何だか正統派イチャラブが書きたくなったので、TwitterのDMでリクエスト頂いた瑞鶴編をお送りします!
108.比翼連理
──サモア基地、重桜寮──
サモア基地に所属する重桜KAN-SEN達が住まう寮の離れ。
普段は客人を饗すゲストルームとして使われているが、今日は客人を饗す為ではなく、とある二人の密談に使用されていた。
「で…話ってのはなんだ?」
一人はサモア基地でKAN-SEN達の指揮を執っている男、指揮官。
彼は畳の上に置かれた座布団に胡座をかいて座り、すっかりぬるくなった緑茶を啜っている。
「あー…やっぱり気になる…よね?」
ハハハ…と気まずそうな苦笑を浮かべ、人差し指で頬を掻くような仕草をするのは重桜空母の『瑞鶴』だ。
長い茶髪をサイドテールにし、白いキャミソールと藍色のスキニージーンズというラフな格好をした彼女は、そのクリクリとした琥珀色の瞳も相まって快活なイメージを受ける。
「そりゃそうだろ。第一、お前が話をしたいって言って呼び出したんじゃないか。それなのに関係の無い話を長々と…別にそれが悪いって訳じゃないがな」
指揮官の言う通り、今日の秘書艦であった瑞鶴は何やら話があると言って彼をこの離れに呼び出したのだ。
しかし、彼女が話すのは戦術がどうとか、新しい艦載機がどうとか、最近出来た店がどうとかいう取り留めもない話題ばかりだったのである。
勿論、他愛もない会話を交わすのはコミュニケーションには重要なものであると指揮官も分かってはいるが、彼はどうも瑞鶴が本題を話そうとしないでいるように見えた。
「指揮官は優しいね…。私も、ちょっと話そうか迷ってたんだけど…やっぱり話そうかな。だって、何時までも指揮官の優しさに甘えてたら、翔鶴姉や先輩達に笑われちゃうからね」
普段から姉である翔鶴にべったりな彼女だが、こういった所を見るに自立心は十分なようだ。
「おう、とりあえず話してみろ。聞いてからじゃないと、俺にはどうする事も出来ん」
瑞鶴が用意した羊羹を一口齧り、湯呑みに手を伸ばしながら話とやらを促す指揮官。
「えっとね…先週の事だけど…」
「ん…?」
緑茶を啜りながら歯切れの悪い瑞鶴の言葉を聞いて記憶を掘り起こす。
はて…先週、瑞鶴に関する事はあっただろうか?
確かに先週は彼女の姉が秘書艦を務めていたが…
「ここで…翔鶴姉とエッチな事、してたよね?」
「ブッ!?」
爆弾発言に思わず吹き出してしまった。
確かに思い返して見れば先週の執務が終わった後、疲れを癒やすと言う翔鶴に連れられてこの離れに来ていた。
その時は彼女特製の料理を振る舞われたりマッサージされたり、風呂で背中を流されたり…勿論、彼女の豊満な肢体で"癒やされ"たりもした。
「あっ!ち、違うよ?ただ、翔鶴姉の声が聴こえたから気になって覗いてみたら…その…指揮官と翔鶴姉が…はだ…か…で…」
吹き出した指揮官に驚きつつも、ワタワタとした様子で弁明する瑞鶴。
真っ赤になっている彼女の脳裏には、姉と目の前で噎せている男による濃密で愛欲に満ちた肉の営みが思い起こされているのだろう。
確かに彼女は性的な事には疎いが、全くの無知という訳ではない。
殆ど裸の状態で抱き合い、唇を触れ合わせて舌を絡め、互いの性器を擦り合わせる様を見て別の何かと勘違いできる程純粋ではないのだ。
「げほっ!げほっ!…はぁ…はぁ…。あー…そうか…見てたか…」
「言い訳とか…しないの?」
普通なら、何かしらの言い訳をするだろうが、指揮官はあっさりと認めた。
「まぁ、お前だって子供じゃないんだから俺と翔鶴が何をしてたか…ってのは分かるだろ?」
「そう…だね」
別に瑞鶴とて糾弾するつもりなぞない。
普段から同じ部屋で寝泊まりしている彼女からしてみれば姉が抱いている恋心は丸分かりであったし、何なら彼女自身も姉と同じ恋心を目の前の男に抱いている。
「それと、指揮官。もしかして…他の娘とも…?」
「…あぁ」
翔鶴以外のKAN-SENと肉体関係を持っているのか?というニュアンスの問は、あっさりと肯定された。
というのも指揮官と翔鶴の逢瀬を見ていた彼女は雄の剛直から放たれる白濁液…翔鶴の全身にぶっかけられた精液の独特なニオイを鮮烈に覚えてしまっており、時折翔鶴以外のKAN-SENからその青臭いニオイが微かに漂っている事に気付いていた。
いや、正確にはそのニオイには前々から気付いていたが精臭など知らぬ瑞鶴は、清掃や消毒に使う塩素系の薬剤だと思っており、皆がこれまでより入念に艤装艦内の清掃を行い始めたと勘違いしていたのだ。
しかし、一度知ってしまうと嫌でも意識してしまう。
訓練の指導をする一航戦から、食堂で給仕をするベルファストから、演習で相対するエンタープライズからも微かにニオってくる青臭さに瑞鶴の心は大きく揺さぶられていた。
「ねぇ…指揮官…」
初めは姉の恋路を邪魔しない為に身を引くつもりだった。
しかし、彼女の想い人は想像以上に多くの愛を育んでいたらしい。
普通ならそんな不健全な関係の輪に入るべきではないだろうが、目の前の男は遊びでそういった事をするような人間ではないと分かっている。
だからこそ、彼女はテーブルに両手を着くと、真っ赤になった顔を指揮官に近づけた。
「私も…エッチな事…したいな…」
「瑞鶴…」
迫ってきた瑞鶴の表情は、普段の彼女からは考えられない色香を纏っている。
潤んだ瞳は眼尻が蕩け、上気した頰は彼女の初ういしさを強調しているようであり、半開きになった艷やかな唇からは熱い吐息が漏れ出している。
そんな色っぽい顔から視線を外せば、パツパツになったキャミソールの胸元から覗く深い柔肉の谷間が見え、そこから更に視線を奥に向ければ靱やかな腰の括れと、スキニージーンズで包まれた大きな尻と程よい肉付きの脚の形が顕になっている。
街中に行けば何人もの人間が同じような格好をしているだろう。
しかし、こんな色気があるのは一握りも居ないはずだ。
「…スケベ」
男の劣情に満ちた視線に気付いたのだろう。
やや拗ねたような表情を浮かべた瑞鶴は襟首に手をやると、ムギュッ♡と押し合う魅惑の渓谷を隠して僅かに身を引いた。
「すまん…」
指揮官だって男だし、豊満な女体に目を引かれるのは仕方ない。
しかし、いくら何でも視姦するように見詰め続けたのは不味かったのかもしれない。
そう考えた指揮官は劣情を焚き付けて止まない瑞鶴の身体から無理やり視線を剥がすと、僅かに顔を伏せてみせた。
「…ぷっ…あははっ!もうっ、冗談だよ。指揮官ってば普段はこういう事に興味無いって感じなのに、あんなに穴が開きそうなぐらい見てきて…意外とムッツリなの?」
「…ノーコメントで」
しかし、瑞鶴はまるで悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべると、自らの乳房を下から掬い上げるように持ち上げ、タプタプと揺らしながら問いかけた。
「でもね…エッチな事したいのは…冗談じゃないよ…?」
「…本気か?」
「うん…♥」
先程とは違う指揮官の視線…ギラギラとした劣情の視線ではなく、真剣な眼差し。
それに射られ、胸を高鳴らせる瑞鶴は四つん這いになって指揮官の元へにじり寄ると、彼の身体を自らの女らしく育ってしまった肢体で抱きしめた。
「私は…指揮官の事が好き。翔鶴姉と…いや、翔鶴姉に負けないぐらいに指揮官の事が好き。だから…私の全部、指揮官にあげるね…♥ん…♥」
「瑞鶴…」
大きな乳房を隔てても分かる程に脈打つ心臓と、今にも火を噴きそうな真っ赤な顔。
一世一代の告白なのだろう。
そんないじらしい告白を聞いて、日和る事は何よりも罪深い。
故に指揮官は、瞳を閉じて僅かに唇を突き出す瑞鶴の唇へ自らの唇を重ねた。
──チュッ…
「…ぁ♥えへへ…キス…しちゃったね♥」
僅かに唇を重ね、数瞬だけ時間を置いてゆっくりと離れる。
恥ずかしげにはにかむ瑞鶴の姿に、指揮官の心は締め付けられ、彼女への愛しい気持ちが溢れて止まらなくなってしまう。
「瑞鶴…」
「ん…何?」
「その…好きだ。俺みたいな節操なしが言っても伝わらないかもしれないが…それでも、お前が欲しい」
真正面から瑞鶴の瞳を見詰め、彼女の華奢な背中を壊れそうな程に抱き締める。
「もうっ…本当に節操なしなんだから…。でも、いいよ♥私も、指揮官の事が大好きだし…私も指揮官が欲しいな♥」
息が詰まる程に力強い抱擁は、指揮官の真っ直ぐな情熱を表しているようだ。
そんな情熱を前に、乙女の恋は冷める事なぞなく、より熱く燃え上がってゆく。
「瑞か…」
「でもっ!」
そのまま瑞鶴を押し倒そうとする指揮官だが、その寸前で待ったが入った。
「その…布団敷いてから…ね♥」
瑞鶴編が終わったら次はシリアス編でも書こうと思います
一応、メイドの仕事を失敗したシリアスが…もうハードイチャラブになる予定です
ただし、気が変わる可能性もあるのであしからず…