ピピピピピ
携帯のアラーム音で目が覚める。
「夢だったのか?」
ベッドから起き上がり周りを見渡すが、そこにはいつもと変わらぬ風景が映る。
壁紙、パソコン、クローゼット、机、趣味で買ったエアガンなどの家具が自分の部屋であることを証明していた。
「やっぱ夢だよな...。」
そりゃゲームの世界...それもエロゲの世界に転生するとか科学的に考えてありえないわ。ラノベじゃないんだから...。
「はぁ...学校か...。」
直接イジメられてはいないものの、小馬鹿にされたりしたりは未だにする。いっそ小馬鹿にされるくらいならボッチの方がいいんだよな...。
そんなことを思いながら俺はハンガーにかけてある制服を手にとる。
「..........ん?」
制服を手に取った時、初めて異変を感じる
「俺の制服じゃない..........」
正しく言うと俺が通ってる学校の制服ではなかった。
半袖のシャツには見たこともない校章が付いていて、赤と青のラインが入っていた。
『だから君にはエロゲの世界に行ってもらいます』
あの言葉が脳裏をよぎる。
まさか....
いやいやそんなことあるわけがないんだ....
嫌な汗が背中を伝って流れる。
「..........っ!」
俺は全速力で一階へ降りる。
大丈夫きっと下には祖母がいるだろう。そしていつものように無愛想な顔で朝飯を出すんだろう。むしろそうであってくれ。
「..........」
しかし、一階には誰もいなかった。祖父がいないのは日常茶飯事だが、祖母もいなくなるとは...。
「落ち着け.........落ち着くんだ。」
パニックになりかけてる自分に対して言い聞かせる。
「一回外の空気を吸おう」
俺は窓を開けて外の空気を吸い、自分を落ち着かせる。
あぁん♡....あん♡..........ダメ♡
俺はとっさに窓を閉める。
聞こえてはいけない音が聞こえた気がする。
「..........嘘だろ?」
そんなことあるはずがない!
俺は確認のためにもう一度窓を開ける。
「あぁん♡ダメ..........イッちゃう♡」
「そのまま宇宙の果てまでイカせてやる!宇宙の果てまでイッテsex!孕めオラァ!」
窓を開けると地獄のような景色が広がっていた。
下を見たらセックス。右を見たら騎乗位セックス。左を見たら立ちバック。
左右どこを見てもセックス。
俺は状況を理解し、窓を閉める。
「どうすんだ...これ」
ピリリリリ
突然携帯がなる。画面には非通知の画面が表示されていた。
「出るか...」
俺は携帯の応答ボタンを押し、恐る恐る耳にあてる
『おはようございますだハメ!』
突然の挨拶に驚く。あと語尾をどうにかしろ。この状況だとそういうふうに聞こえるだろうが
『SHO公式キャラクターハメドリくんだハメ』
そういうふうに聞こえるんじゃなくて、電話の相手がそういうふうに言ってるんだこれ。
『時間がないから早漏のように早く、手短に説明すると言いたいんだけど...。』
やかましいわ!と突っ込みたくなるが、心の中だけにしておく。
『本当に時間がないからスマホに情報を送っとくパコね。ではよいドスケベライフを~』
こちらの返答を待たずに電話がきれる。
もしかしてこの世界の住人は5秒に一度下ネタ言わないと死ぬ病気にでもかかってるのだろうか...。
てかこれエロゲーだよね?実際に現実世界にゲームとして売られてるわけだよね?
あれ?なんか今後の日本の未来が心配になってきたぞ。
「...まぁいい」
俺はスマホを開く、すると先ほどハメドリくんが言った通り、一件のメッセージが通知されていた。
俺はメッセージのマークをタップし内容を確認する。
「これは!?」
メッセージの内容はこのゲームの設定についての情報だった。
「なんなんだよ...。この量は..........。」
それも膨大なデータの数....。
そもそも何故ハメドリくんはこの情報を?
時間がないとはどういう意味だ?
「とりあえず読むか....」
俺はスマホに載ってる情報を見る
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30分後
なんやこれ....頭おかしなるで....
これのどこがエロゲーなんだよ。ほぼバカゲーに近い感じじゃないか
「クソ....」
状況は絶望的....
本物の愛を知ったら元の世界に戻してやると言ってたが、100%不可能だろう。
だが、この状況を打開する方法はある。
それはこの島を脱出すること。
設定を見た限り、ドスケベ条例が制定されてるのはこの島のみである。
元の世界には戻れないが、少なくともこの島にいるよりかは大分マシだろう。
しかしそれには大きな問題が発生する。
「金がねぇ....」
飛行機代だけではなく、本島で暮らすとなるとかなりの資金が必要だ。
お金はバイトで稼ぐとしてもお金がたまるにはこの島で生活しなければならない。
しかしこの島にもSHOやSSなどと言った警察のような組織が存在するらしい。
そうなると逃亡しなければならないのだが、体力がない俺には無理な話だ。
だが、策はある。
「橘 淳之介...」
どうやら彼はこの作品の主人公であり、どうやら性行為に反対的な考え方らしい。俺がこの島で生き残るためにはこの男に接触するしかない。
かけるしかないんだ....
この主人公に...