけない。
結構な遠出だよね。だから誰も誘わずに一人で来たんだ。
そもそもみんな別に用事があって無理そうだったし。たまにはこういうオフもいいなって思う。
「……」
電車に揺られて10分くらい経った。
次の駅で降りなきゃいけないからスマホをしまって出口の側に立つ。
『次は○○駅、○○駅です』
◇
たった三駅乗り継ぐだけで人も少なくなるし電車が来る時間も長い。
都心に比べれば当然か。
『間もなく1番線に電車が――』
(来た)
これに乗れば目的地へ行ける。
ベンチから立ち上がって開いていたスマホのアプリを閉じて乗る準備をする。
「……?」
気がついたら乗る人が結構いる。向こう側にはそんなにいないのに。
もしかしてみんな作品展目的? なんて、そんなわけないか。
私はちょっと不思議に思ったけど深く気にせず間もなく到着した電車に乗った。
中にはそこそこ人がいた。
空いていた座席も私と一緒に乗ってきた人が座ったから立っているしかない。
40分くらいかかるんだけどな。
(まあそのうち降りるよね)
◇
(……嘘)
降りるかと思ったらかなり人が乗ってきた。
この辺のこの時間帯は結構利用されるみたい。
東京の朝の満員電車……まではさすがにいかないけど、それでも人と人との距離が近い。
鞄を守りながら近くのスタンションポールに掴まる。
この前未央に自慢げに教えられたんだよね。電車とかバスにある銀色の掴まるところの名前。
(あれ?)
ふいに横を見ると向こう側の車両の様子が分かった。
こことは違ってそんなに人がいない。座席は埋まってるっぽいけどこんなに密接してない。
向こうが空いてるのかここがおかしいのかどっちだろう。
……まあいいか。せっかくだし隣に行こう。
そう思ってスタンションポールから手を離そうと思った、その時だった。
「!」
お尻に何かが触れた。ほんの一瞬だった。
「……」
鞄とかそういうのが当たっちゃったのかな。
気にせず隣に……。
(えっ)
前を確認するとさっきまで微かに開いていた隙間が閉じていた。
これじゃ向こうに行けない。私は手を離して人を書き分けようとした。
「すみません、通してください」
…………。
みんな知らんぷりでもしてるかのようにスマホをいじったり窓の外を見つめている。
声が小さかった? 仕方ないからもう一度、今度はハッキリと。
「すみま――」
むぎゅっ。
今、誰かが確実にお尻を触った。触ったというより掴んだ。
慌ててそっちを向いて犯人を捜す。でも誰か分からない、みんな平然としてるから。
一番近い人は向こう側を向いてるし。
「……!」
おかしい。周りの人たちの距離が詰まってきてる気がする。
もしかしてこれって。
「んっ……!?」
まさかと思った時には遅かった。
誰かが私の後ろに密着して布を口の中に入れてきた。
その上テープか何かで口を塞がれる。すごく手際がいい。
「んんっ!? んーーー!!」
マズイ、身の危険を感じる。
私は必死に抵抗する。でも向こうの方が力は上で手を後ろで固められてしまう。
となれば大声を出すしかない。この状態でも思い切り叫べば、
「黙ってろ」
「!」
「騒いだらトイレに連れ込んで犯す」
耳元で男がそう囁いた。
私の心は恐怖で染まってしまってこれ以上声が出せなかった。
頭では「逃げなきゃ」、「助けを呼ばなきゃ」って分かってる。
でもいざこんなことをされてこんなことを言われたら動けない。
誰か気づいて、誰か!
「……っ!」
目配せしようとしても周りの男たちがお互いに密着していて壁を作っているから向こうが見えない。
この男たちも痴漢のメンバーなんだと理解した。
ひょっとするとこの車両に乗ってる人全員? さすがにそんなわけない。女の人も確かにいた。
どうすればいいんだろう。
そうだ、次の駅に着いたら拘束を振りほどいて外へ逃げればいいんだ。
壁を作られてるからできるか分からないけどやるしかない。
もし逃げられなくても人が乗るか降りるかすると思う。その時に勇気を持って大声を出そう。
きっと気づいてもらえるはず。
「!」
スカート越しにお尻を触られてる。
こうなったら遠慮なんてしてこない。大きい男の手が堂々と撫でたり揉んだりしてくる。
そのうちスカートを捲ってパンツの上から触り始めた。
「……っ」
お尻だけじゃなくて太ももまでじっくり撫でられる。
なんで今日に限ってスカート穿いて来たんだろう。パンツだったら肌に触られず済んだのに。
そもそもこんな目に遭うなら別の日にすればよかった。
加蓮と奈緒から買い物に誘われたしそっちに行けばよかった。
「!?」
下半身じゃ飽き足らずに痴漢は私の上半身も触り始めた。
明らかに何人かが触ってる。胸を揉んだりお腹を撫でたりやりたい放題。
「んっ……んッ……!」
怯えている私にできるのは体をよじって痴漢の好きにさせないようにすること。
痴漢にとってはささやかな抵抗でしかない。
「……?」
下の方で何か振動しているような音が聞こえてきた。
確かめるために俯くと痴漢の手がピンク色の球体を持って私のスカートの中に入れようとしているのが分かった。
パニックなのもあって一瞬それが何なのか分からなかったけど、次の瞬間、股間に当てられることで察した。
アダルトグッズのローターだった。
「っ……ッ!!?」
ブルブルと振動している球体を押し付けられて腰が引ける。
逃れようとしても後ろの男がしっかり私を捕まえていて無理。
パンツ越しに私の大事なところを刺激される。
「ふッ……!? んッんッ……!!」
押し付けたままぐりぐりと転がされる。
腰をくねらせても痴漢の手は離れない。
ローターで刺激する一方で痴漢の手が私の着ているTシャツを捲くりあげた。
紺色のブラが空気に晒されてその上から手で揉み始める。
お腹も出ているので横腹やヘソ周りをいやらしい手つきで撫でてくる。
「んんっ、んッ」
当然お尻も撫でられてる。
ふいに痴漢の手がパンツの中に入ってきた。
「んっ、ふっ……!!」
お尻を直接撫でられて揉まれる。
痴漢たちはどんどん積極的になる。私が縮こまってるのを良いことに好き勝手やってる。
ふと思う。この男たちはこの手口で他の女の子にも酷いことをしてきたんだろうか。女の子を怖がらせて体を触りまくって……最低で最悪だ。
あまりにも慣れた手つきで私の体を弄ぶ痴漢たちを見て恐怖で一杯だった心に怒りが湧いた。
それとほんの少しだけど勇気も出てきた。
次の駅に着くまでじっとしてたらもっと先までされるかもしれないし。
今ここでさっきみたいに声を出そう。この男たちが痴漢だっていうことを他の乗客の人に知らせて捕まえるんだ。
「ふっ……ふっ……!」
私は気持ちを固めた。
体をまさぐるのに夢中な今がチャンス。
「……んんーーーーーッ!!!」
助けてとか痴漢ですとか言うことができれば一番だけど口を塞がれてる私にはこうしてとにかく大声を出すことしかできない。
痴漢たちの手が一斉に止まって慌てるように離れていく。もちろんローターも離れる。
今ので多分他の人がこっちを見たんだと思う。
もうひと押しいこう。私は息を吸い込んで、
「んむッ!?」
声が出せなかった。
正確には声は出せたけど痴漢が私の鼻と口を覆ってきたからボリュームが小さくなってしまった。
「おい騒ぐな」
「んんっんんんッ」
「……」
私は痴漢の言うことを聞かず必死に声を出し続ける。
抵抗もする。こうやって騒げば誰かがきっと気づいてくれる。
「……ッ!?」
騒ぐ私を見て痴漢たちは焦ったのかもしれない。
ずぼっ、と私のパンツの中に勢いよく手が突っ込まれた。
そしてローターの刺激や体中の愛撫のせいで濡れてしまっていた大事なところに指をあてがう。
「ッっっ!?!?」
そこからくちゅくちゅという水音が響くくらい速く動かされる。
いきなりこんなことをされて私は驚きと刺激で声が止まってしまう。
痴漢の手は少しずつ速くなっていく。私の太ももに液体が飛び散り始める。
「ッッ……っっッ……ッ!!」
激しく股間を擦られて私は無理やり快感を自覚させられてしまった。
こんなこと言いたくはないけど、痴漢たちのまさぐりは慣れているせいなのか心地よかった。
敏感な部分を優しく撫でたり時には激しくしたりするので声が漏れてしまうこともあった。
それが急に、敏感な部分をとにかく激しく擦られたので緩やかだった快感が表に出てきてしまった。
「ふッんっんっ……!!」
ガクガクと足腰が震える。床に座りそうになるけど後ろの痴漢が私をガッチリと支えているから無理に立たされる。
ダメ、変な声が出る。なんでこんな奴らにこんなことされて気持ちよくなってるの私。
少しでも大きな声を出して気づいてもらわなきゃいけないのに。
っていうか、さっきの声で何で気づいてくれないの?
私が大人しくなったのを良いことに痴漢たちはまた手を伸ばしてくる。
お腹を撫でたり太ももを撫でたり、ブラを上にズラして直接胸を弄ってくる。
痴漢の指が乳輪に触れる。そこから、感じているせいで勃起した乳首に到達してピンピン弾いてくる。
「んっ、んっんっ……!♡」
ついに私は甘い声を出してしまう。
痴漢なんかに弄られて感じた証拠を発してしまった。
「おい」
「……?」
「今声を出したら、乳丸出しで愛液垂れ流してる姿を周りに見せるぞ」
「っ!」
痴漢が私にそう囁いてくる。
どこまでも最低な男たち。羞恥心を煽ってくるだなんて。そんなこと言われたら……。
ううん、今ここで痴漢が捕まればこれ以上被害が出なくて済むんだ。
私みたいな目に遭う人がいなくなるんだ。
「んっ……!♡」
声を出さなきゃ。
私が痴漢されてるって周りの人に……。
「……っ……!♡」
……言えない。
恥ずかしい。この姿を他の人に見られるなんて嫌だ。
「っ……ふっんっ……!♡」
私の秘部を擦っている手が止まった。
パンツから引き抜いて私の目の前に見せつけてくる。
指が透明の液体にまみれてる。指と指の間を離すと糸を引く。
「……っ」
目を背ける。
なんでわざわざ見せつけてくるんだろう。
痴漢に触られてこんなに濡らしてる、って言いたいの?
最低、最低、最低。
痴漢は私に見せつけた手を下げていく。またパンツの中に手を突っ込む気だ。
さっきやったみたいに指を擦りつけて……違う。
「んッ……!?♡」
指を、中に入れてきた。
痴漢はパンツをズラして指を私の中に入れ始めた。少しずつゆっくりと。
「んんんッ……!♡」
どんどん入っていく。ある程度まで入ったら今度は抜いていく。
ゆっくりと出たり入ったりする。
「んんッんッ……!?♡」
手の動きが速くなっていく。
やめて、そんなこと。
足腰がガクつく。快感が大きく激しくなっていってぷるぷる震える。
「んッんッんっんッ!?♡」
私の背後にいた痴漢が前に出てくる。手をもっとスムーズに動かしやすくするために。
その代わりに別の痴漢が私を後ろから押さえつけてくる。
帽子を深く被ってマスクをしてるから顔が見えない。その痴漢は二本の指を使って私の中を激しく犯し始めた。
「ふーっ、ふーっ、ふーっ……!♡」
私の後ろから拘束している痴漢が自分の足を使って私の足幅を広げてきた。
それから中腰にさせるとガニ股になる。
「んッ……!!♡」
そして私の中に指を入れてる痴漢がスカートを捲くり上げた。
まるで私が痴漢たちに自分の秘部を見せつけてるような格好。
「ッ!?♡」
その体勢で痴漢は手を動かすスピードをもっと速くしていった。
男の大きい指が私の中を擦って刺激する。
「んッ♡ んッ、んっ……ッ!?♡」
どんどん、どんどん速くなる。
「ッ……ッッッっっッ!?♡♡♡」
痴漢の手の動きがこれ以上ないくらいの速さになった。
周りの人に聞こえるんじゃないかってくらいの激しい水音が響く。
大きな快感が私を襲って本当に立っていられなくなる。でも無理やり立たせてくる。
「ッッ……ッっ……ッ!!♡♡♡」
こんな体勢でされている羞恥心と快感で顔が熱くなる。
股間から体液が飛び散って電車の床や痴漢たちの服を汚していく。
(だめっだめっだめッ……!!♡♡♡)
すぐそこにこれ以上の大きさの快感が迫っている気がした。
手で激しく動かされれば動かされるほど近づいてくる。
(嘘ッ……わっ、私……イッ……ッ!?♡♡♡)
痴漢も察知したのか息を切らして絶えず私を責める。
ダメ、本当に。痴漢に犯されて私、そんな。
(イっ……イくっ……ッ……!!♡♡♡)
「ッっッッ!!?♡♡♡♡」
落雷を受けたみたいに全身に快感が襲いかかる。
ビクンッと体が大きく震えたかと思えば痙攣する。
「ふッんッんんんんッ……ッッ!!!♡♡♡♡」
痴漢の手が速いまま止まらない。
腰がガクンガクン前後に揺れて透明の液体を撒き散らす。
尿みたいに勢いよく出てくる。
(やだッやッ……!!♡♡♡ とまってッ、ぇっ……!!♡♡♡ うごかさ、ないでッ……!!♡♡♡)
こんなことになるのは初めてで羞恥心と気持ちよさが混じり合って頭がぐちゃぐちゃになる。自然と涙まで出てきた。
少ししたら痴漢の手が止まった。ようやく私の中から出てハンカチで手を拭いている。
「ふーッ……ふーッ……!♡♡♡」
まだ少し痙攣が収まらない。
こんな辱めをされるなんて。酷すぎる。
「んっ……♡♡♡」
痴漢たちは次の行動に移る。
私をしっかり立たせると痴漢の一人の体に抱きつかされる。
今度は何をするつもりだろうと思っていたらパンツを太ももまで下ろされてスカートを捲られた。
「!?」
思わず後ろを見たら痴漢の一人がデニムパンツのファスナーから性器を取り出していた。
冗談でしょ? 嫌だ、嫌だ。
逃げたいけど周りは痴漢たちで囲まれて体を押さえつけられてる。
どうすればいいか考える暇もなく男性器を出している痴漢は素早く私の股間にそれを当てて、
「ッッッ!!!♡♡♡」
ずぷんッ、と間髪入れず挿入した。
ガチガチに固い男性器があっという間に奥まで入る。
イったばかりの体には苦しくて身悶えしてしまう。
「ふぅっ…ふぅっ……」
「っ!♡♡♡ ッ……!♡♡♡」
痴漢が私の中で動き始めた。
お尻を両手で掴んで腰を押し付けたり引いたりしてる。
女の本能なのかそれともこんな状況で体が勝手に反応してしまうのか、痴漢のモノを締めつけてしまう。
「おッ……ふッ……!」
痴漢は気持ちよさそうに声を漏らしている。
男性器の先っぽの、キノコの笠みたいなところが中を引っ掻き回して刺激してくる。
体がぞわぞわする。知らない男のモノで犯されている気持ち悪さと女性器を男性器で弄り回されている気持ちよさが合わさって訳が分からない。
感じたくないのに感じてしまう。
「ふッ……!♡♡♡ ふッ……!♡♡♡」
「はッ……はッ……!」
痴漢の腰を私のお尻がぶつかる音が聞こえる。
相当興奮しているみたいで鼻息が荒い。
「ふうっ……ふうっ……ふうっ……!」
「んんッ……っ!?♡♡♡」
一番奥まで入れると腰をぐるぐる回転させる。
中で男性器が暴れてまた足に力が入らなくなる。
それを見ていた痴漢仲間の一人が急いで支えて元通りの体勢にする。
両サイドから手が伸びてくる。私の胸を触る。乳房を揉んだり乳首を指と指で挟んでこねくり回してくる。
「ふっ……!♡♡♡ んっ、んん、んッ……!♡♡♡」
私の中に挿入して動いてる痴漢もお尻を揉んでくる。
痴漢たちは私をいいように弄んでいる。
ここまで来たらもう諦めるしかない。私にできることは早く次に駅に着いてくれることを願うだけ。
早く終わってと思いながら痴漢の責めに耐える。
今気がついた。
周りの痴漢たちも股間から男性器を取り出して自分の手で刺激している。
私が犯されている様子を見ながら擦っている。
「ふッ……ふッ……はッ……!」
「んっんッ……んっふっ……!♡♡♡」
痴漢の腰振りが速くなった。
もしかしてもうすぐ射精する? ちょっと待って、まさか私の中に出さないよね?
考えるだけでぞっとした。
「んんッんんんっ……!!♡♡♡」
それだけはやめて。
そう言いたいけど言葉にすることはできない。
だから私は首を振ってお尻を動かして拒否の気持ちを伝える。
けどそれは所詮痴漢の快感を上げることにしかならなかった。
「うッ……ああッ……っ!」
お尻を振ったことで中の男性器が良い具合に擦れたみたいで痴漢は気持ちよさそうな声を出した。
やめて、お願い。そこまでしなくてもいいでしょ。
……仮に喋れたとして伝えても無駄かもしれない。
痴漢にとっては限度なんてもの存在しないんだ。やったからにはやれるだけやるつもりなんだ。
「くうッ……!!」
「ッっ!?♡♡♡」
痴漢の腰振りが明らかに今までよりも速くなった。
速いだけじゃなくて力強い。私のお尻にこれでもかと腰をぶつけてくる。
腰とお尻のぶつかる音が激しい。こんなしたら絶対に聞かれちゃう。
「ふッふッふッふうッ!」
「ん”ッ……っ!?♡♡♡ んッふッんんんッ……!!♡♡♡」
中出しを拒否している私を黙らせるかのように痴漢は激しく乱れ突く。
衝撃が頭にまで突き抜ける。痴漢の男性器の先が最奥まで届いて体当たりしてくる。
声が出てしまう。突かれまくって気持ちいい声が勝手に。
悔しい。なんでこんな奴らに犯されて、私。
『次は○○駅、○○駅です』
「!」
ここに来て電車のアナウンスが聞こえてきた。もうすぐ駅に到着する。あとちょっとで。
でも仮に到着したら痴漢たちはどうするんだろう。逃げるのかな。
それとも私を離さずにレイプし続ける? 分からない。乗る人降りる人がいたらやめそうだけど。
そんなことを考えていたらお尻に何かが当たった。
「くッううッ……!!」
痴漢の一人が近づいてきて自分のモノを擦りつけているみたいだった。
男性器の先っぽをくにゅくにゅとお尻に押し付けて急に止まったかと思うと、
「イくッ……おおっ……!?」
ビュッ、ビュルルルルッ、ビュクビュクッ!
射精した。
精液がびたびたお尻に貼り付いていく。
「くあっ……俺もっ……!」
そしてもう一人、私のお尻に向けて男性器を擦る痴漢が。
今射精した痴漢と同じように私のお尻に精液をかけようとしている。
「出るッあああっ……ああッ……!?」
ドピュウッ、ビューーーッ、ビュククッ!
腰を突き出して気持ちよさそうに射精した。
熱い液体がまたお尻を汚す。
他の痴漢たちも急いで射精しようと激しく男性器を擦っている。
もう駅に着いてしまうから慌てているらしい。
「はッはッはッ……!! ふんッふんッふんッ……!!」
「ん”ッ!?♡♡♡ んん”ッ!?♡♡♡ ん”ッ!?♡♡♡」
そしてそれは私を直接犯している痴漢も例外じゃない。
力を込めて男性器を押し込んで力一杯引き抜く。
男性器がビクビク震えているような気がする。射精がすぐそこまで来ているらしい。
「んんッ!♡♡♡ ん”ッ!♡♡♡ んん”んッ!♡♡♡ ん”んッ!♡♡♡」
この人本当に中で出す気だ。
なんとなく予想できた。何故か呼吸が荒くなる。
認めたくないけど私は興奮しているようだった。
『中出ししないで、やめて』という嫌悪感や焦り。そして周りの人に聞こえちゃう危機感、背徳感のようなものが原因だった。
そう、私はスリルを感じてしまっていた。おまけにこんなにめちゃくちゃに出し入れされて頭が変になる。
嫌だっていう気持ちは間違いない。でも体が勝手に反応する。
男性器から出る精液を求めて痴漢のモノを締め付けてしまう。
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。
そう思えば思うほど痴漢のモノをぎゅううっと。
「おあッ……イきそ……ッ!」
か細い声が耳まで届いた。
痴漢は精一杯腰を振って私の中に精液を吐き出そうとしてくる。
一方で他の痴漢たちも次々に私の体をターゲットにして射精していく。
お尻、背中、胸の谷間。みんな床に精液を落とさないように器用にかけている。
証拠を残したくない? そういえば私がさっき出した体液も無くなっているような。
「イくッ……中に出すぞッ……!!」
「!!」
確かにそう言った。
痴漢は無我夢中で腰を振って中出ししようとしている。
男性器がビクビク震えている。
「ん”んんッ!♡♡♡ ん”んッ!♡♡♡」
「あーイくっ……イくッ……!!」
抵抗なんて無意味。
痴漢は私のお尻を揉みながら最後に大きく一突きして絶頂した。
「うッっ……あああ……ッ!?」
ボビュウッ、ビュブッ、ビュウウウウウッ!
「ん”んんんッ!!?♡♡♡♡」
「おッ、おッ、おッ」
痴漢の腰振りがやっと止まって精液を発射していく。
私も軽く絶頂してしまう。中が締まり痴漢は気持ちよさそうにして最後の一滴を出すまでお尻を撫でていた。
『ご乗車ありがとうございます。○○駅、○○駅です』
電車が駅に到着してゆっくりスピードを落としていく。
それに合わせて痴漢たちは後片付けをする。私の口を塞いでいたテープと布を取り出し下着や服をしっかり着せて何事もなかったように振舞う。
服の中は精液でべっとり。特にパンツはお尻や股間にへばりついてぐちゅぐちゅして気持ちが悪い。
電車が完全に停止する。
ドアが開くと痴漢たちは流れるように外へ出ていく。
「はあ……はあ……っ♡」
私も覚束無い足取りで外へ出る。
そしてそそくさと歩いていく痴漢の集団を捕まえようとするが転んでしまう。
近づくのが無理なら叫ばなきゃ。あの人たちは痴漢ですって。
「あの、大丈夫ですか?」
「!」
スーツを着た女の人が転んでしまった私を心配して声をかけてくれた。
この人にも力を貸してもらおう。私は集団を指差すと、
「あ、あそこの男の人たち――」
「あれ? もしかして渋谷凛ちゃん?」
女の人は態度を一転させてとても嬉しそうにしている。
「やっぱりそうだっ。あっ、ごめんなさい、目立たないようにした方がいいですよね?」
「……」
「私凛ちゃんのファンなんですー。ライブにも行ってるんですよ、グッズも全部持ってて……」
ファンの人だったんだ。
私は出そうとしていた言葉を引っ込めてしまう。
「もしよければ握手してもらえますか?」
……もしも。
もしも渋谷凛が痴漢被害にあったなんてことが公になったらどうなるんだろう。
事務所に迷惑がかかるだろうか。アイドルのみんなに迷惑をかけるだろうか。
「……ごめんなさい」
私は痴漢たちを指差すのをやめて女の人に笑顔を向けた。
「今ちょっと体調悪くて。風邪ひいてるので移しちゃうとダメだから」
「あ、そうなんですね。確かにちょっと顔赤いかも……お体大事になさってください」
「はい。いつも応援ありがとうございます」
「もうお話できただけで幸せです。友達に自慢しちゃおう」
女の人はうきうきしている。
痴漢たちの方を見るともう階段を上がってどこかに行ってしまった。
私は結局、痴漢されたことと痴漢した男たちのことを誰にも言わなかった。
これからも話すつもりはない。
私が黙っていればこの事実は世に出ることはないから。
痴漢たちがしっかりガードしていたから、痴漢に気づいた人はいても私の顔を見た人はいないだろうし。
すごく悔しいし辛いけど……口に出すわけにはいかない。
◇
「でさー、その時その子が――」
「ふふっ可愛い♪」
時は流れて数週間後。
今日はニュージェネの三人で買い物に行くことになった。
帽子にメガネ、マスクを身につけて簡単な変装をしてこれから電車に乗る。
「んー、逆に目立つかな?」
「この格好?」
「そうそう。もっと自然体の方が逆にバレないかも」
「……」
未央と卯月は楽しそうに会話をしている。
私もその隣に並んでるけど一言も話さない。
「しぶりんはどう思う?」
「え?」
ふいに未央が意見を求めてきた。
「この格好、いかにも変装してます! って感じじゃない?」
「そうかな。問題ないと思うけど」
「……凛ちゃん、元気ないね」
「!」
卯月が心配そうに声をかけてくれる。
元気はあるけど、ちょっと考え事をしてただけだから。
そう言うといつも見せる可愛い笑顔を浮かべる。
「ならいいけど」
「具合悪かったら言ってね?」
「うん、ありがとう」
未央も心配してくれた。
そうだよね、せっかくのオフだし楽しまなきゃ。
……それは分かってるんだけど。あれ以来、電車に乗る時は思い出してしまう。
痴漢たちに犯されたことを。
今もあの電車で痴漢行為をしてるんだろうか。
それともこういう都心の電車にも出没するんだろうか。
何にしても二度と痴漢被害には遭いたくない。
「お、そろそろ電車来るよ」
「うん……」
駅員さんのアナウンスが響いて電車がやって来る。
間もなく停止してドアが開いた。
「今日はしまむーに超絶可愛い服を着せなきゃいけないからね」
「もー、そんなに張り切らなくてもいいのに」
私たちは乗り込んでドアが締まる。
電車が音を立てて走り出す。
「……」
股間が熱くなる。
私の秘部は少し濡れていた。
終わり