重桜エピソードが3つ、ロイヤルエピソードが1つなんで鉄血エピソードも入れないとバランスが悪いですからね
19.黒鉄の温もり(リクエスト)
──午後1時、サモア基地司令部医務室──
サモア基地司令部の一角には医務室がある。
医務室とは言ってもその設備は本格的なもので、小さな切り傷の治療から外科手術まで行える。
そんな医務室の一角、問診等を行う為のスペースで二人の女性と一人の男性が向き合っていた。
「で…検査って何の検査だ?別に悪い所があるようには思えんのだが…」
その内の男性…丸椅子に座った指揮官が首を傾げて問いかけた。
その疑問に答えたのは、対面に座る二人の女性の内一人だった。
「そうね…採血やレントゲンを撮るような検査ではないけど、貴方の協力が不可欠になるわ。」
色素の薄い金髪に、空色の瞳。
普段はマントを羽織っているが、今日は白衣を羽織ったKAN-SEN『ビスマルク』だ。
「これは少し…言いにくい話になるわ。命に関わるような事ではないけど…ある意味、命に関わる話ね…」
ビスマルクの言葉に続いたのは、新雪のような白銀の髪と空色の瞳。
ビスマルクと同じように、マントの代わりに白衣を羽織ったKAN-SEN『ティルピッツ』だ。
「何だよ…検査があるから来い、って言ったのはそっちだろ?それなのに何とも歯切れの悪い…遠慮無く言ったらどうだ?」
実は、昨日ビスマルクからのメールが届いた。その内容というのが、検査をするから昼食を終えたら医務室に来るように、との事だった。
だから指揮官は、昼食終えて直ぐに医務室に赴いた。
しかし、医務室で待っていたビスマルクとティルピッツは何だか妙にソワソワとした様子で、検査とは関係なさそうな話をするのみだ。
「そうね…この頃、イラストリアスが良く来るのよ。」
「それ、関係あるか?」
明らかに関係なさそうな話をするビスマルクに、流石に不機嫌になる指揮官。
しかし、ティルピッツが首を横に振る。
「指揮官、いいから最後まで聞いて。」
「…分かった。」
まあ、彼女がそこまで言うのなら関係無い話ではないのかもしれない。
とりあえずはビスマルクの言葉に耳を傾ける。
「彼女…最近悩みがあるみたいなの。」
「ほう?お前がイラストリアスの悩みを聞いてるのか?」
「…えぇ、一応ね。」
かつてのビスマルクはロイヤルKAN-SENに対して、一種の苦手意識を持っていた。
だが、今では悩みの相談を受ける程の仲になったというのは喜ばしい事だ。
「それで…彼女の相談内容なんだけど…」
「いや、待て。人の相談内容を第三者に漏らすのは不味いんじゃないか?」
まあ、確かに指揮官の言う事は正論だろう。
悩みというのは、プライベートな問題である。それを誰かに相談するという事は、その誰かを信頼しているという事でもある。
それ故、相談事を第三者に漏らすのは信頼に背く行為に他ならない。
「いえ、彼女の悩みは貴方にも深く関わってくる問題よ。」
指揮官の瞳をしっかりと見据え、真剣な口調で告げるティルピッツ。
そんな彼女の気迫に、思わず気圧されてしまう。
「分かった…ビスマルク、続けてくれ。」
「えぇ、彼女の相談は…」
ビスマルクが眼を閉じ、小さく深呼吸する。
余程重大な事なのだろうか。彼女の額には薄く汗が浮かんでいた。
「…ふぅ……彼女の悩みは…"妊娠しない"というものよ。」
「…は?」
思わずズッコケ、椅子からずり落ちそうになる指揮官。
そんな彼を、ティルピッツが諌めるような目で見ながら嗜めた。
「指揮官、これはふざけて言ってる訳じゃないのよ?彼女にとっては深刻な問題…いえ、他KAN-SENや貴方にとっても深刻な問題となるかもしれないの。」
「いや…KAN-SENってのはそもそも妊娠しない、指揮官適性のある奴相手でも極低確率って話…」
そう言っていると、指揮官の眼前にビスマルクの人差し指が突き付けられた。
「そう、私達KAN-SENは基本的には妊娠しない…ただし、貴方のように指揮官適性を持つ人間との間でなら妊娠する可能性があるわ。」
「そして指揮官。貴方…イラストリアスと何度も逢い引きしているそうね。彼女、何度も"そういう"事をしているのに、妊娠しない事を気にしていたわ。」
ビスマルクの言葉を補足するティルピッツだが、その頬は若干赤くなっている。
「成る程…確かに孕みたいってよく言って…」
確かに言われて見ればイラストリアスとの情事の際、彼女は可能な限り膣内射精をせがんできた。
今思えば、それは子供が欲しいという彼女の願望が露になった結果なのだろう。
現在はキューブ実験により生み出された『リトルイラストリアス』をそれこそ我が子のように可愛がっており、指揮官自身も彼女達と三人で過ごす機会が増えていた。
「そう…随分と…仲睦まじいのね…」
「ロイヤルレディの一面…」
しかし、そんな生々しい情事を想像させるような言葉を聞いたビスマルクとティルピッツは顔を真っ赤にしてしまった。
「…あ、すまん。こういう事は、人前で言うべきじゃなかったな…」
人前…それも女性の前で情事について話すという、マナーに欠けた行いをしてしまった事に対し謝罪する指揮官。
だが、ビスマルクは顔を赤らめたままカルテを手に取って可能な限り平静を保ちながら話題を切り替えた。
「まあ、プライベートな話は一先ず置いて…彼女に色々と検査したんだけど、彼女には何の問題もないわ。」
何度も…それこそ、下腹部が膨らむ程に中出しされても妊娠しないのは、自分に何かしらの原因あるのではないか?と考えたイラストリアスは医療関係にも詳しいビスマルクに相談し、様々な検査を受けたのだ。
しかし彼女の身体に異常は無く、子を成す事は出来るという結果だった。
「あぁ…成る程。つまり、俺に何かしら異常があるかも…って話か?」
「そうよ。生殖に携わる機能…つまり…その…ザ…ザーメンに異常が無いか…確認を…」
ティルピッツが顔を真っ赤にしながら説明する。
世の中には精子に異常がある男性不妊というものもある。
女性の方に原因が無いとなれば、男性の方を疑うのが道理であろう。
「ザーメンって…鉄血語で言う所の…」
「"種"よ。でも…せ、精子という意味もあるわね…」
妹と同じように顔を真っ赤にするビスマルク。
まあ、夜の生活について聞いた後にそのような単語を口にするのはやはり憚られるのだろう。
「あー…検査って何をするんだ?」
顔を真っ赤にする二人を放っておくのも可哀想なので、話を進める。
すると、ビスマルクがデスクの引き出しから紙袋を取り出して指揮官に差し出した。
「その…マスターベーションで出した…精液を…用意した容器に入れてくれたらいいわ…」
顔を逸らして小声で話すビスマルクから紙袋を受け取り、中身を確認する。
「これは…?」
紙袋の中身は雑誌…あられもない女性の姿を写した写真が掲載された、所謂エロ本という奴だ。
それを取り出してパラパラと捲る。
「男性がどんなモノが好きか分からなかったから…適当なのを調達したんだけど…」
確かに掲載されているのは巨乳揃いで、肉感的な女性ばかりだ。
だが、指揮官の性癖には刺さらなかったようで雑誌を紙袋に戻した。
「まあ、ありがたいが…普通の人間って好きじゃないんだよな…」
「それって…どういう事かしら?」
怪訝そうな表情で問いかけるビスマルク。
それに対し、指揮官は頷きながら答えた。
「どういう事も何も…お前達みたいな美人に囲まれてたら、大抵の女は霞んで見える…目が肥えたんだな…」
苦笑し、紙袋をデスクに置く。
それも無理は無い。何せ美貌と素晴らしいスタイルを持つKAN-SEN達に囲まれて過ごしていれば、テレビに映るアイドルや女優でさえ一般人としか思えなくなる。
何とも贅沢な悩みだ。
「そ、そう…指揮官の好みではなかったようね…」
美人と言われた事が嬉しかったのか、頬を弛ませながらもどうにか取り繕おうとするティルピッツ。
「そうね…なら、イラストリアスを呼んで…」
「イラストリアスは哨戒任務で明日まで帰ってこないぞ。」
それならばとイラストリアスを呼ぼうとするビスマルクだが、指揮官の言葉がそれを断念させる。
「えっと…他に、関係を持ってるKAN-SENは?」
難しい顔をして問いかけるティルピッツ。
その表情は、何やら複雑なものを抱えているかのようだ。
「あー…赤城と加賀と天城…長門もだな。だが、四人とも演習やら訓練で出払っている。」
「…そう…なのね…」
何やら考え込むビスマルク。
十秒程考えると、彼女はティルピッツの耳元に顔を寄せてボソボソと耳打ちした。
「えっ?姉さん…それは…いや、吝かではないけど…」
驚いたように目を見開くティルピッツだが、姉と何度か言葉を交わすと、何やら決心したように頷いた。
「どうした?やっぱり、検査は後日に…」
「「指揮官!」」
今日の所は検査せずに、後にしようと提案する指揮官の言葉を遮り二人が同時に立ち上がる。
「その…人間の女性がダメなら…」
「私達なら…どう…?」
声を震わせながらも美しい姉妹は胸元のボタンを外し、精緻なレースをあしらったブラジャーに包まれた乳房を遠慮がちに見せ付けてきた。
お医者さんごっこ(R-18)
擬音に♡いる?いらない?
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いる
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いらない
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あまり使うとくどいから、ほどほどに