「子殺し」を行っています。中身はそこまで描写はしてないですが
そのワードに忌避感を覚える方はおすすめしません
でも、こういう「どうしようもない」悲しみがオートマタだと思い書きました
長いですのがよかったらお願いします
バンカーの自室で目が覚める。起きる時にお腹の圧力を感じて、撫でて確認する。
子供は無事……ほっとしたが、すぐに現状を思い出して部屋を飛び出す
9Sとも無事合流でき、司令官のいる所へ急ぐ
「司令官!!」
「2B!? なぜここに!?」
司令室は特に異常が見られず普通だった
「地上のヨルハ部隊がウィルスによって暴走しました」
「そんな報告は届いていない」
「そんな……」
確かにあの時通信はまったく出来なかったが、一切の報告が無いなんておかしい
「そもそも、命令も無くなぜ戻ってきた?」
「それは、地上の部隊が……」
「ウィルスに犯されているのはお前たちじゃないのか?」
「な!?」
ここでこんな言い争いをしている場合じゃないのに……どう説明すれば……
「2B、9S。お前たちを拘束する」
司令官が指示を出す。下手に抵抗してはかえって疑いが増す。しかし、時間もないどうすれば……と迷っていると周りのヨルハ部隊が苦しみだした。この症状は……
「ふふふ……せーいかーい」
「どうしてここまで……」
周りのヨルハ部隊だけではなく、オペレーターの目が赤く光る。汚染の症状だ
「オラ! ヌゲぇぇl」
「ハヒハヒ……ボテバラレイプー!!」
「な……な……」
いきなり脱ぎだす周りの異常に、司令官が固まってしまう。
「司令官!! 退避します!!」
彼女をかばって周りの部隊員を制する。司令室を脱出するが、その外にいる部隊員もすでに手遅れのようで、こちらに襲い掛かってくる
「どうして、二人は汚染されてないんだ?」
「……以前僕がサーバーに入った事覚えてますか? あの時不自然なノイズを見たので、データの同期を見送っていたんです。多分その為かと」
「同期……そう、か……」
「司令官! 飛行ユニットで脱出します!」
司令官を連れて格納庫へつくと、司令官が入り口で立ち止まった
「司令官!?」
「……私は行けないよ……」
ゆっくり司令官が目を開けると……その目は赤く光っていた
「私もデータ同期していたからな……」
「それなら9Sが!?」
「時間がない……お前たちまで巻き添えになっては駄目だ。それに私は、この基地の司令官だ……せめて最後まで上官らしく……」
「バカ言わないで!!」
「っ!?」
気がつくと叫んでいた。ウィルスの怖さも、司令官の言うこともわかる。でも
「どうせ死ぬなら、マスターに会ってから死になさいよ! ホワイト!」
「あ、あ……」
地上で9Sを殺してから、マスターが特に死に対して敏感になったような気がする。これは私のわがままだ。このまま司令官を見殺しにしたら、マスターの心に深い傷を残すと思う。
「し、しかしウィルスが……」
「9Sも、デボル、ポポルがいます!」
「で、でも……」
「貴女はマスターに会いたくないんですか!?」
後ろでは9Sがユニットの準備をしてくれている。でももう時間が……焦る私だったが泣き声が聞こえてきた……司令官が泣いてる……
「……ぐず……私も会いたいよぉ……」
戦闘状態の司令官ではなく、マスターといる時の『ホワイト』がそこにいた
「行きましょう!」
「……うん……」
いつもの司令官ではなく、まるで小さな女の子のようだった。きっと私の判断は間違っていない。そう思い3人で脱出する。無事脱出した後ろでバンカーが爆発して崩れていく。
地球への降下中、飛行ユニットに乗った他のヨルハ部隊に襲われた。地上を目指して回避、撃破を繰り返すが一向に勢いが衰えない。このままでは……
「……9S、司令官。この空域を離脱します。私に操作権を委任してください」
「え? あ、うん」
「ええ……」
今は、この手しか思い浮かばない。これが一番確率が高いし、司令官をいち早く治療しないと……
「操作権限委任により、9S機、指令機、2Bの指揮下に入る。……コースの自動設定により離脱コースを取ります」
「え? ポッド!? 2B!?」
「2B貴女!?」
「私は大丈夫! 9S……司令官を頼む……」
2人の機体を逃がして見送ると、私はステルス機能を解除して周りのヨルハ部隊をひきつける。下を見るとまだ海上だった。せめて地上まで行ければ……だけど、ユニットにドンドンダメージが蓄積していった……なんとかぎりぎりのところで、ミサイル船があった海上都市の所へ不時着できた。
不時着した場所には機械生命体が待ち構えていた。私へのダメージは……うん。戦える。
数は多くなかったので、捌くことが出来た。すぐに合流しな……
「ウィルス汚染を検知。推奨、早急なワクチン投与」
「な……」
一瞬、体の中を何かがはいずりまわったような不快感を感じた。同時にマスターとのセックスの思い出がフラッシュバックした。
「わ、私も急いでアジトに……」
「汚染速度から、アジトへの帰還確率は……10パーセント未満」
「……」
どんどんマスターとの思い出から、体のうずきがつながっていく。今すぐにでも服を脱いで、自分のオマンコとケツマンコに刺激をあたえたい。そんな気持ちにどんどん上書きされていく。頭を振ってそんな欲情を抑えようとするが、体が熱くて服を着てるのももどかしい。
「こ、こんな状態でマスターに会ってしまうと……」
多分、マスターが死ぬまでセックスに溺れてしまう……でも、他の連中に犯されるなんて持っての他……ああ……司令官に、マスターに会ってからって言ったのに……
「ポッド……私が死んでもウィルスの影響が少ないところへ……」
「……了解」
ああ……マスターを犯したい。一晩なんて言わず一生犯し続けたい……駄目だ、駄目じゃないけど駄目なんだ……
ごめんね10H1。貴女を産んであげたかったけど……本当ごめん
(ママ……タスケル)
何か声が聞こえたような気がする。アンドロイドが幻聴なんて……通信機能までおかしくなったかな……
どんどん視界がゆがんでくる。敵が襲ってきても反撃が出来ない。ポッドに誘導されてある場所につく。ここは確かショッピングモール? だっけ? ほとんど目も見えないけど、確かそのはず。まだ進まないと……でも他のヨルハ部隊が行く手をさえぎる。ここまでか……と覚悟すると、そこに彼女が来た。
「A……2?」
彼女がなぜここにいるかはわからない。けど、一応は助けてくれたみたいだ……でも、もう限界。彼女を押し倒したくてしょうがない。その顔を、殴りたくてしょうがない。オマンコに手を突っ込んでぐちゃぐちゃにしたくてしょうがない
「お前……そのお腹、前もそうだったな?」
「ふふ……これは子供。ワタシ、マスターにハラマされてるの」
「マスター?」
「地球に残った、ただ一人、レイプしたい人類」
「!!」
A2の顔が驚いている。ああ、ソウジャない。もっと泣くか喘いで欲しい……
「ごめん……もう限界……A2、お願いマスターを守って……」
今まで一緒に戦ってきた武器を彼女に託す。マスター……やっぱり最期に会いたいよ……
(ママ……マモル)
その言葉を最後に、私の意識は途切れた
──────────
人間……だと? 確か月に上がっているはずだが……。だがコイツのアンドロイドに似合わない大きなお腹の説明が出来ない。それに孕まされている? 子供と言うことか? いろんな疑問をよそに彼女が私に言ってくる
「ごめん……もう限界……A2、お願いマスターを守って……」
人間を守るのは、アンドロイドにとって当たり前。興味もあるしな。しかし、コイツの目……赤いのは多分ウィルスに犯されてる。さっきから時々言動がおかしいのはその為か……除去できないのであれば、殺すしかないな……
彼女が地面に刺した剣を手に取り、一気に貫こうとすると
ガキン
と言う金属音がした
「……なんのつもりだ? 箱?」
「2B内部のウィルスが急激に減少……いや、一部に収縮中」
「は?」
「腹部に収縮中。提案、アジトへの搬送」
「はぁ!? 私が運べってか!?」
「ワクチン精製の可能性。今後の戦況に大きな影響が出ると予想」
……確かに、この変なウィルスはかなりきついみたいだし。対抗手段が出来るのはありがたい
「しょうがない……」
彼女を運ぼうと近づくと橋のほうから男の声が聞こえた
「A2!? お前何を!?」
「9S?」
ああ、ちょうどよかったこいつに運ばせようと、思ったが
「2Bから離れろ!!」
あちゃー……確かにこの構図。私が2Bに止めを刺すようにも見えるな
「誤解するな。私はコイツを……」
「うおおおおお!」
聞いちゃいねぇ……しかし、大きな地震が起こり9Sは橋ごと落ちて、こっちに来ることは出来なかった。私の周りにも変な隆起が起こり2Bを抱えて逃げた。
──────────ー
「ポッド042より、ポッド153へ。現状確認を要求」
「ポッド153より、ポッド042へ。9Sは損傷はあるものの行動可能。アジトへ戻り修復予定。そちらは?」
「2Bは休眠状態。可動は現時点では不可能。A2はじきに再起動予定」
「ではアジトで」
「了解」
──────────
「……はっ!?」
目が覚める。さっきのは一体なんだったんだ……2Bを抱えて走っていたが、急に盛り上がった地面に阻まれて、意識を失った。EMP攻撃で受けたのか? その辺がはっきりしないが、セルフチェックを行う。……うん。多少汚れとダメージはあるが、攻撃に支障はない。
「おはようございますA2」
「お前はさっきの箱……」
こいつは2Bといたヤツだな。!? 2Bは!? 慌てて周りを見ると、岩陰に隠れて寝ていた。
「2Bは現在、ウィルス進行遅延のため、休眠状態に入っている」
「こんな時に寝るなんて、呑気なヤツだ」
「否定。ウィルス除去まで起動が出来ないので、呑気ではない」
「わかってるよ、それぐらい……」
2Bに近づき持ち上げる。両手が塞がるからちょっとめんどいが、コイツ戦闘を任すか。
「おい箱。敵が出たらお前が倒せ」
「了解。撃破より逃走を推奨」
「わかったわかった。こっちは『病人』抱えてるからな。無茶はしない」
こんな奴でも、役には立つだろう。出来る限り2Bへ衝撃を与えないよう行く事にしよう。
途中遭遇した機械生命体は大した事なく、箱だけでなんとかなった。そういやこのアジト、一度も来た事なかったな……来る必要もないんだが。特に門番がいるわけではなくすんなり中には入れた。
「2B!? と……どちらさん?」
横から男の声が聞こえた。振り向くとそこにいたのは『人間』だった。
ああ、こいつがマスターか……なんか、アンドロイドと違ってだらしが無いと言うか、しまりがない顔と言うか……コレは確かに守ってあげないとダメだな。
「貴方は?」
「あ、ああ。俺はその2Bのマスターと言うかなんと言うか……」
「そうか……」
と言って視線を逸らす。なんか顔を見るのが恥ずかしい……なぜだ? そんな自分の状態に戸惑いを覚えていると昔に聞いた声が聞こえた
「A2? ……貴女がなぜここに……?」
「司令……官……」
色々と思うところはある。こいつが何を考えて私たちを見捨てたのか。必要な事だったのかもしれないが理解できない。でも、今は主の事が優先だ
「2Bを届けに来た。色々あってな」
抱える彼女を奥のベッドに寝かす。まだ目を覚まさないが生きている限り救いはある。そう……救いはあるんだ
「そう……ありがとう……うう……」
「お前もお腹……」
「ええ。ご主人様の子供よ」
すっと、主を見ると、主は照れたように視線をそらした、なんとも可愛い人だ。そんな胸が気持ちよくなるひと時もあったが
「A……2?」
9Sが帰って来ていた。ああ、そういえばこいつの誤解を解いていなかったな……
「貴様! なぜ! ここにいる!?」
「え? え?」
周りはいきなりの激高に戸惑う。しかし、助け舟をよこしたのは意外にもホワイトだった
「9S、落ち着、きなさい。彼女は敵ではありません」
「しかし!!」
「疑うのであれば2Bをスキャンな、さい。生きていますから……」
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「A2……その……ごめん」
「いや。気にしてない」
色々ドタバタしたが私の疑いは晴れた。まーあの現場を見ればわからなくもない上、2Bはまだ眠ったままだ
「一体、どうなっているんだ……」
主が2Bの手を握りながら言う。なんとも苦しそうな声だ。この人はどうして他人に対して気をかけることが出来るのだろうか? それを私にして欲しい……と何考えてるんだ? 私は?
「推測、体内にてワクチンの生成もしくは、何かしらの回復状態の発生」
「ええ……私も、ウィルスにかかっていた時より幾分か楽になってます」
「ホワイト……なんでそんな無茶を……」
「ふふ……そこの2Bに、『死ぬならご主人様に会ってから』と言われましたから」
なんだか二人でいい雰囲気を醸し出しているが、ちょっとイラっと来てしまった。なので話題をこっちから振る
「おい箱。ウィルスは除去されてないんだな?」
「肯定。2B内のウィルスは除去されてない」
周りがざわつく。多分ヨルハ部隊やそうじゃない面々が離れていく
「同じく。コマンダーも除去はされていないが、腹部に集中のため、本体への影響が減っていると思われる」
「なんだ? そりゃ?
意味が分からない。が、主がぶつぶつとつぶやいている。顔色もよくない。心配になって声をかける
「主? 何か気になる事でも?」
「あ? ああ。いや、その、ウィルスが腹部って事と、子供が気になって……妊娠してる人が薬物とかそういうのに犯されると……」
その説明を遮るように苦痛の悲鳴が『二人分』響いた
「ああああああ!!」
「あう! ぅぅぅぅ!」
ホワイトと2Bだ。二人ともお腹を抱えてのたうちまわっている。
「いぃぃ痛い!? 今までこんなことわ!」
「お、お、お腹がぁぁぁ」
ホワイトは立っていられずうずくまり、寝かせていた2Bはベッドの上で体を左右に寝返りをうちのたうっている。見ているこっちも痛くなりそうだ
「とにかく! 体を押さえろ!」
「司令官、ベッドへ!!」
赤い髪のアンドロイドが指示をだすと、何人かアンドロイドが出てくる。数人は2Bに似て、数人はホワイトに似ていた。2Bとホワイトがとても苦しそうにもだえる
「なんで……今まで出産でここまで苦しそうなんて……」
「わからん。でも何があってもいいように準備だ」
赤い髪のアンドロイドも大きなお腹をしながら冷静な指示を出す。そして出産……時間はそこまで長くなかったが……
「……機械生命体……?」
二人から産まれたのが、機械生命体に酷似したものだった。
「どういう……ことだ……?」
主が顔色を真っ青にしている。今すぐにでも支えてあげたいが、私は主の剣。現状の確認と傷害の排除のため、全力で考える
「箱! 報告!」
今多分、私が分析するよりこいつや9Sが分析した方がいい。そう判断して指示する
「……多分……ウィルスの影響かと……」
「推測。体内のウィルスをすべて吸収した結果」
「ああ……」
主が膝をついてうなだれる。なにか心当たりがあるようだ。アンドロイドが機械製生命体を造る。こんな異常事態だったが、それに対して以外に冷静な声をあげたのは『本人』だった
「ママ……アリガト」
「ウン。ワタシ達。二人ノタメに産マレテキタ」
「はぁはぁ……9H1? 10H1? ……」
2Bはまだ虚ろな表情を浮かべているが、ホワイトが答える。そして産まれたばかりの赤子が言うことは、あの時を思い出すような心をさす言葉だった
『ワタシを殺シテ』
あの時、森の王を名乗る機械生命体を殺した私。あれは敵だから何とも思わなかった。確かに同じ存在。そのはず……そのはずなのに……主の子供というだけで、殺すという言葉にとてつもなく重圧を感じる。
「推奨、早急な破壊もしくは機能停止」
「ポッド……何を……」
ホワイトが否定する。しかし9Sが続く
「……2Bと、司令官のウィルス反応は消え、ました。多分、子供たちが全部……」
お腹に集中した……この子たちは、母親を守るために自分たちに毒を集めて……
「ウン……私タチハ、また作レルけど」
「ママは、モウ修理デキるかわからない」
とても合理的だ。確かに子供はその気になれば何回でも作れる。母体さえあれば。アンドロイド的な思考に納得しかけた私に……
「ばかやろーぉぉぉぉ!!」
主の声が響く。それは怒りのような慟哭のような
「何度も……違うだろうが……お前たちはただ一人の9Hで10Hだ……たった一人の、娘なんだよ……」
機械生命体。人にとっては自分を滅ぼす存在のはずなのに、主は産まれたその二人を抱きしめる
「……命は……一つなんだ……どんなにセーブ、ロードが可能でも、『今』を感じるのは一つなんだ……お前たちは俺の娘だ……だから……何度でもなんて言うなよ……」
「パパ……」
……改めて確信した。この方は私の守護すべき存在。すべてをささげ、この人のためにすべてを賭けるお方。A2は貴方の剣となりましょう
──────────
どこかでやっぱり納得できなところはあった。自分たちを作った。そのアドバンテージだけで上位にいる人間。でも、あの共有、2Bや司令官に寄り添おうとする姿。そしてこの命に対しての悲しいまでの想い……
9S改めて誓います。貴方の心を守る盾となります
──────────
「パパ……」
産まれた9Hと10Hが俺を見つめてくる。機械生命体であろうが関係ない。この子は俺の娘だ。しかし、この子たちからの話は俺の心を深くえぐった
「ワタシタチを破壊してクダさい」
「な……」
「私達ハ、ママのウィルスを全部吸収シマシタ」
「コノママだと暴走して、みんなに迷惑がカカリマス。だから」
『壊して下さい』
……昔、不思議に思ってたことがあった。
それは、障害や知恵遅れの子供を持つ親御さんに対してだ。その時の俺は障害や寝たきりの子供を世話する人を見て、それが人間として生きているのか? 死んだほうがいいのじゃないのか? 動物以下じゃないのか? と考えていた。だって、本人がそれを望んでいるのか? なんて考えてた……でも、今なら俺は、その時の俺をぶん殴って言える。命も心もそのために頑張っていたんだと。確かにその子たちは、外に対して何も伝えられなかったかもしれない。親にとっても、自己満足なのかもしれない
でも、そこには「生きている」という心がある。だから、精一杯家族で頑張っていたのだと……
「お……俺は……」
あの時の俺なら多分、迷うことなく壊していたと思う。でも、数多くの娘とその想いと愛情を感じ、命の重さを実感してそんな事は出来ないと思う。しかし二人にの決意は……
「パパ……ママはいつも言ってました。パパは弱いけど、強く優しい人だと」
「そんなパパだからこそ、ママが必要なんだって」
2Bとホワイト。俺にとって初体験ともいえる二人。いなくなることなんて想像できない存在。でも、そのために……
「ママは、産んであげられなくて、ごめんって言ってもらいました」
「ママは、貴女だけでも無事に産んでみせるって言ってもらいました」
『それで充分です』
2Bとホワイトが泣き崩れる。他の娘たちも声を出していないが口を押えて泣いている
「マスター……このままだと、ウィルスが拡散される可能性があります」
ポッドが無慈悲にも状況を伝えてくる。逆に冷静になれてありがたかったが……
『ぱぱ、お願いします』
心を殺す。あの時9Sを殺したように。傍にあった武器、何かわからないがそれを手にして、娘の心臓と思えるところに向けて……向けて……動かない。この子を殺さないと、他の人に迷惑がかかる。それは自分が背負えばいいって話ではなく、疫病のような話。自分だけでは何ともならない話。それでも、やっぱり手に力が入らない……
ずいぶん迷っていたと思う。でも、それを砕いたのは金属音だった
「9S!? A2!?」
二人のアンドロイドが俺の娘を「殺して」いた
「A2ネーチャンありがと……」
「……気にするな」
「9Sおにーちゃん、パパを……」
「うん……」
その日、初めて失った事に、俺は絶叫した。頭ではわかってる。何かを助けるには、何かを差し出さなけれなばいけないことに
でも、娘か嫁か。そんな選択誰が出来るのだろうか? 両方と選ぶのがほとんどじゃないか?
そんな俺の慟哭に対して、誰も答えはくれなかった……
原作でも、こっから一気に話が進みます
ラスト・・・考えなないな・・・