夏と言えば汗だくックス
24.汗と火照りとアナタの匂い(リクエスト)
──午後2時、サモア基地・学園テニス場──
──スパァンッ!…スパァンッ!
緑色に塗装したアスファルトの上を黄色いテニスボールが跳ね、ラケットによって打ち返される。
昼時の最も暑い時間帯という事もあり、そのラリーを観るギャラリーも居ない。
──スパァンッ!
10回程続いたラリーは、ライン際に打ち込まれたボールにより終わりを告げた。
「はぁ~…やられた!」
そう言って天を仰いで嘆いたのは、ポロシャツとハーフパンツという男性向けテニスウェアに身を包んだ大柄な男…指揮官だった。
「はぁはぁ…やったー!勝てたぁ!」
ネットを挟んだ向こう側、指揮官側のコートに決定打を打ち込んだ者が嬉しさを隠せぬ様子でピョンピョンと跳ねながら喜んでいた。
濃いピンク色…カメリア色の髪に灰色のメッシュを施したツインテールに、同じ色の瞳。胸元がV字形に開いた白とエメラルドグリーンの女性用テニスウェアを着用したKAN-SEN『ブレマートン』だ。
明るくコロコロと変わる表情が魅力的な彼女は、太陽のような笑顔を浮かべていた。
「はぁ…はぁ…体力が続かん…」
ギラギラと輝く太陽と、高温多湿なサモアの気候の下で激しい運動をするものではない。
滝のように汗を流しながら、テニスコートの端にあるベンチに腰掛ける指揮官。
通気性と速乾性に優れるテニスウェアも十分に性能を発揮出来ず、汗を吸って肌に張り付いて不快だ。
「あはは…ごめんね。最近、デスクワークばかりだったから体を動かしたくて…」
申し訳なさそうに言いながらも、勝利の喜びからか僅かにスキップしながら指揮官の方へ歩み寄るブレマートン。
彼女の身体が上下に動く度にツインテールがフワッと、そしてテニスウェアを押し上げる大きな塊…メートル級はあるであろう、重そうな乳房がブルンブルンと揺れる。
「いや…俺もたまには外で運動しないとな…」
「ん?ジムで運動してたの?」
「…あぁ、そうだな。」
指揮官の隣に座ったブレマートンが、彼の言葉に反応して問いかける。
それに対し指揮官は、若干迷って答えた。
確かに運動はしていた。しかし、それはジムでするような運動ではない。
ある日は赤城・加賀・天城相手に失神するまで交わり、ある日はイラストリアスの子宮を満タンにし、ある日は長門を抱き締めながら犯し、ある日は姉妹で交わっていたビスマルク・ティルピッツに引きずり込まれ…まあ、要するに"夜の運動"という奴だ。
「ふーん…?そっか。」
そんな答えにブレマートンは若干の違和感を覚えた。
普段から様々なKAN-SENからの相談事を聞く彼女は、指揮官の中に生じた僅かな迷いを察知する事が出来た。
しかし、本人がそう言うのであれば、そういう事にしておいた方がいいだろう。
彼女は相談を聞くのは得意だが、プライベートな部分にズカズカと踏み入れるような事は嫌いだ。
「それにしても暑いな…熱中症になるぞ…」
ブレマートンから追及が無かった事にホッとしながらも、輝く太陽を憎らしげに見上げる指揮官。
肌を焼く直射日光と気温により、汗が噴き出して体内の水分が失われて行くのが実感出来る。
「はい、指揮官。水分はしっかり取ってね?」
「おう、すまんな。」
天に輝く太陽に負けず劣らずな輝く笑顔を浮かべたブレマートンが、スポーツドリンク入りのペットボトルを差し出してくる。
冷やしてない常温の温いものだが、そういった温度の飲み物の方が体内に吸収され易い。彼女らしい気遣いだ。
──カリッ…ゴクッ…ゴクッ…
「はぁ~…美味い…」
キャップを開け、喉を鳴らして飲む。
キンキンに冷した物より爽快感は劣るが、体温に近い温度の水分はスッと細胞に吸収されるようだ。
「きゃっ!」
──ゴロン…トットットッ…
不意にブレマートンが悲鳴を上げた。
何事かと彼女の方を見ると、前屈みになってベンチの下を覗き込む彼女の姿があった。
「あちゃ~…落としちゃった…」
彼女の視線の先には、ベンチの下に敷設された側溝があった。
どうやら彼女は、その側溝…しかも、一つだけ蓋が外れていた部分にペットボトルを落としてしまったようだ。
そんな所に落ちた物なんて、不潔過ぎて口を付けようとは思わない。
「大丈夫か?」
「うん…もったいない事しちゃった…」
しょんぼりした様子で体を起こすブレマートン。
一方の指揮官は、大きく開いた彼女の胸元から黒い下着が見えてしまい、思わず目を逸らした。
「…ほら。」
「指揮官…?」
気を紛らわせる為に、ブレマートンへペットボトルを差し出す。
「熱中症は急に来るからな。帰る途中で倒れたら大変だ。」
ペットボトルにはまだ半分ほどスポーツドリンクが入っている。
これだけあれば、最低限の水分補給は可能だろう。
「あ…ごめんね。ありがとう。」
彼からの気遣いに素直に喜び、笑顔を浮かべながらペットボトルを受け取る。
そんな彼女の笑顔を見た指揮官は、頷きながら立ち上がった。
「更衣室でシャワーを浴びて、着替えて…アイスでも食いに行くか?奢るぞ。」
「え、本当!?やった!」
運動で火照った体に、冷たいアイス…しかも、自分の財布を気にしなくてもいい。
そんな誘惑に勝てる者なぞ、そうは居ないだろう。
勿論、彼女は誘惑に勝てない者だ。
「決まりだな。なるべく手早く済ませろよ。」
「はーい。」
そう言って歩き出す指揮官を追うように、立ち上がるブレマートン。
ふと、手に持ったペットボトルが視界に入った。
そう言えば、喉が乾いていた。
「あ…」
ふと、とある事に気付いた。
「どうした?」
「…ううん、大丈夫。」
「そうか。」
一瞬立ち止まった指揮官からの問いかけをはぐらかす。
しかし、彼女の内心はそれどころではなかった。
(こ、これって…間接キス…?指揮官と…間接キス…)
乙女の恥じらいを優先するか、水分を求める体に応えるか…
──ゴクッ…
(うん…水分補給は大事…だからね…)
必死に自分の行いを正当化するが、それとは裏腹に動悸は激しくなり、身体は燃えるように火照りだした。
────
特に言葉も交わさず、更衣室とシャワー室がある建物に到着すると二人は入り口で分かれた。
勿論、更衣室とシャワー室は男女で分かれている為だ。まあ、男子更衣室は指揮官ぐらいしか使わないのだが…
「あ、指揮官。」
「どうした?」
更衣室の扉に手を掛けた瞬間、ブレマートンが何かを思い出したかのように声をかけてきた。
「更衣室のエアコンが壊れてるんだけど…」
「あー…男子更衣室のも壊れっぱなしだが、俺しか使わんからな。分かった、なるべく早く修理しておく。」
「お願いね。」
その言葉に満足したブレマートンは扉を開けて、熱気で充満した更衣室に入っていった。
それと同時に指揮官も、男子更衣室に入る。
タオルで汗を拭き、ロッカーから着替えを取り出そうとした瞬間の事だった。
──「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
「ブレマートン!?」
絹を裂くような悲鳴が聴こえた。
その悲鳴は間違い無く、ブレマートンのものだろう。
──バァンッ!ダッダッダッ!
男子更衣室の扉を蹴破るように開け、最短距離で女子更衣室の扉まで駆け寄る。
──ガチャッ!
人間より遥かに強い力を持つKAN-SENであるブレマートンが悲鳴を上げるような事態…よほどの緊急事態だと判断し、ノックも無しに扉を開ける。
「ブレマー…」
「指揮官!」
扉を開け更衣室に飛び込んだ瞬間、ブレマートンが飛び付いてきた。
反射的に彼女の身体を抱き止めてやる。
「どうした!?」
彼女の身体は小刻みに震え、指揮官の胸板に顔を埋めている。
「へ…蛇…」
「蛇?」
消え入りそうな声で告げるブレマートン。
その言葉に指揮官は、思わず首を傾げてしまう。
「あれか…」
更衣室を見渡すと、角の方にとぐろを巻いた蛇の姿があった。
頭の形を見るに毒蛇では無いようだ。
「あそこから入ったのか…」
更衣室の窓が開いている。
どうやら熱気を籠らせない為に開けていた窓から侵入したらしい。
そんな事を考えていると蛇は窓の下に置かれた棚を伝い、あっという間に外へ逃げていった。
おそらくは人間の気配が嫌だったのだろう。
「…ブレマートン、蛇は出ていったぞ。」
「ほ、本当…?」
「あぁ…窓から出て行った…」
指揮官の言葉に安心したのか、ほぅ…と一息ついて身体から力を抜くブレマートン。
「蛇…嫌いだったんだな。」
「いや…急に出てきたから…驚いちゃって…」
指揮官の言葉に顔を赤らめるブレマートン。
確かに、急に出てこられたら驚いてしまうのも無理は無い。
恥ずかしそうに身体をモゾモゾと動かす姿は、なんともいじらしい。
「……」
一方、指揮官は内心焦っていた。
何せブレマートンを抱き締めているからだ。
髪から漂うフローラルな甘い香りに、身体に潰れながら密着する爆乳。腕に感じる肉厚の感触に、視線を落とせば見えてしまうスカートを盛り上げる巨尻…太めの女体は決して肥っている訳ではない。
がっしりとした骨格の上に付いた筋肉と、それを覆う適度な皮下脂肪と張りのある皮膚のコンビネーションが、極上の抱き心地を実現しているのだ。
そんな極上の女体を全身で感じる事となった男がどうなるかは、分かりきった事だ。
「…え?これって…」
自身の下腹部に押し当てられる熱い塊に気付いたブレマートン。
熱く硬い、脈動する棒状の物体…まさかと思い、自身の下腹部を擦り付けてみる。
「うっ…あぁ…」
自身を抱き締める男が切なそうな息を吐いた。
間違いない、彼女の想像は当たっていた。
「ね、ねぇ…指揮官…これって…」
「あ、いや…すまん…」
気まずそうに顔を逸らしながら謝罪を口にする指揮官。
助けを求めてきた女性を抱き締めながら、股関を膨らませるなぞ軽蔑されても仕方ないだろう。
だからこそ、そっと離れようとした指揮官だが…
──シュルッ…
「うっ…」
ハーフパンツに張ったテントを、熱い指が撫でた。
「ブレマートン…?」
指の主であるブレマートンに目を向ける。
すると彼女は熱に浮かされたような表情を浮かべていた。
「ねぇ、指揮官…今、悩んでる事は…あるかな?」
「な、悩み…?」
──シュッ…シュッ…
ブレマートンの手がハーフパンツの股関を撫で、それと共に彼女は熱い吐息を吐く。
「私が力になれるなら…何でもするよ…?」
余りの暑さに正常な思考が出来ないのか…はたまた、雌の本能が目を覚ましたのか…
どちらでも大して変わりはしないだろう。
これから熱さに蕩け、雌の本能を剥き出しにする事になるのだから。
一時期のブレマートンのバズり具合はヤバかったですねぇ…
擬音に♡いる?いらない?
-
いる
-
いらない
-
あまり使うとくどいから、ほどほどに