今回はヴェノム様からのリクエストにお応えして、フリードリヒ・デア・グローセ編をお送りします!
29.愛欲のduet(リクエスト)
──午後1時、サモア基地司令部──
昼食後に机に向かうというのは、ある種の拷問であろう。
満たされた胃袋に血液を奪われて脳は上手く働かず、体を動かせないせいもあって激しい眠気が襲ってくる。
「くあぁぁぁ~…はぁぁぁ…」
ここにもそんな眠気に襲われている男が一人…昼食を終えて、デスクワークに勤しんでいる指揮官だ。
「ふふっ…お疲れのようね?ボウヤ」
伸びをしながら大あくびをする指揮官に微笑みながら話し掛けたのは、ソファーに座って書類を確認している美女だった。
膝まである長い濡羽色の髪に、妖しく煌めく金色の瞳。身体にフィットした軍服風のドレスのような衣装を身に纏ったKAN-SEN『フリードリヒ・デア・グローセ』だ。
「あぁ…すまんな。夜は色々と大変だったからな…」
眠気覚ましに用意したコーヒーを啜りながら肩を竦める指揮官。
夜は大変だった…とは言っても、別に如何わしい事をしていた訳ではない。
昨夜、サモア基地近くの海域で漁船が難破したという通報が入り、多くのKAN-SENを動員して捜索と救援の指揮を夜通し執っていたのだ。
それに参加していたKAN-SEN達は休ませているものの指揮官はサモア基地を預かる立場である為、徹夜明けでも休む暇は僅かしか無い。明け方に仮眠をとったものの、それで疲労が抜けるというものでもない。
「でも、ボウヤが頑張ったからこそ彼らは命を繋ぐ事が出来たのよ?陸地に到着した彼らの歓喜の歌声…あぁ…今でも耳に残っているわ…」
ふふっ、と口元を隠して上品に微笑むグローセ。
彼女の言う通り、難破した漁船の乗組員達は無事に救助されて今ではサモア基地内にある民間病院で一応の検査を受けている。
彼らを救助する事が出来たのは、サモア周辺海域を知り尽くした指揮官の的確な指示もあったからだろう。そうでなければ、星明かりしか無いような夜の海で小さな漁船を見付ける事なぞ不可能だったかもしれない。
「いや…俺は、安全な所から偉そうに命令してただけさ。頑張ったって話なら、夜中に叩き起こされて文句一つ言わずに海に出たアイツらの方がよっぽど頑張ったよ」
「謙虚なのね…そんなボウヤも、素敵だわ」
「事実を言ったまで…くあぁぁぁ…」
目を細め、正に母親のような慈愛に満ちた微笑みを向ける彼女に対し応えようとするが、言葉があくびによって途切れてしまう。
徹夜の眠気と満腹による眠気は、ハードワークに慣れている彼でもそれなりに辛いものがあるようだ。
「無理は良くないわ。仮眠をとった方がいいわよ?」
「むぅ…そうだな…」
そう言って立ち上がると、グローセが座るソファーの対面に歩み寄る。
「ベッドで寝た方が良いのではなくて?」
「今ベッドに行ったら、夜まで目覚めない気がするんでな。20分経ったら起こしてくれ」
やや困ったような表情を浮かべながら提案するグローセにそう応えながら、ソファーに寝転がる。
執務室のソファーは、多数のKAN-SENが寛げるようにかなり大きな物となっており、大柄な指揮官が横たわってもかなり余裕がある造りとなっている。
「仕方の無いボウヤだこと…子守唄は必要かしら?」
困ったような…それでも微笑ましげな表情を指揮官に向けながらも、普段から持ち歩いているタクトを軽く振って見せるグローセ。
優しげな彼女の歌声で奏でられる子守唄を聴けば、どんな悪ガキだろうと直ぐ様熟睡してしまうだろう。
しかし、大の男が仮眠する為に子守唄というのは可笑しな話にしか思えない。
「いや、いい。20分後に起こしてくれさえすればな」
「あら、残念…分かったわ。おやすみなさい、ボウヤ…」
温かく包み込むような優しく声と、体が沈み込む柔らかいクッション…そんな安眠への誘いに勝てる訳もなく、彼の意識は微睡みに落ちて行った。
────
後頭部に温かい物を感じる。
柔らかくスベスベとした感触に、鼻孔を擽る甘い香り…覚醒しかけた意識が再び微睡みに落ちそうになるが、何故だか嫌な予感がするため無理矢理目を開ける。
「ん…ぁ…あぁぁ…」
目を開けると、目の前は闇で覆われていた。
目を開けた筈なのにまるで真夜中のような漆黒…いや、これは視線が何かによって遮られているせいだ。
「おはよう、ボウヤ…」
視線を遮る物の向こう側から聴こえる優しげな声…それにより漸く、現状が把握出来た。
声の主は間違いなくグローセだ。
となれば、今視線を遮っている物は彼女の胸…母性を象徴するが如くたわわに実った乳房であり、後頭部に感じる感触は彼女のスカートとセパレートストッキングの間から覗く太ももであろう。
つまり、今の指揮官はグローセに膝枕されている状態だ。
「…20分後に起こせ、って言わなかったか?」
視界を埋め尽くす下乳により彼女の顔を窺う事は出来ないが、きっと相変わらず包容力満点の微笑みを浮かべている事だろう。
しかし、僅かに視線を動かして見えた窓の外は真っ暗だ。仮眠をとるために横になった時点では、太陽は中天にあった筈…20分程度ではこんなに真っ暗になる訳もない。
つまり、グローセは指揮官の指示に従わずに彼を起こさなかったのだ。
「ボウヤの寝顔…可愛くて、起こすのが可哀想になっちゃったわ…でも、安心して。ボウヤの仕事は、サインするだけよ」
そう言ってソファーの前にあるテーブルに積まれた書類を指差すグローセ。彼女の言う通り書類には付箋が貼り付けられており、サインが必要なページを分かりやすく示している。
どうやら、指揮官が寝ている間にサインを書くだけにしてくれたようだ。
「遠慮無く起こしても良かったんだがな…まあ、いい。すまんな、余計な仕事までさせて」
「ふふっ…いいのよ」
グローセに礼を言いながら起き上がろうとするが、彼女の手が胸元を軽く押さえているせいで起き上がれない。
怪訝な表情を浮かべる指揮官だが、グローセはやや身体を前に倒してその妖しげな金色の瞳を彼に向けてきた。
「…起きたいんだが?」
やや不満げな声色で彼女に告げる。
だがグローセは微笑みを崩す事無く、指揮官の頭を撫で始めた。
「ボウヤ…疲れている時ぐらい、私に甘えてちょうだい」
「十分寝たから大丈夫だ」
グローセからの誘いを断り、やや力を込めて起き上がろうとするものの、彼女は此方が込めた力の分だけ手の力を強めて起き上がらせないようにしてしまう。
「私では…ダメかしら?」
更に身を屈め、彼の頭を自らの身体で包み込もうとするかのような体勢となるグローセ。
その為、指揮官の顔の半分は彼女の下乳に埋もれてしまった。
顔の半分に感じる柔らかな乳房と、頭全体で感じる彼女の体温…まるで全てが彼女に包み込まれてしまったかのような感覚に陥る。
「ダメ…とは?」
「ビスマルクとティルピッツ…あの子達をあんなに乱れさせて…いけないボウヤね…」
指揮官の胸元を押さえていた手をそのまま奥へ…彼の下半身へ向けて滑らせるグローセ。
そのほっそりした指は腹筋のラインをなぞり、臍を撫で、僅かに膨らんだ股関をサワサワと撫でる。
「ぐ、グローセ…何を…?」
まだ柔らかい男の象徴を撫でられる事に戸惑いながらも、可能な限り冷静を装おって問いかける。
しかし、彼女は答えより先に行動してみせた。
──ジィィィィ…
ズボンのジッパーが下ろされ、そこからややひんやりした手指が侵入してくる。
ボクサーパンツにより押さえ付けられた股関の膨らみを、まるで子供の頭にそうするように優しく撫でるグローセの手。
布地一枚を隔てた先にある男の象徴はその慈愛に溢れた刺激に反応し、海綿体に血液を集め初めてしまう。
「ふふっ…何も考えなくてもいいのよ…」
妖しく微笑みながら、指揮官の頭を若干ずらして乳房から解放しながら更に身を屈める。
近付いてくるあまりにも妖艶な美貌。白磁のような肌に、やや色素の薄い艶やかな唇…その唇の間から漏れ出す熱い吐息と、金色の瞳の奥に灯った欲望の炎は彼女の考えを如実に示している。
「ボウヤがしたい事…全て、受け入れてあげるわ…」
──ビリッ!
指揮官の頭を撫でていた手で自らの上乳を覆っていた薄い布地を破いて、深い谷間を露出する。
「さあ…愛欲のデュエットを奏でましょう…」
『闇の聖母』と渾名される程に包容力と母性愛に溢れた彼女…しかし、今は我が子のように愛する男と身体を重ねるという、倒錯的な行為にその身を火照らせる淫婦としての顔を露にした。
口調難しい…
擬音に♡いる?いらない?
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いる
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いらない
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あまり使うとくどいから、ほどほどに