S級2位ヒーロー、戦慄のタツマキは形の良い眉をひそませながら、A市の上空を超能力を駆使して浮遊していた。
思い浮かべるのは二週間ほど前、崩壊したA市にて出会ったシンラという男。自身の強さに絶対的な自信を持ち、自他共に認める戦慄のタツマキ。彼女はヒーローという立場を持ってから初めて敗北したのだ。
それも拮抗した戦いではなく、まるで相手にされていなかったとも言えるような戦いでだ。そのことを思い出すたびにそれが火種となって彼女のプライドを燃やし、苛立ちを募らせた。
そんな中でも最近増加している怪人たちの処理に追われる彼女はその冷徹で端正な顔を歪ませながら淡々と退治していった。
「…単独では戦うなですって?冗談じゃないわ、絶対に私が倒してあげる…」
シッチに渡された特製の通信機を超能力によって小石のように圧縮したタツマキはその日も上空からシンラを探し始める。シンラに敗北した日から毎日のようにシンラを探しているタツマキはその日、ようやく目当ての姿を発見した。
「…見つけた…!」
商店街を歩く褐色肌の美丈夫、シンラを発見したタツマキはつい攻撃を仕掛けようとするが、ここが街中、それも最近復興されたばかりのA市だということを思い出してすんでのところで思いとどまる。
脳に残った冷静な理性に従って、シンラの後をつけるタツマキ。シンラは特に何をするわけでもなく商店街の道を一人歩いており、タツマキも探していなければ一般人と見間違えていたのではと思うほど普通で街に溶け込んでいた。
気を抜けば見失ってしまいそうになりながらもタツマキはシンラの後を追う。数十分ほど経ち、シンラは商店街を抜け、どんどん人気のないA市の外れへと近づいていった。そして、まるで最初からの目的地であったかのような軽い足取りで一棟のビルへと入っていった。
メタルナイトによって修繕されたからなのか新築のように綺麗なビルだったが、窓には明かりが無く、人気もない不気味なビルだった。
タツマキが気づかれないように慎重に窓から顔を覗かせるとそこには椅子に座っているシンラともう一人、人影があった。奥は影になっていて顔を見ることはできないが、白いドレスの様な服と胸の膨らみを見るに女性であることはわかった。
(…協力者?いや、あの時の口ぶりからいてもおかしくはないわね)
タツマキは初めて会った時のことを思い出す。そういえば勧誘の様なことをしていた。
(…でも、あの女、どこかで…)
と、そこで椅子から立ち上がったシンラを見たタツマキは思考を中断させ、いつでも超能力を発動できる様に構える。
シンラは立ち上がったまま動かない。こちらからは背中しか見えないため、どの様な表情をしているかは分からないが、こちらには気付いていない様だ。幸い周りに人はいない。最大出力の超能力でこのビルごと潰してしまおう。
「ストーカーのうえに盗み聞きとは、俺に惚れたのかタツマキ?」
「!!?」
耳元に囁かれた聞き覚えのある声に反射的に振り向いたタツマキが最後に見たのは己の顔を覆う大きな掌だった。掌を目元を隠す様に当てられた瞬間、タツマキはシャットダウンする様に意識を暗闇に手放した。
タツマキを気絶させた男、シンラはぐらりと倒れるタツマキの細い腰に手を回してそのまま割れ物を扱う様に優しく抱きとめた。
「フフ、あのタツマキもあなたの前じゃ赤子同然ね」
シンラの後ろから眼鏡をかけた美女が現れる。青い長髪が風に揺れており、女性にしては長身の彼女は街中に居ればさぞ人目を引いていただろう。
「サイコス。お前はいつも通り怪人を集めておけ。地下に閉じ込めれば殺す時楽だからな」
「ええ。でも自分勝手な奴らばかりだから全員は無理よ」
「それでもいい。あとあのミミズを育てるのも勝手だが、悪に染まったならすぐに消すぞ」
「…分かってるわ。けど大丈夫よ。オロチには暴れることしか頭に無いもの。善悪の判断なんかできやしないのだから貴方と私で制御すればいいだけ。…それより、私にはこれからタツマキがどんな風に堕ちるのかが気になるわ」
その美女、サイコスはシンラに抱かれているタツマキを見て口元を歪ませる。
「フッ、第三の目で見てみたらどうだ?」
「嫌よ。結果なんて分かりきってるんだから。ならせめて、自分の目でその姿を見てみたいじゃない」
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意識が覚醒し、目を開けばフローリングの床があり、視線を少し上に上げればそこには椅子に座った褐色肌の男がこちらを見ており、その観察する様に細められた目と視線が合った。
「っ!?な、何これ!?」
すぐさま超能力を発動しようとしたタツマキだったが、振るおうとした右手は動かず代わりにジャラリと金属質な音が鳴り響いた。
見ればそこには光沢のある黒い鎖があり、その鎖は自身の手首へと繋がっていた。否、右手だけではない。左手と両足も同じように鎖に繋がれ拘束されていた。
しかし、そんな状況の中でもタツマキは余裕を持って目の前の男を睨みつけ笑った。
「鎖程度で私を拘束したつもり?こんなものすぐに…っ!?」
笑みを浮かべたタツマキの表情が一瞬にして曇る。
「な、何で…」
「人間の脳は生まれながらにその殆どにリミッターがかけられている。しかし、超能力者はそのリミッターが無く、脳細胞が異常活性し、溢れたエネルギーが超能力となってその者の身に宿る」
椅子に座ったまま、シンラはタツマキに話しかける。優しげに語りかけるその姿は物事を生徒に教える教師のようだ。
「リミッターを外すには色々と方法がある。生まれつきだったり、訓練だったり、科学の力でもいけるだろう。そんな超能力者の中でも君はトップクラスだ。100%以上の力を引き出している」
椅子から立ち上がったシンラは呆然としているタツマキの頭に手を乗せ、その翡翠の鮮やかな髪を撫でた。それに気づいたタツマキが跳ね除けるように後ろに下がるが、上手く力が入らなかったのか尻餅をつき鎖が鳴った。
「じゃあ逆に超能力を封じるにはどうすればいいか。同じ超能力で上から無理やり止める、集中力を切らす、とかあるけど、それは一時的なものでしかない。完全に封じるにはどうするか。…簡単だ」
シンラは恐怖の混じった目でこちらを見つめるタツマキを見下ろし、再びその頭に手を置いた。
「リミッターが外れているのなら、もう一度かけ直してやればいい。常人と同じレベルまで力を下げ、ストッパーをかけてやれば、もう超能力は使えない。…二度とね」
タツマキは記憶の奥底に眠っていた恐怖という感情が目蓋を開けるのを感じた。それが超能力を失ったからなのか、捕まり逃げられないことを悟ったからなのかは分からない。
「でも大丈夫。力が無いことは決して悪いことじゃないんだし、悪人以外は必ず俺が守ってあげるから」
シンラは笑いながら手をタツマキの頭から撫でるように落とし、柔らかな頬に当てた。
「でも本当は、タツマキには仲間になってほしいんだよ。君の脳にかけたストッパーは俺がかけたものだから簡単に取り外せる。もし、俺の仲間になってくれるのならすぐに戻すよ。タツマキが仲間になってくれたら本当に嬉しいんだけどなぁ。…
どうかな、と語りかけるシンラにタツマキは瞳に恐怖の色を残しながらも睨みつけその提案を吐き捨てた。
「はっ、馬っ鹿じゃないの。お断りよ」
「…そう」
シンラはタツマキの言葉を予想していたのか特に反応もしない。
「まぁ、まだ時間はたくさんあるんだ。人間、気が変わるなんてよくあることだよ。…だから、今からは説得の時間だ」
「…?」
シンラはタツマキと同じ目線まで腰を落とすと、流れるような動きでタツマキの唇と自身の唇を合わせた。
「!!!??」
突然のことに目を見開いたタツマキはシンラを突き飛ばそうとシンラの肩を掴むが超能力の無いタツマキの力ではシンラはピクリとも動かず虚しい抵抗と鎖の音だけが続く。
「んんん!ッッぷはっ、な、何すんのよ!!」
キスを止め、唇を離すとタツマキはシンラを睨みつけ激昂した。その顔は羞恥からか赤くなっている。
「言っただろう。説得だって。対話でも良かったんだけど、この方法がいいって言われたからさ」
「言われたですって…?」
「さぁ、続けようか」
「ひっ、嫌っ、んぷっ!」
シンラは再びタツマキにキスをした。小さな悲鳴によって開かれた口にシンラは容赦なく舌を侵入させ、ゆっくりと口内を味わっていく。
「ん、んん!?」
サラリとした髪をすくい上げるようにタツマキの後頭部に右手を回したシンラは左手をタツマキの腰に回し、抱きしめる形で彼女とのキスを続けた。
1分が経った。タツマキはジタバタと暴れるがシンラの大きな身体に押さえ込まれその抵抗も意味をなさない。
3分が経った。タツマキの抵抗は小さくなり、息が苦しいのか鼻で荒く呼吸している。
10分が経った。シンラが口を離すとタツマキは荒い呼吸と共に口から唾液を溢し、ガクッ、と倒れた。どうやら気絶したようだ。
「…やっぱり超能力を無くしたことがかなりショックだったみたいだね。キスだけで気を失っちゃうなんて」
シンラはタツマキの口元を軽く拭うと、ポケットから携帯を取り出し、通話を始めた。
「ああ、今日からちょっと手が離せなくなるから家には来ないでくれ。…ふっ、大丈夫だよ。一週間もかからないから」
楽しげに会話を続けるシンラはタツマキを一瞥して部屋の外へと出て行った。数分後、部屋に戻ったシンラは持ってきた物を横に置き、タツマキの身体に手を伸ばした。
「…ん」
タツマキは目を覚ますと同時に混濁した記憶の中から気を失う直前の記憶を思い出し、起き上がろうとする。が、同じように両手足の鎖に阻まれて身動きが取れない。
否、今回は違った。鎖に繋がれた己の体は不自然に固定されており、肌寒いような不思議な感覚がタツマキの体に走り、ようやく気がついた。
鎖に繋がれた自分の身体が椅子のようなものに固定されていることに、そして自身が服を着ておらず全裸であることに。
椅子のようなものに固定されているタツマキは座っているというよりは寝ているような体勢になっており、足は広げた状態で上げられているために女性器が丸見えとなっている。
「っ!?」
「目は覚めた?」
先程と変わらない様子で話しかけてくるシンラにタツマキは羞恥で顔を真っ赤にしながらも、シンラを強く睨みつけた。
「こ、こんなことして、あんた、絶対に許さないから…」
タツマキの言葉を気にも留めない様子のシンラはタツマキに近づき、大きく開かれた足の前に腰を下ろした。
「い、嫌っ!見るな!」
自身の恥部を見られていることにさらに顔を赤くしたタツマキに笑みを浮かべたシンラはタツマキの太ももを掴むと、露出している秘所をぺろりと舐め上げた。
「っひああ!?」
自分でも数回しか触れたことのない秘所に感じた感触に身体を震わせたタツマキの陰部にシンラは再び舌を這わせる。毛の生えていない少女のような性器を嬲られながら喘ぎ声を溢し、身体を震わせるその妖艶な雰囲気がタツマキの見た目の幼さと相まって淫靡さを増幅させる。
「ああっ、あっ、あっ、や、やめて…」
やめない。ぴっちりと閉じた割れ目を舐め、軽く吸えば、じっとりと汗をかいているタツマキの身体がビクビクと震える。
唾液の糸を伸ばしながら口を離したシンラは横に置いておいた箱からあるものを取り出す。
「はぁ、はぁ、…え」
息を切らすタツマキの前に出したのはマイクのような形で取っ手にスイッチが付いている機械。電動マッサージ機、所謂電マである。
シンラが電マを出したのはもちろん肩が凝ったからではない。タツマキも知識としては知っていたのか顔を青ざめさせる。
シンラは先ほどの愛撫によって突起したタツマキのクリトリスにスイッチを入れ振動する電マを近づける。
「あ、ああ、ちょっ」
タツマキの言葉を待たず、シンラは電マをタツマキのクリトリスに押し付けた。
「っっああああぁぁ!!???」
タツマキは敏感な場所から伝わる電撃のような快感に固定された箇所を除く身体全体を仰け反らせた。
しかし、これで終わらない。シンラは空いている左手の指をタツマキの膣へと侵入させ入り口をほぐすように愛撫を始める。
自身の未開の地を侵し、塗り替えていくその感覚に包まれたタツマキは潮を吹き、絶頂した。その間も振動と愛撫は止まらない。
3時間後、同じように性器への愛撫を続けられたタツマキは顔を惚けさせ涙と涎に塗れた普段とはかけ離れた状態だった。
シンラは服を脱ぎ全裸になると、愛撫を続け、男を迎え入れる準備の整ったタツマキの陰部に肉棒を合わせた。
「……あ、え」
蕩けた目で自身に当てられた肉棒を見たタツマキは力の入らない身体をくねらせ、懇願する。
汗を流しながら身体をくねらせる様子はまるで男を誘う娼婦のようにも見えた。
「い、いや、それだけは、やめ」
呂律の回らないタツマキの言葉を遮るように、シンラはタツマキの中へと肉棒を突き入れた。
今までとは比にならない快楽がタツマキの身体を貫いた。
次回、タツマキの続きからです。