やべ、やらかした。
そう思わずにはいられない。
体液で汚れ、皺だらけの衣服を見ながら後悔していた。
後悔している。逃げる時間を消費してセックスするとか、バカかよ。欲望に忠実だった。
何はともあれ、今すぐ王国を出よう。街に出ても違和感ない服に着替えて、少しのお金を持ってとにかく遠くへ逃げて、そこで新しい人生を送ればいいんだ。とりあえず、パン屋でもやろうかな。食堂屋でもいいかもしれない。夫婦で切り盛りしながら、たくさんの子供に囲まれながら慌ただしくも楽しい生活を──―。
「お嬢様、そろそろ戻ってきてください」
していれば、メイドに怒られると。
「人がせっかく輝く未来を考えていたというのに! 全部台無しじゃない! このエロメイドー!」
私の髪を梳きながら、メイドのエリィは深々とため息を吐く。
「エロいのはお嬢様でしょう。ここは王国です。外での行為は世間体がよろしくないと申し上げましたよね? そんなに外でしたいのなら、とっとと遠くの国へ行きなさい! ああ、そういえば国外へ逃亡するんでしたね。宿が取れなければいくらでも青空の下でヤりたい放題でしたね。さっさと孕んでしまえ、お嬢様」
「あ、主に対して無礼ですよ?」
「もうすぐ家を出て行こうとする人間に上下関係もありません」
髪を梳き終わったエリィは「それに」と言葉を繋ぎ、私を後ろから抱きしめる。
「今は貴方の姉代わりとして接させてください」
「エリィお姉ちゃん」
「その呼ばれ方は久しぶりですね。本当、体ばかりスケベになって中身は子供っぽいですね」
……………………うん?
「そこは大人になったと言うんじゃない?」
「お嬢様が大人? スケベでエロい、万年発情期の変態娘のどこが大人なんですか?」
「スケベじゃないもん。エロくないもん。だって、慣らしておかないと痛いって聞くし、それにカイルのニオイが好きでちょっと催しちゃうだけだもん。私がエロいんじゃなくて、私をエロくさせるカイルが悪いんだもん」
「……ちょっとは自制してください」
「無理だもん。カイルの精液で孕むまで自制してやらないんだから!」
「さすがに色ボケしすぎです。それと人前で下品な言葉はやめてください」
「精液のどこが下品なんだ。まだおチンポミルクとか言ってないからいいじゃない」
「アウトです! お嬢様、それはアウトです!」
「しまった!」
勢いに任せてなんてコトを言ってしまったのでしょう。
「まったく、どこの国から仕入れるんですか? そういうエロい言葉も行為も全て」
「ええと、たぶん海を渡った遠い異国の地かな」
「変態の国ですね」
「うーん、否定できない」
前世の私も一般的には変態かもしれない。皆はオッパイ好きかもしれないけど、私は半袖からチラッと覗く腋が好きだったりする。あとは前屈みになった時に見える鎖骨もエロいと思ってる。ただ胸の谷間とか肩とか出すんじゃなくて、露出を極限まで減らしてふとした瞬間に垣間見えるボディラインってなんかエッチに思えね? ほら、服を着ても隠しきれないワガママボディとかって最高にエッチじゃん。パツパツのタイトスカートとかエロいと思わね?
要するに自分のことがあるので、否定できない。
「エリィは言わないの?」
「言っていたとしても、私はお嬢様のようにオープンには言いません」
「まるで私が変態みたいじゃん」
「事実で御座います」
「……そんなことより、エリィに新しい相手を見つけてあげられなくてごめんなさい」
「お嬢様が気に病むことではありません。ご自分の幸せを第一に考えてください」
「でも、エリィにも幸せになってほしいし……」
「…………本当、体ばっかりスケベになりましたね」
「んなぁっ!?」
事実なんだろうけど、改めて指摘されると辛いところがある。
いや、私だって少しは隠す努力してるんだよ。でも、カイルのチンポを見たら、自分の理性が蒸発しちゃうんだよ。そりゃあ、何度も膣内射精されて何度も子宮口をノックされたんだから、この体がドスケベになるのは仕方ないだろう。改めて指摘されると、恥ずかしいのだが。
まあ、結論を出そう。
「カイルのチンポがいけない。あれは女を堕とす魔法のチンポ……そう! マジカルチンポなんだよ!」
頭を叩かれた。
ズドンとハンマーか何かで叩かれた衝撃が脳天から足下まで響き渡った。
「いったぁーい!」
「下品な言葉をやめなさい! カイル殿下に嫌われたらどうするんですか?」
「カ、カイルは喜んでたよ」
「それはしている最中の話でしょう。平時では淑女らしく貞淑であってください」
「大丈夫! 外面は完璧なので乱れるのは夜だけです! あとは偶にお昼と朝にも乱れます!」
「まる一日じゃないですか! 本当は毎日セックスしたくて逃げようとしてるんじゃないかと心配になります」
私は間髪入れず「違う」と訂正を入れ、自分の偽らざる本音を言う。
「私はカイルのことが一人の男性として愛しているから、カイルと一緒にいるために逃げるんだよ」
「では、お嬢様。別れの挨拶は私と旦那様だけにしてください。決してミランダ様とは会いませんようにお願いします」
「え、どうして?」
「本当にカイル殿下と添い遂げたいのであれば、何も知らず聞かずにそのようにしてください」
「わかったよ」
いまいち腑に落ちないものの、一応納得しておこう。
唯一無二の親友に別れの挨拶くらいはしておきたいものだけど、どうして駄目なのだろうか。理由を訊ねたいけども、答えてくれなさそう。
何はともあれ、準備は終わった。あとは用意した馬車に乗り込むだけである。幸いにして親父は領内の視察中でまだ帰っていないから、心苦しいけど挨拶は無しで駆け落ちさせてもらおう。
「では、お嬢様。後の事は全てお任せください」
「なんだか今生の別れみたいなんだけど……」
「……くれぐれも腹上死しませんように、エロお嬢様」
「人をエロい扱いしないでよ。私はカイル限定でエロいんだからね!」
「それは良いことです。それでは、お嬢様。いってらっしゃいませ」
「うん。いってきます」
馬車に乗り込むと既に着替え済のカイルが座っていた。
「もういいのか?」
「うん。カイルこそ、いいの?」
「何がだ?」
「誰か別れの挨拶くらいしたい相手」
「いても王宮にいる」
そうだったな。今更ながら、自分が無理やり決めさせたようなものであることに罪悪感ください込み上げてくる。後悔はするけど、謝ったりなんか絶対にしない。
寂しいだろうな、とは思う。これまでの生活から一変して貧しくなるし、慣れないことに挑戦するのだ。不安もあるだろう。
私はカイルにキスをしていた。恋人同士がするような甘く胸を焦がすものだ。
唾液の線が名残惜しそうに尾を引きながら、唇を離して私はカイルと目を合わせる。
「約束して。きっとこの先の生活は辛いものがたくさんあると思う。喧嘩だってするかもしれない。それでも、一緒にいるって、傍に居続けるって約束して」
彼は頷く。
「エルは強いな」
「さっきメイドにはエロいって言われてたけどね」
「確かに間違ってないな」
「私はカイル限定でエロいからいいの」
「そうか。じゃあ、いつでもどこでも抱かれても何も言わないんだな?」
いつぞやの話だ。大したこともないので省いたけど、学院内で事に及ぼうとして、全力拒否したことがあった。
他の生徒がすぐ近くにいるのにおっ始めたら、絶対に痴態がバレて晒し者にされる自信があったからだ。マンガとかゲームとか様々なエロコンテンツで、人が目の前にいたりとかすぐ近くにいる状況でセックスしてバレてないけど、本当にバレないのか、チキンレースしてみる気概は持ち合わせていなかった。
どこでも求めてくる性欲旺盛のカイルは、その時の事を思い出して私に訊ねてきたのだ。
答えに迷っている私にカイルは、私のスカートを捲りあげてショーツを割れ目に沿ってゆっくりなぞる。
「あっ……」
既に馬車は進み始めており、ガタガタと音は鳴っていても大きな声を出せば絶対にバレるだろう。小さい声でも、よく耳を凝らせば聞こえてしまうくらいに壁は薄いのでとてつもなく危険だ。
クチュと音が鳴り、ショーツ越しに触られただけで興奮している。どうしよう、物凄くしたい。
したいけど、バレると思うと…………ていうか、なんだかんだで今までおっ始めてるのを隠せていたことなんて無かったな。
「いいよ♡ 見られたり、バレちゃった時は責任取ってよね」
「もちろんだ」
再び唇を重ね、私はカイルに求められるのに応じるのだった。
とりあえず、この小説を完結させるまで頑張ろうと思います。
もう一つに関しては、設定とか諸々を練り直し中です。こちらを完結させた後、投稿していきたいと思います。
純愛と寝取られ、どっちを先に見たいか
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純愛が先
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寝取られが先
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どっちでもいい
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純愛だけにする
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寝取られだけにする